海から始まる!?

アクセスカウンタ

zoom RSS カタールと映画製作

<<   作成日時 : 2017/06/06 20:41   >>

トラックバック 0 / コメント 0

 近年、映画の共同製作国として、「カタール」の名前を目にすることが多くなりました。

 それは、カタール出身の映画監督の作品を製作していたり、カタールのプロデューサーが音頭を取って映画の製作プロジェクトをリードしたりしているというのではなく、あくまで外国映画の製作に共同製作として参加するという立場にとどまっていますが、かなり意欲的に映画の製作に関わっているのは、明らかです。

 そこで、カタールが製作に関わっている映画について調べてみることにしました。

 まずは、当ブログでブログ内検索をして、近年、カタールが製作に関わった作品をざっとピックアップしてみることにします。

画像

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ・『ディーブ』“Wolf(ذيب/Theeb)”(ヨルダン・UAE・カタール・英) 監督:ナジ・アブヌワール(Naji Abu Nowar)
 初監督長編。
 ベネチア国際映画祭2014 Orizzonti部門出品。監督賞受賞。
 アブダビ国際映画祭2014 ニュー・ホライズン・コンペティション部門出品。最優秀アラブ映画賞、国際批評家連盟賞受賞。
 Camerimage2014 最優秀デビュー監督賞受賞。
 カイロ国際映画祭2014 審査員賞(撮影・アート ディレクション)受賞。
 米国アカデミー賞2016 外国語映画賞 ノミネート(ヨルダン代表)。

 ・『地中海』“Mediterranea”(伊・仏・米・独・カタール) 監督:ジョナス・カルピニャーノ(Jonas Carpignano)
 初監督長編。
 カンヌ国際映画祭2015 国際批評家週間出品。
 チューリヒ映画祭2015 インターナショナル・コンペティション部門出品。スペシャル・メンション受賞。
 ラックス賞2015ノミネート。

 ・『錯乱』“Abluka (Frenzy)”(トルコ・仏・カタール) 監督:エミン・アルペル(Emin Alper)
 第2回監督作品。
 ベネチア国際映画祭2015 コンペティション部門出品。審査員特別賞、Arca CinemaGiovani Award、Bisato d'Oro受賞。
 MUFF マラティヤ国際映画祭2015 最優秀作品賞、監督賞受賞。
 アジア太平洋スクリーン・アワード2015 審査員グランプリ受賞。
 トルコ映画批評家協会賞2016 作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞受賞。主演男優賞・助演男優賞・助演女優賞・撮影賞・美術賞・音楽賞ノミネート。
 ソフィア国際映画祭2016 最優秀バルカン映画賞受賞。
 ヨーロッパ映画賞2016 オフィシャル・セレクション出品。

 ・『歌声にのった少年』“The Idol”(パレスチナ・英・カタール・オランダ・UAE) 監督:ハニ・アブ・アサド
 アジア太平洋スクリーン・アワード2015 ユネスコ賞受賞。

 ・“3000 Layla (3000 Nights)”(パレスチナ・仏・ヨルダン・レバノン・UAE・カタール) 監督:Mai Masri
 初の長編フィクション作品。
 トロント国際映画祭2015 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
 釜山国際映画祭2015 アジア映画の窓部門出品。
 BFIロンドン映画祭2015 第1回作品コンペティション部門出品。
 バリャドリッド国際映画祭2015 観客賞受賞。
 アノネー国際ファースト・フィルム映画祭2016 観客賞受賞。
 オーデンティア賞2016ノミネート。

 ・『アンダー・ザ・シャドウ』“Under the Shadow”(英・イラン・カタール・ヨルダン) 監督:Babak Anvari
 初監督長編。
 サンダンス映画祭2016 Midnight部門出品。
 SXSW映画祭2016 Midnighters部門出品。
 サンフランシスコ国際映画祭2016出品。
 モントクレア映画祭2016 長編ナラティヴ・コンペティション部門 審査員賞受賞。
 Fantaspoa国際ファンタシティック映画祭2016 女優賞受賞(Narges Rashidi)。
 ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭2016 最優秀作品賞(Narcisse Award)受賞。
 プチョン国際ファンタスティック映画祭2016 プチョン・チョイス部門出品。審査員賞受賞。
 ロンドン映画批評家協会賞2017 ブレイクスルー英国/アイルランド・フィルムメイカー賞受賞。
 米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 イギリス代表。

 ・“Câini(Dogs)”(ルーマニア・仏・ブルガリア・カタール) 監督:Bogdan Mirică
 初監督長編。
 カンヌ国際映画祭2016 ある視点部門出品。国際批評家連盟賞受賞。
 トランシルヴァニア国際映画祭2016 コンペティション部門出品。グランプリ受賞。
 サラエボ映画祭2016 長編コンペティション部門出品。審査員スペシャル・メンション、男優賞(Gheorghe Visu)受賞。
 ワルシャワ国際映画祭2016出品。
 ストックホルム国際映画祭2016 コンペティション部門出品。撮影賞受賞。

 ・『見習い』“Apprentice”(シンガポール・独・仏・香港・カタール) 監督:ブー・ジュンフェン(Boo Junfeng)
 第2回監督長編。
 カンヌ国際映画祭2016 ある視点部門出品。
 米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 シンガポール代表。
 アジア映画賞2017 編集賞、新人賞ノミネート。

 ・『ディヴァイン』“Divines”(仏・カタール) ウーダ・ベニャミナ(Houda Benyamina)
 第2回監督長編。
 カンヌ国際映画祭2016 監督週間出品。カメラ・ドール、SACD賞 スペシャル・メンション受賞。
 リュミエール賞2017 第1回作品賞、新人女優賞受賞。
 セザール賞2017 第1回作品賞、助演女優賞、有望若手女優賞受賞。

 ・“Mimosas”(西・カタール・仏) 監督:Oliver Laxe
 第2回監督作品。
 カンヌ国際映画祭2016 国際批評家週間出品。グランプリ受賞。
 ヨーロッパ映画賞2016 オフィシャル・セレクション出品。

 ・『暗くなるまでには』“By the Time It Gets Dark”(タイ・オランダ・仏・カタール) 監督:アノーチャ・スウィチャーゴーンポン
 『ありふれた話』でロッテルダム国際映画祭2010 タイガー・アワードを受賞しているA・スィッチャーゴーンポンの第2作。
 ロカルノ国際映画祭2016 インターナショナル・コンペティション部門出品。
 タイ・アカデミー賞2017 作品賞、監督賞、編集賞受賞。助演男優賞、助演女優賞、助演女優賞、脚本賞、撮影賞、衣裳賞、録音賞、歌曲賞ノミネート。
 スターピクス・アワード2017 監督賞、編集賞受賞。作品賞、脚本賞、撮影賞ノミネート。
 バンコク映画批評家協会賞2017 作品賞、監督賞、撮影賞受賞。脚本賞ノミネート。

 ・“La idea de un lago”(スイス・アルゼンチン・カタール) 監督:Milagros Mumenthaler
 ロカルノ国際映画祭2016 インターナショナル・コンペティション部門出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2016 ホライズンズ部門出品。

 ・“Viejo calavera”(ボリビア・カタール) 監督:Kiro Russo
 初監督長編。
 ロカルノ国際映画祭2016 フィルムメーカーズ・オブ・ザ・プレゼント コンペティション部門出品。スペシャル・メンション受賞。
 サンセバスチャン国際映画祭2016 ホライズンズ・ラティーノ部門出品。Spanish Cooperation Award Special Mention受賞。
 リオ・デ・ジャネイロ国際映画祭2016出品。国際批評家連盟賞 最優秀ラテンアメリカ映画賞受賞。
 カルタヘナ国際映画祭2017出品。最優秀作品賞受賞。
 リバーラン国際映画祭2017出品。撮影賞受賞。
 ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭2017 インターナショナル・コンペティション部門出品。審査員特別賞受賞。

 ・“Zaineb Hates the Snow(Zaineb Takrahou Ethel)”(チュニジア・仏・カタール・レバノン・UAE) 監督:Kaouther Ben Hania
 第2回監督長編。
 ロカルノ国際映画祭2016 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
 セビリヤ・ヨーロッパ映画祭2016 ドキュメンタリー賞受賞。

 ・“House Without Roof(Haus Ohne Dach)”(独・クルディスタン・カタール) 監督:Soleen Yusef
 初監督長編。
 モントリオール世界映画祭2016 ワールド・コンペティション部門出品。審査員特別グランプリ受賞。

 ・“The Dark Wind (Reşeba)”(イラク・カタール・独) 監督:Hussein Hassan
 第2回監督作品。
 釜山国際映画祭2016 クロージング作品。
 アジア太平洋スクリーン・アワード2016 文化の多様性賞受賞。

 ・“Houston, We Have a Problem!”(スロヴェニア・クロアチア・独・チェコ・カタール) 監督:Žiga Virc
 初監督長編。
 トライベッカ映画祭2016出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016 イースト・オブ・ウェスト コンペティション部門出品。
 プーラ映画祭2016 隣人と友人部門出品。最優秀作品賞スペシャル・メンション受賞。
 米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 スロヴェニア代表。

 ・“The Garbage Helicopter(Sophelikoptern)”(スウェーデン・カタール) 監督:Jonas Selberg Augustsén
 初監督長編。
 スウェーデン・アカデミー賞2017 オリジナル音楽賞受賞。作品賞、主演女優賞、撮影賞ノミネート。長編監督デビュー作。

 ・“Rey”(チリ・仏・オランダ・独・カタール) 監督:Niles Atallah
 第2回監督長編。
 ロッテルダム国際映画祭2017 タイガー・アワード コンペティション部門出品。審査員特別賞出品。第2監督長編。

 ・“House in the Fields (Tigmi Nigren)”(モロッコ・カタール) 監督:Tala Hadid
 初監督長編。
 ベルリン国際映画祭2017 フォーラム部門出品。
 香港国際映画祭2017 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。グランプリ受賞。

 ・“Turtles Are Always Home(Sokun Al Sulhufat)”(カタール・レバノン・カナダ) 監督:Rawane Nassif
 初監督作品。
 ベルリン国際映画祭2017 フォーラム・エクスパンデッド部門出品。
 サンフランシスコ国際映画祭2017 最優秀ニュー・ヴィジョン・ショート受賞。

 ・“Wallay”(仏・ブルキナファソ・カタール) 監督:Berni Goldblat
 初監督長編。
 ベルリン国際映画祭2017 ジェネレーションKplus部門出品。

 ・“Beauty and the Dogs(على كف عفريت /Aala Kaf Ifrit)”(チュニジア・仏・スウェーデン・レバノン・カタール) 監督:Kaouther Ben Hania
 第3回監督長編。
 カンヌ国際映画祭2017 ある視点部門出品。Prix de la création sonore受賞。

 ・“They”(米・カタール) 監督:Anahita Ghazvinizadeh
 初監督長編。
 カンヌ国際映画祭2017 特別招待作品出品。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 上記の作品名は、あくまでざっと書き出してみただけですが―

 ・製作対象となっている作品は、全世界に広がっているが、中東を中心に、地中海周辺の諸国の作品が多い。

 ・初監督長編、第2回監督長編(つまり短編等で実力が認められた若手監督の作品)が多い。

 ・戦略的に映画祭(新進気鋭の監督の作品がピックアップされる映画祭、特にロカルノ国際映画祭)に出品していて、受賞歴も素晴らしく、米国アカデミー賞外国語映画賞各国代表やヨーロッパ映画賞オフィシャル・セレクションに選出される作品も多い。

 といったことが見て取ることができます。

 ただし、これらの「カタール・プロデュース作品」は、限られた特定のプロデューサーによって製作されているわけではなく、どうやらそれぞれ別個のプロデューサーによって製作されているようです。

 試しにIMDbで、製作にカタールがクレジットされている作品を調べてみると、2017年現在までで193本(TV作品を含む)あり、

 2017年:11本
 2016年:26本
 2015年:19本
 2014年:40本
 2013年:19本
 2012年:23本
 2011年:21本
 2010年:13本
 2009年:9本
 2008年:2本
 2007年:3本
 2006年:6本
 2005年:1本

 という具合になっています。

 2009年から2011年にかけて、カタールが国際的な映画製作に参加する(させる)ような何かがあったらしいことが窺われます。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 カタールについて、Wikipediaの説明を抜粋して貼りつけてみます。

 *カタール:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AB

カタール国(カタールこく、アラビア語: دولة قطر‎)、通称カタールは、中東・西アジアの国家。首都はドーハ。アラビア半島東部のカタール半島のほぼ全域を領土とする半島の国。ペルシア湾(アラビア湾)に面する。南はサウジアラビアと接し、北西はペルシャ湾を挟んでバーレーンに面する。

歴史
第一次世界大戦後、オスマン帝国が撤退したあとはイギリスの実効支配のもと、3代目カタール首長(アミール)・アブドゥッラー・ビン・ジャースィム・アール=サーニーをシェイクとした自治権を認めた。イギリスとカタール間の1916年の条約は、イギリスとその他のペルシャ湾諸国の条約と同じく、イギリスの承認なく自国領の変更は認めず、諸外国との外交関係も一切認めないというものだった。その代わりイギリスは海上からの侵攻に対しては保護を与え、陸上からの攻撃に対しては支援を与えるという内容だった。1934年の条約はさらにイギリスからの保護を強化したものだった。赤線協定に基づいてアングロ・イラニアン石油会社(AIOC)からイラク石油会社(IPC)に石油利権が譲渡されると、1935年に英蘭仏米の共同国益会社「Petroleum Development (Qatar) Ltd」(PDQ)に対して、カタールでの75年間の石油掘削権を承認。1940年には高品質の石油が、カタール半島西岸で発見された。第二次世界大戦のため1949年まで石油輸出は行われなかった。
4代目首長アリー・ビン・アブドゥッラー・アール=サーニーのもとで、1950年代から1960年代にかけて、この石油がカタールに繁栄と社会進化をもたらし、近代化の始まりとなった。
1960年に5代目首長アフマドが就任。1968年に発表されたイギリスのスエズ以東撤退宣言に伴い、イギリスの保護領トルーシャル・オマーン (Trucial Oman:休戦オマーン。トルーシャル・コースト Trucial Coast:休戦海岸とも。現UAE)は、1971年の独立を目指しアラブ首長国連邦 (Federation of Arab Emirates:FAE)を結成した。当時は首長国が単独で独立国家となるのは難しいと考えており、カタールやバーレーンもその一員としてFAEに含まれていたが、既にカタールとバーレーンは石油生産の好調で単独独立が可能な状態になっており、他首長国との利権問題もあってカタールとバーレーンは近隣国のサウジアラビアやアラブ首長国連邦の一部になることを断り、カタールは1971年9月3日に単独で独立した。同年9月11日にアラブ連盟に、21日に国際連合に加盟。
1972年、父であるアフマド首長の外遊中に、ハリーファが無血クーデターを起こして政権を奪取(6代目首長)。 1988年にはソビエト連邦と中華人民共和国とそれぞれ外交関係を結んだ。OPEC(石油輸出国機構)の初期からの会員国で、湾岸協力会議の原加盟国である。1990年の湾岸戦争では、反イラクの立場を取った。
1995年に首長であるハマドが、父であるハリーファの外遊中に無血クーデターを起こして政権を奪取(7代目首長)。ハマドは、政権を奪取して以降、天然資源のみに頼った経済体制を危惧して、観光産業の育成などに着手している。かつてはハリーファの閉鎖的な政策の影響で宿泊施設すらほとんどなく、「世界一退屈な都市」とまで言われた首都ドーハにも、さまざまな娯楽施設などが建設され、賑わいを見せている。また、衛星テレビ局アルジャジーラも、彼のポケットマネー(1億5000万USドル)で設立された。1996年から湾岸諸国の中で唯一イスラエルの通商代表部が置かれていたが、2009年に閉鎖された。
2013年6月25日、ハマドが、四男のタミーム・ビン・ハマド・アール=サーニーに譲位し、タミームが首長となる。

民族
人口は2014年の推定で2,155,446人。2013年の調査では、全人口180万人のうち、カタール国籍はわずか13%の278,000人にすぎず、87%にあたる150万人が外国人労働者である。そのうち、インド人が545,000人と最大の勢力となっている。次いで、フィリピン人、ネパール人、パキスタン人、スリランカ人、バングラデシュ人などが多く、南アジア諸国からの労働者がほとんどを占めている。
カタール人は、主にアラビア半島の遊牧民のベドウィン、イラン・パキスタン・アフガニスタンを祖先に持つHadar、スーダンとソマリアを中心とした東アフリカからの奴隷の子孫のAbdの3つの祖先に分かれる。

言語
公用語はアラビア語である。日常会話は湾岸方言となる。インドやパキスタンなどの外国人労働者が大半を占めていることと、イギリスの植民地であったことから、英語も政界・財界などで広く理解されている。その他、ヒンディー語、ウルドゥー語、マラヤーラム語、タミール語、ネパール語やタガログ語なども話されている。

宗教
2010年の調査では外国籍を含めた全人口に占める割合をみると67.7%がイスラム教、13.8%がキリスト教、13.8%がヒンズー教、3.1%が仏教を信仰している。しかし、カタール国籍保持者の95%はイスラム教であり、大半がスンナ派のワッハーブ派である他、シーア派が人口の5〜15%を占めておりイスラム教を国教としている。

経済
2015年のGDPは約1920億ドルであり、埼玉県よりやや大きい経済規模である。同年の一人当たりGDPは7万8829ドルである。
1940年代の石油発見以前の産業は漁業と真珠取りだけであった。1920年代から日本の養殖真珠が世界に出回るとカタールの天然真珠は衰退した。石油と天然ガスに依存する経済体制で、輸出の大半が石油・天然ガス及びその関連製品で占められている。インド、パキスタン、イランなどからの外国人労働者がカタール国籍を持つ総人口より多く、外国人労働者に労働力を大きく依存している。
豊富なオイルマネーにより国民は所得税がかからない。さらに、医療費、電気代、電話代が無料、大学を卒業すると一定の土地を無償で借りることができ、10年後には自分のものとなる。
2004年、ドーハに科学技術パークを開き、世界中から技術関連企業を呼んだ。現在、油価は低下したものの炭化水素はカタールの背骨であり続けるが、政府は知識集約型の民間投資も促進しようとしている。カタール金融センター(GFC)は湾岸諸国を巻き込んだ投資に今後10年間で1兆ドルを供給することを発表している。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 カタールに関するWikipediaの記事には、映画製作に関する記載はありませんが、上記下線部分に書かれているような事情が、カタールが国際的な映画製作に参加する契機になったのではないだろうかと推測されます。

 【関連年表】

 2004年〜:ドバイ国際映画祭(UAE)

 2007年〜2014年:アブダビ国際映画祭(UAE)
 アラブ映画が隆盛しつつある一方で、インディペンデント映画を巡る状況は厳しくなり、映画祭でサポートすることも難しくなったとの理由で、2014年の第8回大会をもって中止を決定。

 2009〜2012年:ドーハ・トライベッカ映画祭
 アラブ映画とインターナショナルな映画をプロモートし、カタールの映画産業を持続的に発展させることを目的として始められたもので、トライベッカ・エンタープライズとドーハ映画協会(DFI)によって運営されていた。
 *Wikipedia:https://en.wikipedia.org/wiki/Doha_Tribeca_Film_Festival

 2010年:ドーハ映画協会(DFI:The Doha Film Institute)設立
 ドーハ・トライベッカ映画祭がスタートした翌年の2010年に設立された非営利団体。
 地元の映画コミュニティーの成長を支えて、映画的知識を強化し、映画鑑賞を開拓し、カタールにおけるクリエイティヴな産業の持続的な発展に貢献することを目的としている。
 現在は、映画製作や、Ajyalユース映画祭やQumraの開催等にも関わっている。
 *Wikipedia:https://en.wikipedia.org/wiki/Doha_Film_Institute

 2013年:1億ドルの映画ファンド設立
 DFIとパーティシパント・メディア(Participant Media)により1億ドルの映画ファンドが設立された。
 パーティシパント・メディアは、カナダの億万長者ジェフリー・スコール(eBayの初代社長)によって設立されたプロダクション。2004年にパーティシパント・プロダクションズとして設立され、2008年に改称。『ルック・オブ・サイレンス』(2014)、『シチズンフォー スノーデンの暴露』(2014)、『スポットライト 世紀のスクープ』(2015)、『ビースト・オブ・ノー・ネーション』(2015)、『わたしはマララ』(2015)、『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015)、『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』(2015)、『光をくれた人』(2016)など、非常に意欲的な製作を行なっている。

 2013年〜:Ajyalユース映画祭(Ajyal Youth Film Festival)
 Ajyalとは、アラビア語で世代(generations)の意味。地域の若者にパワーを与え、カタールと地域のあらゆる世代の映画ファンを活性化させるためにDFIによって創設された。
 年齢ごとに分けられた3つのヤング審査員(Mohaq (8〜12歳)、Hilal (13〜17歳)、Bader (18〜21歳))を持つコンペティション部門(2016年度は38作品がエントリー)と、「メイド・イン・カタール」(Made in Qatar)という国産映画のコンペティション部門(2016年は17作品がエントリー)を持つ。
 *DFI:http://www.dohafilminstitute.com/filmfestival

 2014年〜:Qumra
 DFIによって創設された映画祭(自分たちは、festivalではなく、gatheringと称している)。第1回&第2回監督作品と国際的な巨匠の作品の上映やミーティングを行なう。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 まあ、はっきりしたことはわからないわけですが、大雑把に推測すると、
 オイルマネーとアラブ映画の隆盛を背景とし、石油産業のみに依存しない経済体制を作ろうとすべく、政府が画策して、投資先の1つとして、国際的な映画製作プロジェクトに投資することが選ばれ、その結果、上記のような「カタールの共同製作作品」が生まれた
 ということになるでしょうか。

 今後の展開としては、
 1.現状の国際的な共同製作を継続する。
 2.継続的に映画製作を行なうプロデューサーたちの成長を促す。
 3.中堅やベテランのフィルムメイカーの作品のプロデュースや、国際的なプロジェクトのより中心的な役割を担っていく。
 4.自前の(地元の)監督たちの育成。
 などが考えられますが、4に関しては、短編映画から始めて、国際映画祭でのお披露目を積極的に行ないつつあるようです。

 *Qatar Tribune:http://www.qatar-tribune.com/Latest-News/doha-film-institute-supports-qatari-talents-at-70th-festival-de-cannes

 とはいえ、今回の断交騒ぎがどういう結末を迎え、「カタールの共同映画製作」にどういう影響を与えるのかは、予測できないわけですが……。

 *この記事がなかなか参考になった!と思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
 ↓ ↓ ↓ ↓
 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 *参考
 ・Ramadan:http://www.dohafilminstitute.com/filmfestival
 ・Ministry of Culture, Arts and Heritage:https://web.archive.org/web/20150224202451/http://www.moc.gov.qa:80/English/news/Pages/%E2%80%9CQumra-Film-Festival%E2%80%9D-and-%E2%80%9CAjyal-Film-Festival%E2%80%9D.aspx

 *当ブログ記事

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年2月〜2017年9月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_35.html

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
カタールと映画製作 海から始まる!?/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる