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zoom RSS 米国アカデミー賞2017 受賞結果に関する記録&トリビア

<<   作成日時 : 2017/02/27 23:05   >>

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 ◆各作品のノミネート&受賞状況

 ・『ラ・ラ・ランド』(6/14):作品・監督・主演男優・主演女優・脚本・撮影・編集・美術・衣裳・録音・音響編集・作曲・歌曲・歌曲
 ・『メッセージ』(1/8):作品・監督・脚色・撮影・編集・美術・録音・音響編集
 ・『ムーンライト』(3/8):作品・監督・助演男優・助演女優・脚色・撮影・編集・作曲
 ・『ハクソー・リッジ』(2/6):作品・監督・主演男優・編集・録音・音響編集
 ・『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』(0/6):作品・助演男優・助演女優・脚色・撮影・作曲
 ・『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(1/6):作品・監督・主演男優・助演男優・助演女優・脚本
 ・“Fences”(1/4):作品・主演男優・助演女優・脚色
 ・『最後の追跡』(0/4):作品・助演男優・脚本・編集
 ・“Hidden Figures”(0/3):作品・助演女優・脚色
 ・『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』(0/3):主演女優・衣裳・作曲
 ・『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』(0/2):主演女優・衣裳
 ・『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(1/2):美術・衣裳
 ・『パッセンジャー』(0/2):美術・作曲
 ・『幸せなひとりぼっち』(0/2):メイク・外国語
 ・『バーニング・オーシャン』(0/2):視覚効果・音響編集
 ・“Kubo and the Two Strings”(0/2):視覚効果・アニメーション
 ・『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(0/2):視覚効果・録音
 ・『モアナと伝説の海』(0/2):歌曲・アニメーション
 ・『はじまりへの旅』(0/1):主演男優
 ・『ラビング 愛という名前のふたり』(0/1):主演男優
 ・“Elle”(0/1):主演女優
 ・“Nocturnal Animals”(0/1):助演男優
 ・『ロブスター』(0/1):脚本
 ・『20センチュリー・ウーマン』(0/1):脚本
 ・『沈黙 -サイレンス- 』(0/1):撮影
 ・『ヘイル、シーザー!』(0/1):美術
 ・『マリアンヌ』(0/1):衣裳
 ・『スター・トレック BEYOND』(0/1):メイク
 ・『スーサイド・スクワッド』(1/1):メイク
 ・『ドクター・ストレンジ』(0/1):視覚効果
 ・『ジャングル・ブック』(1/1):視覚効果
 ・『13時間 ベンガジの秘密の兵士』(0/1):録音
 ・『ハドソン川の奇跡』(0/1):音響編集
 ・“Trolls”(0/1):歌曲
 ・“Jim:The James Foley Story”(0/1):歌曲

 ◆複数ノミネート

 【3部門】
 ・ジャスティン・ハーウィッツ オリジナル作曲賞、オリジナル歌曲賞、オリジナル歌曲賞

 【2部門】
 ・デンゼル・ワシントン 作品賞、主演男優賞
 ・デミアン・チャゼル 監督賞、オリジナル脚本賞
 ・ケネス・ロナーガン 監督賞、オリジナル脚本賞
 ・バリー・ジェンキンス 監督賞、脚色賞
 ・Andy Wright 録音賞、音響編集賞
 ・Robert Mackenzie 録音賞、音響編集賞
 ・Ai-Ling Lee 録音賞、音響編集賞

 ◆連続ノミネート

 【4年連続ノミネート】
 ・デデ・ガードナー 作品賞(2014年に受賞)

 【3年連続ノミネート】
 ・ジェレミー・クライナー 作品賞(2014年に受賞)
 ・アラン・ロバート・マレー(Alan Robert Murray) 音響編集賞

 【2年連続ノミネート】
 ・マーク・プラット 作品賞
 ・マット・デイモン 前回は主演男優賞、今回は作品賞
 ・Eva von Bahr メイキャップ&ヘアスタイリング賞
 ・Love Larson メイキャップ&ヘアスタイリング賞
 ・アンディー・ネルソン 録音賞
 ・Christopher Scarabosio 録音賞
 ・Stuart Wilson 録音賞
 ・Mac Ruth 録音賞
 ・トーマス・ニューマン オリジナル作曲賞
 ・J・ラルフ オリジナル歌曲賞

 ◆久しぶりのノミネート

 【21年ぶり】
 ・メル・ギブソン(監督賞)

 【16年ぶり】
 ・マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット(長編アニメーション賞)

 【15年ぶり】
 ・ジョン・ギルバート(編集賞

 【14年ぶり】
 ・ケネス・ロナーガン(監督賞、オリジナル脚本賞

 【13年ぶり】
 ・スティング(オリジナル歌曲賞)

 【11年ぶり】
 ・ロドリゴ・プリエト(撮影賞)

 【10年ぶり】
 ・ライアン・ゴズリング(主演男優賞)
 ・コンソラータ・ボイル(衣裳デザイン賞)

 【9年ぶり】
 ・ケイシー・アフレック(主演男優賞
 ・ヴィゴ・モーテンセン(主演男優賞)
 ・ジョン・ノール(視覚効果賞)
 ・Hal Hickel(視覚効果賞)
 ・ケヴィン・オコネル(録音賞

 【8年ぶり】
 ・バイロン・ハワード(長編アニメーション賞

 【7年ぶり】
 ・パトリス・バーメット(美術賞)
 ・アンドリュー・R・ジョーンズ(視覚効果賞
 ・ロン・クレメンツ(長編アニメーション賞)
 ・ジョン・マスカー(長編アニメーション賞)

 【6年ぶり】
 ・ナタリー・ポートマン(主演女優賞)
 ・ジェフ・ブリッジス(助演男優賞)
 ・ニコール・キッドマン(助演女優賞)
 ・ジェス・ゴンコール(美術賞)
 ・ナンシー・ハイ(美術賞)
 ・ガイ・ヘンドリックス・ディアス(美術賞)
 ・メアリー・ゾフレス(衣裳デザイン賞)
 ・ロジャー・ロス・ウィリアムズ(長編ドキュメンタリー賞)

 ◆無冠の帝王

 ・ケヴィン・オコネル(録音賞) 今回で21回目のノミネート。 初受賞!
 ・グレッグ・P・ラッセル(録音賞) 今回で17回目のノミネート。
 ・トーマス・ニューマン(オリジナル作曲賞) 今回で14回目のノミネート。

 ◆黒人のノミネーション&受賞結果

 2017年(4/18)

 [作品賞] 3作品3名
 ・“Fences” デンゼル・ワシントン
 ・“Hidden Figures” ファレル・ウィリアムズ
 ・『マンチェスター・バイ・ザ・シー』 キンバリー・スチュワード
 同一年に黒人のプロデュース作品が3本も作品賞にノミネートされたことも初めてだし、作品賞に3人も黒人がノミネートされたのも初めて。

 [監督賞]
 ・バリー・ジェンキンス 『ムーンライト』
 バリー・ジェンキンスは、ジョン・シングルトン、リー・ダニエルズ、スティーヴ・マックィーンに続き、監督賞にノミネートされた4人目の黒人となった。

 [主演男優賞]
 ・デンゼル・ワシントン “Fences”

 デンゼル・ワシントンは、黒人としてのノミネート数を8として、黒人のノミネート記録の単独トップに立った。

 [主演女優賞]
 ・ルース・ネッガ 『ラビング 愛という名前のふたり』

 [助演男優賞]
 ・マハーシャラ・アリ 『ムーンライト』 受賞
 マハーシャラ・アリは、助演男優賞を受賞した5人目の黒人男優、男優賞を受賞した8人目の黒人男優になった。

 [助演女優賞] 3作品3名
 ・ヴィオラ・デイヴィス “Fences” 受賞
 ・ナオミ・ハリス 『ムーンライト』
 ・オクタヴィア・スペンサー “Hidden Figures”
 黒人が3人も助演女優賞にノミネートされたのは初めて。
 俳優部門4部門すべてに黒人がノミネートされたのは史上初めて。
 ヴィオラ・デイヴィスは、黒人女性として初めて米国アカデミー賞に3回目のノミネートを受けた。

 ヴィオラ・デイヴィスは、助演女優賞を受賞した7人目の黒人女優、女優賞を受賞した8人目の黒人女優になった。
 助演男優賞と助演女優賞を黒人が受賞したのは史上初。

 [脚色賞] 2作品3名
 ・“Fences” オーガスト・ウィルソン(August Wilson)(死後のノミネート)
 ・『ムーンライト』 バリー・ジェンキンス ストーリー:タレル・アルヴィン・マクレイニー(Tarell Alvin McCraney) 受賞
 脚色賞に黒人がノミネートされている作品が2作品もノミネートされたのは初めて。
 バリー・ジェンキンスは、ジョン・シングルトンに続き、監督賞と脚本部門にノミネートされた2人目の黒人になった。

 黒人の脚色賞受賞は、2010年の『プレシャス』、2014年の『それでも夜は明ける』以来3組目。(オリジナル脚本賞受賞者はまだいない。)

 [撮影賞]
 ・『メッセージ』 ブラッドフォード・ヤング
 黒人の撮影監督が撮影賞にノミネートされたのは、1999年にレミ・アデファラシンが『エリザベス』でノミネートされて以来18年ぶり史上2人目。ブラック・アメリカンとしてはこの部門では史上初のノミネート。

 [編集賞]
 ・『ムーンライト』 ジョイ・マクミロン
 この部門に黒人がノミネートされたのは、1970年のHugh A. Robertson(『真夜中のカーボーイ』)以来47年ぶり史上2人目。女性がノミネートされたのは史上初。

 [ドキュメンタリー賞] 4作品5名
 ・“I Am Not Your Negro” ラウル・ペック(監督・製作)、Hébert Peck(製作)
 ・『ぼくと魔法の言葉たち』 ロジャー・ロス・ウィリアムズ(監督・製作)
 ・“O.J.: Made in America” Ezra Edelman(監督・製作) 受賞
 ・『13th −憲法修正第13条−』 エヴァ・デュヴァルネ(監督・製作)
 この部門に黒人がノミネートされている作品が2作品以上ノミネートされたのは史上初。

 黒人がドキュメンタリー賞を受賞したのは、『アンディフィーテッド 栄光の勝利』のT・J・マーティン(監督)以来2人目。

 [作品ごとのノミネーション&受賞結果]
 ・『ムーンライト』(2/5):監督・助演男優・助演女優・脚色・編集
 ・“Fences”(1/4):作品・主演男優・助演女優・脚色
 ・“Hidden Figures”(0/2):作品・助演女優
 ・『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(0/1):作品
 ・『ラビング 愛という名前のふたり』(0/1):主演女優
 ・『メッセージ』(0/1):撮影
 ・他ドキュメンタリー4作品。 受賞

 作品ごとのノミネート記録は、『カラーパープル』の6が最高で、それを上回ることはできませんでしたが、『ムーンライト』は、『ドリームガールズ』『プレシャス』と並ぶ同率2位タイで並びました。

 作品ごとの受賞記録は、2014年の『それでも夜は明ける』の3部門が最高で、今回それを上回ることはできませんでしたが、『ムーンライト』が2部門で受賞を果たし、『グローリー』『ドリームガールズ』『プレシャス』と同率2位タイで並びました。

 年ごとのトータルの受賞記録は、2007年と2010年と2014年の3部門が最高だったので、今回、4部門で受賞を果たして、10年ぶりに記録を塗り替えました。

 ◆トリビア

 【作品賞】

 ・『ラ・ラ・ランド』は、13部門14ノミネートを獲得して、1951年の『イヴの総て』、1998年の『タイタニック』と並ぶ最多ノミネートとなった。結果としては『イヴの総て』と同じ6部門で受賞した。(最多受賞記録は、1960年の『ベン・ハー』、1998年の『タイタニック』、2004年の『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の11部門。)

 ・作品賞と監督賞と主演男優賞と主演女優賞と脚本賞の5部門でノミネートされた作品を「BIG FIVE」と言い、2014年に『アメリカン・ハッスル』が42本目の「BIG FIVE」になり、3年ぶりに『ラ・ラ・ランド』が43本目の「BIG FIVE」になった。
 「BIG FIVE」の中で5部門すべて受賞を果たした作品は、『或る夜の出来事』と『カッコーの巣の上で』『羊たちの沈黙』の3本しかなく、5部門中4部門を制した作品も4本しかない。
 一方、5部門中1部門も受賞できなかった作品には、『日の名残り』や『アトランティック・シティ』、『アメリカン・ハッスル』など8本存在する。
 10部門以上でノミネーションを獲得している「BIG FIVE」作品には、『ラ・ラ・ランド』を含めて、19本あり、そのうち5部門中4部門受賞した作品は2本(『風と共に去りぬ』『ミニヴァー夫人』)、3部門受賞した作品は4本、2部門受賞した作品は4本(『ラ・ラ・ランド』を含む)、1部門のみの受賞にとどまった作品は7本、1部門も受賞できなかった作品は2本ある(『俺たちに明日はない』『アメリカン・ハッスル』)。

 ・米国アカデミー賞作品賞と米・製作者組合賞(PGA)が一致しなかったのは、2年連続の9回目(28回中)。

 ・米国アカデミー賞作品賞ノミネート枠が拡大し、選好投票が採用された2009年度以降、2014年度まで米・製作者組合賞(PGA)と米国アカデミー賞作品賞はすべて一致していたが、ここ2年連続で不一致になった。

 ・米・製作者組合賞(PGA)も米・監督組合賞(DGA)も俳優組合賞(SAG)キャスト賞も受賞することなしに、作品賞を受賞したのは『ブレイブハート』以来である。

 ・デデ・ガードナーは、作品賞を2度受賞した初めての女性プロデューサーである。

 ・2年連続で、2人の女性プロデューサーが作品賞を受賞している。

 ・『ムーンライト』は、メインのストーリーでLGBTモチーフを扱って、作品賞を受賞した初めての作品である。

 ・2005年の『ミリオンダラー・ベイビー』以降で、主演女優賞受賞作品で、作品賞を受賞した作品はない。

 ・ベネチア国際映画祭のオフィシャル・セレクションからは、3年連続で、米国アカデミー賞作品賞受賞作品をプレミア上映させていたが、今回で途切れてしまった。『ラ・ラ・ランド』、もしくは『メッセージ』『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』が作品賞を受賞すれば、4年連続となった。
 『ゼロ・グラビティ』:アウト・オブ・コンペティション部門
 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』:コンペティション部門
 『スポットライト 世紀のスクープ』:アウト・オブ・コンペティション部門

 【監督賞】

 デイミアン・チャゼルは、32歳で監督賞を受賞し、史上最年少記録を更新した。
 これまでの最年少記録は、ノーマン・タウログが1931年に『スキピイ』で達成した32歳と260日だったが、デイミアン・チャゼルは、32歳と38日で達成し、86年ぶりに記録を塗り替えた。
 ちなみに、30代での監督賞受賞は17人目。
 ルイス・マイルストーン:33歳と35歳
 サム・メンデス:34歳
 フランク・ボーゼージ:35歳と38歳
 トニー・リチャードソン:35歳
 フランシス・フォード・コッポラ、デルバート・マン、ケヴィン・コスナー、マイク・ニコルズ、ウィリアム・フリードキン:36歳
 フランク・キャプラ:37歳と39歳
 スティーヴン・ソダーバーグ、トム・フーパー、エリア・カザン:38歳
 レオ・マッケリー、ビリー・ワイルダー:39歳

 デイミアン・チャゼルは、30代のうちに2度目、3度目の監督賞を狙えるかも?

 ・米国アカデミー賞は、作品賞と監督賞の合致度が高いことでも知られているが、近年、2013年と2014年と2016年と2017年は、作品賞と監督賞はそれぞれ異なる作品に贈られた。

 ・アメリカ人が監督賞を受賞したのは、2010年のキャスリン・ビグロー以来7年ぶり。

 【俳優部門】

 ・俳優部門のノミニー20人のうち、初ノミネートが7人いたが、受賞したのはマハーシャラ・アリのみ。受賞経験者が6人いたが、ひとりとして受賞できなかった。

 ・キャスト部門4部門それぞれに実在の人物を演じた俳優がノミネートされていたが、今回はその中から1人も受賞できなかった。

 ・キャスト部門4部門すべての受賞者がアメリカ人になったのは、1998年以来19年ぶり。

 ・マハーシャラ・アリは、オスカーを受賞した初めてのムスリムの俳優である。

 ・ケイシー・アフレックは、70年代生まれの男優として、8番目の受賞者である。これまでの7人は、マット・デイモン、ベン・アフレック、エイドリアン・ブロディー、ヒース・レジャー、クリスチャン・ベール、ジャン・デュジャルダン、レオナルド・ディカプリオ。男優賞に限定すれば6人目、主演男優賞に限定すれば4人目である。
 マハーシャラ・アリも、70年代生まれの男優として、8番目の受賞者である。助演男優賞に限定すれば3人目である。

 ・エマ・ストーンは、80年代生まれの女優として、8番目の受賞者である。これまでの受賞者は、アンナ・パキン、ジェニファー・ハドソン、ナタリー・ポートマン、アン・ハサウェイ、ルピタ・ニョンゴ、ブリー・ラーソン、アリシア・ヴィキャンデル。主演女優賞に限定すれば3番目の受賞者である。

 ・エマ・ストーンは、ジェニファー・ローレンス、パトリシア・アークエットに続き、『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』シリーズ出演後に女優賞を受賞した3人目の女優である。

 ・マハーシャラ・アリもヴィオラ・デイヴィスも『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』に出演している。

 ・ヴィオラ・デイヴィスは、トニー賞と米国アカデミー賞を同じ役で受賞した9人目の俳優になった。

 【音響部門】

 (80年代に音響編集賞が確実にノミネートされるようになって以来)録音賞と音響編集賞の2部門でノミネートされた場合、2つとも受賞か、2つとも受賞できないか、音響編集賞のみ受賞かの3通りの結果となっていたが、『ハクソー・リッジ』は2部門でノミネートされて、録音賞のみ受賞した。

 【オリジナル歌曲賞】

 ・『モアナと伝説の海』でオリジナル歌曲賞にノミネートされたリン=マヌエル・ミランダは、これを受賞すれば13人目のEGOT達成者となったが、達成できなかった。(受賞すれば、2014年に39歳で達成したロバート・ロペスを抜き、37歳での最年少記録となったはずだった。)
 「EGOT」というのは、エミー賞、グラミー賞、オスカー、トニー賞の4つすべてを受賞した人を指していう言葉で、リン=マヌエル・ミランダは、2008年(と2016年)にトニー賞を受賞し、2009年(と2016年)にグラミー賞を受賞、2014年にプライムタイム・エミー賞を受賞して、あとはアカデミー賞の受賞を待つだけになっていた。

 これまでにEGOTとなったのは、作曲家リチャード・ロジャース(1962)、女優ヘレン・ヘイズ(1977)、女優リタ・モレノ(1977)、ジョン・ギールグッド(1991)、オードリー・ヘプバーン(1994)、作曲家マーヴィン・ハムリッシュ(1995)、編曲家・音楽監督ジョナサン・チューニック(1997)、メル・ブルックス(2001)、マイク・ニコルズ(2001)、ウーピー・ゴールドバーグ(2002)、プロデューサー スコット・ルーディン(2012)、ロバート・ロペス(2014)の12人。

 あとアカデミー賞さえ獲れば、EGOTになる現役の映画人・演劇人・音楽関係者は、リン=マヌエル・ミランダ以外に、ハリー・ベラフォンテ、作曲家マーティン・チャーニン、作家アン・ガレフィーノ、ジェームズ・アール・ジョーンズ、作曲家ジョン・カンダー、シンディー・ローパー、女優オードラ・マクドナルド、女優シンシア・ニクソン、マット・ストーン&トレイ・パーカー、作曲家マーク・シャイマン、作曲家Bill Sherman、作曲家チャールズ・ストラウス、リリー・トムリン、ディック・ヴァン・ダイクの15人。

 惜しくもあと1つ受賞すればEGOTになるところまで来ていて、残る1つから名誉賞を贈られている人物は5人いる(ただし、これではEGOTとは見なされない)。バーブラ・ストライサンドは1970年に名誉トニー賞を受賞、ライザ・ミネリは、1990年にグラミー・レジェンド賞を受賞、アラン・メンケンは1990年にエミー賞特別賞を受賞、ジェームズ・アール・ジョーンズは2011年にアカデミー賞名誉賞を受賞、ハリー・ベラフォンテは2014年にジーン・ハーショルト・ヒューマニタリアン賞を受賞。

 そして、今回、ヴィオラ・デイヴィスがオスカーを受賞したことで、彼女は、あとグラミーを獲ればEGOT達成となる「トリプル・クラウン」になった。

 【長編ドキュメンタリー賞】

 “O.J.: Made in America”は、米国アカデミー賞を受賞した最長の作品となった(7時間47分)。これまでの最長受賞作品は1969年の『戦争と平和』(外国語映画賞受賞)で7時間11分。

 【長編アニメーション賞】

 ・『ズートピア』は、ディズニー作品(ピクサー作品を除く)として2年ぶり3作目となる長編アニメーション賞を獲得した。

 【外国語映画賞】

 イランからは、2012年の『別離』以来5年ぶり3回目のノミネートで、2012年の『別離』以来5年ぶり2回目の受賞。
 ・特別賞、名誉賞時代を除くと、外国語映画賞を複数回受賞している監督は、フェリーニ(4回)、ベルイマン(3回)、デ・シーカ(2回)しかおらず、アスガー・ファルハディは、2回以上受賞した4人目の監督となった。

 【その他】

 ・『マンチェスター・バイ・ザ・シー』は、Amazon Studios作品で初めてのオスカー受賞作となった。

 ・『ホワイト・ヘルメット −シリアの民間防衛隊−』は、Netflix作品で初めてのオスカー受賞作となった。

 ・本年度は、オーストラリアからのノミニーが、作品賞(『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』のエミール・シャーマンとアンジー・フィールダー)、助演女優賞(ニコール・キッドマン)、撮影賞(グレイグ・フレイザー)、外国語映画賞、と4部門4組出ていたが、受賞を逃した。

 ・本年度は、スウェーデンからのノミニーが、撮影賞(『ラ・ラ・ランド』のリヌス・サンドグレン)、メイキャップ&ヘアスタイリング賞(『幸せなひとりぼっち』、Eva von Bahr、Love Larsonは2年連続ノミネート)、歌曲賞(“Trolls”のマックス・マーティンとカール・ヨハン・シュスター)、外国語映画賞(『幸せなひとりぼっち』)、と4部門4組出ていて、撮影賞のみ受賞を果たした。

 ・アジアからのノミニーは―
 助演男優賞:デーヴ・パテル(インド系移民)
 編集賞:トム・クロス(母親がベトナム人)
 録音賞&音響編集賞:Ai-Ling Lee(録音賞にアジア人がノミネートされるのは8年ぶり2人目、音響編集賞にアジア人がノミネートされるのは史上初)
 短編ドキュメンタリー賞:ジョアンナ・ナタセガラ(『ホワイト・ヘルメット −シリアの民間防衛隊−』)
 長編アニメーション賞:鈴木敏夫(『レッドタートル ある島の物語』)
 外国語映画賞:アスガー・ファルハディ(イラン)

 ジョアンナ・ナタセガラとアスガー・ファルハディが受賞を果たした。

 ・過去10年で最長の授賞式だった(3時間49分)。

 ◆前哨戦との一致度

 ・クリティクス・チョイス・アワード(12/20):監督賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、オリジナル脚本賞、撮影賞、美術賞、視覚効果賞、作曲賞、歌曲賞、アニメーション、ドキュメンタリー賞

 ・ラスベガス映画批評家協会賞(9/18):監督賞、主演男優賞、助演女優賞、撮影賞、美術賞、視覚効果賞、作曲賞、歌曲賞、ドキュメンタリー賞

 ・インディアナ映画ジャーナリスト協会賞(8/12):作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、オリジナル脚本賞、脚色賞、ドキュメンタリー賞

 ・サウスイースタン映画批評家協会賞(9/12):作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、オリジナル脚本賞、脚色賞、撮影賞、アニメーション賞

 ・サテライト・アワード(7/19):オリジナル脚本賞(『ムーンライト』)、編集賞、録音賞、視覚効果賞、オリジナル作曲賞、オリジナル歌曲賞、外国映画賞

 ・全米映画批評家協会賞(5/10):作品賞、主演男優賞、助演男優賞、脚本賞、ドキュメンタリー賞

 ・ゴールデン・グローブ賞(8/11):作品賞ドラマ部門、監督賞、主演男優賞ドラマ部門、主演女優賞コメディー/ミュージカル部門、助演女優賞、オリジナル作曲賞、オリジナル歌曲賞、アニメーション賞

 ・ジョージア映画批評家協会賞(11/15):作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優、助演女優賞、脚色賞、美術賞、オリジナル作曲賞、オリジナル歌曲賞、ドキュメンタリー賞、アニメーション賞

 ・BAFTA英国アカデミー賞(10/19):監督賞、主演男優賞、主演女優賞、助演女優賞、オリジナル脚本賞、撮影賞、編集賞、特別視覚効果賞、録音賞、オリジナル音楽賞

 ・インディペンデント・スピリット・アワード(4/11):作品賞、主演男優賞、脚本賞、ドキュメンタリー賞

 各映画賞の結果は、米国アカデミー賞との一致度を競うことを目的としたものではありませんが、単に結果だけを見比べれば本年度は1/2〜2/3程度の一致度にとどまっています。

 クリティクス・アワードは、元々、米国アカデミー賞と一致度が高い映画賞で、開催時期がズレたことで今回はどうなるか予測がつかないところがありましたが、結局、今回も最多部門で一致という結果になりました。

 本年度は、少なくとも昨年よりは予想がたやすいのではないかとも考えられていましたが、結果的にはそんなこともありませんでした。
 ・前哨戦で『ラ・ラ・ランド』と『ムーンライト』が人気をほぼ二分していたこと
 ・映画賞によってオリジナル脚本賞と脚色賞の扱いが異なったこと
 ・終盤戦になって主演男優賞候補にデンゼル・ワシントンが急浮上したこと
 ・エマ・ストーンが主演女優賞の本命になる時期が遅かったこと
 ・長編アニメーション賞が2強になっていたこと
 ・外国語映画賞の上位受賞作品が米国アカデミー賞にノミネートされなかったこと
 あたりが、予想を難しくしていた原因でしょうか。

 本年度の受賞結果については、昨年の騒ぎの反動とか、反トランプとか、分析すればいろいろあるかと思いますが、ごく単純に考えると、『ラ・ラ・ランド』をハンドリングしていたライオンズゲートが、他に『ハクソー・リッジ』『最後の追跡』『バーニング・オーシャン』とノミネート作品を抱えすぎてしまい、『ラ・ラ・ランド』1本に集中できなかったことが6部門どまりになった原因かなあなどと思ったりもしますね。

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 *参考
 ・awardswatch:http://awardswatch.com/forums/showthread.php?42772-Post-Oscars-Trivia-Thread

 *当ブログ記事

 ・米国アカデミー賞2017 受賞結果:米国アカデミー賞 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_54.html
 ・米国アカデミー賞2017 ノミネーション その1:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201701/article_66.html
 ・米国アカデミー賞2017 ノミネーション その2:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201701/article_67.html

 ・『ラ・ラ・ランド』 VS 『ムーンライト』 全米映画賞レース2016 勝敗表!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201701/article_43.html

 ・全米映画賞レース2016 前半戦の受賞結果をまとめてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_86.html
 ・全米映画賞レース2016 後半戦の受賞結果をまとめてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201701/article_2.html
 ・全米映画賞レース2016 終盤戦の受賞結果をまとめてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_52.html

 ・MCNのオスカー2017予想 2016年第1週:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_9.html

 ・MCNのオスカー2017予想 第1弾:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_9.html

 ・早くも2017年米国アカデミー賞を予想してみました!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201603/article_1.html
 ・米国アカデミー賞2017 部門別予想!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201603/article_2.html

 ・米国アカデミー賞2017 ノミネーションに関するデータ、トリビア、予想など:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201701/article_68.html
 ・米国アカデミー賞2016 ノミネーションに関するデータ、トリビア、予想など:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201601/article_39.html
 ・米国アカデミー賞2015 ノミネーションに関するデータ、トリビア、予想など:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201501/article_39.html
 ・米国アカデミー賞2014 ノミネーションに関する、約50〜60のトリビア!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201401/article_54.html
/article_31.html

 ・米国アカデミー賞における、女性のノミネーションに関するデータ 2007-2016:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_32.html

 ・世界の女性撮影監督 80人 リスト!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_31.html
 ・世界の女性撮影監督 80人 リスト!(続き):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_30.html

 ・米国アカデミー賞に一度もノミネートされたことがない俳優40人(2013年12月現在):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_76.html

 ・米国アカデミー賞にノミネートされた日本人リスト(2008年1月現在):http://umikarahajimaru.at.webry.info/200801/article_20.html

 ・米国アカデミー賞に関する、黒人のノミネーション&受賞データ(2013年12月現在):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_75.html

 ・米国アカデミー賞各部門の名称について:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_19.html

 ・全米の映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_45.html

 ・MCNの、オスカー2017 最終予想:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_50.html
 ・MCNのオスカー2017予想 授賞式1週間前:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_37.html
 ・MCNのオスカー2017予想 ノミネーション発表直後:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201701/article_72.html
 ・MCNのオスカー2017予想(2016年12月第1週):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_9.html
 ・MCNのオスカー2017予想 第1弾:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_9.html

 ・早くも2017年米国アカデミー賞を予想してみました!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201603/article_1.html
 ・米国アカデミー賞2017 部門別予想!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201603/article_2.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年2月〜2017年9月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_35.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2016年12月〜2017年2月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_1.html

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