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zoom RSS 【異常事態】 米国アカデミー賞2017 短編映画賞ショートリスト発表!

<<   作成日時 : 2016/11/24 23:36   >>

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 第89回米国アカデミー賞 短編映画賞ショートリスト10作品が発表になりました。(11月23日)

 ・『タイムコード』“Timecode”(西/15分) 監督:Juanjo Giménez
 物語:ルナは、地下駐車場の警備員をして働いている。出勤すると、警備員のユニフォームに着替えて、夜間シフトのディエゴと交替する。ある出来事があって、夜間に何があったか、確認する必要に迫られたルナは、記録されたビデオテープをチェックする。すると、彼女は、誰もいない駐車場で、ディエゴが奇妙なダンスをしているのを目にする。ルナは、同僚に自分のダンス・スキルを見せつけてやろうと考え、ビデオに残して、それをディエゴに気づかせるようにする。こうして、言葉を交わすことなく、2人のやりとりが始まる。
 カンヌ国際映画祭2016 短編コンペティション部門出品。短編パルムドール受賞。
 ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2016出品。
 タンジール地中海短編映画祭2016 グランプリ受賞。
 BFIロンドン映画祭2016 Thrill部門出品。
 モンペリエ地中海映画祭2016 観客賞受賞。
 アルカラ・デ・エナーレス短編映画祭2016出品。最優秀短編賞受賞。

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 ・“Graffiti”(西・ウクライナ/30分) 監督:Lluis Quilez
 終末世界。荒廃した街。エドガーは、この世界唯一の生き残りで、「事件」によって汚染された地域を避けながら、生き残りのための方法を探っている。ある時、彼は自分のベッドの脇の壁に落書きを発見し、もうひとりの生き残りアンナの存在を知る。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2015出品。
 サンタバーバラ国際映画祭2016 最優秀短編実写作品賞受賞。
 Semana de Cine de Medina del Campo 2016 録音賞受賞。
 イマジン映画祭2016出品。
 デッド・バイ・ドーン・ホラー映画祭(イギリス)2016出品。
 クラクフ映画祭2016 インターナショナル短編コンペティション部門出品。
 アルカラ・デ・エナーレス短編映画祭2016出品。特殊効果賞受賞。


 ・“Ennemis Intérieurs(Enemies within)”(仏/27分) 監督:セリム・アザシ(Sélim Azzazi)
 物語:父親たちの世代は、戦争中、何をしたのか? アルジェリア内戦の最中の90年代。テロリズムがフランスに持ち込まれる。2人の男が互いに歩み寄って、口喧嘩を始める。わずかなミスが命取りになる。危険な状況だ。
 クレルモンフェラン国際短編映画祭2016 ナショナル・コンペティション部門出品。ヤング審査員賞、観客賞受賞。
 テトゥアン国際地中海映画祭2016出品。グランプリ受賞。
 クリーヴランド国際映画祭2016出品。
 VISウィーン・インディペンデント短編映画祭2016 インターナショナル・コンペティション部門出品。ウィーン短編映画賞受賞。
 パームスプリングス国際短編映画祭2016 出品。
 オデンセ国際映画祭(デンマーク)2016出品。
 ユーラシア国際映画祭2016 短編コンペティション部門出品。
 カルガリー国際映画祭2016出品。
 TV5MONDEにて放映。

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 ・“The Way of Tea (Les Frémissements du Thé)”(仏/21分) 監督:Marc Fouchard
 物語:フランス北部の小さな町。スキンヘッドのアレックスが、アラブ人マリクの食料品店に入る。アレックスは、人種差別主義者で、店内で大騒ぎをする。ところが、マリクは物静かな男で、挑発に乗ったりはしない。彼は正しいと思ったことをするだけだ。そう、マリクは、アレックスのためにお茶を淹れたのだ。
 モントリオール世界映画祭2014 フォーカス・オン・ワールド・シネマ 短編部門出品。
 トライベッカ映画祭2015出品。
 ニューヨーク・シティー・インディペンデント映画祭2015出品。
 Lift-Off映画祭(ロンドン)2015出品。男優賞、撮影賞受賞。
 クリーヴランド国際映画祭2016 最優秀インターナショナル短編賞オナラブル・メンション受賞。

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 ・『彼女とTGV』“La Femme et Le TGV”(スイス/30分) 監督:ティモ・ヴォン・グンテン(Timo Von Gunten)
 出演:ジェーン・バーキン
 物語:Elise Lafontaineには、秘密の日課がある。何年もの間、毎朝、毎夕。それは、彼女の家を通り過ぎる列車に手を振ることだ。ある日、彼女は、庭に列車の車掌からの手紙を見つける。孤独だった彼女の生活がひっくり返る。匿名の2人は、詩的で思慮深い手紙を通して、やりとりをし、互いの世界を共有する。ところが、鉄道の路線変更が行なわれることになり、彼女の楽しみは断ち切られる。Eliseは、安全な場所から飛び出して、列車の車掌を探しに出かける。
 実話に基づく物語。
 ロカルノ国際映画祭2016出品。
 札幌国際短編映画祭2016出品。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2016 ニュー・ヴィジョンズ部門出品。最優秀短編映画賞受賞。


 ・“Bon Voyage”(スイス・トルコ/21分) 監督:Marc Raymond Wilkins
 物語:JonasとSilviaは、休日に地中海にボートを浮かべてセーリングを楽しんでいた。しかし、夜になって、陸から遠く流されてしまったことに気づく。彼らは、人数オーバーの難民を乗せた沈みかけたボートを見つける。ショックを受けるが、怖くて、助けることができない。沿岸警備隊を呼ぼうとするが、暗くてボートを見失ってしまう。早朝になって、溺死体が浮かんでいるのを見つける。ボートは沈んでしまったのだ。2人は、数少ない生き残りを冷たい水の中から助け出す。シリア人だった。この救出劇は、難民たちの夢と希望、ホリデー・セーラーたちの恐れと理想の間で、ドラマチックな対立を引き起こす。
 パームスプリングス国際短編映画祭2016 出品。15分以上の最優秀短編実写映画受賞。
 サンディエゴ映画祭2016 Global Consciousness短編部門出品。最優秀ナラティヴ・ショート受賞。

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 ・『合唱』“Sing (Mindenki)”(ハンガリー/25分) 監督:クリストフ・ディーク(Kristof Deák)
 物語:1990年代のブダペスト。10歳の少女Jutkaが転校してくる。彼女は、たくさんの賞を受賞している合唱団に入るが、彼らの名声の陰には醜い秘密があることを知る。
 実話に基づく物語。
 リール・ヨーロッパ映画祭2016出品。
 Friss Hús国際短編映画祭2016出品。
 TIFF Kids 国際映画祭2016出品。
 ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2016出品。
 札幌国際短編映画祭2016出品。最優秀子役賞受賞(ドワカ・ガスパーラヴィ、ドロッティア・ハイス)。

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 ・“Silent Nights”(デンマーク/ ) 監督:Aske Bang
 物語:Ingerは、彼女が働いているホステルで、ガーナ人のKwameに出会って恋をする。しかし、彼は、不法移民で、ガーナには彼を待っている家族がいた。そして、家族を助けるために、ホステルで盗みをしていたが、Ingerは彼の無実を信じた。
 『リトル・ソルジャー』や『アントボーイ』などにも出演している若き俳優Aske Bangの3つ目の短編。
 製作会社のM & M Productions A/Sは、1999年の“Election Night(Valgaften)”、2003年の“This Charming Man(Der er en yndig mand)”、2010年の『新しい隣人』“The New Tenants(De nye lejere)”、2014年の『ヘリウム』“Helium”で4度の米国アカデミー賞短編映画賞を獲得しています。1997年の“Ernst & lyset”、1998年の“Wolfgang”、2007年の“Helmer & Son”、2009年の“Grisen(The Pig)”でノミネーションまで進み、2013年の『9METER』“9meter”ではショートリストまで進んでいます。

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 ・“Nocturne in Black”(レバノン/23分) 監督:Jimmy Keyrouz(コロンビア大学)
 物語:戦争で荒廃した中東。意気消沈したミュージシャンが、テロリストによって破壊されたピアノを組み立て直そうとする。
 ロングビーチ国際映画祭2016 出品。最優秀ナラティヴ・ショート受賞。
 学生アカデミー賞2016 ナラティヴ部門金賞(Gold Medal)受賞作品。


 ・“The Rifle, the Jackal, the Wolf and the Boy(Al Jafat, al Wawi, al Za'ab wa al Sabi)”(レバノン/18分) 監督:Oualid Mouaness
 物語:レバノンの山村。兄弟が、父親の了承なしに、父のライフルを持ち出す。彼らは、近隣から脅威を取り除くために、正しい行ないをしているつもりでいたが、思ってもいなかった事態を招く。
 ベイルート国際映画祭2016出品。

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 短編映画賞のショートリストでは、アメリカ映画はもともと少なめだったりしますが、本年度はついにアメリカ映画が1本も選ばれないという異常な事態になりました。しかも、イギリス映画すらなく、英語作品が1本もありません。

 短編映画賞は、ノミネートされた数少ない英語作品の中から受賞作が選ばれる傾向が強いですから(非英語作品を苦手とする人が多いから)、本年度は最初からその選択肢が閉ざされたことになります。

 過去6年では、アメリカ、アイルランド、アメリカ、デンマーク、イギリス、アイルランドと、6回のうち5回が英語作品が受賞していたので、そうした偏重を是正しようという意図があるのでしょうか。

 短編映画賞に関する傾向性を書き出してみると―

 ・生や死、老いを見つめた作品は選ばれやすい。

 ・アジア作品は選ばれにくい。ノミネーションでも2年に1本あるかどうか。

 ・ノミネーションでは、大体1カ国1作品。

 ・受賞作は、どちらかと言えば英語作品が選ばれやすい。

 ・見知らぬ2人(バックグラウンドの違う2人)が出会って、心を通い合わせるといったタイプの作品が好まれる。

 ・ショートショート的な作品や実験的な作品より、ちょっとした感動が味わえる作品が好まれる。

 ・政治的な作品も敬遠されがち。

 ・シリアスなものでなくてもよいが、コメディーは選ばれにくい。

 ・たくさんの観客賞を受賞してきたような作品が好まれる。

 ・それなりのキャリアがある監督の作品が選ばれたりする一方で、学生作品が選ばれることもある。

 ・隔年で英米作品が受賞する。本年度は、めぐり合わせ的にはアメリカ映画が選ばれてもよかったが、ショートリスト段階で1本も入らなかった。

 ノミネート&受賞予想としては、そんなに決め手はありませんが、受賞歴では『タイムコード』が有力視され、製作会社の実績からすると、“Silent Nights”が有望ですが、だからかえって“Silent Nights”は外される可能性もありそうです。
 スペイン、フランス、スイス、レバノンは、2本ずつあるので、これらを1本ずつに絞るという考え方もあるかもしれません。

 ざっとノミネート予想をしてみると―

 ・『タイムコード』
 ・“The Way of Tea (Les Frémissements du Thé)”
 ・“Bon Voyage”
 ・“Silent Nights”
 ・“The Rifle, the Jackal, the Wolf and the Boy(Al Jafat, al Wawi, al Za'ab wa al Sabi)”

 スイス映画では「難民もの」の“Bon Voyage”ではなく、「知ってる女優」が出ている『彼女とTGV』の方が選びやすいかもしれません。

 と書いてはみましたが、本年度は、シノプシスを読んだ時点で、『タイムコード』が受賞するような気がして仕方がありません。あるいは、“The Way of Tea (Les Frémissements du Thé)”か。
 ま、実際にいくつか観てみないことにはわかりませんが。

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 *当ブログ記事

 ・米国アカデミー賞2016 短編映画賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_30.html
 ・米国アカデミー賞2015 短編映画賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201411/article_23.html
 ・米国アカデミー賞2014 短編映画賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201311/article_36.html
 ・米国アカデミー賞2013 短編映画賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201211/article_29.html
 ・米国アカデミー賞2012 短編映画賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201112/article_39.html
 ・米国アカデミー賞2011 短編映画賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_17.html
 ・米国アカデミー賞2010 短編映画賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_8.html

 ・米国アカデミー賞2017 短編アニメーション賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_42.html

 ・米国アカデミー賞2017 長編アニメーション賞 エントリー作品27作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_19.html

 ・米国アカデミー賞2017 長編ドキュメンタリー賞エントリー作品145作品リスト その1:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_47.html
 ・米国アカデミー賞2017 長編ドキュメンタリー賞エントリー作品145作品リスト その2:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_48.html
 ・米国アカデミー賞2017 長編ドキュメンタリー賞エントリー作品145作品に関する考察:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_1.html

 ・米国アカデミー賞2017 短編アニメーション賞 候補作品リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_44.html

 ・米国アカデミー賞2017 短編ドキュメンタリー賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_43.html

 ・米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その1(アイスランド〜オーストラリア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_6.html
 ・米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その2(オーストリア〜スロヴァキア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_10.html
 ・米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その3(スロヴェニア〜パレスチナ):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_22.html
 ・米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その4(ハンガリー〜メキシコ):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_29.html
 ・米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その5(モロッコ〜ロシア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_36.html
 ・完全ガイド!米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_23.html

 ・学生アカデミー賞2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_30.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2016年6月〜11月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201606/article_2.html

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