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zoom RSS 米国アカデミー賞における、女性のノミネーションに関するデータ 2007-2016

<<   作成日時 : 2016/11/20 18:22   >>

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 前回(2015年度)の米国アカデミー賞は、黒人が全くノミネートされなかったことで、大騒ぎになりましたが、「人種的差別」ほどではないにせよ、男女間の「不平等」についても、長年、議論されています。

 米国アカデミー賞の男女間の「不平等」については、Women’s Media Centerという団体というか、サイトがあって、過去10年のデータをまとめてくれています。

 ・WMC Releases 10-Year Review of Oscar Nominations & Gender:http://www.womensmediacenter.com/press/entry/wmc-investigation-10-year-analysis-of-gender-oscar-nominations
 ・Interactive data: 10-Yr Analysis of Gender & Oscar Nominations(WMC):http://www.womensmediacenter.com/pages/Interactive-Oscar-Data

画像

 まず、2015年度の収益トップ250に入った作品に関して、女性の割合は―

 監督:9%
 エグゼクティヴ・プロデューサー:20%
 プロデューサー:26%
 編集技師:22%
 撮影監督:6%

 まあ、これだけで、女性進出の道が閉ざされてると嘆いたり、怒ったりするというような方もいるのかもしれませんが、
 一方、米国アカデミー賞各部門の過去10年間の、女性のノミニーの割合は―

 作品賞(プロデューサー):24%
 監督賞:1.9%
 オリジナル脚本賞:13.6%
 脚色賞:11.9%
 撮影賞:0%
 編集賞:17.1%
 美術賞:46.2%
 衣裳デザイン賞:78.5%
 メイキャップ&ヘアスタイリング賞:32.3%
 視覚効果賞:0.6%
 録音賞:3.2%
 音響編集賞:6.2%
 オリジナル作曲賞:0%
 オリジナル歌曲賞:22.4%
 短編映画賞:21.0%
 長編ドキュメンタリー賞:31.4%
 短編ドキュメンタリー賞:47.5%
 長編アニメーション賞:9.7%
 短編アニメーション賞:17.6%
 キャスト部門を除いてのトータル:19.1%(男性:1387人、女性327人)

 上記のうち―

 [男性が圧倒的多数派の部門]

 撮影賞:米国アカデミー賞が始まって以来、女性がノミネートされたことは一度もない。
 *当ブログ記事
 ・世界の女性撮影監督 リスト80人:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_30.html
 ・世界の女性撮影監督 リスト80人(続き):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_31.html

 オリジナル作曲賞
 これまでこの部門で受賞したのは、レイチェル・ポートマン(『エマ』(1996))、アン・ダドリー(『フル・モンティ』(1997))、作詞家のマリリン・バーグマン(『愛のイェントル』(1983))(夫で作詞家のアラン・バーグマンと作曲家のミシェル・ルグランと3名での受賞)。
 複数回ノミネートは、レイチェル・ポートマン(『エマ』(1996)、『サイダーハウス・ルール』(1999)、『ショコラ』(2000))、アンジェラ・モーリー(『星の王子さま』(1974)、『シンデレラ』(1976))の2人のみ。

 視覚効果賞:2007〜2015年まで女性のノミニーは0。過去10年でこの部門にノミネートされた女性はSara Bennettのみ(『エクス・マキナ』(2015))。
 *この部門での女性の受賞は、Suzanne Bensonのみ(『エイリアン2』(1986))。

 長編アニメーション賞:2009〜2011年は女性のノミニー0。過去10年でこの部門にノミネートされた女性は7人。
 *この部門が創設されて以来、ノミネートされた女性監督は、『カンフー・パンダ2』のジェニファー・ユー・ネルソン、『メリダとおそろしの森』のブレンダ・チャップマン、『アナと雪の女王』のジェニファー・リーのみ。単独でノミネートされたのはジェニファー・ユー・ネルソンのみ。ブレンダ・チャップマンとジェニファー・リーが受賞を果たしている。

 録音賞:2008年、2013年〜2016年は女性のノミニー0。過去10年でノミネートされた女性は5人。
 *過去10年での女性の受賞者は、ローラ・ハーシュバーグ(『インセプション』(2010))のみ。

 音響編集賞:2007年、2009年、2012年、2014年、2016年は女性のノミニー0。過去10年でノミネートされた女性は5人。
 *過去10年での女性の受賞者は、Karen Baker Landers(『ボーン・アルティメイタム』(2007)、『007 スカイフォール』(2012))

 [男性が多数派の部門]

 作品賞(プロデューサー)
 この10年の間に、作品賞のノミネート枠が5から10になった(さらに「5〜10の間」に変わった)ことで、女性監督の作品がノミネートされる確率が高くなり、女性プロデューサーがノミネートされる「数」が増えた。(投票方式も2回変わった。)

 監督賞:過去10年間で監督賞にノミネートされた女性監督はキャスリン・ビグローのみ。
 *米国アカデミー賞88年の歴史の中で作品賞にノミネートされた女性監督の作品は12しかなく、監督賞にノミネートされた女性は3人のみで、そのうち受賞したのはキャスリン・ビグローのみ。
 DGAのメンバー15400人のうち女性は23%で、「アメリカの映画業界は女性監督の進出を拒んでいる」とWMCは記している。

 オリジナル脚本賞:2010年、2013年、2015年は女性のノミニー0。過去10年でノミネートされた女性は11人。
 脚色賞:2007年、2015年は女性のノミニー0。過去10年でノミネートされた女性は10人。
 *2016年は脚本部門にノミネートされた女性は4人となって、2008年以来の最多タイとなった。
 2015年は脚本部門に女性がひとりもノミネートされなかった。同じ年、ギリアン・フリンは、自分の小説『ゴーン・ガール』を脚色して、ゴールデン・グローブ賞、BAFTA英国アカデミー賞、クリティクス・チョイス(受賞)、USCスクリプター、米・脚本家組合賞(WGA)にノミネートされたが、米国アカデミー賞のみノミネートすらされなかったという史上初の記録を作った。

 オリジナル歌曲賞:2007年は、この10年間で女性のノミニーの割合が最も多かった。2010年は女性のノミニー0。

 短編映画賞:2009年のみ男女のノミニーが同数になった。

 短編アニメーション賞:2009年〜2011年は女性のノミニー0。

 [女性のノミネーションが増えつつある部門]

 長編ドキュメンタリー賞:2007年のみ女性のノミニーが男性のノミニーを上回った。2012年は女性のノミニー0。

 編集賞:2016年のみ男女が同数になった。過去10年でノミネートされた女性は12人。

 メイキャップ&ヘアスタイリング賞:2014年のみ女性のノミニーが男性のノミニーを上回った。2016年のみ男女が同数になった。

 [男女が拮抗している部門]

 美術賞:2007年、2014年、2015年は、女性のノミニーの方が上回った。

 短編ドキュメンタリー賞:男女のノミニー数が拮抗しているほぼ唯一の部門。

 [女性が多数派の部門]

 衣裳デザイン賞:通常は女性のノミニーが多数派だが、2009年と2014年は男性のノミニーが女性のノミニーを上回った。2010年と2011年は男性のノミニーが0。

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 アメリカの映画業界は女性の進出を阻んでいるとか、米国アカデミー賞は男性偏重主義であるとかについてはどうこう言えませんが、単純に、データとして、上記のような傾向性があることは非常に面白いと思いました。

 オリジナル作曲賞が男性偏重だなんてことは、言われてみれば確かにそうだったんですが、米国アカデミー賞でもワースト2で男性偏重的であるというのは、ちょっと意外でした。

 米国アカデミー賞のノミネーションに関して、またひとつチェックするポイントが増えましたね。

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 *当ブログ記事
 ・米国アカデミー賞に関する、黒人のノミネーション&受賞データ!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_75.html

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