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zoom RSS BAFTAウェールズ・アワード2016 ノミネーション発表

<<   作成日時 : 2016/09/05 06:52   >>

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 第25回BAFTAウェールズ・アワードのノミネーションが発表になりました。(8月30日)

 【BAFTAウェールズ・アワード】

 BAFTA英国アカデミー賞には、ウェールズとスコットランドにも支部があり、「本家」同様、毎年それぞれ賞の授与を行なっています。BAFTAウェールズは1991年、BAFTAスコットランドは1989年設立で、BAFTAウェールズ・アワードには約30もの部門/賞があります。

 ただし、アイルランド・アカデミー賞と同じく、映画だけでは賞が成立しないので、TV作品との混成によるノミネーションになっています。

 ウェールズ映画といってもほとんどなじみがありません。日本で劇場公開されたウェールズ語によるウェールズ映画は、おそらく『ワン・フル・ムーン』(1991)1本のみで、映画祭でも2000年にケルティック・フィルム・フェストで上映された『カメレオン』(1997)がウェールズ語によるウェールズ映画の唯一のものではないかと思われます。
 実際に、「ウェールズ語によるウェールズ映画」は、そんなに多くは制作されてはいなくて、IMDbでもウェールズ語映画は51本しか記載されていません。(1年前は27本だったのに一気に倍増しています。これは、この1年にウェールズ語映画が増えたのではなく、データの見直しが行なわれた結果であるようです。)
 しかしながら、ウェールズ出身の監督がウェールズで撮った英語の映画は、けっこうあって、ケヴィン・アレンの『ツイン・タウン』(1998)やジャスティン・ケリガンの『ヒューマン・トラフィック』(1999)などはこれに当たります。
 ウェールズ出身の監督が、ウェールズで撮った英語のイギリス映画だと、『ウェールズの山』(1995)などがあり、ウェールズを舞台もしくはロケ地とする映画となるとさらにもっとふえて、近年だと『アメリア 永遠の翼』(2009)などがあります。
 米国アカデミー賞外国語映画賞には、これまでイギリスから13本の作品がエントリーされていますが、そのうちの9本がウェールズ語映画で、うち2本がノミネーションまで進んでいます。(確率的にはかなり高く、概してクオリティーは高いということなのでしょう。)

 「ウェールズ作品」であっても、一般には「イギリス作品」として紹介されるし、ウェールズ資本が入っているかどうかなど、基本的な情報だけではよくわからなかったりしますが、よくよく調べたらウェールズ作品だったということもあるかもしれません。2011年の東京国際映画祭で上映された『サブマリン』も英語の作品ですが、ウェールズ映画とみなしてよいようです。

 BAFTAウェールズ・アワード2016ノミネーション対象作品は、2015年4月1日から2016年3月31日までにウェールズで公開・放映された映画作品とTV作品で、授賞式は10月2日に行なわれます。

 なお、各賞/部門に関して、公式サイトの並びはもう少し違ったものになっていますが、以下では、映画・TVドラマ部門を中心に並べ直してあります。

画像

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 ◆作品賞 TVドラマ部門(Television Drama (Sponsored by Pinewood))
 ・“35 Diwrnod” プロダクション・チーム
 ・“Byw Celwydd” Branwen Cennard
 ・『ヒンターランド』“Hinterland(Y Gwyll)” プロダクション・チーム

 『ヒンターランド』は、3年連続ノミネート。

 ◆監督賞 フィクション部門(Director: Fiction (Sponsored by Champagne Taittinger)
 ・Gareth Bryn 『ヒンターランド』“Hinterland(Y Gwyll)”
 ・Lee Haven Jones “35 Diwrnod”
 ・フィリップ・ジョン(Philip John) 『ダウントン・アビー』

 ◆男優賞(Actor (Sponsored by Audi))
 ・アナイリン・バーナード(Aneurin Barnard) 『戦争と平和』“War and Peace”
 ・リチャード・ハリントン(Richard Harrington) 『ヒンターランド』“Hinterland(Y Gwyll)”
 ・マーク・ルイス・ジョーンズ(Mark Lewis Jones) “Yr Ymadawiad”

 リチャード・ハリントンは、2年連続ノミネート。前回受賞。

 ◆女優賞(Actress (Sponsored by Hmv))
 ・Catherine Ayers “Byw Celwydd”
 ・マリ・ハリーズ(Mali Harries) 『ヒンターランド』“Hinterland(Y Gwyll)”
 ・アマンダ・ミーリング(Amanda Mealing) “Casualty”

 マリ・ハリーズは、2年連続ノミネート。

 ◆脚本賞(Writer (Sponsored by Ethos))
 ・Siwan Jones、Will Roberts “35 Diwrnod”
 ・クレイグ・ロバーツ(Craig Roberts) “Just Jim”
 ・エド・タルファン(Ed Talfan) “Yr Ymadawiad”

 ◆編集賞(Editing (Sponsored by Gorilla))
 ・Will Oswald 『ドクター・フー』“Doctor Who”
 ・Geraint Huw Reynolds “Swansea Sparkle: A Transgender Story”
 ・Madoc Roberts “Tim Rhys-Evans: All In The Mind”

 ◆美術賞(Production Design (Sponsored by Royal Welsh College of Music and Drama))
 ・Tim Dickel “Yr Ymadawiad”
 ・Catrin Meredydd “Jekyll and Hyde”
 ・アルウェル・ウィン・ジョーンズ(Arwel Wyn Jones) 『SHERLOCK/シャーロック』“Sherlock”

 ◆録音賞(Sound (Sponsored by Ab Acoustics))
 ・“Lady Chatterley’s Lover” プロダクション・チーム
 ・“Mr Calzaghe” プロダクション・チーム
 ・『SHERLOCK/シャーロック』“Sherlock” プロダクション・チーム

 ◆特殊&視覚効果、タイトル、グラフィック賞(Special and Visual Effects, Titles and Graphic Identity (Sponsored by University Of Wales Trinity Saint David)) [併合]
 ・“Doctor Who, The Magician’s Apprentice” プロダクション・チーム
 ・“Sfa y Blynyddoedd Blewog” プロダクション・チーム
 ・『SHERLOCK/シャーロック』“Sherlock” プロダクション・チーム

 ◆短編映画賞(Short Film (Sponsored by University of South Wales)) [分化]
 ・“My Brief Eternity: Ar Awyr Le”(英) 監督:Clare Sturges
 ・“Only Child”(英) 監督:Andrew Toovey
 ・“Spoilers”(オーストラリア・英) 監督:Brendon McDonall

 “Only Child”は、オックスフォード国際映画祭2016 最優秀英国短編賞、編集賞受賞。

 ◆単発ドキュメンタリー賞(Single Documentary (Sponsored by Aberystwyth University))
 ・“Patagonia Eric Jones Ac Loan Doyle” プロダクション・チーム
 ・“Swansea Sparkle: A Transgender Story” Molly-Anna Woods
 ・“Tim Rhys-Evans: All In The Mind” プロダクション・チーム

 ◆ドキュメンタリー・シリーズ賞(Factual Series (Sponsored by Cardiff Wales Airport))
 ・“Coast” プロダクション・チーム
 ・“Ioio’s Brecon Beacons” John Gwyn
 ・“Music for Misfits: The Story of Indie” Siobhan Logue

 ◆監督賞 ドキュメンタリー部門(Director: Factual (Sponsored by Capital Law))
 ・Molly-Anna Woods “Swansea Sparkle: A Transgender Story”
 ・John Gwyn “Iolo's Brecon Beacons”
 ・Vaughan Sivell “Mr Calzaghe”

 ◆撮影賞 ドキュメンタリー部門(Photography Factual (Sponsored by St Davids Hotel And Spa))
 ・Aled Jenkins “Patagonia With Huw Edwards”
 ・Luke Pavey “The River Taff With Will Millard(The Taff The River That Made Wales)”
 ・Mei Williams “Tim Rhys-Evans: All In The Mind”

 ◆ニュース報道賞(News Coverage (Sponsored by Working Word))
 ・“Argyfwng y Mudwyr” プロダクション・チーム
 ・“Election Wales 2015” プロダクション・チーム
 ・“Wales at Six (Organ Donation)” プロダクション・チーム

 ◆時事番組賞(Current Affairs)
 ・“Life After April” プロダクション・チーム
 ・“Wales This Week (Saying Goodbye To Mum)” プロダクション・チーム
 ・“Y Byd Ar Bedwar” プロダクション・チーム

 ◆野外ライブ放送賞(Live Outside Broadcast) [改称]
 ・“Cor Cymru –Y Rownd Derfynol” プロダクション・チーム
 ・“Manic Street Preachers Live at Cardiff Castle” プロダクション・チーム
 ・“Y Sioe” プロダクション・チーム

 “Y Sioe”は、2年連続ノミネート。前回受賞。

 ◆子供番組賞(アニメーション番組を含む)(Children’s Programme (Including Animation))
 ・“Dad” Ffilmworks
 ・“#Fi Series 3”-Episode:‘Christian & Joe’ Elin Jones
 ・“Y Gemau Gwyllt” Aled Mills

 “#Fi”は、2年連続ノミネート。前回受賞。

 ◆エンタテインメント番組賞(Entertainment Programme (Sponsored by Sugar Creative))
 ・“Bryn Terfel Bywyd Trwy Gan” プロダクション・チーム
 ・“Dim Byd” Cwmni Da
 ・“Les Miserables y Daith I’r Llwyfan” Hefin Owen

 “Dim Byd”は、3年連続ノミネート。2連覇中。

 ◆司会者賞(Presenter (Sponsored by Deloitte))
 ・Will Millard “Hunters of The South Seas”
 ・Griff Rhys Jones “Griff’s Great Britain”
 ・Iolo Williams “Iolo's Brecon Beacons”

 【特別賞・名誉賞】
 ◆Siân Phillips Award
 9月22日発表予定

 ◆貢献賞(Outstanding Contribution)
 9月22日発表予定

 ◆映画/TV映画への特別貢献賞(Special Achievement Award In Feature/Television Film (Sponsored by Cardiff And Vale College))
 10月2日発表予定

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 主な作品のノミネート状況は、以下の通り。

 ・『ヒンターランド』(4):ドラマ・監督・男優・女優
 ・“35 Diwrnod”(3):ドラマ・監督・脚本
 ・“Byw Celwydd”(2):ドラマ・女優
 ・“Yr Ymadawiad”(3):男優・脚本・美術
 ・“Swansea Sparkle: A Transgender Story”(3):編集・単発ドキュメンタリー・監督
 ・“Tim Rhys-Evans: All In The Mind”(3):編集・単発ドキュメンタリー・撮影
 ・『SHERLOCK/シャーロック』(3):美術・録音・特殊
 ・“Iolo's Brecon Beacons”(3):ドキュメンタリー シリーズ・監督・司会者

 本年度は、ピックアップすべき作品がなかったのか、映画部門の作品賞のノミネーションがありませんでした。

 また、撮影&照明賞、衣裳デザイン賞、メイキャップ&ヘア賞、オリジナル音楽賞、ブレイクスルー賞もノミネーションの発表がありませんでした。

 昨年は、ディラン・トマス生誕100年ということもあって、関連作品がいくつも製作されて、盛り上がったのに、今年はちょっと寂しいですね。

 賞が成立しなくなることを恐れてか、本年度から、イングランド製作作品に参加しているウェールズ人もノミネート対象となり、男優賞のアナイリン・バーナード、監督賞のフィリップ・ジョン、美術賞のCatrin Meredyddらがノミネートされています。

 テレビ作品にまぎれていますが、本年度のウェールズ映画としては、“Yr Ymadawiad”があり、3部門でノミネートされています。

 2016年には、話題の“Y Llyfrgell”や“Glastonbury Isle of Light: Journey of the Grail”があるので、来年のBAFTAウェールズ・アワードは今年よりもっと盛り上がると思いますが、さて、どうでしょうか。

 ・“Yr Ymadawiad(The Passing)”(英) 監督:Gareth Bryn
 物語:若い夫婦SaraとIwanが、ウェールズの田舎の山間部で、車を渓谷につっこませる。彼らは、ミステリアスな人物Stanleyによって、川から引き上げられ、時代から取り残されたような崩壊寸前の農場に連れて来られる。Stanleyは、Saraの手当てをする。それに対しIwanは不信の目を向け、3人の間に徐々に緊張が高まる。2人は、少しずつ事故のトラウマから立ち直るが、過去の何かにとらえられてそこから動けなくなる。やがて、この渓谷にまつわる悲劇が明らかになる……。
 Gareth Brynは、多くのTVシリーズを手がける監督で、『ヒンターランド』や“35 Diwrnod”、“Casualty”の演出も手がけている。
 ファンタスティック・フェスト(オースティン)2015出品。
 Titanic International Filmpresence Festival 2016出品。
 Dead by Dawn Horror Film Festival 2016出品。

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 *当ブログ記事

 ・BAFTAウェールズ・アワード2015 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_19.html

 ・BAFTAウェールズ・アワード2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201411/article_9.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2016年6月〜11月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201606/article_2.html

 追記:
 ・BAFTAウェールズ・アワード2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_3.html

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