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zoom RSS 米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その4

<<   作成日時 : 2016/09/23 18:27   >>

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 第89回米国アカデミー賞 外国語映画賞の各国代表作品のリスト その4です。

 ここでは、国別五十音順で、ハンガリー〜メキシコまでを紹介しています。

 ・米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その1(アイスランド〜オーストラリア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_6.html
 ・米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その2(オーストリア〜スロヴァキア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_10.html
 ・米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その3(スロヴェニア〜パレスチナ):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_22.html
 ・米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その5(モロッコ〜ロシア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_36.html
 ・完全ガイド! 米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_23.html

 本年度は85ヵ国です。

 ◆ハンガリー:“Kills on Wheels(Tiszta szívvel)”(ハンガリー) 監督:Attila Till
 物語:Zoliは、脊椎に問題があって歩くこともできず、車椅子生活を余儀なくされている。彼の母親は、ドイツで手術を受けさせてやりたいと考えているが、費用の捻出が難しい。Zoliは、マンガを描くことが好きで、ケアセンターのルームメイトBarbaに助けてもらって描いている。Barbaは、軽い脳性マヒで、車椅子生活をしているが、少しであれば歩いたり、車の運転をしたりもできる。この2人に、中年になりかけた、元消防士のJanos Rupaszovが加わる。彼は、仕事でケガを負い、下半身不随になっていた。Janosは、セルビア人ギャングのRadosからヒットマンの仕事を請け負う。Radosによる殺しのリストは想像以上に長い。誰も車椅子の人間がヒットマンだとは思わないし、車椅子であることは十分にアドバンテージになるとJanosは考えた。また、彼はなんとかして元恋人のナースを取り戻したいとも考えていた……。
 プロの俳優ではなく、本物の身障者をキャストに起用して撮影された。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016 イースト・オブ・ウェスト コンペティション部門出品。
 モトヴン映画祭2016 メイン・プログラム。
 ヨーロッパ映画賞2016 オフィシャル・セレクション。
 Attila Tillは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 ハンガリー代表 初選出。


 ◆バングラデシュ:“The Unnamed(Oggatonama)”(バングラデシュ) 監督:Tauquir Ahmed
 物語:警察の駐在員Farhadに外国人労働者省から連絡が届く。Wahabが、働き先で事故死して、遺体がダッカ空港に届いているというのだ。Farhadは、Wahabの父親にニュースを伝えに行く。ところが、Wahabは今もイタリアで元気にしていると父親は言う。Farhadは、Wahabを斡旋したRamjanをつかまえるが、彼は、Wahabの古いパスポートを偽造し、Asirが外国に働きに行くのに使ったと告白する。AsirがWahabという名前で外国で働いていたらしい。Farhadは、今度はAsirの父親に知らせに行く。Asirの父親は、ショックを受けるが、Farhadと一緒にダッカ空港を遺体を引き取りに行く。ところが、村に帰って棺を開けたところ、中の遺体は別人のものだとわかる。この遺体はいったい誰なのか。冷淡なお役所仕事の結果、村には身元不明の遺体が残される。
 Tauquir Ahmedは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 バングラデシュ代表 初選出。
 バングラデシュは、2002年に初出品して以来、5年連続12回目の出品。


 ◆フィリピン:“Ma'Rosa”(フィリピン) 監督:ブリランテ・メンドーサ
 出演:Jaclyn Jose、Julio Diaz、Felix Roco、Andi Eigenmann、Kristofer King、Mercedes Cabral、Jomari Angeles、Maria Isabel Lopez
 物語:ローサは、4人の子どもを抱え、マニラのスラム街で小さなコンビニを開いている。それでも生きていくのに精いっぱいで、彼女は、夫ネストールとともに麻薬の売買もしている。彼らは警察に逮捕されてしまい、子どもたちが残される。子どもたちは、警察への罰金を支払うためにも両親が残したわずかなものを売って、お金を作らなければならない。
 カンヌ国際映画祭2016 コンペティション部門出品。女優賞(Joclyn Jose)受賞。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016 ホライズンズ部門出品。
 トロント国際映画祭2016 MASTERS部門出品。
 釜山国際映画祭2016 アジア映画の窓部門出品。
 BFIロンドン映画祭2016出品。
 ブリランテ・メンドーサは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 フィリピン代表初選出。


 ◆フィンランド:『オリ・マキの人生で最も幸せな日』“The Happiest Day in the Life of Olli Mäki(Hymyilevä mies)”(フィンランド・独・スウェーデン) 監督:ユホ・クオスマネン(Juho Kuosmanen)
 出演:Eero Milonoff、Jarkko Lahti、Oona Airola
 物語:実在のボクサーOlli Mäkiの物語。Olli Mäkiは、フィンランドで初めてワールド・チャンピオンシップをかけて戦う、フェザー級のボクサーになる。試合当日のスタジアムは超満員。しかし、彼は2回戦でぶざまな負け方をする。彼は、この日のことを人生最良の日として思い出す。
 カンヌ国際映画祭2016 ある視点部門出品。ある視点賞受賞。
 ミュンヘン映画祭2016 シネヴィジョン・コンペティション部門出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016アナザー・ビュー部門出品。
 メルボルン国際映画祭2016出品。
 トロント国際映画祭2016 DISCOVERY部門出品。
 ヨーロッパ映画賞2016 オフィシャル・セレクション。
 ノルディック映画賞2016 ノミネート。
 ユホ・クオスマネンは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 フィンランド代表 初選出。


 ◆ブラジル:“Little Secret (Pequeno Segredo)”(ブラジル) 監督:David Schurmann
 物語:1つの秘密が3つの家族を結びつけている。その秘密は、悲劇的だが、美しい生活を白日のもとにさらし、希望や夢や運命が異なる世界に住んでいる人をつないでいることを明らかにする。Katは、両親を亡くし、愛すべき養父母に育てられている。彼女の生活は冒険に満ちている。10代の彼女は、ノーマルな生活に適合しようとしているが、人生はいかに残酷なものであるかを世界によって教えられる。Heloisaは、献身的な母親で、自分の中に秘密を封じ込めていて、それによって家族をまとめている。だが、彼女は未来が予測不可能であることを知っている。Jeanneは、美しいアマゾニアンで、ニュージーランド人ロバートと恋に落ちる。ロバートは、彼女には無限の可能性があることに気づいているが、Jeanneは、自分ではどうしようもない運命というものがあることを忘れてしまっている。
 事実に基づく物語。
 David Schurmannは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 ブラジル代表 初選出。


 ◆フランス:“Elle”(仏) 監督:ポール・ヴァーホーヴェン
 出演:イザベル・ユペール、ロラン・ラフィット(Laurent Lafitte)、ヴィルジニー・エフィラ(Virginie Efira)、アンヌ・コンシニ、シャルル・ベルリング、アリス・イザーズ(Alice Isaaz)、ジュディット・マーレ(Judith Magre)、ヴィマーラ・ポンズ(Vimala Pons)
 物語:ミシェルは鉄壁の女だと思われていた。彼女は、業界をリードするビデオ・ゲーム会社のトップで、ビジネスと同様に恋愛生活においても冷酷であった。ところが、ある日、彼女は、侵入者によって家で襲われ、すべてきちんとしていなければ気が済まなかった彼女の生活がすっかり変わってしまう。ミシェルが男を追いつめた時、2人の間で奇妙でスリリングなゲームが始まり、いつ何時、コントロールできなくなるか、わからないような事態に陥った。
 『ブラックブック』以来10年ぶりのポール・ヴァーホーヴェンの長編監督作品。これまでとは違うものをやってみたいと考えて選んだのが、『ベティー・ブルー』で知られるフィリップ・ジャンの小説“Oh...”で、暴力的な内容のためアメリカで撮影することはできず、結果的に、フランスで撮影することになり、主演にイザベル・ユペールが選ばれた。ポール・ヴァーホーヴェンにとって初めてのフランス語作品となった。
 カンヌ国際映画祭2016 コンペティション部門出品。
 ニュージーランド国際映画祭2016出品。
 メルボルン国際映画祭2016出品。
 ヨーロッパ映画賞2016 オフィシャル・セレクション。
 トロント国際映画祭2016 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2016 パールズ部門出品。
 オランダ映画祭2016出品。
 ハンブルク・フィルム・フェスト2016出品。
 バンクーバー国際映画祭2016出品。
 BFIロンドン映画祭2016 オフィシャル・コンペティション部門出品。
 ニューヨーク映画祭2016出品。
 ポール・ヴァーホーヴェンは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 フランス代表 初選出。オランダ代表としては、1973年に『ルトガー・ハウアー/危険な愛』“Turks Fruit(Turkish Delight)”、1977年に『女王陛下の戦士』“Soldaat van Oranje(Soldier of Orange)”、1983年に『4番目の男』、2006年に『ブラックブック』と4回選出されていて、『ルトガー・ハウアー/危険な愛』でノミネート、『ブラックブック』でショートリストまで進んでいる。


 ◆ブルガリア:“Losers(Krasti/Βουλγαρία)”(ブルガリア) 監督:Ivaylo Hristov
 物語:ブルガリアの地方の小さな町に有名なロックバンドがコンサートでやってくる。Elena、Koko、Patso、Goshoは、高校生で、自分たちのことを負け犬と思っている。Kokoは、Elenaのことが好きで、Elenaが歌手になりたいと思っている。ロックバンドのコンサートは、4人の高校生の間に、愛と失望と複雑な関係を生み出す。
 俳優として40年近いキャリアを持つIvaylo Hristovの第3監督長編。
 ズリーン国際映画祭2015 青少年向け長編映画 インターナショナル・コンペティション部門出品。
 モスクワ国際映画祭2015 メイン・コンペティション部門出品。最優秀作品賞(Golden St. George)、ロシア映画批評家審査員賞、ロシア映画クラブ連盟賞受賞。
 Love is Folly国際映画祭(ブルガリア)2015 出品。国際批評家連盟賞受賞。
 Golden Rose(ブルガリア)2015 最優秀作品賞、女優賞(Elena Telbis)受賞。
 サンセバスチャン国際映画祭2015出品。
 ワルシャワ国際映画祭2015出品。
 ソフィア国際映画祭2016 観客賞、Film Critics with UBFM Award for Best Balkan Film受賞。
 パームビーチ国際映画祭2016 長編ナラティヴコンペティション部門出品。
 キプロス・フィルム・デイズ国際フェスティバル2016 グローバル・イメージ・コンペティション部門出品。審査員スペシャル・メンション受賞。
 ジッフォーニ映画祭2016出品。
 ミュンヘン映画祭2016出品。
 Ivaylo Hristovは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 ブルガリア代表 初選出。


 ◆ベトナム:『緑の野に黄色い花』“Yellow Flowers On the Green Grass(Tôi thay hoa vàng trên co xanh)”(ヴェトナム)監督:ヴィクター・ヴー(Victor Vu)
 物語:80年代末のヴェトナムの地方の村。12歳の少年Thieuは、なんでも弟のTuongと分かち合っている。Tuongは、兄の自信に心酔し、何をするにも兄の了承を求めた。ところが、Thieuのは自信過剰で、大きな不安の裏返しでしかなかった。Tuongがよい成績を取り、才能に優れ、隣人の女の子Moonから好意を寄せられるに至って、Thieuは次第に弟へ嫉妬を募らせていく。やがてThieuは弟に暴力を振るい、寝たきりに追い込む。Thieuは、自分の良心に従い、自分自身と折り合いをつけ、兄弟愛の本当の意味を知る。
 小説の映画化。
 ズリーン国際映画祭2016 青少年向け長編映画 インターナショナル・コンペティション部門出品。
 プチョン国際ファンタスティック映画祭2016 ファミリー・ゾーン出品。
 アジアフォーカス・福岡国際映画祭2016出品。
 BFIロンドン映画祭2016出品。
 ヴィクター・ヴーは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 ヴェトナム代表 初選出。
 ベトナムからは、2年連続12回目の米国アカデミー賞 外国語映画賞出品。


 ◆ベネズエラ:『彼方から』“From Afar (Desde allá)”(ベネズエラ・メキシコ) 監督:ロレンソ・ビガス(Lorenzo Vigas)
 物語:アルマンドは50歳。カラカスで、歯科技工士として会社を経営している。父親とは疎遠になっていて、時々遠くから眺めやるだけだ。ホモセクシャルのアルマンドは、街で気に入った青年を見つけては、お金を与えて家に招き入れていたが、決して体に触れることはなく、ただ服を脱がせて自慰行為をしていた。ある日、彼は、17歳のエルデルと出会う。エルデルは、ギャングのリーダーで、アルマンドに暴力を振るい、財布を盗んで逃げる。それでもアルマンドは、エルデルと会い続け、やがて2人はお互いのことを知るようになっていく。
 初監督長編。
 ベネチア国際映画祭2015 コンペティション部門出品。金獅子賞受賞。
 サンセバスチャン国際映画祭2015 ホライズンズ・ラティーノ部門出品。男優賞スペシャル・メンション受賞(Luis Silva)。
 テッサロニキ国際映画祭2015 インターナショナル・コンペティション部門出品。男優賞(アルフレド・カストロ(Alfredo Castro))、脚本賞受賞。
 ハバナ映画祭2015 第1回作品賞(Grand Coral - First Prize)受賞。
 マイアミ国際映画祭2016 脚本賞(Jordan Alexander Ressler Screenwriting Award)受賞。
 サンフランシスコ国際映画祭2016 ゴールデンゲート ニュー・ディレクターズ・コンペティション 長編ナラティヴ部門出品。
 ベネズエラからは、1997年から20年連続26回目の出品。


 ◆ペルー:“Videofilia: y otros síndromes virales”(ペルー) 監督:Juan Daniel F. Molero
 物語:ペルーのリマ。Luzは、社会にうまく順応できないティーンエージャーで、学校をサボった最初の日に何か新しいことや面白いことはないかとインターネットをさまよっていて、少し年上のJuniorと出会う。彼は、マヤ文明がハルマゲドンを予言しているなどといった陰謀論やビデオゲーム、ポルノにとりつかれている。サイバーセックスをした後、2人に残されているのは、現実世界で会うことだけだった。ところが、いざ会おうという段になって、不思議な出来事が起こり、奇妙なキャラクターが登場して、Luzは、幻惑される。そして、ポストモダンのリマ、インターネット・ウィルス、退廃、サイケデリア、プレ・インカ文明の滅亡といったヴィジョンが展開されていく。
 初の長編フィクション作品。
 ロッテルダム国際映画祭2015出品。タイガー・アワード受賞。
 リマ・インディペンデント国際映画祭2015出品。
 クィア・リスボアFestival Internacional de Cinema Queer2015出品。


 ◆ベルギー:『アルデンヌ』“The Ardennes(D'Ardennen)”(ベルギー・オランダ) 監督:ロビン・プロント(Robin Pront)
 物語:ケネス(Kenneth)と弟のデイヴ(Dave)と、ケネスの恋人のシルヴィー(Sylvie)が強盗に入るが、失敗し、ケネスだけが取り残されて、つかまり、刑務所に入れられる。数年後、ケネスが釈放される。デイヴとシルヴィーは、生活を立て直して、まともな仕事に就き、きちんとした家族生活を送っている。もうドラッグも犯罪もやっていない。しかし、ケネスは外の世界がすっかり変わってしまっていることを理解しようとしない。それでもデイヴは兄を助けようとするが、ケネスは永遠に失ってしまったシルヴィーとのよりを戻そうとする。シルヴィーがデイヴとつきあっていることも知らずに。
 初監督長編。
 トロント国際映画祭2015 DISCOVERY部門出品。
 ゲント映画祭2015出品。
 シカゴ国際映画祭2015出品。
 サンパウロ国際映画祭2015出品。
 レザルク・ヨーロッパ映画祭2015出品。
 ロッテルダム国際映画祭2016 Voices出品。
 ヨーテボリ国際映画祭2016出品。
 グラスゴー映画祭2016出品。
 マグリット映画賞(ベルギー・アカデミー賞)2016 フラマン語映画賞受賞。
 ブリュッセル映画祭2016出品。
 EUフィルムデーズ2016出品。
 エルサレム映画祭2016出品。
 ヨーロッパ映画賞2016 オフィシャル・セレクション。
 ロビン・プロントは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 ベルギー代表 初選出。


 ◆ポーランド:“Afterimage(Powidoki)”(ポーランド) 監督:アンジェイ・ワイダ
 出演:ボグスワフ・リンダ(Boguslaw Linda)、Bronislawa Zamachowska、ゾフィア・ヴィフラチュ(Zofia Wichlacz)
 物語:ポーランドのアヴァンギャルドな画家Władysław Strzemiński(1893-1952)が、戦後、ウッチで造形芸術高等学校で教師をしていた頃の物語を描く。彼は、芸術に関する本を書いていたが、彼の考えは、スターリン独裁下で、大衆にとって善とされたもの、すなわち、社会主義リアリズムや表層実証主義、とは真っ向から対立するものだった。
 トロント国際映画祭2016 MASTERS部門出品。
 グディニャ映画祭2016アウト・オブ・コンペティション部門出品。審査員特別賞受賞。
 シカゴ国際映画祭2016出品。
 アンジェイ・ワイダは、1970年の『すべて売り物』、1976年の『約束の土地』、1980年 の『ヴィルコの娘たち』、1982年の『鉄の男』、1991年の『コルチャック先生』、2000年 の『パン・タデウシュ物語』、2007年の『カティンの森』、2013年の『ワレサ 連帯の男』以来、6年ぶり9回目の米国アカデミー賞 外国語映画賞 ポーランド代表選出。このうち、『約束の土地』『ヴィルコの娘たち』『鉄の男』『カティンの森』でノミネート。9回選出は、マノエル・デ・オリヴェイラに並んで最多タイ記録。4回ノミネートで受賞なしも最多記録。(フェリーニは4回ノミネート4回受賞、イシュトヴァーン・サボーとホセ・ルイス・ガルシは4回ノミネート1回受賞。)


 ◆ボスニア・ヘルツェゴビナ:“Death in Sarajevo(Smrt u Sarajevu)”(ボスニア ヘルツェゴビナ・仏) 監督:ダニス・タノヴィッチ
 出演:ジャック・ヴェベール(Jacques Weber)、Snežana Vidović、イズディン・バイロヴィッチ(Izudin Bajrović)、Vedrana Seksan、Muhamed Hadžović
 物語:2014年6月28日。ホテル・ヨーロッパは、サラエボで最高のホテルである。支配人のオマールは、外交のVIPの代表団を迎えるべく準備をしている。この日は、第1次世界大戦を勃発させたとみなされている暗殺事件から100周年に当たり、平和と理解へのアピールがここで行われることになっていた。その一方で、ホテルの従業員たちには別の悩みがあった。彼らには、何か月も給料が支払われておらず、ストライキが実行されようとしていた。ストライキのリーダーに選ばれたのは、ランドリー担当のHatidzaであったが、レセプションで働くことになっていた娘のLamijaは、父がストライキに関わることに反対だった。立ち入り禁止となったプレジデンシャル・スイートでは、フランスからのゲストがスピーチのリハーサルをし、また、テレビのレポーターは、戦争とその結果に関するインタビューしようとクルーの指揮を取っていた。1914年に暗殺事件を起こしたガヴリロ・プリンツィプガヴリロ・プリンツィプは、果たして犯罪者なのか、それとも国民的英雄なのか? 現在までに彼の行為が落としている長い影はいったい何なのだろうか?
 ベルリン国際映画祭2016 コンペティション部門出品。審査員グランプリ、国際批評家連盟賞受賞。
 イスタンブール国際映画祭2016出品。
 エルサレム映画祭2016 インターナショナル・コンペティション部門出品。
 メルボルン国際映画祭2016出品。
 サラエボ映画祭2016 In Focus部門出品。
 トロント国際映画祭2016 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
 ヨーロッパ映画賞2016 オフィシャル・セレクション。
 ダニス・タノヴィッチは、『ノー・マンズ・ランド』、“Cirkus Columbia”、『鉄くず拾いの物語』に続き、3年ぶり4回目の選出。
 ボスニア・ヘルツェゴビナからは、2003年以来14年連続16回目のエントリー。『ノー・マンズ・ランド』で初めてそして現時点で唯一ノミネートまで進み、受賞を果たしている。


 ◆ボリビア:“Sealed Cargo(Carga Sellada)”(ボリビア) 監督:Julia Vargas Weise
 物語:1995年、ボリビアのアンデス高原で、有毒性廃棄物の入った箱が埋められているのが発見される。住人は、政府にそれを除去してくれと求める。解決するには、それらを蒸気機関に乗せて、国境まで運ぶしかない。年配のアナーキストで、野心家の警部マリスカルがこの任務を請け負う。ところが、怒れる住民に攻撃されたり、だまされたりして、様々な困難に遭う。これは、マリスカルらの人生だけでなく、国の運命をも変える。
 インド国際映画祭2015出品。審査員特別賞受賞。
 ラテンアメリカ映画祭(オタワ)2016出品。
 Julia Vargas Weiseは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 ボリビア代表 初選出。
 ボリビアからは、1995年に初出品して以来、2年ぶり8回目の出品。


 ◆ポルトガル:“Letters from War(Cartas da Guerra)”(ポルトガル) 監督:Ivo M. Ferreira
 出演:Miguel Nunes、Margarida Vila-Nova、Ricardo Pereira、João Pedro Vaz、João Pedro Mamede
 物語:1971年。医者のAntónio Lobo Antunesは、ポルトガル軍に従軍して、内戦中のアンゴラに赴任していた。母国ポルトガルには、妊娠中の妻が彼の帰りを待っていて、Antónioは、妻へ、日々の生活を綴った手紙を送っていた。驚くべき自然のこと、地元の人々のこと、彼が面倒を見ている孤児の少女のこと、等々。ところが、戦況は次第に悪化し、彼の手紙は、不幸な世界に対する内省が色濃く滲むものになっていく。
 実在の医師で、作家でもあり、ノーベル文学賞候補とも目されるAntónio Lobo Antunesが、1971年から1973年にアンゴラに従軍していた時に妻とやりとりした手紙を元に書いた小説(2005年に出版)に基づく。
 第3回監督長編。
 ベルリン国際映画祭2016 コンペティション部門出品。
 インディー・リスボア/リスボン国際インディペンデント映画祭2016出品。
 シドニー映画祭2016 出品。
 ラックス賞2016 オフィシャル・セレクション。
 サラエボ映画祭2016 キノスコープ部門出品。
 ヨーロッパ映画賞2016 オフィシャル・セレクション。
 Ivo M. Ferreiraは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 ポルトガル代表 初選出。


 ◆香港:“Port of Call(踏血尋梅)”(香港) 監督:フィリップ・ユッグ(Philip Yung/翁子光)
 出演:アーロン・クオック、春夏(Jessie Li)、エレイン・ジン(金燕玲)、白只(Michael Ning)、パトリック・タム
 物語:2009年、16歳の少女Wang Jiamei(王佳梅)が、広東省東莞市から、母と姉が住む香港にやってくる。彼女は、学校をドロップアウトし、モデルやマクドナルドで短期間働いた後、ネットで知り合った相手と援助交際を始める。時間が飛んで、Wang Jiameiは生きて17歳の誕生日を迎えられなかったことが示される。ヴァンの運転手Ting Tsz-chung(丁子聡)がWang Jiamei殺害容疑で逮捕される。Ting Tsz-chungは、彼女が死にたがっていたと証言する。刑事Chongは、事件に取りつかれ、「体を売ってまで生きようとした人間が、突然、死にたくなったりするものだろうか」と考える。そして、Ting Tsz-chungの数少ない友人をたどり、Wang Jiameiの人生を明らかにしようとする。
 2008年に実際に起きたWong Ka-mui(王嘉梅)殺人事件を基にしている。犯人は、Wong Ka-muiを殺して、死体をバラバラにし、一部をトイレに流し、一部を市場に捨て、頭部を港に投げ入れたということもあって、センセーションを巻き起こした。
 香港国際映画祭2015出品。
 ウーディネ・ファーイースト映画祭2015出品。
 ニューヨーク・アジアン映画祭2015出品。
 プチョン国際ファンタスティック映画祭2015出品。最優秀作品賞、女優賞(春夏(Jessie Li))、スペシャル・メンション受賞。
 ファンタジア国際映画祭2016出品。
 チューリヒ映画祭2015出品。
 バンクーバー国際映画祭2015出品。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2015出品。
 台湾・金馬奨2015 助演男優賞受賞(白只(Michael Ning))。作品賞、主演男優賞(アーロン・クオック)、助演女優賞(エレイン・ジン(金燕玲))、脚本賞、撮影賞、歌曲賞、新人賞(白只(Michael Ning)、春夏(Jessie Li))ノミネート。
 香港電影評論学会大奨2016 作品賞、男優賞(白只(Michael Ning))、女優賞(春夏(Jessie Li))受賞。監督賞、脚本賞ノミネート。
 アジア映画賞2016 編集賞、新人賞(春夏(Jessie Li))受賞。助演男優賞(白只(Michael Ning))、脚本賞、撮影賞ノミネート。
 香港映画監督組合賞2016 主演男優賞(アーロン・クオック)、主演女優賞(春夏(Jessie Li))、新人賞(白只(Michael Ning))受賞。
 香港電影金像奨2016 主演男優賞(アーロン・クオック)、主演女優賞(春夏(Jessie Li))、助演男優賞(白只(Michael Ning))、助演女優賞(エレイン・ジン(金燕玲))、脚本賞、撮影賞、新人賞(白只(Michael Ning))受賞。作品賞、監督賞、編集賞、作曲賞、オリジナル歌曲賞、新人賞(春夏(Jessie Li))ノミネート。
 フィリップ・ユッグは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 香港代表 初選出。
 本年度は、香港代表決定に関して、2度フライングがありましたが、最終的にやはり“Port of Call(踏血尋梅)”が選ばれました。


 ◆マケドニア:“The Liberation of Skopje(Osloboduvanje na Skopje)”(マケドニア・クロアチア・フィンランド) 監督:ラデ・シェルベッジア(Rade Šerbedžija)、Danilo Šerbedžija
 物語:1942年、スコピエは、ブルガリアと同盟を組んだドイツ軍に占領される。8歳の少年Zoranの父親Dushanはパルチザンに参加し、叔父のGheorgiyは、レジスタンスのメンバーとしてドイツ高官の暗殺に参加し、ユダヤ人を自由地区に避難させる手伝いをする。その一方で、Zoranの小さな友だちRenata Rossmanとその家族を救うことはかなわず、強制収容所に送られてしまう。
 ラデ・シェルベッジアは、ベテラン俳優で、これが初監督作品。Danilo Šerbedžijaは、ラデ・シェルベッジアの息子。
 サラエボ映画祭2016出品。ユース観客賞第4位。
 ヘルシンキ国際映画祭2016出品。
 どちらの監督も、これが米国アカデミー賞 外国語映画賞 マケドニア代表 初選出。Danilo Šerbedžijaは、2011年に“72Days(Sedamdeset i dva dana)”で、米国アカデミー賞 外国語映画賞 クロアチア代表 選出。
 マケドニアからは、1994年に初出品して以来、3年連続14回目の出品。


 ◆マレーシア:“Redha”(マレーシア) 監督:Tunku Mona Riza
 物語:少年が自閉症になる。父親はその事実を受け入れられなかったが、母親はなんとか息子の要求に応えようとする。後に、母親は息子の生活をよい方向に変える手伝いをしてくれる人々と出会う。
 初監督作品。
 ワールド・プレミア映画祭(マニラ)2016出品。女優賞(June Lojong)、審査員特別賞受賞。
 マレーシアからは、2004年に初出品して以来、2年連続4回目の出品。


 ◆南アフリカ共和国:“Call me thief(Noem my skollie)”(南ア) 監督:Daryne Joshua
 物語:60年代のケープタウン。ティーンエージャーのABは、親友のGimba、Gif、Shortyとつるんで、ギャング団を結成する。彼らは、やがて彼らのまわりの大人たちがやっていたような暴力的な世界に入り込んでいく。数年後、ABとGimbaは、逮捕され、2年間刑務所に入れられる。ABは、刑務所の中で語り部としての才能を開花させ、一方Gimbaは別の道を進む。その後、ABは、釈放されるが、身に覚えのない殺人罪で訴えられてしまう。
 初監督作品。脚本家John W Fredericksの実人生に基づく物語。


 ◆メキシコ:“Desierto”(メキシコ・仏) 監督:ホナス・キュアロン(Jonás Cuarón)
 出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ジェフリー・ディーン・モーガン、Alondra Hidalgo
 物語:メキシコ人グループが、メキシコから国境を越えてアメリカに密入国しようとする。アメリカ当局の監視は年々高まり、密入国への道は厳しくなっている。それでも何とかして国境を越えようとする彼らは、ショットガンを持った人種差別主義者の国境警備隊員に見つかってしまう。
 父アルフォンソ・キュアロンの『ゼロ・グラビティ』で脚本を手がけたホナス・キュアロンの第2監長編。
 トロント国際映画祭2015 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。国際批評家連盟賞受賞。
 BFIロンドン映画祭2015出品。
 ロサンゼルス映画祭2016出品。
 ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭2016出品。
 ホナス・キュアロンは、米国アカデミー賞 外国語映画賞 メキシコ代表 初選出。


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 *当ブログ記事

 ・米国アカデミー賞外国語映画賞 歴代各国代表 監督別データ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_32.html

 ・米国アカデミー賞外国語映画賞 1980年以降の初出品国リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_1.html

 ・『舟を編む』、または、米国アカデミー賞 外国語映画賞 日本代表作品 データ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_10.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2016年6月〜11月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201606/article_2.html

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米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その4 海から始まる!?/BIGLOBEウェブリブログ
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