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zoom RSS ベネチア国際映画祭2016 批評家週間、ベネチア・デイズ部門 ラインナップ

<<   作成日時 : 2016/08/04 20:03   >>

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 【第31回国際批評家週間】(31. Venice International Film Critics’ Week)

 [コンペティション部門]
 ・“Jours de France (Four Days in France)”(仏) 監督:Jérôme Reybaud [ワールド・プレミア]
 出演:Pascal Cervo、Arthur Igual、ファビアンヌ・バーブ(Fabienne Babe)、ナタリー・リシャール、Laetitia Dosch、リリアン・モンテベッチ(Liliane Montevecchi)、Marie France、Bertrand Nadler、Dorethe´e Blanck
 物語:ひとりの男が、目的もなく、すべてを残してフランスへと旅をする。頼りにするのは、彼が出会った人々と風景だけだ。4つの昼と4つの夜、彼がさまよっている間、彼の恋人は、スマートフォン・デート・アプリGrindrを使って、彼の居所を突き止めようとする。
 初監督長編。


 ・“Le ultime cose (The Last Things)”(伊・スイス・仏) 監督:Irene Dionisio [ワールド・プレミア]
 出演:ファブリツィオ・ファルコ(Fabrizio Falco)、Roberto De Francesco、Christina Rosamilia、アルフォンソ・サンタガータ(Alfonso Santagata)、サルヴァトーレ・カンタルーポ(Salvatore Cantalupo)、アンナ・フェルッツォ(Anna Ferruzzo)、Nicole De Leo、Maria Eugenia D’Aquino、Margherita Coldesina、Matteo Polidoro
 物語:2013年のトリノ。質屋を舞台に、3人の人生が絡み合う。サンドラは、若いトランスセクシャルで、エリートの御曹司と別れたばかりだった。彼とは経済的にも感情的に合わなかった。ちゃんと女性として扱って欲しかったし、無条件の愛が欲しかった。彼女は、過去と縁を切るために、彼からもらった毛皮のコートを質屋にもってくる。彼女は、そこで新人従業員のステファノに目を奪われる。ステファノは、楽観的な希望を抱いて、質屋の職に就いたが、仕事は厳しかった。しかも、ボスの不正を目撃し、共犯者にされてしまう。形ばかりのミーティングや退屈なルーティン・ワークをこなし、ここでのメカニズムを覚え、受け入れるしかない。そうして彼は大人になり、イノセンスを失っていく。ミケーレは、元ポーターで、今は引退している。彼は、借金を返すために、親戚に金を貸してくれと頼むが、相手が悪かった。彼は、ミケーレを助けるから、短期間、質屋で盗品の売買をしろと言う。ミケーレはそれを受け入れ、詐欺の片棒を担ぐことになってしまう。
 初監督長編。


 ・“Drum(Tabl)”(仏・イラン) 監督:Keywan Karimi [ワールド・プレミア]
 物語:本作の登場人物には名前がない。唯一名前がある登場人物は、舞台となるテヘランかもしれない。ひとりの弁護士がいる。彼は、1つの建物の中に住まいと事務所を持ち、ひとり暮らしをしている。ある雨が降る寒い日、彼のアパートにひとりの男が飛び込んできて、混乱気味に話し、彼に小包を渡す。それが、彼の運命を変える。
 監督のKeywan Karimiは、短編で国際的に高い評価を得てきて、本作が初監督長編となる。ところが、2015年に、イラン革命以後、テヘランの壁に描かれた落書きを撮ったドキュメンタリー“Writing on the City”を発表し、神聖なるイスラムを冒とくしたとして逮捕された。そして、2015年10月に、6年の刑と223回のむち打ちと宣告された後、2016年2月に、1年の刑と223回のむち打ちと2千万リアルの罰金で結審した。


 ・“Singing in Graveyards”(マレーシア・フィリピン) 監督:Bradley Liew [ワールド・プレミア]
 物語:ペペは、68歳で、フィリピンの伝説的ロッカーの物真似をしていて、現実とイマジネーションと神秘主義の境界を行ったり来たりしつつ、独りで暮らしている。ある日、ついに、彼は、伝説的ロッカーのコンサートのオープニング・アクトに呼ばれる。彼は、誰もしなかったようなことをしなければならないと考える。それは、ラブソングを書くことだ。
 監督のBradley Liewは、26歳のマレーシア人で、マレーシアとフィリピンで、監督と撮影監督とプロデューサーとして活躍している。ラヴ・ディアスとは、“A Lullaby to the Sorrowful Mystery”にスタッフ(スチール?)として参加しているほか、新しいプロジェクト“When The Waves Are Gone”ではプロデューサーを務め、さらにラヴ・ディアスに関するドキュメンタリーも制作を進めている。


 ・“Prank”(カナダ) 監督:ヴァンサン・ビロン(Vincent Biron) [ワールド・プレミア]
 物語:Stefieは、平凡なティーンエージャー。彼は、MartinとJean-SéとLeaに、日々のいたずらを携帯で記録に撮ってと頼まれる。4人は、これまでやったことがないような凄いいたずらをやろうと決める。だが、誰を犠牲者にすればいいのか。愛と友情と仲間どうしのプレッシャーとイノセンスの喪失に関する、ファニーで気狂いじみた青春ストーリー。
 “Les Fleurs de l'âge”でトロント国際映画祭2010 最優秀カナダ短編映画賞を受賞しているヴァンサン・ビロンの初監督長編。ドゥニ・コテの『檻の中の楽園』では撮影監督を務めている。


 ・“Los nadie (The Nobodies)”(コロンビア) 監督:Juan Sebastián Mesa [インターナショナル・プレミア]
 物語:Camilo、Mechas、Manu、Ana、Pipaは、コロンビア第2の都市メデジンの隅っこで、青春時代の終わりを過ごしている。街は、彼らを惹きつけると同時に疎外し、未来を期待させて誘う一方で、敵意によって拒絶する。それでも彼らは、臆病さのロジックと闘い、街を抱きしめたいとなりたいと考える。音楽とストリート・アートと友情は、彼らのレジスタンスの武器であり、希望は彼らを何か別のものに変える通過点である。
 初監督長編。B&W。
 カルタヘナ国際映画祭2016 オープニング作品。


 ・“Akher Wahed Fina (The Last of Us)”(チュニジア・カタール・UAE・レバノン) 監督:Ala Eddine Slim [ワールド・プレミア]
 物語:Nは、砂漠からやってきて、チュニジアにたどり着く。海を前に独り。ヨーロッパへ密入国しようとして、ボートを盗み、旅に出る。ところが、ボートはたちまち沈み始める。その瞬間から、彼の特別でユニークな航海が始まる。彼は、異なる無限の空間を発見し、強烈で束の間の邂逅を経験し、もうひとつの新しい自分と出会う。
 初監督長編。


 [アウト・オブ・コンペティション部門]
 オープニング作品
 ・“Prevenge”(英) 監督:アリス・ロウ(Alice Lowe) [ワールド・プレミア]
 出演:アリス・ロウ(Alice Lowe)、ジェマ・ウィーラン(Gemma Whelan)、ケイト・ディッキー(Kate Dickie)、ジョー・ハートリー(Jo Hartley)、ケイヴァン・ノヴァク(Kayvan Novak)、Dan Renton Skinner、Tom Davis、Mike Wozniak、アイリーン・デイヴィス(Eileen Davies)、Tom Meeten、Leila Hoffman、Marc Bessant
 物語:妊婦が、連続殺人を行おうとしている。ターゲットはバラバラだ。彼女の復讐へのモチベーションは次第に明らかになっていく。
 女優アリス・ロウの初監督長編。「ポスト・フェミニズム復讐映画」(つまり、これまでの復讐映画とは一線を画しているらしい。)
 撮影当時、アリス・ロウ自身が妊娠7-8か月で、それがこの映画にデッドラインを与えた。


 クロージング作品
 ・“Are We Not Cats”(米) 監督:Xander Robin [ワールド・プレミア]
 出演:Michael Patrick Nicholson、Chelsea LJ Lopez、マイケル・ゴデーレ(Michael Godere)
 物語:若者が1日で仕事もガールフレンドもアパートも失う。生活を再スタートさせようとした時、彼は自分と全く同じ習慣を持つ女性と出会って、方向転換を余儀なくされる。その習慣とは、食毛だった。


 [イタリア短編作品]
 ・“Alice”(伊) 監督:Chiara Leonardi [ワールド・プレミア]
 ・“Atlante 1783 (Atlas 1783)”(伊) 監督:Maria Giovanna Cicciari [ワールド・プレミア]
 ・“Colazione sull’erba (Luncheon on the Grass )”(伊) 監督:Edoardo Ferraro [ワールド・プレミア]
 ・“Dodici pagine (twelve pages)”(伊) 監督:Riccardo Caruso、Roberto Tenace、Luigi Lombardi、Elisabetta Falanga [ワールド・プレミア]
 ・“Era ieri (It Was Yesterday )”(伊) 監督:Valentina Pedicini [ワールド・プレミア]
 ・“Notturno (Nocturne)”(伊) 監督:Fatima Bianchi [ワールド・プレミア]
 ・“Vanilla”(伊) 監督:Rossella Inglese [ワールド・プレミア]

 [スペシャル・イベント/オープニング・ショート]
 ・“Pagliacci (Clowns)”(伊/18') 監督:マルコ・ベロッキオ [ワールド・プレミア]
 物語:田舎の劇場で、オペラ『道化師』に基づいたショーが行なわれる。オーケストラはなく、ピアノと歌手がいるだけだ。観客の中には、歌手の母親もいる。彼女は裕福で、この企画に出資もしている。もうひとりの娘とその他の人々もこのショーに関わらせられている。夫人の家で、ディナーが設けられ、催眠術のセッションが行なわれる。2人の娘は母親に対する不安や痛みをぶちまける。


 【第13回ベネチア・デイズ】

 [オフィシャル・セレクション]

 ※審査員:ブルース・ラ・ブルース(審査員長)

 ・“Polina, danser sa vie”(仏) 監督:Valérie Müller、Angelin Preljocaj [第1回作品][ワールド・プレミア]
 出演:ナスティア・シェヴィツォダ(Nastya Shevtzoda)、アレクセイ・グシュコフ(Aleksey Guskov)、ジュリエット・ビノシュ、ニールス・シュナイダー(Niels Schneider)
 物語:90年代初めのモスクワ。8歳のポリーナには、バレリーナの才能があった。彼女は、有名なボジンスキー教授の学校に入る。彼は、すぐに彼女の恐るべき潜在能力に気づき、懸命にトレーニングさせる。18歳で、ポリーナは、権威あるボリショイ・バレエ団に入学する。そこでフランス人のチャーミングなダンサー、アドリアンと出会う。彼のおかげで、彼女は愛を知り、さらに重要なことに、より現代的で表現豊かな新しいダンスの形を見出す。このダンスは、彼女の人生を永遠に変えた。モスクワからフランスのエクス=アン=プロヴァンスへ、そしてアントワープへ。成功から幻滅へ。ポリーナの驚くべき運命が幕を開ける。


 ・“Indivisibili (Indivisible)”(伊) 監督:Edoardo De Angelis [ワールド・プレミア]
 出演:Angela Fontana、Marianna Fontana、アントニア・トゥルッポ(Antonia Truppo)、Massimiliano Rossi、Tony Laudadio、Marco Mario De Notaris、ガエターノ・ブルーノ(Gaetano Bruno)、Gianfranco Gallo、ペッペ・セルヴィッロ(Peppe Servillo)
 物語:デイジーとヴィオレは、美しい声を持ち、結婚式や聖体拝領、洗礼などに呼ばれて歌を歌った。彼らが引っ張りだこになったのには、歌が素晴らしい以外に理由があった。彼らは、結合性双生児だったのだ。2人は、歌を歌って、家計を支えるようになった。ところが、彼らが18歳の時、こうした状況に変化が訪れる。彼らを見たイギリス人の医者が、自分なら2人を切り離すことができると宣言したのだ。
 第2監督長編。


 ・“La Ragazza del Mondo (Wordly Girl)”(伊) 監督:Marco Danieli [第1回作品][ワールド・プレミア]
 出演:サラ・セラヨッコ(Sara Serraiocco)、ミケーレ・リオンディーノ(Michele Riondino)、マルコ・レオナルディ(Marco Leonardi)、Stefania Montorsi、ルチア・マシーノ(Lucia Mascino)、ピッポ・デルボーノ(Pippo Delbono)
 物語:ジュリアは、エホバの証人のコミュニティーで暮らしている。そこでは、厳しい聖なるルールに支配され、外部の者は排除された。リベロは、だれでも受け入れる世界で暮らしている。2人が出会った時、ジュリアは、自分を待っていたもうひとつの運命を発見し、自分のためにそれを選択する。2人は愛し合い、新しい人生に船出していく。その選択によって、ジュリアはもといた世界から完全に切り離される。ピュアで、分かちがたい愛の物語。


 ・“Ne gledaj mi u pijat (Quit Staring at My Plate)”(クロアチア・デンマーク) 監督:Hana Jušić [第1回作品][ワールド・プレミア]
 物語:Marijanaの生活は、彼女が好むと好まざるとに関わらず、家族を中心にまわっている。彼女の父親は、発作持ちで、完全に寝たきりになっている。そんな父を彼女は一家の主に据える。Marijanaは、家族を養うために2つの仕事をしている。一方、母親とダメな兄貴は、この船を沈めようと懸命になっているように見える。追い詰められたMarijanaは、見知らぬ人と手あたり次第に怪しげなセックスをし、そこに自由を見出す。いったん自由の味を知ってしまった彼女をもう誰も止めることができない。


 ・“Hjartasteinn (Heartstone)”(アイスランド・デンマーク) 監督:Guðmundur Arnar Guðmundsson [第1回作品][ワールド・プレミア]
 物語:アイスランドの漁村。10代のThorとChristianは、激動の夏を経験する。一方は、ひとりの少女のハートを射止めようとし、もう一方は、親友に対する新たな感情を発見する。夏が終わって、アイスランドの厳しい季節が戻ってきた時、彼らは遊び場から去り、大人の世界の入り口に立つ。
 短編『クジラの谷』“Whale Valley”が高い評価を受けたGuðmundur Arnar Guðmundssonの初監督長編。


 ・“The War Show”(デンマーク・フィンランド・シリア) 監督:Andreas Dalsgaard、Obaidah Zytoon [ワールド・プレミア]
 物語:Obaidahは、友だちと一緒に、革命に参加するために、シリア中を旅する。その旅で、国が内戦へと向かっていくのを目撃し、彼らの人生は永遠に変わる。


 ・“Sameblod (Sami Blood)”(スウェーデン・デンマーク・ノルウェー) 監督:Amanda Kernell [第1回作品][ワールド・プレミア]
 物語:Elle Marjaは、北欧のトナカイ遊牧民サーミ人の14歳の少女。彼女は、1930年代の人種差別と、寄宿学校での生物学的人種検査にさらされて、別に人生を夢見るようになる。この夢を叶えるためには、別人になり、家族や文化と縁を切らなければならない。
 日本でも短編作品『NORTHERN GREAT MOUNTAIN』が紹介されているAmanda Kernellの初監督長編。


 ・“The Road to Mandalay(再見瓦城/Zai Jian Wa Cheng)”(ミャンマー・台湾・中・仏・独) 監督:ミディー・ジー [ワールド・プレミア]
 物語:LianqingとGuoは、タイに密入国して、知り合う。Lianqingはレストランで皿洗いの仕事を見つけ、Guoは郊外の繊維工場で働く。ところが、Guoの、Lianqingに対する信頼は次第に薄れていく。


 ・“Pamilya ordinaryo(Ordinary People)”(フィリピン) 監督:Eduardo Roy Jr. [ワールド・プレミア]
 物語:JaneとAriesは、10代にして子持ちである。彼らは、ストリートで盗みをして暮らしている。そんな彼らをある運命が襲う。
 シネマラヤ映画祭2016出品。


 ・“Hounds of Love”(オーストラリア) 監督:Ben Young [第1回作品][ワールド・プレミア]
 出演:エマ・ブース(Emma Booth)、アシュリー・カミングス(Ashleigh Cummings)、Stephen Curry、スージー・ポーター(Susie Porter)
 物語:1980年代半ば。17歳のVicki Malonieは、郊外のストリートで情緒不安定なカップルに誘拐される。彼女は、カップルの関係性を観察して、生き延びるためには、2人の間に不和を引き起こさなければならないとすばやく判断する。


 ・“Pariente (Guilty Men)”(コロンビア) 監督:Iván D. Gaona [第1回作品][ワールド・プレミア]
 物語:ウィリントンは、マリアナだけを愛している。しかし、彼女は、あと8日で、ウィリントンのいとこのルネと結婚することになっている。ところが、ルネには結婚式のためのお金がなく、泥棒をする決心する。近所で違法の武装グループが解体される。謎の殺人も起こる。泥棒の噂もあって、マリアナの家族は危険にさらされる。ルネの命運は、ウィリントンにかかってくる。


 [スペシャル・イベント]

 ・“Rocco”(仏) 監督:Thierry Demaizière、アルバン・トゥルレー(Alban Teurlai) [ワールド・プレミア]
 ドキュメンタリー。
 ロッコ・シフレディ(Rocco Siffredi)は、マイク・タイソンがボクサーのレジェンドになり、ミック・ジャガーがロックンロールのレジェンドになったように、ポルノのレジェンドになった。彼の母親は、彼に司祭にでもなって欲しかった。彼女の祈りのおかげで、欲望というただひとつの神に人生を捧げるハードコアのパフォーマーになった。ロッコ・シフレディは、神話を壊す危険を冒して、すべてを話す。始まり、キャリア、妻と子どもたち、そして彼の人生を永遠に変えた究極の啓示のこと。シーンの背後には、ポルノの世界があり、これまで決して省みられることがなかったスターたち―禁止事項を持たない真の巨人たち―がいる。
 『ミルピエ 〜パリ・オペラ座に挑んだ男〜』のアルバン・トゥルレー監督最新作。


 ・“Vangelo”(伊・スイス・ベルギー) 監督:ピッポ・デルボーノ(Pippo Delbono) [ワールド・プレミア]
 出演:ピッポ・デルボーノ(Pippo Delbono)、Safi Zakria、Nosa Ugiagbe
 舞台監督を務めるピッポ・デルボーノは、難民が亡命を求めてやってくるセンターへと旅して、彼らと日々の生活を分かち合う。難民は、そこで、痛みを伴う記憶と不確かな未来の間で、宙ぶらりんの状態に置かれている。彼らは、ゆっくりと、だが、確実にピッポに心を開き、それぞれの物語を語り始める。それらのいくつかはフィルムに収められ、他は秘密のままだ。そして最後に、これらの人々に生活を通して、舞台“Gospel(Vangelo)”へのアイデアが形になってくる。彼らこそ、間違いなく新しい時代の主人公なのだから。
 本作は、2015年9月から2016年初めにかけて、Emilia Romagna Teatro Fondazioneとクロアチア・ナショナル・シアター(ザグレブ)によって制作が進められた現代オペラ“Gospel(Vangelo)”と同時進行で制作された国際的な映画プロジェクト。
 ※8月初現在で、この作品に関しての情報は多くはなく、ベネチア国際映画祭の公式サイトにもベネチア・デイズの公式サイトにも「ドキュメンタリー」という記載はありません。なので、単なる「舞台のメイキング」でも「舞台“Gospel(Vangelo)”のライヴ・ドキュメント」でもなく、(舞台そのものとは別個の)ドキュメンタリーとドラマをミックスさせたような作品なのかもしれません。


 ・“Caffè (Coffee)”(伊・ベルギー・中) 監督:クリスティアーノ・ボルトーネ(Cristiano Bortone) [ワールド・プレミア]
 出演:イチャム・ヤクビ(Hishem Yacoubi)、Arne De Tremerie、ケーン・デ・ボーウ(Koen De Bouw)、Lu Fang-Sheng、Zhuo Tan、Sarah Li、Dario Aita、Miriam Dalmazio、エンニオ・ファンタスティキーニ(Ennio Fantastichini)
 物語:コーヒーには、3つ味わいがあるという。苦さと酸っぱさと香ばしい香りと。本作は、3つの異なる場所を舞台に3つの物語が展開する。それぞれの物語に、コーヒーが関係し、3つの物語の運命は絡み合っていく。
 イタリア。Renzoは、情熱的なコーヒー・ソムリエで、フィアンセのGaiaとともに、不況へと向かうこの国で進むべき道を探っている。そうして、コーヒーの積荷強盗に巻き込まれてしまう。
 ベルギー。Hamedは、自分と家族のよりよい生活のために、イラク戦争に参加するが、彼の小さな質屋がフードの人物に略奪されてしまう。
 中国の雲南省。Feiは、若くしてビジネスで成功した。ところが、彼の工場が、まわりのコーヒー・プランテーションを汚染させる危険があると知って、機械を止めるべきかどうか迷う。
 『ミルコのひかり』のクリスティアーノ・ボルトーネ監督最新作。

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 ・“Il Profumo del Tempo delle Favole”(伊) 監督:マウロ・カプート(Mauro Caputo) [ワールド・プレミア]
 物語:トリエステは、スロヴェニアとの国境にある町で、異なる文化とナショナリティーを持つ人々が共存して、コスモポリタン的な融合を象徴している。人々は、自分たちの伝統を守り、それぞれに信仰の場所を設けていて、町には異なる宗教に属する9つの墓地がある。そんなトリエステを舞台にして―。Giorgio Pressburgerは、疑念と苦悩を通して、自分自身の信仰の徴を求めている。自分の人生を掘り下げ、確かなことと偽善とを分別し、心のひだの最深部に溝を刻む。自分の信仰が絶望に転じ始めた頃を振り返るために、子ども時代の恐れと、大人のウソと、神の恩寵である悟りについて調べていく。そして、ついに、ドストエフスキーやカフカやカントの助けを借りて、彼の探求は、悪と苦痛の明確な対話へと至る。

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 ・“Always Shine”(米) 監督:ソフィア・タカール(Sophia Takal) [インターナショナル・プレミア]
 出演:マッケンジー・デイヴィス、ケイトリン・フィッツジェラルド(Caitlin FitzGerald)、ローレンス・マイケル・レヴィン(Lawrence Michael Levine)、アレクサンダー・コック(Alexander Koch)、ジェーン・アダムス(Jane Adams)
 物語:アンナとベスは、ともに女優をしていて、かつては仲がよかったが、何年もの競争と嫉妬の積み重ねによって、女優としての成功にもポジションにも差がついていた。2人は、久しぶりにロサンゼルスからビッグサーまで旅をし、人里離れた森の中の療養所にたどり着く。だが、関係が悪化したことで、会話も無理やりになり、裏切り(リアルなものと妄想によるもの)と嫉妬と根深い恨みを積もらせていることに気づく。やがて、感情を解き放ち、互いの関係性や自分自身について語り始める……。
 トライベッカ映画祭2016 女優賞受賞(マッケンジー・デイヴィス)。
 ボストン・インディペンデント映画祭2016 審査員特別賞受賞。
 モントクレア映画祭2016 審査員特別賞受賞。
 女優ソフィア・タカールの第2監督長編。

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 ・“You Never Had It. An Evening with Bukowski”(米・メキシコ・伊) 監督:Matteo Borgardt [ワールド・プレミア]
 1981年1月、イタリアのジャーナリストSilvia Bizioが、カリフォルニアのサンペドロにあるチャールズ・ブコウスキの自宅で、彼にインタビューを行なった。ブコウスキ本人と、すぐ後で妻となるLinda Lee Beighleと、タバコを吸い、ワインを飲みながら、夜遅くまであらゆる事柄について話を訊いた。作家たちのことから、セックスのこと、愛のこと、ヒューマニティーのこと。インタビューは、ユーマティック・テープで撮られて、ほとんど30年以上忘れ去られていた。今回、デジタル化し、現在のロサンゼルスのシーンをスーパー8で新たに撮影して、ブコウスキが朗読する詩とともに、編集で加えた。

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 [ミュウミュウ ウーマンズ・テイルズ](Miu Miu Women's Tales)

 ・Women Tales #11:“Seed”(伊・日) 監督:河瀬直美
 出演:安藤サクラ、ジジ・ぶぅ、兼松若人
 物語:若い娘が、自然の豊かな奈良から、東京の雑踏へと旅をする。彼女は、ひとりの少年からリンゴをもらう。リンゴは、ホームレスの男性によって、シフォンの布に替えられる。こうしたやりとりを通して、彼女は風にそよぐ木のように移動していく。彼女は、ある精神を表現しているが、それは、ひそかにこれらの異なる物や場所を貫いている。

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 ・Women Tales #12:“That One Day”(伊・米・英) 監督:クリスタル・モーゼル(Crystal Moselle) [ワールド・プレミア]
 物語:あらゆるものは、1日あれば変えられる。Rachelleは、17歳で、ニューヨークの郊外に住んでいる。彼女は、スケートボードに乗って、自分探しの旅に出かける。何気ない男性的な性差別を受けた後、彼女は、カリスマ的で、恐れを知らぬスケーター・ガールの一群につかまる。彼らは彼女に全く違う世界を見せる。女性の友情と強さと親密性の世界。
 『The Wolfpack』のクリスタル・モーゼル監督作品。

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 これ以上の追加作品がなければ、今年のベネチア国際映画祭のラインナップは、以上になります。

 今年、最も意欲的な作品が集まったのは、ベネチア・デイズでしたね。
   
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 *当ブログ記事

 ・ベネチア国際映画祭2016 コンペティション部門 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201607/article_31.html
 ・ベネチア国際映画祭2016 コンペティション部門 傾向と予想:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201607/article_32.html
 ・ベネチア国際映画祭2016 アウト・オブ・コンペティション部門、特別上映作品 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_1.html
 ・ベネチア国際映画祭2016 Orizzonti部門、Cinema Nel Giardino部門 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_2.html
 ・ベネチア国際映画祭2016 ベネチア・クラシック部門 ラインナップ、トリビュート:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_3.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2016年6月〜11月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201606/article_2.html

 追記:
 ・ベネチア国際映画祭2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_16.html

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