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zoom RSS 今年も期待作がいっぱい! カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016 コンペティション部門 ラインナップ!

<<   作成日時 : 2016/07/05 23:20   >>

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 第51回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭(7月1日-9日)のコンペティション部門のラインナップです。

 【カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭】

 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭は、1946年創設という世界でも最も歴史のある国際映画祭の1つです。
 1946年創設なのに、今年で51回目というのは、計算が合いませんが、これは、共産党政権のコントロールを受けていた時代のうち約40年間は、モスクワ国際映画祭と隔年で開催されていたためです。
 映画祭の歴史としては、1989年のビロード革命により民主化が進行し、1990年にはこれまで上映禁止になっていた作品が上映されたりもしましたが、逆に、映画祭自体は経済的危機にさらされ、連邦が解体した翌年の1994年の第29回大会からチェコ文化省やカルロヴィ・ヴァリ市等の運営によって再スタートしています。(1998年以降はFilm Servis Festival Karlovy Varyという合資会社の運営に移行。)

 映画祭に長い歴史があり、開催時期や開催場所の地域性も新作上映にちょうどよくて、現在、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭は、ワールド・プレミア作品が数多く上映されて、カンヌやベルリン、ベネチアの各国際映画祭に準じる重要な国際映画祭となっています。
 カンヌ国際映画祭でプレミア上映された一連の作品が、次に上映されるのも、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭だったりします。

 コンペ作品は、大半が知られざる監督の知られざる作品ばかりですが、これまでに、『ケス』(ケン・ローチ)、『芙蓉鎮』(謝晋)、『コーカサスの虜』(セルゲイ・ボドロフ)、『ぼくのバラ色の人生』(アラン・ベルリネール)、『アメリ』、『向かいの窓』(フェルザン・オズペテク)、『ニキフォル 知られざる天才画家の肖像』といった作品をグランプリに選出しています。

 東欧で開催される映画祭ということもあってか、日本からの出品作は、あまり多くありませんが(1994年から2012年までに109本出品)、1958年に家城巳代治監督の『異母兄弟』がグランプリを受賞したほか、2002年に池谷薫監督の『延安の娘』が最優秀ドキュメンタリー賞、同年、辻仁成監督の『フィラメント』がエキュメニック審査員賞スペシャル・メンションを受賞、2004年に園子温監督の『紀子の食卓』がスペシャル・メンション&ドン・キホーテ賞を受賞しています。

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 【オフィシャル・セレクション コンペティション部門】(Official Selection – Competition)

 ※審査員:マルリツィオ・ブラウッチ(Maurizio Braucci:イタリアの小説家・脚本家)、Eve Gabereau(映画配給者)、Martha Issová(チェコの女優)、ギオルギ・オヴァシュヴィリ、ジェイ・ヴァン・ホイ(Jay Van Hoy:プロデューサー)

 ・“The Next Skin(La propera pell)”(西・スイス) 監督:イサキ・ラクエスタ(Isaki Lacuesta)、Isa Campo [インターナショナル・プレミア]
 物語:ピレネー山脈の麓の小さな村。17歳になったGabrielが帰ってくる。彼の母親を含めたほとんどの住民は、彼は死んだと思っていた。というのも、8年前に悲劇的な事件が起きて、父が死に、それ以来、Gabrielも行方知れずになってしまったからだ。Gabrielは、過去に関する広範囲での記憶喪失を患っていて、果たして彼は本物なのかどうか疑惑が持ち上がる。
 マラガ・スペイン映画祭2016 監督賞、女優賞(エマ・スアレス)、編集賞、審査員特別賞、批評家賞、ヤング審査員賞受賞。

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 ・“The Confessions(Le confessioni)”(伊・仏) 監督:ロベルト・アンドー(Roberto Andò) [インターナショナル・プレミア]
 物語:バルト海に面したゴージャスなホテルで、G8の財務相会議が開かれる。彼らは、世界経済に大きな影響を与えるに違ない条項を定めようとしていた。この会議には、国際通貨基金の専務理事Daniel Rochèによって、謎めいたイタリア人僧侶Roberto Salusが招かれていた。Daniel Rochèは、その夜、密かにRoberto Salusに告白を受けてもらいたかったのだ。次の日の朝、Daniel Rochèが死んでいるのが見つかる。誰が彼を殺したのか? 会議の決定を好ましく思わない人物の仕業だろうか?
 出演:トニ・セルヴィッロ、ダニエル・オートゥイユ、コニー・ニールセン(Connie Nielsen)、ピエル・フランチェスコ・ファヴィーノ、モーリッツ・ブライプトロイ、マリー=ジョゼ・クローズ、リチャード・サメル(Richard Sammel)、ヨハン・ヘルデンベルグ(Johan Heldenbergh)、ステファン・フレイス(Stéphane Freiss)、アレクセイ・グシュコフ(Aleksey Guskov)、エルネスト・ダルジェリオ(Ernesto D'Argenio)、ランベール・ウィルソン、ジュリアン・オヴェンデン(Julian Ovenden)、伊川東吾、アンディ・ド・ラ・トゥール(Andy de la Tour)、ジョン・キーオ(John Keogh)
 ナストロ・ダルジェント賞2016 撮影賞受賞。

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 ・“Original Bliss(Gleissendes Glück)”(独) 監督:Sven Taddicken [ワールド・プレミア]
 出演:マルティナ・ゲデック、ウルリヒ・トゥクール、ヨハネス・クリシュ(Johannes Krisch)、ハンス・マイケル・レバーグ(Hans-Michael Rehberg)
 物語:Helen Brindleは、結婚生活で子供を授かることもなく、不眠症になり、気弱で、感情的な苦痛を患うようになって、神に見捨てられたと感じていた。ある日、彼女は、テレビでカリスマティックな心理学者Eduard E. Gluckを見て、自由へのキーを得たように感じる。彼女は、自分が探していた答えが見つかることを期待して、Eduard E. Gluckに会いに行く。ところが、Eduard E. Gluckもまた内なるデーモンと闘っていた。2人は、互いに惹かれあうのを感じ、最初はとまどいながらも徐々に親しくなっていく。愛は、試練にも似て、誓いは、祝福されるべき未来へと2人を導いてくれるように思われた……。
 スコットランド人作家A. L. Kennedyの同名の小説の映画化。

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 ・“It’s not The Time of My Life(Ernelláék Farkaséknál)”(ハンガリー) 監督:Szabolcs Hajdu [ワールド・プレミア]
 物語:Eszterは、夫のFarkasと5歳の息子Brunoとともに暮らしている。ある夜、彼らは、思いもかけず、姉であるErnellaの一家の訪問を受ける。Ernellaは、夫のAlbertと10歳の娘Lauraとともに、よりよい生活を求めて、スコットランドに移住したが、うまくいかずに戻ってきたのだ。Eszterの家族は、深刻な経済的問題を抱えてはいたが、Ernellaたちに比べるとうまくいっていた。ところが、2つの家族はウマが合わないことが明らかになってくる。まったく意見が合わない2家族はどうやって、そしていつまで我慢し合えばいいのだろうか。

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 ・“Waves(Fale)”(ポーランド) 監督:Grzegorz Zariczny [インターナショナル・プレミア]
 物語:AniaとKasiaは、明るい未来を夢見て、美容師の勉強をしている。Kasiaは、パーマが得意でないAniaよりも成績が上で、ともに両親との関係がうまくいっていないが、特にAniaは家庭での理解を得られていなかった。クラクフ郊外の小さなヘアサロンと、荒涼とした住宅団地。彼らは、気ままな子ども時代から、複雑で妥協を強いられる大人時代へ向かう岐路にあって、人生における重大な瞬間を迎えようとしている。

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 ・“The Teacher(Učiteľka)”(スロヴァキア・チェコ) 監督:ヤン・フジェベイク [ワールド・プレミア]
 物語:1980年代初頭のチェコスロヴァキア。小学校の校長が、親たちを集めて、特別なミーティングを開く。校長は、親身で優しく、友好的に見える女教師Drazděchováに関する疑惑を提示する。Drazděchováは、子どもたちを使って、親をコントロールし、使い走りをさせたり、プレゼントをもらったり、あげくに情事に及んだりもしているというのだ。共産主義に飼いならされた、ポスト革命時代、または、「正常化」時代のチェコスロヴァキアでは、過去のメカニズムが深く根を張っている。果たして親たちは不謹慎な教師に異を唱えるのか? それとも明文化されざるシステムが存続するのだろうか?

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 ・“The Wolf from Royal Vineyard Street(Vlk z Královských Vinohrad)”(チェコ・スロヴァキア・仏) 監督:ヤン・ニェメツ(Jan Němec) [ワールド・プレミア]
 物語:60年代から現在まで、監督ヤン・ニェメツの、実際の人生に基づいた物語。主人公John Janは、ヤン・ニェメツの分身であり、1968年のカンヌ国際映画祭(ヤン・ニェメツは“O slavnosti a hostech”がコンペティション部門にエントリーされていたが、五月革命によりコンペティション部門そのものが中止に追い込まれた)、同年夏のプラハへのソ連軍の進軍、1974年の西ドイツへの亡命、1989年の帰国、そして共産主義の終焉、自由へ……と描かれていく。
 タイトルにある「オオカミ」は、野性的で、狡猾で、飼い慣らすことができない生き物の象徴であり、羊の皮をかぶった「オオカミ」という言い方もあれば、その逆もある。
 実際のセリフのやりとりやコメンタリー、アーカイブ映像が用いられ、監督が実際に経験したことが描かれる。多少の脚色はあるが。
 今年3月に亡くなったヤン・ニェメツの遺作。

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 ・“Nightlife(Nočno življenje)”(スロヴェニア・マケドニア・ボスニア ヘルツェゴビナ) 監督:ダムヤン・コゾレ(Damjan Kozole) [ワールド・プレミア]
 物語:スヴェロニアの首都リュブリャナ。有名な弁護士の夫と、教授の妻を、思いがけない事件が襲う。ある夜、夫は、意識を失った状態で、歩道にできた血だまりの中に倒れているのが発見される。体には犬が噛んだ跡も発見される。医者は、彼の命を救おうとし、妻は、その夜に何があったのか探ろうとする。
 実際に起こった事件に基づく。

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 ・“By the Rails(Dincolo de calea ferata)”(ルーマニア・伊) 監督:カタリン・ミツレスク(Cătălin Mitulescu) [インターナショナル・プレミア]
 物語:アドリアンは、家族のために、妻モニカと息子のルカを残して、イタリアに働きにでかける。帰国後、彼は、妻が別人のようになっていて、息子も想像以上に成長していることに驚く。しかも、帰ってきたその夜に、彼はこれまでの結婚生活で知らされてなかったことを知る。夫婦は、これまでのたまりにたまった誤解を解き、元々相手に惹かれあったものを見出そうとする。そんなものがあったとしての話だが。

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 ・“My Father’s Wings(Babamın Kanatları)”(トルコ) 監督:Kıvanç Sezer [ワールド・プレミア]
 物語:イブラヒムと甥のユスフは、イスタンブールで高級住宅の建設現場で働いている。家族は、郊外で、親戚とともに暮らしている。家を持つことも考えられたが、それには何年も支払いを続けなければならない。イブラヒムに肺がんが発見される。彼は、工事現場で事故が起こり、作業員の家族に多額の賠償金が支払われたという噂を耳にする。イブラヒムは、自分の年齢と病気のことを考え、工事現場で事故死に見せかけた自殺を企てることを思いつく。

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 ・“Zoology(Zoologiya)”(ロシア・仏・独) 監督:Ivan I. Tverdovsky [インターナショナル・プレミア]
 物語:ナターシャは、孤独な中年女性で、動物園で管理職員をしている。彼女は、信心深い母親との2人暮らしで、人生はこのまま変わることなく続いていくのだろうと考えていた。ところが、ある日、彼女は自分に尻尾が生えてるのを見つける。病院で見てもらっている間、彼女は若い放射線医ピヨートルと出会い、人生が変わる……。
 ソチ・オープン・シネマ映画祭2016 女優賞(Natalya Pavlenkova)、Prize of the Guild of Russian Film Scholars and Film Critics受賞。

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 ・“We’re Still Together”(カナダ) 監督:Jesse Klein [インターナショナル・プレミア]
 物語:クリスは、クラスの笑い者で、女子からはデブ呼ばわりされ、家庭でも母親から理解されていなかった。ある夜、彼はストリートで襲われていたところを、車で通りかかった男性ボビーに助けてもらう。2人は親しくなり、ボビーの車でモントリオールの夜のドライブにでかけることになる。いろんなパーティーや場所に出かけ、クリスは、ボビーの自信と誰に対しても率直なところに惹かれる。ボビーは、シングル・ファーザーで、彼らは2人で疎遠になっている娘に会いに行ったりもする。やがて、クリスは、ボビーの中に自己破壊的傾向があることに気づく。その夜を通して、2人は、それぞれ相手をかけがえのない存在とまで思うようになる。


 【イースト・オブ・ウェスト コンペティション部門】(East of The West – Competition)

 ※審査員:Carmen Gray(ニュージーランド生まれ、ベルリン育ちの映画批評家)、Tolga Karaçelik(トルコの映画監督)、Mikuláš Novotný(チェコのプロデューサー)、Agnieszka Smoczyńska(ポーランドの映画監督)、矢田部吉彦

 ・“Kills on Wheels(Tiszta szívvel)”(ハンガリー) 監督:Attila Till [インターナショナル・プレミア]
 物語:Zoliは、脊椎に問題があって歩くこともできず、車椅子生活を余儀なくされている。彼の母親は、ドイツで手術を受けさせてやりたいと考えているが、費用の捻出が難しい。Zoliは、マンガを描くことが好きで、ケアセンターのルームメイトBarbaに助けてもらって描いている。Barbaは、軽い脳性マヒで、車椅子生活をしているが、少しであれば歩いたり、車の運転をしたりもできる。この2人に、中年になりかけた、元消防士のJanos Rupaszovが加わる。彼は、仕事でケガを負い、下半身不随になっていた。Janosは、セルビア人ギャングのRadosからヒットマンの仕事を請け負う。Radosによる殺しのリストは想像以上に長い。誰も車椅子の人間がヒットマンだとは思わないし、車椅子であることは十分にアドバンテージになるとJanosは考えた。また、彼はなんとかして元恋人のナースを取り戻したいとも考えていた……。
 プロの俳優ではなく、本物の身障者をキャストに起用して撮影された。


 ・“Kamper”(ポーランド) 監督:Łukasz Grzegorzek [ワールド・プレミア]
 物語:Kamperは、30代で、美しい妻があり、大きなアパートに住み、クールな車に乗って、ビデオゲーム開発という夢に見た仕事に就いている。ところが、妻が彼を裏切っていることがわかる。思わぬ出来事に、仕事が手につかなくなるが、感情に身を任せるのは愚かしいだけだ。彼には2つの選択肢があるように思われた。大人になって事態を乗り越えるか、ひとりになって一からやり直すかだ。
 初監督作品。


 ・“The Noonday Witch(Polednice)”(チェコ) 監督:Jiří Sádek [インターナショナル・プレミア]
 物語:異様に暑い夏。Eliškaは、夫の故郷の村に娘のAnetkaとともに引っ越してくる。彼らの帰郷は、ある謎に関わっている。娘以外の、みんながそれに気づいているらしかった。暑さは耐え難くなり、緊張も増していく。Eliškaは、パパは仕事で不在なのだとAnetkaに言っていたが、Anetkaはそれがウソであることに気づいていた。怒ったEliškaは、娘を懲らしめようとして、民話に出てくる超自然的怪物「昼霊」を呼び出してしまう。それが本物かどうかはもはや関係なかった。昼霊の攻撃は執拗で、この先何が待ち受けているのかもわからなかった。
 カレル・ヤロミール・エルベンの詩『昼霊(真昼の魔女)』に基づく。
 初監督長編。


 ・“Houston, We Have a Problem!(Houston, imamo problem!)”(スロヴァキア・クロアチア・独・チェコ・カタール) 監督:Žiga Virc [ヨーロッパ・プレミア]
 物語:冷戦時代、アメリカとソ連は、宇宙開発競争で鎬を削っていた。そんな中、1960年代、アメリカは、ユーゴスラヴィアのチトーから宇宙計画を数億ドルで購入する。その中には、当時、そのプロジェクトのために働いていた26人のエンジニアも含まれていた。Ivan Pavićは、その中のひとりで、プロジェクトの機密解禁がなされた後、会ったこともない娘に会うために帰国する。彼の死は秘密警察によって偽装されていて、娘は、父はずっと前に死んだと思い込まされていた。彼の助けと、秘密の計画に関わっていて、いまは引退している役人General Francの証言により、アメリカの歴史家Roger McMillanが、歴史から伏せられていた秘密のエピソードを再構築する。
 歴史上の事実にフィクションを織り交ぜたドキュフィクション。
 初監督長編。
 トライベッカ映画祭2016出品。


 ・“Home Sweet Home”(コソボ・マケドニア) 監督:Faton Bajraktari [インターナショナル・プレミア]
 物語:Agronは、長らく死んだと思われていた。彼の同僚が、Agronがコソボ紛争で死ぬのを見たと証言していたからだ。ところが、Agronは生きて帰ってきて、みんなを驚かせる。最初の祝福が終わると、現実問題がのしかかってくる。というのも、公式に彼は死んだことになっていたので、処理しなければならないことがたくさん出てきたのだ。
 初監督長編。


 ・“Double(Dublu)”(ルーマニア) 監督:Catrinel Dănăiaƫă [インターナショナル・プレミア]
 物語:Georgeは、欲しい物は何でも持っているように見える。愛するガールフレンドがいて、建築家としての仕事も順調だ。飲みに誘える友人も多い。問題なのは、会った女の子すべてをチェックしなければ気が済まないところだ。締め切りが光の速さで迫ってこなければ、仕事は完璧なはずだし、パーティーが普通のものだったら、問題はなかったかもしれない。しかし、現実的には、かつてないほどの二日酔いを味わい、状況は壊滅的だ。日々の落とし穴がそこここに開いている。自滅のスパイラルを抜け出す道は自分で探すしかない。
 初監督長編。


 ・“Together For Ever(Amžinai kartu)”(リトアニア・ルーマニア) 監督:Lina Lužytė [ワールド・プレミア]
 物語:3人の家族がコンサートに向かっている。母親はエキサイトしているが、娘は退屈し、父親は緊急電話によってなんとか眠気を凌いでいる。3人の興味はバラバラだ。彼らは、みんな分かり合う努力を避けてきていた。罪のないウソが傷を深め、家庭が緊急事態に陥っていることに誰も気づこうとしない。
 初監督長編。


 ・“The Spy and the Poet(Luuraja ja luuletaja)”(エストニア) 監督:Toomas Hussar [ワールド・プレミア]
 物語:Gustavは、エストニアのシークレット・サービスのエージェントで、ほとんど単独行動で自分の身を守っていた。彼は、アルコールに溺れたことがあるが、いまはノンアルコール・ビールで済ませている。ある晩、彼は、詩人のMikuと謎めいたジプシーの女性と知り合いになる。Mikuを通して、そのジプシー女性が、ロシアの情報局が送っていた囮であることがわかる。相手の作戦を見極めるために、そのままつき合いを続けるが、彼は彼女に恋してしまい、仕事を続けられなっていく。


 ・“The Days That Confused(Päevad, mis ajasid segadusse)”(エストニア) 監督:Triin Ruumet [インターナショナル・プレミア]
 物語:1990年代の終わりの暑い夏。27歳のAllarは、エストニアの小さな町で、友人たちとともに怠けて、女の子にいたずらしたり、パーティーで酔っ払ったり、狂ったように車を飛ばしたりしていた。ところが、ある時、事故が起きて、彼もまた人生の意味を考え始める。自分の人生を見つめなおす旅は、ねじ曲がり、起伏に富んでいた……。
 初監督長編。


 ・“Verge(Eşik)”(トルコ・独) 監督:Ayhan Salar、Erkan Tahhuşoğlu [ワールド・プレミア]
 物語:国の端っこにある市。市の端っこにある道路。道路の端っこにある家。2つの世代。狂気に陥ってしまいそうな境界。現在住んでいる場所と過去との境界。Fikretは、家から高速道路に入る時と出る時に、車がうなり声を上げることに気づいていた。その家は、彼女が育った家であり、いまは夫と暮らしている家だ。車のエンジンの音は、1台1台違っていて、その音が彼女を喜ばせる。夫は出張中だが、まもなく帰ってくることになっている。ところが、その待つ時間が無限に感じられてくる。不確かな日々は、ハイウェイのメトロノームによって刻まれる。誰もいない家の中で、彼女は自分自身を見失い始める。そして、夫のイメージと、幼い頃の幸せだった記憶をたどっていく……。
 初監督長編。


 ・“Collector(Kollektor)”(ロシア) 監督:Alexei Krasovskiy [インターナショナル・プレミア]
 物語:Arturは、借金取りとして成功していて、冷酷で、シニカルだ。彼は、暗闇で犠牲者を待ち伏せしたりしない。電話をかけてシステマティックに催促し、きっちり払わせるだけだ。彼は、モスクワでもトップクラスの収入を得、また、敵が少ないことでも知られている。ところが、ある夜、彼が罠にかけられる。彼が映っているビデオが瞬く間に出回っていく。彼は、一刻も早く無実を証明しなければならない。
 初監督作品。


 ・“House of Others(Skhvisi sakhli)”(グルジア・ロシア・西・クロアチア) 監督:Rusudan Glurjidze [ワールド・プレミア]
 90年代初め、グルジアでアブハジア紛争が起こる。一方が勝利し、他方が追い立てられる。勝利したサイドは、これまで敵が住んでいた家にそのまま住み着く。平和にはなったが、内なる怒りは消え去ることはなく、過去の住人のデーモンは、新しい住人を苦しめ続けている。
 初監督長編。


 【ドキュメンタリー・コンペティション部門】(Documentary Films – Competition)

 ・“Ama-San(海女さん)”(ポルトガル・スイス・日) 監督:クラウディア・ヴァレジャン(Cláudia Varejão) [ヨーロッパ・プレミア]

 ・“The Last Summer (El último verano)”(西) 監督:Leire Apellaniz López [ヨーロッパ・プレミア]

 ・“On Call (La permanence)”(仏) 監督:Alice Diop [ワールド・プレミア]

 ・“Transit Havana”(独・オランダ) 監督:Daniel Abma [インターナショナル・プレミア]

 ・“All These Sleepless Nights”(ポーランド・英) 監督:Michał Marczak [ヨーロッパ・プレミア]

 ・“FC Roma”(チェコ) 監督:Tomáš Bojar、Rozálie Kohoutová [ワールド・プレミア]

 ・“Normal Autistic Film (Normální autistický film)”(チェコ) 監督:Miroslav Janek [ワールド・プレミア]

 ・“Close Relations (Rodnye)”(独・ラトヴィア・エストニア・ウクライナ) 監督:ヴィタリー・マンスキー(Vitaly Mansky) [ワールド・プレミア]

 ・“LoveTrue”(米) 監督:アルマ・ハレル(Alma Har’el) [ヨーロッパ・プレミア]

 ・“Tower”(米) 監督:Keith Maitland [ヨーロッパ・プレミア]

 ・“Solar”(アルゼンチン) 監督:Manuel Abramovich [インターナショナル・プレミア]

 ・“Whose Country? (Balad Meen?)”(エジプト・米・仏) 監督:Mohamed Siam [ヨーロッパ・プレミア]

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 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016のラインナップは、まだまだ続きます。

 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016 ラインナップ コンペティション部門以外:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201607/article_8.html

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 *当ブログ記事

 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2014 コンペティション部門出品 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201407/article_2.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2014 ラインナップ その2:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201407/article_5.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201407/article_16.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 コンペティション部門出品 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_17.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 コンペティション部門以外のラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_18.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_9.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2012 ラインナップ&受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201207/article_4.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2010 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201007/article_10.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2010 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201007/article_12.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2009 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200906/article_28.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2009 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200907/article_11.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2016年6月〜11月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201606/article_2.html

 追記:
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201607/article_12.html

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