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zoom RSS 物議を醸しそうな作品がいっぱい! 米国アカデミー賞2016 長編ドキュメンタリー賞 ショートリスト!

<<   作成日時 : 2015/12/05 07:34   >>

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 第88回米国アカデミー賞 長編ドキュメンタリー賞のショートリスト15作品が発表されました。(12月1日)

 ・“Amy”(英) 監督:アシフ・カパディア(Asif Kapadia)
 27歳で、アルコール中毒で亡くなった、イギリスのソウルミュージック、ジャズ、R&Bのシンガーソングライター、エイミー・ワインハウス(1983年9月14日-2011年7月23日)についてのドキュメンタリー。これまで公開されていないたくさんの映像を使い、彼女自身の言葉を用いて、彼女の悲劇的な物語を語らせる。
 監督のアシフ・カパディアとプロデューサーのジェームズ・ゲイ=リースは、『アイルトン・セナ 〜音速の彼方へ』を完成させた後、ユニバーサル・ミュージックUKのCEO David Josephから、アプローチを受け、悲劇的な結末を迎えた現代のアイコンに関して、もう1本、ドキュメンタリーを撮らないかと話を持ちかけられた。その人物こそ、エイミー・ワインハウスで、監督と同郷(ノース・ロンドン)のアーティストだった。監督は、エイミー・ワインハウスの熱烈なファンではなかったが、彼女に何が起こったのか、あの時、あの年で、どうして死ななければならなかったのか、興味を持ち、この作品を引き受けた。ところが、1年以上かけて、100人以上の関係者にインタビューを行なっていったが、近しい人物ほど、口を閉ざして、彼女のことについて話そうとはしてはくれなかったという。
 アシフ・カパディアは、『アイルトン・セナ 〜音速の彼方へ』でBAFTA英国アカデミー賞2014ドキュメンタリー賞受賞。
 ヨーロッパ映画賞2015 ドキュメンタリー賞ノミネート。
 ハリウッド映画賞2015 ドキュメンタリー賞受賞。
 ナショナル・ボード・オブ・レビュー2015 ドキュメンタリー賞受賞。

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 ・“Best of Enemies”(米) 監督:モーガン・ネヴィル、Robert Gordon
 1968年にABCニュースで放送されたウィリアム・F・バックリー・ジュニアとゴア・ヴィダルのTV討論会に関するドキュメンタリー。ウィリアム・F・バックリー・ジュニアは、新保守派であり、民主党員で、ジャッキー・オナシスのいとことしても知られるゴア・ヴィダルは、左派の作家&論客であった。2人は、互いに、相手の政治的イデオロギーが、アメリカにとって危険であると考えていた。それぞれ自分の政治的立場に立って、ポリシーを述べ、個人攻撃を繰り出した。アンカーマンのHoward K. Smithが間に入ったものの、爆発的なやり取りは、辛辣な悪口合戦にまで発展した。この放送が、画期的だったのは、生放送で、台本がなかったからだった。視聴者はテレビに釘づけになり、視聴率もアップした。放送は、全10回。公共討論会に新時代が到来したと評された。本作は、「今日の民主的時代において、政治を討論するのに、テレビは何をしてきたか」を問いかけている。
 サンダンス映画祭2015出品。
 dead CENTER映画祭2015 審査員特別賞受賞。
 カムデン国際映画祭2015 観客賞受賞。
 IDAアワード2015 音楽賞受賞(Jonathan Kirkscey)。
 モーガン・ネヴィルは、『バックコーラスの歌姫たち』で米国アカデミー賞2014長編ドキュメンタリー賞受賞。


 ・“Cartel Land”(米) 監督:Matthew Heineman
 メキシコのミチョアカン州の医師Jose Mirelesは、暴力的なドラッグ・カルテルKnights Templarに対し、暴動を起こし、何年にもわたって、地域を大混乱に陥れている。一方、アリゾナのアルター渓谷では、52マイルにわたる砂漠の回廊がコカイン通り(Cocaine Alley)と呼ばれている。Tim "Nailer" Foleyは、アメリカの退役軍人で、Arizona Border Reconと名づけた民兵組織を率い、国境を越えて入ってくるドラッグを根絶しようとしている。2人は、ともに、公的機関が失敗したところで、自分たちの考える正義を実践しようとしている。
 サンダンス映画祭2015出品。監督賞、撮影賞受賞。
 アシュランド・インディペンデント映画祭2015 最優秀ドキュメンタリー賞オナラブル・メンション受賞。
 シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2015 Tim Hetherington Award受賞。
 モスクワ国際映画祭2015 最優秀ドキュメンタリー賞受賞。
 レイキャビク国際映画祭2015 観客賞受賞。
 ニューハンプシャー映画祭2015 最優秀ドキュメンタリー賞受賞。
 監督のMatthew Heinemanは、IDAアワードで戦火の勇気賞(Courage Under Fire Award)受賞。


 ・“Going Clear: Scientology and the Prison of Belief”(米) 監督:アレックス・ギブニー
 『マーシャル・ロー』の共同脚本を手がけていることでも知られるピュリッツァー賞受賞作家ローレンス・ライトの同名の著書を基にしたドキュメンタリー。サイエントロジーの実態を、アーカイブの映像や、元幹部や市民へのインタビューを通して、むき出しにし、再構成する。サイエントロジーの命名者L・ロン・ハバードや、ジョン・トラヴォルタ、トム・クルーズがアーカイブ映像で登場するほか、サイエントリジー批判者として知られる俳優のジェイソン・ベギーやポール・ハギスらが出演している。
 サンダンス映画祭2015 Docプレミア部門出品。
 プライムタイム・エミー賞2015 ドキュメンタリー/ノンフィクション・スペシャル賞、ノンフィクション番組部門監督賞、ノンフィクション番組部門脚本賞受賞。
 アレックス・ギブニーは、2006年に『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』で米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネート、2008年に『「闇」へ』で同賞受賞。


 ・『わたしはマララ』“He Named Me Malala”(米) 監督:デイヴィス・グッゲンハイム
 マララ・ユスフザイは、1997年にパキスタンの山岳地帯スワート渓谷にある村に生まれた。2007年にタリバンが村を制圧し、女性が学校に通うことが禁じられると、彼女は、地域で学校を経営する父に倣い、BBC放送のウルドゥー語のブログに地域の惨状を伝え、女性の教育の必要性を訴える投稿を行なった。タリバンが追放された後、パキスタン政府によって「勇気ある少女」として彼女の名前が公表されるが、その結果、タリバンにつけ狙われることになり、2012年学校からの帰宅途中に銃撃を受け、瀕死の重傷を負った。治療と安全確保のためにイギリスに搬送された彼女は、奇跡的な回復を遂げ、家族とともに今もまだイギリスで暮らしている。女性の権利、特に教育の権利を訴える彼女には、シモーヌ・ド・ボーヴォワール賞、サハロフ賞、そして17歳という史上最年少でノーベル平和賞が贈られたほか、国際連合本部で演説を行ない、ホワイトハウスでオバマ大統領一家と会談もしている。本作では、今もなお女性の権利を訴える活動を続けて、世界を飛び回っているマララ・ユスフザイを1年半にわたって密着している。
 トロント国際映画祭2015 TIFF DOCS部門出品。
 サンディエゴ映画祭2015 観客賞受賞。
 デイヴィス・グッゲンハイムは、2007年に『不都合な真実』で米国アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞を受賞。


 ・“Heart of a Dog”(米・仏) 監督:ローリー・アンダーソン
 ピアノを弾き、フィンガー・ペインティングもしたという、ローリー・アンダーソンの愛犬Lolabelleの思い出。実際のアーカイブ映像から、『死者の書』を通して導かれるLolabelleの来たりし道の空想へと繋げられる。思索は、生と死、さらには、ローリー・アンダンソン自身が経験した911へと展開される。
 ベネチア国際映画祭2015 コンペティション部門出品。Lina Mangiacapre Award受賞。
 トロント国際映画祭2015 TIFF DOCS部門出品。

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 ・“The Hunting Ground”(米) 監督:カービー・ディック(Kirby Dick)
 大学のキャンパスでのレイプ犯罪の実態を暴く。組織的な隠ぺいが行われたり、お金で学生や家族が黙らせたりもする。何人かの学生は、押しのけられたり、ハラスメントや後遺症があったりするのにも関わらず、教育と正義を追求しようとして、攻撃される。
 サンダンス映画祭2015 Docプレミア部門出品。
 トラヴァース・シティ映画祭2015 観客賞第2位。
 ベルゲン国際映画祭2015 人権賞Check Points受賞。
 カービー・ディックは、2005年に“Twist of Faith”で、2013年に“The Invisible War”で米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネート。

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 ・『マーロン・ブランドの肉声』“Listen to Me Marlon”(英) 監督:スティーヴン・ライリー(Stevan Riley)
 マーロン・ブランドの肉声による、何百時間にも及ぶパーソナルな録音素材から構成されたドキュメンタリー。スクリーンやステージを離れたマーロン・ブランドが、自ら、俳優について、自分の人生について語る。マーロン・ブランド自身の視点によるユニークなストーリー。そこにはコメンテターも語り手もいない。まさにマーロン・ブランドによるマーロン・ブランド。
 サンダンス映画祭2015出品。
 トラヴァース・シティ映画祭2015 Founders Prize受賞。
 IDAアワード2015 脚本賞受賞(Stevan Riley、ピーター・エテッドギー(Peter Ettedgui))。

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 ・『ルック・オブ・サイレンス』(インドネシア・英・デンマーク・フィンランド・ノルウェー) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー
 ベネチア国際映画祭2014 コンペティション部門出品。審査員グランプリ、国際批評家連盟賞、Human Rights Nights Award、オンライン批評家賞 Mouse d'Oro、FEDEORA Award 最優秀ユーロ-地中海映画賞受賞。
 チューリヒ映画祭2014 インターナショナル・ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。スペシャル・メンション受賞。
 釜山国際映画祭2014ドキュメンタリー・ショーケース部門出品。Busan Cinephile Award受賞。
 CPH:DOX2014出品。CPH:DOX賞受賞。
 アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭2014 観客賞第2位。
 アンジェ・ユーロピーアン・ファースト映画祭2015 最優秀作品賞スペシャル・メンション、観客賞受賞。
 ヨーテボリ国際映画祭2015出品。最優秀ノルディック・ドキュメンタリー賞受賞。
 デンマーク・アカデミー賞2015 最優秀長編ドキュメンタリー賞受賞。
 ベルリン国際映画祭2015 ベルリナーレ・スペシャル部門出品。平和映画賞受賞。
 デンマーク映画批評家協会賞(Bodil賞)2015 最優秀ドキュメンタリー賞受賞。
 ソフィア国際映画祭2015出品。ユネスコ賞受賞。
 SXSW映画祭2015 フェスティバル・フェイバリッツ部門出品。観客賞受賞。
 シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2015 オープニング・ナイト作品。観客賞受賞。
 モスクワ国際映画祭2015出品。ドキュメンタリー部門観客賞第3位。
 メルボルン国際映画祭2015出品。ドキュメンタリー部門観客賞第2位。
 ニュルンベルク国際人権映画祭2015出品。ニュルンベルク国際人権映画賞、観客賞受賞。
 ヨーロッパ映画賞2015 ドキュメンタリー賞ノミネート。
 アジア太平洋スクリーン・アワード2015ドキュメンタリー賞ノミネート。
 ゴッサム・アワード2015 ドキュメンタリー賞受賞。
 ジョシュア・オッペンハイマーは、2014年に『アクト・オブ・キリング』で米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネート。

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 ・“Meru”(米) 監督:ジミー・チン(Jimmy Chin)、E Chai Vasarhelyi
 ヒマラヤのガンゴドリ山群、メルー中央峰(6310m)は、長らく未踏峰の1つだった。2001年にロシア隊が初登攀に成功。続いて、2006年にチェコ隊が第2登を達成し、馬目弘仁率いる日本隊が4度目のチャレンジの末に、登攀を成功させている。だが、3組はいずれも(第4登となった韓国隊も)、シャークスフィンと呼ばれる中央峰の直登ではなく、それを回り込むようなルートでの登攀だった。これに、アメリカのコンラッド・アンカー(Conrad Anker)、ジミー・チン(Jimmy Chin)、レナン・オズターク(Renan Ozturk)というトリオが挑む。アンカーは、2003年に最初のチャレンジをするが、深く、固まっていない雪と、上部の壁に臨むための十分な装備がなく、2/3まで登攀して断念。同じ年、6100mまで登攀するが、チームの1人が両足を骨折する事故に遭い、登頂を断念している。今回のトリオでは、2008年にもチャレンジしているが、その時も敗退していた。そして2011年、同じトリオで2度目の登攀に臨む。目指すは、新ルート、シャークスフィン北東壁の直登による登頂だ。メンバーの1人オズタークは、同じ年の春に雪崩に巻き込まれ、大けがをしていたが、それを乗り越えてのチャレンジだった。本作では、ジミー・チンとオズタークが撮影を担当し、ジミー・チンの妻でドキュメンタリー作家のE Chai Vasarhelyiが共同で監督を務める形で、彼らが11日間かけて、登攀に挑む姿をとらえる。
 サンダンス映画祭2015出品。観客賞受賞。

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 ・“3 1/2 Minutes, Ten Bullets”(米) 監督:Marc Silver
 2012年11月、感謝祭あとの金曜日。4人の少年たちが乗った赤のSUVがガソリンスタンドに入る。彼らは、モールでスニーカーを買い、女の子たちとおしゃべりしてきた帰りだった。車は音楽を鳴り響かせている。1人の少年がソーダとガムを買うために車を降りて、店に入る。次に1人の男と1人の女が乗った車がワインを買うためにガソリンスタンドにやってくる。女は店に入った後、男が、少年たちに音楽のボリュームを下げろと言ったことから口論が始まる。3分半の間に、10発の銃弾が飛び交い、少年の1人が死ぬ。本作では、この悲劇が起こった3分半が検証される。
 サンダンス映画祭2015出品。ソーシャル・インパクト賞受賞。
 リバーラン国際映画祭2015 観客賞受賞。
 シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2015 ユース審査員賞受賞。

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 ・“We Come as Friends”(仏・オーストリア) 監督:フーベルト・ザウパー
 戦争でボロボロになった南スーダン。オマール・アル=バシールは、北スーダンと残忍な大統領から独立を訴えて、フランスから手作りの小さな飛行機に乗ってやってくる。監督のフーベルト・ザウパーは、彼の飛行機から見下ろして見たように、南スーダンの現在を、さまざまな角度からズームアップしていく。1日に30万バーレルもの石油を汲み出していく中国系企業、フェンスを作って店を構え、ソラーシステムによって電子版の聖書を発行し、村民に服を着ることを求めるテキサスの宣教師、頑固なスーダンの市民、国連のワーカーたち、無思慮に60万ヘクタールもの土地を手放す書類にサインしてしまった老人、外国の投資家に群がる狡猾な金融業者たち……。
 サンダンス映画祭2014出品。勇気ある映画賞受賞。
 ベルリン国際映画祭 2014 ベルリナーレ・スペシャル部門出品。平和映画賞受賞。
 イフラバ国際ドキュメンタリー映画祭2014 最優秀中央/東ヨーロッパ・ドキュメンタリー賞受賞。
 ヨーロッパ映画賞2014 ドキュメンタリー賞ノミネート。
 オーストリア映画賞2015 最優秀ドキュメンタリー賞受賞。
 フーベルト・ザウパーは、2006年に『ダーウィンの悪夢』で米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネート。

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 ・『ニーナ・シモン 魂の歌』“What Happened, Miss Simone?”(米) 監督:リズ・ガーバス(Liz Garbus)
 50年代末から70年代にかけて、絶大な人気を誇ったジャズ歌手、ニーナ・シモン(1933-2003)。音楽的な独創性を芽生えさせた幼少時代、クラシックのピアニストをベースにしたジャズ演奏、市民権運動での精力的な活動、カーネギー・ホール、そして、表舞台から姿を消してリベリアへの自発的亡命、晩年のフランスでの孤独な生活、闘病……。ジェームズ・ボールドウィン、ストークリー・カーマイケル、ウォルター・クロンカイト、ヒュー・M・ヘフナー、マーティン・ルーサー・キングなど、貴重なアーカイブ映像と、友人や家族へのインタビューを交え、ニーナ・シモンの人生を振り返る。
 サンダンス映画祭2015 Doc プレミア部門出品。
 ベルリン国際映画祭2015 パノラマ部門出品。
 HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2015 観客賞9位。

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 ・“Where to Invade Next”(米) 監督:マイケル・ムーア
 ひとつの“戦争”が終わっても、“平和”がやってくるわけではなく、アメリカはまた新たな敵を作り出して、軍事費を投入する。マイケル・ムーアが、6年ぶりの新作で、アメリカの「終わりなき戦争」を考察する。
 『華氏9/11』や『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』のプロデューサーであり、“Trouble the Water”や“Citizen Koch”の監督でもあるCarl DealとTia Lessinがプロデューサーを務める。
 トロント国際映画祭2015 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 ハンプトンズ国際映画祭2015 観客賞受賞。
 シカゴ国際映画祭2015 観客賞受賞。
 マイケル・ムーアは、2003年に『ボウリング・フォー・コロンバイン』で米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞、2008年に『シッコ』で同賞ノミネート。

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 ・“Winter on Fire: Ukraine's Fight for Freedom”(英・ウクライナ・米) 監督:エフゲニー・アフィネフスキー(Evgeny Afineevsky)
 2013年から2014年にかけて。欧州統合を支持する学生たちのデモが、ウクライナ大統領ヴィクトル・ヤヌコーヴィチの辞任を求める激しい革命へと発展する。
 日本では、『大変!息子がゲイなんて!』が2010年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で上映されているエフゲニー・アフィネフスキーの最新作。
 トロント国際映画祭2015 ドキュメンタリー部門 ピープルズ・チョイス賞受賞。

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 【長編ドキュメンタリー賞2016 ショートリストの傾向】

 この段階で、有力視された以下のような作品が落選しています。

 ・“The Black Panthers: Vanguard of the Revolution”(米) 監督:スタンリー・ネルソン・ジュニア(Stanley Nelson)
 ・『ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏』“Bolshoi Babylon”(英) 監督:ニック・リード(Nick Read)
 ・“Dark Horse”(英) 監督:ルイーズ・オズモンド(Louise Osmond)
 ・『ディオールと私』(仏) 監督:フレデリック・チェン
 ・“The Diplomat”(米・アフガニスタン・ベルギー・ボスニア ヘルツェゴビナ・クロアチア・独・セルビア・スイス・ベトナム) 監督:David Holbrooke
 ・『ドリームキャッチャー』“Dreamcatcher”(英・米) 監督:キム・ロンジノット
 ・“Hitchcock/Truffaut”(米・仏) 監督:ケント・ジーンズ(Kent Jones)
 ・“How To Change The World”(英・カナダ) 監督:Jerry Rothwell
 ・『ジャクソン・ハイツ』“In Jackson Heights”(米) 監督:フレデリック・ワイズマン
 ・『イングリッド・バーグマン』“Ingrid Bergman – In Her Own Words”(スウェーデン) 監督:スティーグ・ビョークマン(Stig Björkman)
 ・“Iraqi Odyssey”(イラク・スイス・独・UAE) 監督:Samir
 ・“Iris”(米) 監督:アルバート・メイスルズ(Albert Maysles)
 ・“Janis: Little Girl Blue”(米) 監督:エイミー・バーグ(Amy Berg)
 ・『COBAIN モンタージュ・オブ・ヘック』“Kurt Cobain: Montage of Heck”(米) 監督:ブレット・モーガン(Brett Morgen)
 ・『真珠のボタン』“The Pearl Button(El botón de nácar)”(チリ・仏・西) 監督:パトリシオ・グスマン(Patricio Guzmán)
 ・“The Russian Woodpecker”(英) 監督:Chad Gracia
 ・“SEMBENE!”(米・セネガル) 監督:Samba Gadjigo、Jason Silverman
 ・“Seymour: An Introduction”(米) 監督:イーサン・ホーク
 ・“Sherpa”(オーストラリア・英) 監督:ジェニファー・ピーダム(Jennifer Peedom)
 ・“Steve McQueen: The Man & Le Mans”(米・英) 監督:Gabriel Clarke、John McKenna
 ・“Stray Dog”(米) 監督:デブラ・グラニック(Debra Granik)
 ・“(T)error”(米) 監督:Lyric R Cabral、David Felix Sutcliffe
 ・“The Wanted 18”(カナダ・パレスチナ・仏) 監督:Amer Shomali、Paul Cowan
 ・“Welcome to Leith”(米) 監督:Michael Beach Nichols、Christopher K. Walker
 ・『The Wolfpack』“The Wolfpack”(米) 監督:クリスタル・モーゼル(Crystal Moselle)

 これらの作品のいくつかは、ショートリスト15作品と普通に入れ替え可能であり、今後、発表されることになる映画賞のドキュメンタリー部門でノミネートされたり、受賞したりすることも十分にあるだろうと思われます。

 ショートリスト15作品のうち、サンダンス映画祭出品作は9作品あり、トロント国際映画祭でプレミア上映された作品は4作品あります。

 ショートリスト15作品の監督のうち、米国アカデミー賞にノミネートされたことがある監督は7人、受賞したことがある監督は、3人います。

 イーサン・ホークをはじめ、俳優出身の監督の作品は選ばれませんでした。

 アレックス・ギブニー、エイミー・バーグ、ダニエル・ユンゲはそれぞれ2本ずつ作品をエントリーしていましたが、選ばれたのは、アレックス・ギブニーの1作品のみでした。

 アルバート・メイスルズの遺作は選ばれませんでした。

 米国アカデミー賞2016 外国語映画賞にもエントリーしているスイス代表の“Iraqi Odyssey”とパレスチナ代表の“The Wanted 18”も落選しました。

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 【ノミネーション予想】

 これまでのノミネーションの傾向を探ると――

 @ 近現代史の歴史(的事件)に隠された真実に迫った作品(『サイゴン陥落 緊迫の脱出』『アクト・オブ・キリング』『フォッグ・オブ・ウォー』『ブラック・セプテンバー』等)

 A アメリカの現在を鋭くえぐってみせるような作品(“CitizenFour”『不都合な真実』『エンロン:巨大企業はいかにして崩壊したのか?』『ダーウィンの悪夢』『ボウリング・フォー・コロンバイン』『チャレンジ・キッズ』等)

 B 知られざる国・地域の知られざる実情を描いた作品(『未来を写す子どもたち』『プロミス』『らくだの涙』等)

 C 題材のユニークさが光る作品(『バックコーラスの歌姫たち』『マーダーボール』『スーパーサイズ・ミー』『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』『マン・オン・ワイヤー』等)

 D 個性的な人物をクローズ・アップした作品(『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』『キューティー&ボクサー』『シュガーマン 奇跡に愛された男』『マイ・アーキテクト』『戦場のフォトグラファー』『モハメド・アリ かけがえのない日々』『クリントンを大統領にした男』等)

 E 誰も観たことがないような驚異の映像を収めた作品(『WATARIDORI』『皇帝ペンギン』等)

 などが選ばれる傾向にあります。

 これらを今回のショートリスト15作品に無理にでも当てはめると、ざっと以下のような感じになるでしょうか。

 @“Best of Enemies”、『ルック・オブ・サイレンス』
 A“Cartel Land”、“Going Clear: Scientology and the Prison of Belief”、“The Hunting Ground”、“3 1/2 Minutes, Ten Bullets”、“Where to Invade Next”
 B“We Come as Friends”、“Winter on Fire: Ukraine's Fight for Freedom”
 C『わたしはマララ』、“Heart of a Dog”
 D“Amy”、『マーロン・ブランドの肉声』、『ニーナ・シモン 魂の歌』
 E“Meru”

 また、ノミネーション5作品は、大体、以下のような割合になっています。
 ・アート、エンターテンメント系作品:1〜2本
 ・告発もの:1本
 ・人物ドキュメンタリー:1〜2本
 ・世界のいまを描いた作品:1本
 ・外国作品:2〜3本

 ノミネーションは、作品の評価が高いものから上から順に5作品が選ばれるということにはならないで、バランスを考えてのチョイスになりますから、自ずと作品は絞られてきます。

 受賞歴から言うと、『ルック・オブ・サイレンス』がトップで、続いて“Amy”ということになりますが、黒人の支持を考えると、“Amy”ではなく、『ニーナ・シモン 魂の歌』が選ばれる可能性の方が高いかもしれません。

 という風に考えると、
 @から『ルック・オブ・サイレンス』
 Aは物議を醸す作品ばかりで困りますが、ここは消極的選択で“Cartel Land”
 Bからはどちらでも可
 Cは『わたしはマララ』
 Dは“Amy”か『ニーナ・シモン 魂の歌』
 Eは1本しかありませんが、ダークホースになるかもしれない“Meru”

 計6本になってしまいましたが、『ルック・オブ・サイレンス』以外は、どれが落ちても不思議ではありません。

 受賞予想としては、全米映画賞レース的にはやはり『ルック・オブ・サイレンス』が最有力ということになりますが、前哨戦で圧倒的な強さを誇っていた『アクト・オブ・キリング』を選ばなかったアカデミー会員が果たして『ルック・オブ・サイレンス』を選ぶだろうかという懸念もあります。

 アカデミー賞らしい選択は、案外『わたしはマララ』か、黒人票を集められれば(あるいはNetflixのプッシュ次第では)『ニーナ・シモン 魂の歌』ということになるかもしれません。
 なので、現時点では、『ルック・オブ・サイレンス』を本命、『わたしはマララ』を対抗、『ニーナ・シモン 魂の歌』を穴、“Meru”を大穴ということにしておきたいと思います。

 まあ、長編ドキュメンタリー賞部門は、最有力作品がノミネーション段階で(理由も示されずに)平気で落とされたりもしますから、どうなるかはわかりません。

 ノミネーションの発表は、2016年1月14日です。

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 *当ブログ記事

 ・米国アカデミー賞2016 長編ドキュメンタリー賞エントリー作品124作品 リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_11.html
 ・米国アカデミー賞2016 長編ドキュメンタリー賞エントリー作品124作品に関するちょっとした考察:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_12.html

 ・米・製作者組合賞(PGA)2016 ドキュメンタリー部門 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_28.html

 ・シネマ・アイ・オナーズ2016 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_15.html

 ・IDAアワード2015 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_14.html

 ・英国グリアソン賞2015 受賞結果: http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_13.html

 ・米国アカデミー賞2015 長編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201412/article_5.html
 ・米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_8.html
 ・米国アカデミー賞2013 長編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_9.html
 ・米国アカデミー賞2012 長編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201111/article_18.html
 ・米国アカデミー賞2011 長編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201011/article_29.html
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 ・米国アカデミー賞2016 短編映画賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_30.html

 ・米国アカデミー賞2016 短編アニメーション賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_26.html
 ・米国アカデミー賞2016 短編アニメーション賞 ロングリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_10.html

 ・米国アカデミー賞2016 長編アニメーション賞 エントリー作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_7.html

 ・米国アカデミー賞2016 外国語映画賞 各国代表作品 リスト その1:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_20.html
 ・米国アカデミー賞2016 外国語映画賞 各国代表作品 リスト その2:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_21.html
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