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zoom RSS 秀作多し! サンタバーバラ国際映画祭2014 受賞結果!

<<   作成日時 : 2014/02/11 01:18   >>

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 第29回サンタバーバラ国際映画祭(1月30日-9日)の各賞が発表されました。

 【サンタバーバラ国際映画祭】
 サンタバーバラという都市は、アメリカ映画産業のルーツの1つで、その地で1985年に始められたこの映画祭(SBIFF:The Santa Barbara International Film Festival )は、今年で第29回を迎えています。

 以前は、アメリカ映画産業のルーツという特徴を前面に出して、北米で配給の決まっていない作品や短編映画に力を入れていたようですが 、いまでは、それらを発展的に解消して(?)、短編と長編のフィクション、ドキュメンタリー、アニメーション、インターナショナル部門、スペイン/ラテン・アメリカ映画部門、特別上映部門、特集上映部門など、多彩な国別・地域別の部門を設けて、バラエティーに富んだ作品を紹介することに務めています。

 以前は、アジア映画を上映する部門もメインプログラムの中にあって日本映画も上映されたのですが、なくなってしまい、今はかろうじてサイドバーにPan Asiaという部門が設けられています。今回のラインナップには、日本映画はわずかに『許されざる者』1本のみでした。

 本年度の受賞作は以下の通りです。

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 【インディペンデント長編コンペティション部門】

 ◆最優秀作品賞(The Panavision Spirit Award for Independent Cinema)
 ◎“Noble”(英・ベトナム) 監督:Stephen Bradley [ワールド・プレミア]

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 “Noble”(英・ベトナム) 監督:Stephen Bradley [ワールド・プレミア]
 物語:実話に基づく物語。ベトナム戦争から14年経った1989年のホーチミン。そこにアイルランド人女性クリスティナ・ノーブルが降り立つ。わずかなお金と夢と勇気をもって、彼女は運命を変えようとしていた。物語は、彼女の少女時代に遡る。少女時代の彼女の家は、貧しく、子沢山で、母親が病気で死にそうなのに、父親は酒を飲んでばかりいた。やがて母親が亡くなり、子供たちはバラバラに施設に預けられる。そんな過去を持つ彼女がベトナムにやってきたのは、ここにソーシャル/メディカル・センターを作ろうと思い立ったからだった。彼女は、まず2人のストリート・チルドレンを助け、ホテルに連れてきて、入浴させ、着替えさせ、食べ物を与える。それからさらに多くの孤児たちの面倒を見るようになり、彼女は、子供たちからティナ・ママと呼ばれるようになる。

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 ◆オナラブル・メンション(Honorable Mention)
 ◎ヒル・ハーパー(Hill Harper) “1982”(米)(監督:Tommy Oliver)

 “1982”(米) 監督:Tommy Oliver
 出演:ヒル・ハーパー(Hill Harper)、Sharon Leal、ウェイン・ブレイディ(Wayne Brady)、Troi Zee.
 物語:1982年に実際にフィラデルフィアで起こったできごとに基づく物語。麻薬中毒の母親が伝染病に感染し、父親は、独力で娘の面倒を見なければならなくなる。彼は、妻が立ち直るのも助けつつ、自分が、親として、夫として、男として、試練に立たされていることを痛感する。
 トロント国際映画祭2013 DISCOVERY部門出品。

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 【インターナショナル長編コンペティション部門】

 ◆最優秀作品賞(The Best International Film Award)
 ◎“Eastern Boys”(仏) 監督:ロバン・カンピョ [USプレミア]
 物語:ロシアやルーマニアやチェチェンからやってきた少年たちがパリの北駅をうろついている。最も年上でも25歳にはなっていないと思われるが、年齢は問題ではない。彼らは男娼なのかもしれないが、それを確かめる術がない。ある午後、50代後半の目立たない男ミュラーが、ひとりの少年マレクに声をかける。マレクは、次の日にミュラーに会いに彼の家に行くと約束する。そして当日、ミュラーの家のドアベルが鳴るが、ミュラーはこれが罠だとは思ってもみなかった……。
 『奇跡の朝』のロバン・カンピヨ最新作。
 ベネチア国際映画祭2013 Orizzonti部門出品。最優秀作品賞受賞。
 トロント国際映画祭2013 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
 BFIロンドン映画祭2013 DARE部門出品。
 ストックホルム映画祭2013 コンペティション部門出品。

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 ◆オナラブル・メンション
 ◎ディアーヌ・キュリス “For A Woman”(仏)

 “For A Woman(Pour une femme)”(仏) 監督:ディアーヌ・キュリス
 出演:ブノワ・マジメル、メラニー・ティリー、ニコラ・デュヴォシェル、シルヴィー・テステュー、クロティルド・エスメ、ドゥニ・ポダリデス
 物語:ディアーヌ・キュリスの両親の物語。1980年代初め。アンとターニャは、母親を失う。遺品を整理していた映画監督のアンは、古い写真を見つけ、そこから、知られざる家族の秘密を知る。時は、第二次世界大戦中に遡る。アンの両親となる、フランス系ユダヤ人のミシェルと外国系ユダヤ人のレナが出会って、結婚する。戦争が終わり、彼らはリヨンで仕立て屋を始める。そこに、幼い頃に別れたままで死んだとばかり思っていたミシェルの弟ジャンが、友人だというサシャとともにやってくる。ミシェルは、妻がだんだんジャンに惹かれていっていることに気づくが、黙っている。やがてジャンとサシャが警察に追われている身であることがわかる。ジャンが国境を越えてイタリアに向かうことになった時、ミシェルは、妻の幸せを考えて、彼女をジャンとともに行かせるという苦渋の決断をする。しかし、レナは、夫とともにここにとどまる決心をする……。そして、現在。アンとターニャは、死の床にある父を見守っている。

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 【長編ドキュメンタリー・コンペティション部門】

 ◆最優秀ドキュメンタリー賞(Best Documentary Film Award)
 ◎“Queens And Cowboys: A Straight Year On The Gay Rodeo”(米) 監督:Matt Livadary. [ワールド・プレミア]
 北米では、International Gay Rodeo Associationによって、30年間にわたって、ゲイのロデオ大会が開催されている。それは、あらゆるLGBTコミュニティーに対して開かれているが、ストレートのロデオ大会同様に、勝ち上がっていくことは容易ではない。本作では、IGRAの一シーズンを追い、カウボーイとは男の中の男であるという概念を覆していく。

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 【スペイン/ラテンアメリカ映画コンペティション部門】

 ◆最優秀スペイン/ラテンアメリカ映画賞(The Nueva Vision Award for the best Spanish/Latin American film)
 ◎“God’s Slave (Esclavo De Dios)”(ウルグアイ・ベネズエラ・アルゼンチン) 監督:Joel Novoa [USプレミア]
 物語:1994年7月18日にアルゼンチンブエノスアイレスで起きたイスラエル人相互協会(AMIA)での爆破事件に基づく物語。カラカスで、医者をし、よい家庭人と見られている若きクウェート人アフメッド・アル・ハサマは、ムスリムの過激派という裏の顔を持ち、テロを実行するためにブエノスアイレスに向かう。一方、デイヴィッド・ゴールドバーグは、モサドのエージェントで、なんとしてもイスラム過激派のテロを未然に防ぎたいと考えている。2人はともに、子供時代からのトラウマを抱え、憎しみのために盲目になり、信念のためには自己犠牲も厭わない覚悟でいる。そんな2人の運命がブエノスアイレスで交わる。

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 【イースタン・ブロック長編コンペティション部門】

 ◆最優秀東欧映画賞(The Best Eastern European Film Award)
 ◎“Bauyr (Little Brother)”(カザフスタン) 監督:セリック・アプリモフ(Serik Aprymov) [USプレミア]
 物語:Yerkenは、9歳で、山の中の小さな村で暮らしている。ある日、兄が家に帰ってくる。Yerkenは、兄のことが好きで、幸せでいっぱいだが、兄の方はそうではない。兄はクールで無情な人間に変わってしまっている。しかし、Yerkenは、盲目的に兄が好きなためにそれに気づかない。やがてまた兄が去り、Yerkenは独りで取り残される。Yerkenは、まわりの現実と闘うにはあまりにも幼い。彼は、自己完結し、自分の内なる世界に閉じこもってしまう。
 ベネチア国際映画祭2013 Orizzonti部門出品。

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 【短編実写作品コンペティション部門】

 ◆最優秀作品賞(The Bruce Corwin Award for Best Live Action Short Film Under 30 Minutes)
 ◎“Satellite Beach”(米) 監督:Luke & Andrew Wilson
 スペースシャトルの輸送を追った短編ドキュメンタリー。スペースシャトル・エンデバーをLAのストリートからカリフォルニアのサイエンス・センターへ、スペースシャトル・アトランティスをケネディー宇宙センターへと輸送する。それは、シャトル・マネージャーによって、ナビゲートされるが、決して容易なものではなく、市民やリポーター、役人など多くの人々を巻き込んでいく。

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 【短編アニメーション コンペティション部門】

 ◆最優秀作品賞(Bruce Corwin Award for Best Animation Short Film)
 ◎“Tome of The Unknown”(米) 監督:Patrick McHale
 声の出演:イライジャ・ウッド
 物語:ワートとグレゴリーの兄弟は、歩くことに疲れてしまい、野菜でできたジョン・クロップスから車を借りることにする。
 オタワ国際アニメーションフェスティバル2013 キッズ・コンペティション 短編部門出品。オナラブル・メンション受賞。

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 【サンタバーバラ社会正義基金コンペティション部門】

 ◆サンタバーバラ社会正義賞(Santa Barbara Social Justice Award)
 ◎“Through A Lens Darkly: Black Photographers And The Emergence of A People”(米) 監督:Thomas Allen Harris
 写真の発明から現在まで、アフリカン・アメリカン・コミュニティーが、社会変革のために、いかにしてカメラを利用してきたかをとらえたドキュメンタリー。Deborah Willis、 Carrie Mae Weems、Lorna Simpson、Anthony Barboza、Hank Willis Thomas、Lyle Ashton Harris、Glenn Ligonといった黒人写真家の仕事を通して、恥と誇りに彩られた黒人の歴史が明らかにされ、長らく抑えられ、忘れられ、隠された事柄が示される。
 サンダンス映画祭2014 ニュー・フロンティア・フィルム部門出品。

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 【観客賞】

 ◆観客賞(The Audience Choice Award)
 ◎“Queens And Cowboys: A Straight Year On The Gay Rodeo”(米) 監督:Matt Livadary.

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 サンタバーバラ映画祭は、全米映画賞レース開催期間中の映画祭として、(パームスプリングス国際映画祭と同様に)昨年活躍した映画人に賞を与えるという催しを行なっていて、その受賞者は、前年末から発表されています。

 彼らの表彰は、映画祭期間中にバラバラの日程で行なわれ、映画祭に華を添えています。

 今年の受賞者は、以下の通りです。

 ◆モダン・マスター賞(Modern Master Award) プレゼンター:ダイアン・レイン
 ◎ブルース・ダーン

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 ◆モンテシト賞(Montecito Award)
 一連の作品で優れたパフォーマンスを行なったと認められた俳優に贈られる。
 ◎オプラ・ウィンフリー

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 ◆パフォーマー・オブ・ザ・イヤー(Outstanding performer of the year award) プレゼンター:ルーニー・マーラ
 ◎ケイト・ブランシェット

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 ◆ヴァーチュオソス賞(The 2014 Virtuosos Award) プレゼンター:クリストファー・ロイド
 前年に優れたパフォーマンスをした俳優に贈られる賞(actors who have distinguished themselves through performances in film this past year)。
 ◎マイケル・B・ジョーダン

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 ◎ブリー・ラーソン

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 ◎ジャレッド・レト

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 ◎ジューン・スキッブ

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 ◎ダニエル・ブリュール
 ◎アデル・エグザルコプロス
 ◎オスカー・アイザック

 ◆シネマ・ヴァンガード賞(Cinema Vanguard Award) プレゼンター:ジョナ・ヒル
 リスクを承知で、優れた、そして独創的な活躍をして、映画に貢献した俳優に贈られる賞(taking artistic risks and making a significant and unique contribution to film)。
 ◎マーティン・スコセッシ、レオナルド・ディカプリオ

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 ◆アメリカン・リヴィエラ(American Riviera)
 アメリカ映画界に強いインパクト(a strong influence on American Cinema)を与えたと認められる人物に贈られる。
 ◎ロバート・レッドフォード

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 ◆最優秀監督賞(Outstanding Director Award) プレゼンター:メリッサ・レオ
 ◎デイヴィッド・O・ラッセル

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 ◆カーク・ダグラス賞(生涯貢献賞)
 ◎フォレスト・ウィテカー
 ※映画祭に先立ち、1月5日に授与。

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 今回の受賞作には、なかなかよさそうな作品が揃っています。

 “Noble”は、岩波ホールあたりで上映してもいいかもしれないし、“For A Woman(Pour une femme)”も劇場公開されるかどうかはわかりませんが、なんらかの形で日本に紹介されそうな感触があります。

 ちなみに、“Noble”のモデルとなっているクリスティナ・ノーブルは実在の人物で、The Christina Noble Children's Foundation(CNCF)は、日本では全く知られていませんが、国際的には有名で、ベトナムとモンゴルを中心に、これまで8万人以上の子供たちに支援の手を差し伸べているそうです。

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 *当ブログ記事

 ・サンタバーバラ国際映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201302/article_12.html
 ・サンタバーバラ国際映画祭2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201202/article_20.html
 ・サンタバーバラ国際映画祭2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201102/article_15.html
 ・サンタバーバラ国際映画祭2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201002/article_27.html

 ・パームスプリングス国際映画祭2014 Awards Gala:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201401/article_12.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年12月〜2014年4月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_1.html

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