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zoom RSS ヨーロッパ映画賞2013 短編映画賞ノミネーション!

<<   作成日時 : 2013/09/24 00:11   >>

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 9月22日に発表されたエンカウンター短編&アニメーション映画祭(ブリストル)の受賞結果を受けて、第26回ヨーロッパ映画賞の短編部門のノミネーションがすべて出揃いました。

 ヨーロッパ映画賞の短編部門は、1999年に設けられた部門で、前年の10月に開催されたゲント映画祭(フランドル国際映画祭)から当年9月に開催されたエンカウンター短編&アニメーション映画祭(ブリストル)まで、ヨーロッパ各国の決まった映画祭の短編部門、もしくは、短編映画祭で選出された最優秀ヨーロッパ短編を集め、その中から、ベスト・オブ・ベストを決める、という仕組みになっています。(こういう仕組みになったのは2001年からです。)

 対象となる映画祭は、15あり、ヨーロッパ各国でそれぞれ1つずつの映画祭が選ばれています。

 2010年までは、イギリスは、エジンバラ国際映画祭が対象作品選出の映画祭となっていましたが、エジンバラ国際映画祭の体制が変わったこともあってか、2011年からはブリストルのエンカウター短編&アニメーション映画祭がそれに取って代わっています。
 また、今回から、フランス代表が、アンジェ映画祭ではなく、クレモンフェラン短編映画蔡から選ばれています。

 ノミネート作品には、のちに、長編作品で高い評価を受けることになる監督の作品があったり(ブーリ・ランネールとか、リューベン・オストルンドとか、Joachim Trierとか)、すでにキャリアのある監督が撮った短編が選ばれたりすることもあります。
 イネス・デ・メデイロスやサム・テイラー=ウッドの短編がノミネートされたこともあり、前回は、テリー・ギリアムの短編がノミネートされて、最優秀作品に選ばれています。

 今年のノミネート作品は、以下の通りです。

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 ・ブリストル(英)代表:“Orbit Ever After”(英) 監督:Jamie Stone
 物語:ナイジェルは、騒々しい家族とともにおんぼろの宇宙船の中で暮らしている。そんな彼が、恋に落ちる。しかし、恋する相手は、間違った軌道で、地球のまわりをまわっている……。
 監督のJamie Stoneは、“The World Acording to...”(2008)でBAFTAスコットランド・アワード最優秀アニメーション賞受賞、“Skyborn”(2012)で学生アカデミー賞ノミネート。現在は、“Skyborn”の長編化を進めている。
 ロンドン短編映画蔡2013出品。
 エンカウンター短編&アニメーション映画祭2013 グランプリ受賞。

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 ・コーク(アイルランド)代表:“Morning”(英・アイルランド/21分) 監督:Cathy Brady
 物語:マリーは、ソファーで寝ていて、ひどい頭痛で目覚める。彼女の朝の日課は、彼女の悲劇を取材しようとやってきたしつこいレポーターによって邪魔される。
 アイルランド・アカデミー賞2013 短編映画賞受賞。

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 ・ヴィラ・ド・コンデ(ポルトガル)代表:“Cut”(独/12分) 監督:Christoph Girardet、Matthias Mueller [実験映画]
 決して治らない体の傷。

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 ・ヴァリャドリッド(西)代表:『死の影』“Dood Van Een Schaduw (Death of a Shadow)”(ベルギー・仏/20分) 監督:Tom Van Avermaet
 物語:Nathan Rijckxは、生前は兵士だったが、いまは死んで、生の国と死の国の間にいる。彼は、もう一度生まれ変わるチャンスを得ようと、死にそうな人々の影を追っている。彼は、死ぬ前に会った少女が忘れられず、亡霊となって、現世にいる少女に会いに行く。しかし、少女は別の男性を好きになっている。彼は、嫉妬に狂い、どういう結果を招くかを考えたら決してできないようなある苦い決断をする。
 ロサンゼルス短編映画蔡2012 最優秀作品賞受賞。
 リューベン国際短編映画祭2012 観客賞受賞。
 米国アカデミー賞2013 短編映画賞ノミネート。
 The Ensor Awards(ベルギー)2013 短編映画賞ノミネート。
 ショートショートフィルムフェステイバル&アジア2013にて上映。

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 ・クレモン・フェラン(仏)代表:“Skok (Jump)”(ブルガリア/30分) 監督:Petar Valchanov、 Kristina Grozeva
 物語:Goshoは、いとこのJoroから、外国に行っている間、彼のペントハウスの面倒を見てほしいと頼まれる。貧しくて、いまだに母親と祖父と一緒に住んでいる彼にとって、こんなに平穏で静かでリッチな生活を経験するまたと機会はなく、よろこんで引き受ける。ペントハウスで暮らし始めて2日目に、彼は、水道メーターの検針にやってきた女性と出会うが、それは、まさに滑稽で哀しい恋の始まりだった……。
 ソフィア国際映画祭2013 バルカン短編映画賞コンペティション部門出品。
 ブルガリア・アカデミー賞2013 短編映画賞受賞。
 ブリュッセル短編映画蔡2012 グランプリ受賞。
 ヴィラ・ド・コンデ国際短編映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。

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 ・ゲント(ベルギー)代表:“As Ondas (The Waves)”(ポルトガル/22分) 監督:Miguel Fonseca
 物語:広大な海、崖、晩夏の空。姉妹のバランス関係に変化が訪れる。
 ロッテルダム国際映画祭2012 短編コンペティション部門出品。
 エジンバラ国際映画祭2012 インターナショナル短編コンペティション部門出品。

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 ・ロッテルダム(オランダ)代表:“Though I Know The River is Dry”(エジプト・パレスチナ・英/20分) 監督:Omar Robert Hamilton
 物語:パレスチナ人のAlaaは、兄弟の過去と子供の未来を秤にかけて、家族に災厄をもたらす選択をする。
 ロッテルダム国際映画祭2013 短編コンペティション部門出品。
 サラエボ映画祭2013 人権デー部門出品。
 モントリオール世界映画祭2013 フォーカス・オン・ワールド・シネマ部門出品。

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 ・ロカルノ(スイス)代表:“Zima”(ロシア/12分) 監督:Cristina Picchi [ドキュメンタリー]
 ロシア北部からシベリアへと続く一帯。この地域は、地球で最も過酷な気候で知られ、人々は、自然に包まれ、自然と闘い、そしてその厳しいルールに支配される。ここでは生と死の境目はほんのわずかだ。
 ロカルノ国際映画祭2013 レパード・オブ・トゥモロー 短編部門出品。銀豹賞受賞。

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 ・ベネチア(イタリア)代表:“Houses With Small Windows”(ベルギー/15分) 監督:Bülent Öztürk
 物語:クルディスタン南東部。22歳のDilanは、近隣の村に住む若者に恋をする。しかし、それは決して認められない恋で、彼女の家族にとっては恥でしかない。彼女は、「名誉殺人」で、彼女の兄に殺されることになる。

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 ・ベルリン(独)代表:“Misterio (Mistery)”(西/12分) 監督:Chema García Ibarra
 物語:望みのない結婚生活に行き詰まった女性が、マリア様のメッセージを耳にする。彼女は、マリア様のアドバイスに従って、自分の夢を追う決心をする。しかし、事態は奇妙な方向へ向かう。
 ベルリン国際映画祭2013 短編コンペティション部門出品。
 ロサンゼルス映画祭2013 出品。
 シアトル国際映画祭2013出品。
 パームスプリングス国際短編映画祭2013出品。

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 ・クラクフ(ポーランド)代表:“Letter”(ロシア/20分) 監督:セルゲイ・ロズニタ(Sergei Loznitsa) [ドキュメンタリー]
 ロシア北西部にある精神病院に関するドキュメンタリー。その小さな村では、物事が外界とは違うペースで進む。それは、まるで、ロシア国民が、外部の世界が変化しているのに全く気がついていないのを象徴しているかのようだ。
 映像はモノクロで、古い映画をイメージさせるように、わざとぼやけた映像になるようなレンズが使われている。
 クラクフ映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。最優秀作品賞受賞。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 Imagina部門出品。

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 ・サラエボ(ボスニア ヘルツェゴビナ)代表:“A Story For The Modlins”(西/26分) 監督:Sergio Oksman [ドキュメンタリー]
 物語:俳優エルマー・モデリン(Elmer Modlin)は、『ローズマリーの赤ちゃん』に出演した後、しばらくして妻のマーガレットと息子のネルソンを連れて、マドリッドに去る。彼らは暗いアパートに閉じこもり、マーガレットは、夫と息子をモデルとして、来るべき世紀末を描くことに人生を捧げる。そして30年後。彼らが亡くなり、彼らが遺した膨大な写真や絵や記録が発見される。それらは、ジグソー・パズルのピースとなって、知られざるモデリン家の人々の物語を語り始める……。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2012出品。最優秀ドキュメンタリー賞 30分未満部門。
 ワルシャワ国際映画祭2012 短編コンペティション部門出品。グランプリ受賞。
 ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭2013 アヴァンギャルド&ジャンル部門出品。最優秀短編賞受賞。
 ゴヤ賞2013 短編ドキュメンタリー賞受賞。

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 ・ドラマ(ギリシャ)代表:“Butter Lamp(La lampe au beurre de yak/酥油燈)”(中・仏/15分) 監督:Hu Wei(胡佛)
 物語:世界中を飛び回っているカメラマンとその助手が、チベットの遊牧民に自分のまわりで起こっていることを写真に撮ってみるといいとアドバイスする。
 カンヌ国際映画祭2013批評家週間出品。

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 ・タンペレ(フィンランド)代表:“Sonntag 3 (Sunday 3)”(独/14分) 監督:Jochen Kuhn [アニメーション]
 物語:日曜日のおでかけシリーズ第3弾。主人公は、首相とブラインド・デートをする。
 クレモンフェラン国際短編映画祭2013 出品。
 タンペレ国際短編映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。最優秀アニメーション賞受賞。
 シュツットガルト国際アニメーションフェスティバル2013出品。
 インディー・リスボア国際インディペンデント映画祭(ポルトガル)2013出品。
 アヌシー国際アニメーションフェスティバル2013 アニメーション オフ・リミット部門出品。
 アテネ国際短編映画蔡2013出品。
 コンコルト映画祭(イタリア)2013出品。

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 ・グリムスター(ノルウェー)代表:“Yaderni Wydhody (Nuclear Waste)”(ウクライナ/25分) 監督:Myroslav Slaboshpytskiy
 物語:セルギーとスヴェタは、チェルノブイリに住んでいる。セルギーは、放射能廃棄物利用プラントのトラック運転手で、スヴェタは、放射能除染ランドリーで働いている。彼らの仕事と生活は変わらぬリズムで進められている。
 チェルノブイリの立ち入り禁止区域で撮影された。
 ロカルノ国際映画祭2012 レパード・オブ・トゥモロー 短編部門出品。銀豹賞受賞。
 ロッテルダム国際映画祭2013スペクトラム・ショート部門出品。
 ウラニウム映画祭2013(リオ・デ・ジャネイロ)出品。特別貢献賞受賞。
 ベオグラード・ドキュメンタリー&短編映画蔡2013 最優秀短編賞受賞。

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 過去の代表作品を調べてみると、どこの代表作品が選ばれやすいとか、どこの国の短編が選ばれやすいとか、特に目立った傾向性はなく、もっぱら作品本位で受賞作が選ばれているようです。

 ただし、ドキュメンタリー作品が最優秀作品に選ばれることもありますが、アニメーションや実験映画は、選ばれにくいかもしれません。

 受賞履歴からすると、特に評価の高いのは、『死の影』と“Letter”と“A Story For The Modlins”の3本です。うち2本がドキュメンタリーですが、より広い支持を集められる作品なのかどうかは定かではありません。特に、実験映画的な“Letter”は難しいんじゃないでしょうか。

 “Yaderni Wydhody (Nuclear Waste)”も高い評価を得ていますが、政治色が出てしまうのは、嫌うかもしれません。

 とすると、『死の影』が最有力ということになります。

 個人的に気になるのは、“Orbit Ever After”で、予告編を観た限りでは、イギリスのSF映画とイギリス人のブラックジョークがほどよく凝縮された、なかなか面白そうな短編に見えます。この作品が、ヨーロッパ賞短編賞を獲るかどうかはわかりませんが、イギリス国内や若者層にはウケそうな作品で、現在制作中の長編作品を含め、この監督が、将来的に商業映画で活躍してくるのは間違いないように思えます。

 受賞結果の発表は、他の部門と同じく、12月7日にベルリンで行なわれます。

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 *当ブログ記事

 ・ヨーロッパ映画賞2013 オフィシャル・セレクション その1:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_19.html
 ・ヨーロッパ映画賞2013 オフィシャル・セレクション その2:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_20.html

 ・ヨーロッパ映画賞2013 ピープルズ・チョイス賞 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_4.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月〜12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

 追記:
 ・ヨーロッパ映画賞2013 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201311/article_14.html
 ・ヨーロッパ映画賞2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_16.html

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