海から始まる!?

アクセスカウンタ

zoom RSS 詳細! カンヌ国際映画祭2013 コンペティション部門 ラインナップ!

<<   作成日時 : 2013/04/19 12:59   >>

トラックバック 0 / コメント 1

 第66回カンヌ国際映画祭 長編コンペティション部門のラインナップが発表されました。(4月18日)

 ・“La Venus à la fourrure (Venus in Fur) ”(仏) 監督:ロマン・ポランスキー
 ・“Jeune et jolie”(仏) 監督:フランソワ・オゾン
 ・“Le Passé(The Past)”(仏) 監督:アスガー・ファルハディ
 ・“Un Château en Italie”(仏) 監督:ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ
 ・“Jimmy P. (Psychotherapy of a Plains Indian)(仏・米) 監督:アルノー・デプレシャン
 ・“La vie d’Adèle(Blue Is the Warmest Color)”(仏・ベルギー・西) 監督:アブデラティフ・ケシシュ
 ・“Michael Kohlhaas”(仏・独) 監督:Arnaud des Pallières
 ・“Borgman”(オランダ) 監督:アレックス・ファン・ヴァーメルダム
 ・“La grande bellezza (The Great Beauty) ”(伊・仏) 監督:パオロ・ソレンティーノ
 ・“Only God Forgives”(仏・デンマーク) 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
 ・“A Touch of Sin(天注定/Tian Zhy Ding)”(中) 監督:ジャ・ジャンクー
 ・『藁の楯』“Wara No Tate (Shield of Straw) ”(日) 監督:三池崇史
 ・『そして父になる』“Soshite Chich Ni Naru (Like Father, Like Son) ”(日) 監督:是枝裕和
 ・“Behind The Candelabra”(米) 監督:スティーヴン・ソダーバーグ
 ・“Nebraska”(米) 監督:アレクサンダー・ペイン
 ・“The Immigrant”(米) 監督:ジェームズ・グレイ
 ・“Inside Llewyn Davis”(米) 監督ジョエル & イーサン・コーエン
 ・“Heli”(メキシコ) 監督:アマ・エスカランテ
 ・“Grisgris”(仏・チャド) 監督:マハマット=サレー・ハルーン

 もう少ししたら、公式サイトで、個々の作品が詳しく紹介されると思いますが、ここでは現時点で、わかっている範囲で、各作品について書き出したいと思います。作品がお披露目されたら、そんな作品じゃなかったじゃないかという可能性もありますが、直接、製作サイドと情報のやりとりができるわけでもないので、その点は勘弁ください。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 第66回カンヌ国際映画祭 長編コンペティション部門ラインナップ

 ・“La Venus à la fourrure (Venus in Fur) ”(仏) 監督:ロマン・ポランスキー
 出演:エマニュエル・セニエ、マチュー・アマルリック
 物語:女優が、次のプロジェクトにおいて、自分がいかに適役か、監督を説得しようとする。
 マゾッホの『毛皮を着たヴィーナス』にインスパイアされて書かれた、David Ives作の同名の2人芝居の映画化。
 [3大映画祭との関わり]
 1962年 『水の中のナイフ』:ベネチア〜国際批評家連盟賞受賞
 1965年 『反撥』:ベルリン〜銀熊賞(審査員特別賞)&国際批評家連盟賞受賞
 1966年 『袋小路』:ベルリン〜金熊賞受賞
 1972年 “Afternoon of a Champion”:ベルリン〜Special Recognition受賞
 1976年 『テナント/恐怖を借りた男』:カンヌ
 1993年 ベネチア〜生涯金獅子賞受賞
 2002年 『戦場のピアニスト』:カンヌ〜パルムドール受賞
 2007年 『それぞれのシネマ』:カンヌ(アウト・オブ・コンペティション部門)
 2010年 『ゴーストライター』:ベルリン〜銀熊賞(監督賞)受賞
 2011年 『おとなのけんか』:ベネチア〜Leoncino d'Oro Agiscuola Award受賞

画像

 ・“Jeune et jolie”(仏) 監督:フランソワ・オゾン
 出演:マリーヌ・ヴァクト(Marine Vacth)、シャーロット・ランプリング、フレデリック・ピエロ(Frédéric Pierrot)
 物語:快楽を求めて売春婦になった17歳の少女の春夏秋冬と、4つの歌の物語。
 主演は、モデルから女優に転身したマリーヌ・ヴァクト。
 [3大映画祭との関わり]
 2000年 『焼け石に水』:ベルリン〜テディ・ベア賞受賞
 2002年 『8人の女たち』:ベルリン〜Berliner MorgenpostReader's Prize受賞
 2003年 『スイミング・プール』:カンヌ
 2004年 『ふたりの5つの分かれ路』:ベネチア
 2007年 『エンジェル』:ベルリン
 2009年 『Rickey リッキー』:ベルリン
 2010年 『しあわせの雨傘』:ベネチア

画像

 ・“Le Passé(The Past)”(仏) 監督:アスガー・ファルハディ
 出演:タハール・ラヒム、ベレニス・ベジョ、サブリーナ・ウアザニ、ババク・カリミ
 物語:フランス人女性と結婚したイラン人の男性がいて、彼は、長らく家庭内にトラブルを抱えていた。やがて、彼は、妻と2人の子どもを残して、イランに帰ってしまう。しばらくして、妻は、ひとりのフランス人男性と知り合いになり、再婚するためには、夫にフランスに戻ってもらって、話し合いをし、今の結婚生活にけじめをつけなくてはならない。
 [3大映画祭との関わり]
 2009年 『彼女が消えた浜辺』:ベルリン〜銀熊賞(監督賞)を受賞
 2011年 『別離』:ベルリン〜金熊賞、銀熊賞(女優賞:女性キャスト・アンサンブル)、銀熊賞(男優賞:男性キャスト・アンサンブル)、エキュメニカル審査員賞、Berliner Morgenpost Reader's Prize受賞

画像

 ・“Un Château en Italie”(仏) 監督:ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ
 出演:ルイ・ガレル、ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ、グザヴィエ・ボーヴォワ、フィリッポ・ティーミ、アンドレ・ウィルムス
 物語:一家はイタリア系で、新興産業で財をなしたが、弟が病気になり、また母親のこともあって、イタリアの家を売らなければならなくなる。それは、1つの時代の終わりであり、一家がバラバラになることを意味する。
 ノエミ・ルヴォフスキーが脚本に参加。
 [3大映画祭との関わり]
 コンペティション部門出品は初めて。
 『女優』をカンヌ国際映画祭2007 ある視点部門出品。審査員特別賞受賞。

画像

 ・“Jimmy P. (Psychotherapy of a Plains Indian)(仏・米) 監督:アルノー・デプレシャン
 出演:ベニチオ・デル・トロ、マチュー・アマルリック、ジーナ・マッキー
 物語:ブラックフット族のインディアン、ジミー・ピカードは、第二次世界大戦でフランスで戦った後、帰国し、カンザスの病院で療養する。彼は、頭痛を抱え、幻聴を聞いたり、幻覚を見たりもしていたが、その病院の医者では原因を見つけられなかった。彼は、フランス人文化人類学者で、ネイティブ・アメリカンのことにも詳しいジョルジュ・デヴローに診てもらうことにする。2人の関係は、最初から良好で、互いに信頼しあい、セッションを通して、ジミーは快方に向かっていく。
 ジョルジュ・デヴローの著書“Psychothérapie d'un Indien des plaines”の映画化。
 [3大映画祭との関わり]
 1992年 『魂を救え!』:カンヌ
 1996年 『そして僕は恋をする』:カンヌ
 2000年 『エスター・カーン』:カンヌ
 2004年 『キングス&クイーン:ベネチア
 2007年 “L'Aimée”:ベネチア(非コンペ)〜Doc/It Award受賞
 2008年 『クリスマス・ストーリー』:カンヌ

画像

 ・“La vie d’Adèle(Blue Is the Warmest Color)”(仏・ベルギー・西) 監督:アブデラティフ・ケシシュ
 出演:レア・セイドゥ、Adèle Exarchopoulos、Jérémie Laheurte、Catherine Salée、オーレリアン・ルコワン(Aurélien Recoing)、Sandor Funtek
 物語:20世紀と21世紀の変わり目のフランス。エマは、パートナーのクレメンティーヌが亡くなり、彼女の遺志に従って、クレメンティーヌの両親と暮らし始める。義母はやさしかったが、義父はエマへの敵意を隠そうとしなかった。彼女は、クレメンティーヌが遺した日記を見つける。それには、クレメンティーヌが過ごした、最終学年の頃からの日々のことが綴られていた。ある日、クレメンティーヌは、通りで、女どうしで腕をつないでいるカップルを見て、自分はホモフォビアなのではないかと疑うほどの、衝撃を受ける。しかし、その一方で、彼女は、2人の女性のうちの1人、青い髪の女性に惹かれていることを感じていた。その青い髪の女性こそ、エマなのだった。やがて、クレメンティーヌは、エマに自分の思いを打ち明け、彼女もクレメンティーヌの愛を受け入れることになる。そして、クレメンティーノは、中学校の教師になり、エマはアーティストになって、LGBTの活動にも積極的に参加していく……。
 Julie Marohのコミック“Le bleu est une couleur chaude”の映画化。
 ※上記の「物語」は原作のものですが、映画にクレメンティーヌという名の登場人物はおらず、原作にAdèleという人物も出てこないので、人名もしくは人物構成が若干変えられている可能性があります。
 [3大映画祭との関わり]
 2000年 『ヴォルテールのせい』“Poetical Refugee”:ベネチア(非コンペ)〜Luigi De Laurentiis Award&'CinemAvvenire' Award受賞
 2007年 『クスクス粒の秘密』:ベネチア〜審査員特別賞&国際批評家連盟賞&SIGNIS Award - Honorable Mention&Young Cinema Award受賞
 2010年 “Vénus noire”:ベネチア

画像

 ・“Michael Kohlhaas”(仏・独) 監督:Arnaud des Pallières
 出演:マッツ・ミケルセン、ダーヴィット・ベネント(David Bennent)、デイヴィッド・クロス、ブルーノ・ガンツ、ドニ・ラヴァン、セルジ・ロペス、アミラ・カサール(Amira Casar)
 物語:16世紀フランス。裕福な馬商人が、不当な仕打ちを受けた後、軍隊を作り、町を蹂躙する。
 [3大映画祭との関わり]
 初めて。

画像

 ・“Borgman”(オランダ) 監督:アレックス・ファン・ヴァーメルダム
 出演:Jan Bijvoet、Hadewych Minis、イェロン・ペルセヴァル(Jeroen Perceval)、アレックス・ファン・ヴァーメルダム、Tom Dewispelaere、Sara Hjort Ditlevsen、Elve Lijbaart、Dirkje van der Pijl
 物語:郊外の住宅地に不吉な影がしのびよる―。霧深い森の中で、司祭と2人の仲間によって、Camiel Borgmanが生き埋めにされようとしていた。しかし、彼は、命からがらそこから這い出し、郊外の町に向かう。そこはスノビッシュな中流階級の人々が暮らす街で、Camielは、通りから、裕福そうな家の庭を見て歩く。彼が目をつけたのは、庭先におもちゃがあった家で、それはそこに子どもがいるというサインだった。その家は、ヴィジュアル・アーティストのMarinaとRrichardの家で、夫婦と3人の子どもと乳母が暮らしていた。Camielは、家に声をかけて、バスルームを使わせてくれと頼むが、彼のひどい姿を見て、夫のRrichardは門前払いをくらわせようとする。しかし、妻のMarinaは、夫の目を気にしつつ、彼を心配して、傷の手当てまでする。そこから一家の悪夢が始まる……。
 [3大映画祭との関わり]
 コンペティション部門出品は初めて。
 1996年 『ドレス』:ベネチア(非コンペ)〜国際批評家連盟賞受賞
 2009年 “De laatste dagen van Emma Blank”:ベネチア(非コンペ)〜Label Europa Cinemas受賞

画像

 ・“La grande bellezza (The Great Beauty) ”(伊・仏) 監督:パオロ・ソレンティーノ
 出演:トニ・セルヴィッロ、カルロ・ヴェルドーネ、Sabrina Ferilli、カルロ・ブチロッソ(Carlo Buccirosso)、イアイア・フォルテ(Iaia Forte)、パメラ・ヴィロレッジ(Pamela Villoresi)、ガラテア・ランツィ(Galatea Ranzi)
 物語:Jep Gambardellaは、ローマで活躍する、成功したジャーナリストで、65歳という年齢にもかかわらず、魅力にあふれ、文化とハイライフを謳歌していた。それは、まるでデカダンスと衰退しゆく現実の陰で、なおも美を保持し続けるローマそのもののようであった。
 [3大映画祭との関わり]
 2004年 『愛の果てへの旅』:カンヌ
 2006年 『家族の友人』:カンヌ
 2008年 『イル・ディーヴォ-魔王と呼ばれた男-:カンヌ〜審査員賞受賞
 2011年 『きっと ここが帰る場所』:カンヌ〜エキュメニカル審査員賞受賞

画像

 ・“Only God Forgives”(仏・デンマーク) 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
 出演:クリスティン・スコット・トーマス、ライアン・ゴスリング、Vithaya Pansringarm、 Gordon Brown、トム・バーク
 物語:10年前、ジュリアンは、バンコクで殺人を犯して、逃亡し、今は、ムエタイ・クラブを隠れ蓑にして、麻薬の売買をしている。彼は、闇の世界ではあがめられる存在だったが、心は空疎だった。ある時、彼の弟が娼婦を殺してしまう。警察は、復讐の天使と呼ばれる元刑事チャンにたどりつく。チャンは、殺された娘の父親を手助けして、復讐を果たさせ、その代わりに、彼の右腕を切り落とすことで落とし前をつけさせる。怒りが収まらないのは、ジュリアンの母で、闇の世界のボスである彼女は、どんな手段を使っても復讐しようとする。一方、ジュリアンは、チャンを倒すことで、精神的な安らぎが得られるのではないかと考え、チャンとムエタイのリングで戦うことに決める。
 [3大映画祭との関わり]
 『ドライヴ』でカンヌ国際映画祭2011監督賞受賞。


 ・“A Touch of Sin(天注定/ Tian Zhy Ding)”(中) 監督:ジャ・ジャンクー
 出演:チアン・ウー(姜武)、ワン・バオチャン(王宝強)、チャオ・タオ、罗藍山、張嘉譯、李梦
 物語:中国絵画の四联画のスタイルにならって、4つの町を舞台にした4人の主人公(季節労働者?)の物語が語られる。設定は現代だが、テーマは「騎士道精神」で、武俠映画へのオマージュにもなっている。英題の“A Touch of Sin”は、キン・フーの『俠女』の英題“A Touch of Zen”のもじり。5ヶ月かけて撮影され、ポストプロダクションにも5ヶ月かけられた。
 [3大映画祭との関わり]
 1998年 『一瞬の夢』(1997):ベルリン〜NETPAC賞、ウルフガッグ・シュタウデ賞受賞
 2000年 『プラットホーム』:ベネチア〜NETPAC賞受賞
 2002年 『青い稲妻』:カンヌ
 2004年 『世界』:ベネチア
 2006年 『長江哀歌』:ベネチア〜金獅子賞受賞
 2006年 『東』:ベネチア(非コンペ)〜Doc/It Award、Open Prize受賞
 2007年 『無用』:ベネチア(Orizzonti Doc部門)〜グランプリ受賞
 2008年 『四川のうた』:カンヌ
 2008年 『河の上の愛情』:ベネチア(アウト・オブ・コンペティション部門)
 2010年 『海上伝奇』:カンヌ(ある視点部門)


 ・『藁の楯』“Wara No Tate (Shield of Straw) ”(日) 監督:三池崇史
 出演:大沢たかお、松嶋菜々子、岸谷五朗、伊武雅刀、永山絢斗、余貴美子、藤原竜也、山崎努
 物語:「日本の財界を牛耳る大物・蜷川隆興(山ア努)の孫娘が惨殺された。容疑者は、8年前にも少女への暴行殺人を起こして逮捕され、出所したばかりの清丸国秀(藤原竜也)。全国指名手配され、警察による捜査が続くが、行方はわからないまま。そんなある日、大手全国紙すべてに「この男を殺してください。御礼として10億円お支払いします。」という前代未聞の見開き全面広告が掲載された。それは、並外れた財力とコネクションと実行力を持つ蜷川の、周到に練られた復讐の始まりの合図だった。「誰の目にも明らかな『人間のクズ』を殺せば、10億円が手に入る!」と、日本中がにわかに殺気立つ。」
 [3大映画祭との関わり]
 2003年 『極道恐怖大劇場 牛頭 GOZU』:カンヌ(監督週間)
 2004年 『IZO』:ベネチア(Orizzonti部門)
 2004年 『美しい夜、残酷な朝』:ベネチア(Mezzanotte部門)
 2006年 『46億年の恋』:ベルリン(パノラマ部門)
 2007年 『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』:ベネチア
 2010年 『十三人の刺客』:ベネチア〜Future Film Festival Digital Award スペシャル・メンション受賞
 2010年 『ゼブラーマン』『ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲』:ベネチア(アウト・オブ・コンペティション部門)
 2011年 『一命』:カンヌ


 ・『そして父になる』“Soshite Chich Ni Naru (Like Father, Like Son) ”(日) 監督:是枝裕和
 出演:福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー
 物語:「学歴、仕事、家庭。自分の能力で全てを手にいれ、自分は人生の勝ち組だと信じて疑っていなかった良多。ある日病院からの連絡で、6年間育てた息子は病院内で取り違えられた他人の夫婦の子供だったことが判明する。血か、愛した時間か―突き付けられる究極の選択を迫られる二つの家族。今この時代に、愛、絆、家族とは何かを問う、感動のドラマ。」
 [3大映画祭との関わり]
 1995年 『幻の光』:ベネチア〜金のオゼッラ賞受賞
 2001年 『DISTANCE』:カンヌ
 2004年 『誰も知らない』:カンヌ〜主演男優賞受賞
 2009年 『空気人形』:カンヌ(ある視点部門)


 ・“Behind The Candelabra”(米) 監督:スティーヴン・ソダーバーグ
 出演:マット・デイモン、マイケル・ダグラス、ロブ・ロウ、ダン・アクロイド、ボイド・ホルブルック、デビー・レイノルズ
 物語:17歳で、ラスベガスの人気ピアニスト、リベラーチの愛人になったスコット・ソーソンの半生を、彼の自伝的小説“Behind the Candelabra: My Life With Liberace”を元に映画化した作品。5年間の同棲生活から、麻薬依存、慰謝料訴訟などが描かれる。ソーソンをマット・デイモンが、リベラーチをマイケル・ダグラスが演じる。
 HBO製作のTV映画。
 [3大映画祭との関わり]
 1989年 『セックスと嘘とビデオテープ』:カンヌ〜パルムドール受賞
 1993年 『わが街 セントルイス』:カンヌ
 1998年 『アウト・オブ・サイト』:ベネチア(Nottie e Stelle部門)
 1999年 『イギリスから来た男』:カンヌ(アウト・オブ・コンペティション部門)
 2001年 『トラフィック』:ベルリン〜男優賞受賞
 2003年 『ソラリス』:ベルリン
 2005年 『Buble/バブル』:ベネチア(アウト・オブ・コンペティション部門)
 2007年 『さらば、ベルリン』:ベルリン
 2007年 『オーシャンズ13』:カンヌ(特別上映作品)
 2008年 『チェ 28歳の革命』『チェ39歳 別れの手紙』:カンヌ〜男優賞受賞
 2009年 『インフォーマント!』:ベネチア(アウト・オブ・コンペティション部門)
 2011年 『コンテイジョン』:ベネチア(アウト・オブ・コンペティション部門)
 2012年 『エージェント・マロリー』: ベルリン(特別上映作品)
 2013年 “Side Effects”:ベルリン


 ・“Nebraska”(米) 監督:アレクサンダー・ペイン
 出演:ブルース・ダーン、ウィル・フォーテ(Will Forte)、ボブ・オーデカーク、ステイシー・キーチ
 物語:アル中で初老の父親が、Publishers’Clearing House Sweepstakesから宝くじで100万ドル当ったとの知らせを受けて、疎遠になっている息子とともに、モンタナからネブラスカまで旅をする。だが、息子は、やがて、これがよくある詐欺の手口に引っかけられているのだと気づく……。
 [3大映画祭との関わり]
 2002年 『アバウト・シュミット』:カンヌ
 2006年 『パリ、ジュテーム』:カンヌ(ある視点部門)


 ・“The Immigrant”(米) 監督:ジェームズ・グレイ
 出演:マリオン・コティヤール、ジェレミー・レナー、ホアキン・フェニックス、アンジェラ・サラフィアン
 物語:無垢な移民の女性が、だまされて、バーレスクの世界に入れられるが、1人のマジシャンが彼女を救い出し、エリス島に留め置かれている妹との再会に手助けしてくれる。
 タイトルの入ったポスターもできていたはずですが、“Lowlife”から改題になったようです。
 [3大映画祭との関わり]
 1994年 『リトル・オデッサ』:ベネチア〜銀獅子賞受賞
 2000年 『裏切り者』:カンヌ
 2007年 『アンダーカヴァー』:カンヌ
 2008年 『トゥー・ラバーズ』“Two Lovers”:カンヌ


 ・“Inside Llewyn Davis”(米) 監督:ジョエル & イーサン・コーエン
 出演:キャリー・マリガン、ジャスティン・ティンバーレイク、ギャレット・ヘドランド、ジョン・グッドマン
 物語:60年代ニューヨークのフォークソング・シーンを、デイヴ・ヴァン・ロンクをモデルとする主人公を通して描く。
 [3大映画祭との関わり]
 1987年 『赤ちゃん泥棒』:カンヌ(特別上映作品)
 1991年 『バートン・フィンク』:カンヌ〜パルムドール、監督賞、男優賞受賞
 1994年 『未来は今』:カンヌ
 1996年 『ファーゴ』:カンヌ〜監督賞受賞
 1998年 『ビッグ・リボウスキ』:ベルリン
 2000年 『オー・ブラザー!』:カンヌ
 2001年 『バーバー』:カンヌ〜監督賞受賞
 2003年 『ディボース・ショウ』:ベネチア(アウト・オブ・コンペティション部門)
 2004年 『レディ・キラーズ』:カンヌ
 2007年 『ノーカントリー』:カンヌ
 2007年 『それぞれのシネマ』:カンヌ(アウト・オブ・コンペティション部門)
 2008年 『バーン・アフター・リーディング』:ベネチア(アウト・オブ・コンペティション部門)
 2011年 『トゥルー・グリット』:ベルリン(アウト・オブ・コンペティション部門)


 ・“Heli”(メキシコ) 監督:アマ・エスカランテ
 出演:Armando Estrada、Linda González Hernández、Andrea Jazmín Vergara、Reina Julieta Torres、Ramón Álvarez
 物語:メキシコの小さな町。ここでは、ほとんどの住人は、自動車組み立て工場か、麻薬カルテルに関わって暮らしている。警察では汚職が横行し、街では麻薬の売買や、性的な搾取がまかり通っている。そんな中で、謎の失踪を遂げた父を捜すHeliと、彼の愛と罪と復讐の物語が語られる。
 サンダンス・NHK国際映像作家賞2010受賞作品。
 [3大映画祭との関わり]
 コンペティション部門出品は初めて。
 2005年 “Sangre”:カンヌ(ある視点部門)
 2008年 『よそ者』:カンヌ(ある視点部門)
 2010年 『レボリューション/REVOLUCION』:ベルリン(ベルリナーレ・スペシャル部門)


 ・“Grigris”(仏・チャド) 監督:マハマット=サレー・ハルーン
 出演:Soulémane Démé、Mariam Monory、Cyril Guei、Marius Yelolo
 物語:主人公は、25歳の男性で、脚に障害を抱えているが、ダンサーになるのを夢見ている。しかし、そんな彼の夢は、叔父が重病になったことで打ち砕かれ、石油の密売を行なうギャングの下で働くことになる……。
 [3大映画祭との関わり]
 2006年 “Daratt”:ベネチア〜審査員特別賞、ユネスコ賞、SIGNIS賞、Human Rights Film Network Award - Special Mentionなど受賞
 2010年 『叫ぶ人』“Un Homme Qui Crie(A Screaming Man)”:カンヌ〜審査員賞受賞


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 【傾向】

 国別に見ると、合作も含めて、フランスが7本もあって、そのために他の国・地域がわりを食った感じで、イギリス、ポルトガル、スペイン、東欧、バルカン半島、スカンジナビア、ロシア、西アジア、南アジア、東南アジア、台湾、香港、韓国、オセアニア、カナダ、南米からは1本も選ばれませんでした。

 ただ、アスガー・ファルハディがイラン人を起用してフランスで撮ったり、ニコラス・ウィンディング・レフンがバンコクを舞台に撮影していたりするので、地域的な偏りは、個々の作品のインターナショナル化で、多少はやわらげられていると言ってもいいかもしれません。

 今回は、未知の国の知られざる才能の発掘という面は全く考慮されておらず、選出された監督は、Arnaud des Pallièresを除けば、みんなよく知られていてそれなりに実績のある監督ばかりです。

 監督で見ると―
 パルムドール受賞者:ポランスキー、ソダーバーグ、コーエン兄弟
 監督賞受賞者:レフン、コーエン兄弟
 ベルリン国際映画祭 金熊賞受賞者:ポランスキー、ファルハディ
 ベルリン国際映画祭 銀熊賞(監督賞)受賞者:ポランスキー、ファルハディ
 ベネチア国際映画祭 金獅子賞受賞者:ジャ・ジャンクー
 3大映画祭コンペティション部門初参加:テデスキ、Arnaud des Pallières、ヴァーメルダム、エスカランテ

 今回のコンペティション部門は、これだけ有名どころの監督が揃ったわけですが、個人的には、なんだか、あまり「すげえ〜な」と感じられませんでした。
 そのわけは、ロッテルダムやロカルノで実績を積んできたような新進気鋭の監督が1人もいないこと、そして、多作の監督の作品が多くて、あまりありがたみが感じられないこと、が挙げられるでしょうか。

 ソレンティーノとレフンと三池という組み合わせは、2年前のカンヌと同じだし、オゾンとケシシュと三池の組み合わせは2010年のベネチアと同じ、さらに、デプレシャン、ソレンティーノ、ジャ・ジャンクー、ソダーバーグ、グレイの5人は2008年のカンヌと同じ顔合わせになっています。これでは新鮮味が感じられなくても仕方ありませんね。

 内容的には、今回は、ジャンル映画と呼べるような作品がほぼないと言ってよく、家族の転機や再出発を描いた作品が多いように感じられました。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 【受賞予想】

 パルムドール:『そして父になる』、“Nebraska”

 監督賞:アスガー・ファルハディ、ジャ・ジャンクー、是枝裕和、アレクサンダー・ペイン、コーエン兄弟、アマ・エスカランテ

 男優賞:ベニチオ・デル・トロ(“Jimmy P. (Psychotherapy of a Plains Indian))、トニ・セルヴィッロ(“La grande bellezza (The Great Beauty) ”)、マイケル・ダグラス(“Behind The Candelabra”)

 女優賞:ベレニス・ベジョ(“Le Passé(The Past)”)、レア・セイドゥまたはAdèle Exarchopoulos(“La vie d’Adèle(Blue Is the Warmest Color)”)、マリオン・コティヤール(“The Immigrant”)

 脚本賞:“Le Passé(The Past)”、“A Touch of Sin(天注定/ Tian Zhy Ding)”、“Nebraska”、“Inside Llewyn Davis”、“Heli”

 賞は、審査員の顔ぶれによって変わってきますが、今のところ審査員は、審査員長のスティーヴン・スピルバーグしか発表されていません。
 なので、審査員の顔ぶれによってはもう少し変わってくるかもしれませんが、現時点では、わかりやすくて(端的にどんな映画かを説明しづらい映画は厳しいと思う)、「力強いドラマ」が選ばれるような気がしますね。

 だとすれば、『そして父になる』か“Nebraska”あたりでしょうか。
 『そして父になる』は、昨年の東京国際映画祭でグランプリを受賞した『もうひとりの息子』と内容が似ていて、しかも『もうひとりの息子』の方がよりシリアスな作品になっているというのがネックになるかもしれません。

 舞台劇の映画化作品やTV映画はやはりちょっと弱いのではないかと思えますし、これまで大きな賞に恵まれていないフランソワ・オゾンやアルノー・デプレシャンは、今回も厳しいのではないかと考えられます。

 ちょっと異質か感じのする“Borgman”にも何かあげたい気がしますが、監督賞という感じでもないので、何か獲るとすれば、審査員特別賞あたりでしょうか。

 福山雅治の男優賞受賞もあるか? ないこともないんじゃないかと思いますが、獲っちゃったら、ちょっとほかの男優さんに申し訳ない気もしますね。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 *当ブログ記事

 ・カンヌ国際映画祭2013 短編&シネフォンダシオン部門 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201304/article_11.html
 ・カンヌ国際映画祭2013 特別招待作品、ある視点部門、カンヌ・クラシック部門 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_10.html
 ・カンヌ国際映画祭2013 監督週間 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_11.html
 ・カンヌ国際映画祭2013 批評家週間 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_12.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年12月〜2013年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_50.html

 追記:
 ・カンヌ国際映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_39.html

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
同じく今回の顔ぶれには前回以上に新鮮味が感じられなくて仕方ありません。近頃のカンヌは有名所ばかり集めて新しい才能の発掘を怠っているようで困ります。

ところで、サンダンスNHKで受賞しているアマト・エスカランテの作品は、同じ年に受賞したハッシュパピーが前回カメラドールを受賞していることもあり、カンヌでも何らかの賞を受賞するような気がします。
タラコスキー
2013/04/20 10:48

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
詳細! カンヌ国際映画祭2013 コンペティション部門 ラインナップ! 海から始まる!?/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる