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zoom RSS ヨーテボリ国際映画祭2013 受賞結果!

<<   作成日時 : 2013/02/08 18:47   >>

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 第36回ヨーテボリ国際映画祭(1月25日-2月4日)の各賞が発表になりました。

 ヨーテボリ国際映画祭(Göteborg International Film Festival)は、スウェーデンのヨーテボリで開催されている映画祭で、1979年にスタートしたスカンジナビア最大の映画祭です。
 70カ国以上から450本を超える映画が上映され、来場者数は毎年20万人以上といいますから、その規模の大きさが知れようというものです(ちなみに、東京国際映画祭の上映本数が約300本、来場者数は約12万人と発表されています)。

 近年では、2010年にはトビアス・リンホルム監督のデビュー作“R”がノルディック映画賞を受賞し、2008年にはスウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』がノルディック映画賞を、ロイ・アンダーソンの『愛しき隣人』が観客賞を受賞しています。

 スタート年度と映画祭の開催回数が合いませんが、これは、ヨーテボリ国際映画祭の元になった映画祭Greenwichs filmfestivalが前年の1978年に開催されていて、あとからこれも勘定に入れようということになったので(1992年大会を第13回とせずに、第14回にした)、1回ずつズレているのだそうです。

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 今年の受賞結果は、以下の通りです。

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 ◆最優秀ノルディック映画(Dragon Award Best Nordic Film)
 ◎“Before Snowfall (Før snøen faller)”(ノルウェー) 監督:Hisham Zaman

 “Before Snowfall (Før snøen faller)”(ノルウェー) 監督:Hisham Zaman
 物語:Siyarは、プラスチックで体を覆って、タンクローリーのタンクの中に隠れ、イラクからトルコへの国境を越える。彼は、クルディスタンでの結婚式を目前に逃げ出した妹を捜していた。イスタンブールに着いた彼は、Evinという名の男の格好をした娘と出会う。彼女は、ストリートで暮らしていて、父親とともにドイツに住むことを夢見ていた。Siyarには、秘密のミッションがあり、少しずつ調査を開始する。

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 [他のエントリー作品]
 ・“The deep”(アイスランド)  監督:バルタザール・コルマウクル
 ・『シージャック』“Kapringen(A Hijacking)”(デンマーク) 監督:トビアス・リンホルム(Tobias Lindholm)
 ・“Northwest (Nordvest)”(デンマーク) 監督:Michael Noer
 ・“Faro”(スウェーデン)  監督:Fredrik Edfeldt
 ・“8-ball”(フィンランド)  監督:Aku Louhimies
 ・“All that matters is past”(ノルウェー)  監督:Sara Johnsen
 ・“I Belong”(ノルウェー)  監督:Dag Johan Haugerud

 ◆イングマール・ベルイマン賞/新人監督賞(The Ingmar Bergman International Debut Award)
 ◎“Dog Flesh (Carne de perro)”(チリ・仏・独) 監督:Fernando Guzzoni

 “Dog Flesh (Carne de perro)”(チリ・仏・独) 監督:Fernando Guzzoni
 物語:アレハンドロは、55歳のタクシー運転手。親友が自殺したショックが大きく、なかなか立ち直ることができない。生きることの意味を見出し、新たに人生をやり直そうとするが、妻は協力してくれないし、元上司はよそよそしい。車は修理工場から戻ってこないし、犬は裏庭で吠え続けている……。

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 ◆最優秀ノルディック・ドキュメンタリー賞(Dragon Award Best Nordic Documentary) [新設]
 ◎“Finnish Blood, Swedish Heart(Laulu koti-ikävästä)”(スウェーデン・フィンランド) 監督:Mika Ronkainen

 “Finnish Blood, Swedish Heart(Laulu koti-ikävästä)”(スウェーデン・フィンランド) 監督:Mika Ronkainen

 40代のKaiは、父親のTaunoに、北フィンランドのオウルから、南スウェーデンのヨーテボリまで車で乗せていってほしいと頼む。ヨーテボリは、Kaiが10代を過ごした地だった。旅は、音楽にあふれ、過去の記憶をよみがえらせる感傷的な旅そなったが、その一方で、それは、スウェーデンにおけるフィンランド移民の歴史をたどる旅でもあった。そして、過去に犯した罪や犯罪、恥、アル中、家族の秘密もまた明らかになっていく。

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 ◆最優秀プロデューサー賞(Lorens Award)
 次回作製作のためにプロデューサーに贈られる。
 ◎『シュガーマン 奇跡に愛された男』(スウェーデン・英) 監督:マリク・ベンジェルール

 ◆国際批評家連盟賞
 ◎“Northwest (Nordvest)”(デンマーク) 監督:Michael Noer

 “Northwest (Nordvest)”(デンマーク) 監督:Michael Noer
 物語:コペンハーゲンの郊外。カスパーは、3人兄弟の長男で、近くに住むジャマルの子分として、彼のために空き巣を暮らしている。ある日、彼は、ジャマルのライバル、ビョーンの仕事を引き受ける。それによって、彼はドラッグと売春の道に足をつっこむことにもなるが、一方で、それは今よりよい暮らしを約束してくれることにもなった。ところが、ジャマルとビョーンの抗争が激化し、カスパーは、自分がその中心にいて、家族をも巻き込んだ、のっぴきならない状況に追い込まれたことを悟る。

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 ◆短編賞(international web-based short film prize Dragon Award New Talent)
 ◎“La Ravaudeuse”(仏) 監督:Simon Filliot

 “La Ravaudeuse”(仏) 監督:Simon Filliot
 物語:夜、女性が繕いものをしていて、自分の大きなお腹に気づく。彼女が、ハサミでお腹を切り裂くと、中からシャム双生児が生ま落ちる。母は、自分のお腹を縫い合わせ、シャム双生児をハサミで切って別々に別れさせる。双子は、離すと泣き叫ぶが、一緒にしておくとおとなしくしている。ある日、家に行商の男がやってくる。彼は双子をみつけると、双子が「1人前」になるよう、2組の義手を売りつける。行商は双子それぞれに義手を取り付ける。その夜、行商は、母とねんごろになるが、双子にその様子を覗き見られてしまう。双子は、母の縫い針を盗んで、自分たちで自分たちを縫い合わせようとする。朝、母と行商が起きてくると、双子が死んでいるのが見つかる。行商は、母親に双子を埋めるためのスコップを売りつけて、去って行く。
 * http://ww.dragonawardnewtalent.com/film/la-ravaudeuse/

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 ◆観客賞(Audience Award: Best Feature Film)
 ◎“Wadjda”(サウジアラビア・独・UAE) 監督:Haifaa Al Mansour

 “Wadjda”(サウジアラビア・独・UAE) 監督:Haifaa Al Mansour
 物語:Wadjdaは、リヤド郊外に住む10歳の少女。彼女は、保守的な世界に住んでいるが、楽しいことが好きで、どんどん自分の行動範囲を広げている。友だちのアブドゥラとケンカした後、彼女は、素敵な緑の自転車が売られているのを見つけて、これならアブドゥラにも競争で勝てると考える。しかし、お母さんは自転車を買うことを許してくれない。それは、自転車に乗ることが、少女としての美徳に反していて、そのことで世間から非難を浴びるのが怖かったからだ。それでも、Wadjdaはあきらめずに、自分でお金を貯めて買おうと考える。お母さんは、夫が二番目の妻をもらおうとしているのに気を取られてWadjdaが何をしようとしているのかに気づかない。Wadjdaは、頑張ってお金を貯めようとするが、学校の行事が忙しくて、なかなかお金が貯まらない。そんな時、コーランの朗読大会があることを知る。彼女は、その賞金があれば自転車が買えると考えて、一所懸命にコーランの暗記と朗読に励んでいく……。
 ベネチア国際映画祭2012 Orizzonti部門出品。C.I.C.A.E.賞、他受賞。
 BFIロンドン映画祭2012 第1回作品コンペティション部門出品。
 ドバイ国際映画祭2013 アラブ長編コンペティション部門出品。作品賞受賞。
 ロッテルダム国際映画祭2013 The Dioraphte Award for best Hubert Bals受賞。


 ◆観客賞 ノルディック映画部門(Audience Award: Best Nordic Film)
 ◎『シージャック』“Kapringen(A Hijacking)”(デンマーク) 監督:トビアス・リンホルム(Tobias Lindholm)

 ・『シージャック』“Kapringen(A Hijacking)”(デンマーク) 監督:トビアス・リンホルム(Tobias Lindholm)
 物語:インド洋で、貨物船MV Rosen号が海賊に乗っ取られる。船員は人質にされ、海賊は船舶会社に身代金を要求する。そこから、海賊と船舶会社の経営者との生と死を賭けた心理戦が始まる。
 ベネチア国際映画祭2012 Orizzonti部門出品。
 トロント国際映画祭2012 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
 チューリヒ映画祭2012 インターナショナル長編コンペティション部門出品。
 AFIフェスト2012 観客賞New Auteurs部門受賞。
 デンマーク・アカデミー賞2013:12部門ノミネート。

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 ◆最優秀スウェーデン映画賞(The Church of Sweden Film Award)
 ◎“Godheten”(スウェーデン) 監督:ステファン・ヤール(Stefan Jarl)

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 “Godheten”(スウェーデン) 監督:ステファン・ヤール(Stefan Jarl)
 経済学者やソーシャル・アナリストにインタビューして、利己主義、拝金主義に陥り、新たな階級格差や不平等を作り出している現代社会について、瞑想し、警鐘を鳴らすシネマ・エッセイ。デビュー以来45年、テレビ向け作品に背を向け、独立独歩の精神で作品を作り続けてきたスウェーデンのドキュメンタリー作家ステファン・ヤールの最新作。クリス・マルケルにインスパイアされ、そして彼に捧げられた1作。

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 ◆最優秀中編スウェーデン映画賞(Best Swedish Novella Film)
 ◎“Vatten”(スウェーデン) 監督:Niclas Larsson

 ◆最優秀短編スウェーデン映画賞(Startsladden)
 ◎“Gabriel och lasermannen”(スウェーデン) 監督:Babak Najafi

 ◆名誉ドラゴン賞(Honarary Dragon Award)
 ◎マルガレーテ・フォン・トロッタ

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 ヨーテボリ国際映画祭は、映画賞シーズンの真っ只中に開催される映画祭なので、この時期、なかなかブログに記事をアップするのもままならなかったりしますが、この映画祭は、北欧の最新映画をまとめて観られる貴重な機会であり、また、今後、世界各地で上映されて、受賞歴を重ねていく北欧映画のプレミア上映の場だったりもして、世界的に見ても重要な映画祭の1つになっています。

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 注目作はいろいろとあるわけですが、今回、個人的にここで注目しておきたいのは、Dragon Awardの短編賞を受賞した“La Ravaudeuse”です。
 これは、インターネットで視聴と投票が行なわれたコンペティション部門の受賞作品で、いつまでネットで公開されているのかわかりませんが、今ならまだ無料で視聴することができます。(上記のリンク先で視聴できます。)
 監督のSimon Filliotは、FEMIS出身の監督のようで、大人の童話というか、ブラックな笑いのある作品になっています。
 まあ、発想のユニークさはともかく、アニメーションとしてのテクニックに突出したものはなく、人形の造形も素人の域を超えるものではないので、今後も、この監督がアニメーションの世界でやっていくのかどうかはわかりませんが、うまくいくとフランスの新しい映像作家として注目の存在になるかもしれません。
 個人的に作品の世界観が近いなと思ったのは、シェーン・アッカーや“Sebastian’s Voodoo”です。

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 *当ブログ記事

 ・ヨーテボリ国際映画祭2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201002/article_16.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年12月〜2013年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_50.html

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