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zoom RSS バイエルン映画賞2013 発表!

<<   作成日時 : 2013/01/19 20:37   >>

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 バイエルン映画賞2013(The Bavarian Film Awards/Bayerischer Filmpreis)が発表になりました。(1月18日)

 ◆作品賞/プロデューサー賞(Producer)
 ◎シュテファン・アルント(Stefan Arndt) 『クラウド アトラス』(独・米・香港・シンガポール)(監督:ラナ&アンディー・ウォシャウスキー、トム・ティクヴァ)

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 ◆監督賞(Regie)
 ◎ミヒャエル・ハネケ 『愛、アムール』

 ◆男優賞(Darsteller)
 ◎トム・シリング(Tom Schilling) “Oh Boy”

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 ◆女優賞(Darstellerin)
 ◎バーバラ・スコーヴァ 『ハンナ・アーレント』(監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ)

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 ◆脚本賞(Drehbuch)
 ◎Jan-Ole Gerster “Oh Boy”(監督:Jan-Ole Gerster)

 ◆撮影賞(Bildgestaltung)
 ◎Jakub Bejnarowicz “Gnade”(独・ノルウェー) 監督:マティアス・グラスナー(Matthias Glasner)

 ◆音楽賞(Filmmusik)
 ◎マックス・リヒター “Lore”(オーストラリア・英・独)(監督:ケイト・ショートランド)

 ◆新人男優賞(Nachwuchsdarsteller)
 ◎Sabin Tambrea “Ludwig II”(監督:ピーター・ゼアー(Peter Sehr)、Marie Noëlle)

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 ◆新人女優賞(Nachwuchsdarstellerin)
 ◎Lisa Brand “Der Verdingbub”(監督:Markus Imboden)

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 ◆新人監督賞(Nachwuchsregie)
 ◎Michaela Kezele “Die Brücke am Ibar”

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 ◆ニュー・プロデューサー賞(VGF -Preis/Nachwuchs-Produzent)
 ◎Christian Füllmich、Torben Maas、Maximilian Plettau “Nemez”(監督:Stanislav Güntner)

 ◆ドキュメンタリー賞(Dokumentarfilm)
 ◎Markus Imhoof “More than Honey”

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 ◆児童映画賞(Kinderfilm)
 ◎シリル・ボス(Cyrill Boss)、フィリップ・シュテナート(Philipp Stennert) “Das Haus der Krokodile”

 ◆観客賞(Publikumspreis)
 ◎Bora Dağtekin “Türkisch für Anfänger”

 ◆名誉賞(Ehrenpreis)
 ◎マルガレーテ・フォン・トロッタ

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 バイエルン映画賞は、1つの作品に賞が集中しないようにという暗黙の了解事項でもあるのか、1作品に1つの賞が割り振られています。

 『愛、アムール』は、リュミエール賞では、作品賞は受賞したのに、監督賞は落選し、一方、バイエルン映画賞では、作品賞は落選し、監督賞を受賞という、対照的な結果になりました。
 まあ、はっきりしたことはわかりませんが、バイエルン映画賞の場合、作品賞(プロデューサー賞)か監督賞かどちらか一つしか贈れないなら、企画としての面白さで、『クラウド アトラス』に作品賞(プロデューサー賞)を贈ろうということになった、のかもしれません。

 受賞作のラインナップを見て気づくのは、とにかく、国際的なプロジェクトがやたらと多いことです。
 そういう製作スタイル(お金の集め方)が当たり前になったのか、または、ドイツの社会・経済の国際化が急激に進んでいることの表われか、あるいは、その両方か。
 まあ、これも本当のところはわからないわけですが……。

 こういう製作スタイルが進めば、もしかしたら、ドイツ映画そのものが変わっていくことになるのかもしれません。

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 主な受賞作品を簡単に紹介しておきます。

 ・『ハンナ・アーレント』“Hannah Arendt”(独) 監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ
 出演:バーバラ・スコーヴァ、ジャネット・マクティア、ユリア・イェンチ
 物語:ドイツ出身のアメリカの政治哲学者、思想家のハンナ・アーレント(1906-1975)の物語。アルゼンチンに潜伏していたアドルフ・アイヒマンが逮捕され、エルサレムに連行されて、1961年に公開裁判が始まる。この裁判後、ハンナ・アーレントは、『イェルサレムのアイヒマン:悪の陳腐さについて』という本を書き、アイヒマンを取るにたらないごく普通の小心者と評したことで、ユダヤ人やシオニストから「ナチズムを擁護した」とか「アイヒマン寄りの本を出した」と激しい攻撃を受ける。彼女が、ナチス・ドイツ時代にドイツから亡命する人を助け、自らが亡命したフランスでもシオニスト関係の仕事をしたという事実にもかかわらず……。そして、友人からも絶縁状をたたきつけられ、大学からも退任を迫られる。
 バーバラ・スコーヴァが強さと弱さを併せ持つ魅力的な人物としてハンナ・アーレント役を演じる。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 東京国際映画祭2012 コンペティション部門出品。
 バリャドリッド国際映画祭2012コンペティション部門出品。準グランプリ/シルバー・スパイク賞受賞。
 セテラ・インターナショナル配給にて日本公開予定。


 ・“Oh Boy”(独) 監督:Jan-Ole Gerster
 出演:トム・シリング(Tom Schilling)、マルク・ホーゼマン(Marc Hosemann)、Friederike Kempter、ユストゥス・フォン・ドーナニー(Justus von Dohnányi)、ミヒャエル・グヴィスデク(Michael Gwisdek)、ウルリッヒ・ノエテン(Ulrich Noethen)
 物語:ニコは、ベルリンで法律を学ぶ学生で、ある日、自分のまわりで起こっていることに違和感を感じ始める。それともおかしいのはまわりではなくて、自分の方なのか。ニコは、積極的に何かをしようという気力を失い、ひとりで、あるいは友人のマッツェとともに、ベルリンをうろついて、人々を眺めているようになる。そうした行動の結果、彼は、恋人に逃げられ、父親からは仕送りを止められる。そして、元クラスメイトのユリカが、過去からの亡霊のように彼の前に現われる……。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2012 フォーラム・オブ・インディペンデント部門出品。
 チューリヒ映画祭2012 ドイツ語映画コンペティション部門出品。スペシャル・メンション受賞。

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 ・“Gnade (Mercy)”(独・ノルウェー) 監督:マティアス・グラスナー(Matthias Glasner)
 出演:Jürgen Vogel、ビルギット・ミニヒマイアー、Henry Stange、Ane Dahl Torp、Maria Bock
 物語:ハンメルフェストは、北極海に面した、ノルウェー最北部の町で、11月22日から1月21日まで、太陽が昇らない極夜に入る。ドイツ人の夫婦、ニルスとマリアがここで暮らすことになる。夫のニルスは、エンジニアとして、ハンメルフェスト対岸の島にある天然ガスの液化プラントで働くことになったのだ。妻のマリアは、看護婦で、ホスピスで働いていたが、夫についてここに来ることにした。彼らは、ずっと薄暮が続く、この非現実的とも思える世界に次第に慣れ親しんでいった。ところが事件が起こる。ある日、マリアが、仕事から帰宅する途中で、誰かを、あるいは何かをはねてしまったのだ。彼女は、怖くなって、現場から逃げ帰ってしまう。続いて、一連の出来事が起こるが、それは、慈悲、あるいは、他人を許す心を問うものであった。
 マティアス・グラスナー監督作品は、日本には『CLUBファンダンゴ』(2000)が紹介されています。
 ベルリン国際映画祭2012 コンペティション部門出品。

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 ・“Lore”(オーストラリア・英・独) 監督:ケイト・ショートランド(Cate Shortland)
 物語:ナチの両親が投獄されて、Loreは、妹ともに、戦争で破壊された1945年のドイツの地を進んでいく。カオスの中、彼女はミステリアスなユダヤ人の少年トマスと出会い、憎しみと欲望を浴びせかけられて、彼女のもろいリアリティーはバラバラにされる。生きるために、彼女は誰かの助けを借り、人を憎み、自分の中の闇と向き合うことを学ぶ。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 ハンプトンズ国際映画祭2012 撮影賞・The Jeremy Nussbaum Prize for Provocative Fiction受賞。
 バリャドリッド国際映画祭2012 コンペティション部門出品。新人監督賞受賞。
 アジア太平洋映画祭2012 作品賞・監督賞・録音賞ノミネート。
 ストックホルム国際映画祭2012 コンペティション部門出品、グランプリ/ブロンズ・ホース賞受賞。
 米国アカデミー賞2013 外国語映画賞オーストラリア代表。
 オーストラリア・アカデミー賞2013 作品賞・監督賞・脚色賞・撮影賞・美術賞・衣裳賞・録音賞ノミネート。


 ・“Ludwig II”(独・オーストリア) 監督:ピーター・ゼアー(Peter Sehr)、Marie Noëlle
 出演:Sabin Tambrea、ハンナー・ヘルツシュプルング(Hannah Herzsprung)、Paula Beer、エドガー・ゼルゲ(Edgar Selge)、Samuel Finzi、ユストゥス・フォン・ドーナニー(Justus von Dohnányi)、フリードリヒ・ミュッケ(Friedrich Mücke)、トム・シリング、ウーベ・オクセンクネヒト(Uwe Ochsenknecht)、Axel Milberg
 ヴィスコンティが『ルードヴィヒ/神々の黄昏』として映画化したバイエルン王ルードヴィヒ2世(1845-1886)に対する、新解釈による映画化作品。
 物語:ルードヴィヒ2世は、幼い頃から空想の世界に遊ぶことが好きだった。王となっても、武力で統治するより、芸術や音楽を通して人々を治めることができればと考えていた。しかし、時代はそんなやり方を許してはくれない。フランスやプロシアの脅威が迫り、大臣たちは、王の計画に反対した。また、王にはゾフィーという婚約者がいたが、2人の関係は友情以上に発展することはなく、婚約も破綻した。王は、次第に現実の世界から逃避するようになり、最期には謎の死を遂げる。

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 ・“Der Verdingbub(L'enfant Placé/The Foster Boy)”(スイス・独) 監督:Markus Imboden
 出演:カーチャ・リーマン(Katja Riemann)、シュテファン・クルト(Stefan Kurt)、Max Simonischek、Max Hubacher、Lisa Brand、ミリアム・シュタイン(Miriam Stein)、Andreas Matti、Christoph Gaugler、ウルシーナ・ラルディ(Ursina Lardi)
 物語:孤児のマックスは、農家に雇われる。しかし、養父母は、彼を農耕馬のようにこき使い、彼らの子供たちはことあるごとに彼をいじめた。彼の唯一の楽しみは、アコーディオンを弾くことで、先生が彼を擁護してくれるが、それは状況を悪化させるだけだった。彼の望みは、その農場で働いているベルテリとずっと一緒にいられることだった。2人は、熊手さえ銀でできていると噂に聞く夢の国アルゼンチンのことを夢見ていた……。
 モントリオール世界映画祭2012 ワールド・グレイト部門出品。
 ワルシャワ国際映画祭2012 観客賞3位。

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 ・“Die Brücke Am Ibar(My Beautiful Country)”(独・セルビア・クロアチア) 監督:; Michaela Kezele
 物語:1999年のコソボ紛争の最中。ケガをしたコソボの兵士が、隠れ場代を求めて、セルビア人女性の家に避難する。彼は、彼女が戦争で夫を失っていることを知る。
 モントリオール世界映画祭2013 ファースト・フィルム・ワールド・コンペティション部門出品。

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 ・“Nemez”(独) 監督:Stanislav Güntner
 物語:ディマは、ドイツ系ロシア人で、泥棒の親玉ゲオルギーからは、ロシア語でドイツ人を意味するNemezと呼ばれている。彼は、少年院から出所した後、ベルリンで新しい人生をやり直したいと考えるが、ゲオルギーはそれを許してくれない。一方、彼の父親は、家族とともにドイツからロシアへと帰りたいと考えている。ディマは、美学校へ通うナディアとつきあいたいと考えるが、前科のある彼にはそれも望み薄となっている。彼は、これまでの腐れ縁を切って、なんとか犯罪の道から足を洗いたいと考える……。

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 ・“More Than Honey”(独・オーストリア・スイス) 監督:Markus Imhoof
 アインシュタインは、「もしハチがいなくなったら、人類はわずか4年のうちに絶滅するだろう」と語っている。ところが、過去5年間に、数十億のハチが消え去り、その原因は明らかになっていない。食糧の3分の1以上をハチの受粉に依存している人類にとって、ハチの生き死には、大きな死活問題となってくるのだ。
 トロント国際映画祭2012 TIFF DOC部門出品。


 ・“Das Haus der Krokodile (Victor and the Secret of Crocodile Mansion)” 監督:シリル・ボス(Cyrill Boss)、フィリップ・シュテナート(Philipp Stennert)
 物語:ヴィクトルは、家族とともに、大伯父の家に引越しをする。その家には、アフリカの面や、ワニの剥製があって、なにやら謎めいている。40年前、大伯父の娘セシリアが、今のヴィクトルと同じ歳で階段から落ちて死んでいるが、死因ははっきりしていない。ある日、家族が外出し、ヴィクトルが留守番をしている時、彼は、客間で剣を振り回していて、鏡の中を仮面をつけた人物が横切るのを見かける。泥棒が通り過ぎたのか? しかし、すべてのドアには鍵がかかっていて、不審者が侵入した形跡はない。家政婦のデビッシュさんは、ヴィクトルの見間違いだろうと言う。ヴィクトルは、家を探検し、鏡がマジックミラーになっていること、秘密の通路があることを発見し、さらに死んだセシリアの日記を見つけ出す。日記によれば、セシリアは何者かに監視されていることに気づいて、怯えていて、自分の死を予感しているようなことを書いている。セシリアは誰かに階段から突き落とされたのか。ヴィクトルは、セシリアのためにも、すべての謎を解き明かそうとする……。
 Helmut Ballotの小説の映画化。

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 ・“Türkisch Für Anfänger – Der Kinofilm(Turkish for Beginner−The Movie)”(独) 監督:Bora Dagtekin
 物語:レナには、父親こそいなかったが、弟と、サイコセラピストをしている母親がいて、十分満足していた。しかし、母親が、トルコ系の警察官と恋に落ち、彼の家に引っ越すことになって、すべてが変わってしまう。しかも、その家には、敬虔なムスリムの娘と、グアングになるのを夢見ている息子がいて、生活スタイルの違いに驚かされることになる。レナは、自分の近況をビデオに撮って、交換留学生として、アメリカで生活している親友に伝える……。
 [映画版] レナたちは、ホリデーでタイに向かうが、飛行機が孤島に不時着してしまう。彼らは、自分たちが遭難して、ここにいることを知らせ、救助してもらおうといろいろ手を尽くすが……。
 2006年にドイツでテレビ・ドラマとしてスタートし、シーズン3まで制作された人気作品の映画版の続編。
 2012年に公開されたドイツ映画では、ナンバーワン・ヒットとなった。
 バンビ賞2012作品賞受賞。

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 *当ブログ記事

 ・バイエルン映画賞2012 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201202/article_9.html
 ・バイエルン映画賞2011 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_36.html
 ・バイエルン映画賞2010 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_29.html
 ・バイエルン映画賞2009 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_26.html

 ・ドイツ映画賞2013 ロングリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201301/article_35.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年12月〜2013年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_50.html

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