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zoom RSS 米国アカデミー賞2013 外国語映画賞 ショートリスト9作品 発表!

<<   作成日時 : 2012/12/22 03:55   >>

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 第85回米国アカデミー賞 外国語映画賞のショートリスト9作品が発表されました。(12月21日)

 本年度は、各国代表作品から有資格作品の発表がないまま、いきなりショートリストの発表になりました。しかも、例年だと、ショートリストの発表は、ノミネーション発表の1週間前なのに、今回はかなり早い時期に発表が行なわれました。(他の部門のショートリスト発表も早めになっていますが。)

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 ◆アイスランド:“The Deep(Djúpið)”(アイスランド・ノルウェー) 監督:バルタザール・コルマウクル
 物語:1984年3月、アイスランド沖数マイルの海上で、漁師の船が沈み、奇跡的に助かった者も5時間にわたって漂流する。しかし、たどりついた先は、恐るべき溶岩流の上であった……。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。

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 ◆オーストリア: 『愛、アムール』“Love(Amour)”(オーストリア・仏・独) 監督:ミヒャエル・ハネケ
 出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァ、イザベル・ユペール、アレクサンドル・タロー
 物語:ゲオルグとアンネは、夫妻で、ともに音楽教師をしていたが、80代になった今は現役を退いている。彼らの娘もまた音楽家で、彼女は、家族とともに外国で暮らしている。ある日、アンネが事故に遭い、彼らの愛が試されることになる。
 カンヌ国際映画祭2012 コンペティション部門出品。パルムドール受賞。
 トロント国際映画祭2012 MASTERS部門出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2012 国際批評家連盟賞グランプリ受賞。
 ヨーロッパ映画賞2012 作品賞・監督賞・男優賞・女優賞受賞。
 ニューヨーク、ニューヨーク・オンライン、ボストン、ワシントン、ラスベガス、サンフランシスコ、シカゴ、トロント、ダラス・フォートワースの各映画批評家協会賞、および、ナショナル・ボード・オブ・レビューで、外国(語)映画賞受賞。(12月21日現在)


 ◆カナダ:“Rebelle(War Witch)”(カナダ) 監督:Kim Nguyen
 物語:コモナは、アフリカの内戦で叛徒に村を焼かれ、両親も殺されて、兵士としてジャングルに入られなければならなくなる。彼女の残忍な司令官は、彼女を兵士として鍛えるだけではなく、自分との添い寝を要求した。コモナは、恐怖の中に、憩いの場所を求めていたが、少し年長で白髪の少年と出会い、恋に落ちる。2人は一緒にキャンプを逃げることに決める。彼女は、村に戻って、両親を墓に埋め、魂が不毛な大地をさまようことがないようにしたかったのだ。
 これがKim Nguyenの第4監督長編。
 ベルリン国際映画祭2012 コンペティション部門出品。銀熊賞(女優賞:Rachel Mwanza)、エキュメニカル審査員賞スペシャル・メンション受賞。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。


 ◆スイス:『シスター』“L'enfant d'en haut (Sister)”(仏・スイス) 監督:ウルスラ・メイヤー(Ursula Meier)
 出演:レア・セドゥー、Kacey Mottet Klein、マーティン・コムストン、ジリアン・アンダーソン
 物語:スイスのゴージャスなスキー・リゾート。12歳のシモンは、無職の姉と2人暮らし。彼は、スキー客から盗みを働いては、地元の子供たちに売って、金にしていた。シモンはイギリス人の季節労働者とパートナーを組むことにするが、それ以降、彼はこれまで越えていなかった一線を越えてしまい、姉との関係性も変わる。彼らは逃亡を余儀なくされて、逃げ場所を探すはめになる……。
 [3大映画祭との関わり]:初めて。
 監督ウルスラ・メイヤーにとって『ホーム 我が家』(2008)以来の2本目の劇映画。
 ベルリン国際映画祭2012 コンペティション部門出品。特別銀熊賞受賞。
 ラックス賞2012候補。


 ◆チリ:『NO』“No”(チリ・米・メキシコ) 監督:パブロ・ラライン
 出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、Alfredo Castro、ルイス・グネッコ、Antonia Zegers
 物語:1988年。アルゼンチンでは、国際的な圧力もあって、ピノチェト大統領の任期延長に対する国民投票が行なわれようとしていた。反対派のリーダーたちは、広告界の若きエグゼクティヴであるRene Saavedraに依頼して、キャンペーンの陣頭指揮を取らせる。Saavedraと彼のチームは、予算も少なく、ピノチェト派の見張りも受けながら、投票に勝って、国に自由をもたらすために、大胆なプランを実行に移す。
 カンヌ国際映画祭2012 監督週間出品。Arte Cinema Prize受賞。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。


 ◆デンマーク: 『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』“En Kongelig Affære(A Royal Affair)”(デンマーク) 監督:ニコライ・アーセル (Nikolaj Arcel)
 出演:マッツ・ミケルセン、Alicia Vikander、トリーヌ・ディルホム、ディヴィッド・デンシック、Mikkel Boe Følsgaard
 物語:ヨハン・フリードリヒ・ストルーエンセは、デンマークのアルトナの町医者であった。しかし、1768年に精神的に不安定なデンマーク王クリスチャン7世に伴って、ヨーロッパ中を旅することになる。旅の間に、彼は、王の信頼を得、王個人のお抱え医師となった。ところが、彼は、それ以上のものを望んだ。ハンサムで自信に満ちた彼に恋した女王の寵愛の下、次第に国政に口出しするようになる。ヨーロッパを啓蒙するという一大計画にタッチし、出版と表現の自由を進めた。拷問と農奴制を廃止し、学校制度を整備した。そして、貴族の特権の制限にも着手した。怒ったのは貴族で、彼らは自らの富と権力が失われるのを恐れ、これら「冒涜的な活動」を拒絶。結局、これらの改革は試論に終わってしまった。
 町医者から事実上の「摂政」にまで上り詰めたヨハン・フリードリヒ・ストルーエンセの実話の映画化。
 ベルリン国際映画祭2012 コンペティション部門出品。男優賞、脚本賞受賞。
 トロント国際映画祭2012 GALA PRESENTATIONS部門出品。


 ◆ノルウェー:“Kon-Tiki”(英・ノルウェー・デンマーク) 監督:ヨアヒム・ローニング、エスペン・サンドベリ
 物語:トール・ヘイエルダール(1914-2002)は、ポリネシア人のルーツを探るため、5人の仲間と、筏船のコンティキ号を使って、ペルーのカヤオ港から南太平洋のツアモツ島まで4300マイルの航海を行なう。ヘイエルダールの実験は、無謀と言われながらも、いくつもの犠牲(彼の結婚生活も含む)を出しつつ、成功を遂げる。
 『ナチスが最も恐れた男』(2008)の監督コンビによる最新作。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTAIONS部門出品。


 ◆フランス:『最強のふたり』“Intouchables”(仏) 監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
 セザール賞2012 主演男優賞受賞。
 エトワール賞2012 新人男優賞受賞。
 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2012 ヨーロッパ映画賞受賞。
 アフリカン・アメリカン、セントルイス、サウス・イースタン、フロリダ、フェニックス、ブラックの、各映画批評家協会賞、および、サテライト・アワードで、外国(語)映画賞受賞。(12月21日現在)


 ◆ルーマニア: 『汚れなき祈り』“Dupa dealuri(Beyond the Hills)”(ルーマニア) 監督:クリスティアン・ムンジウ
 出演:Cosmina Stratan、Cristina Flutur、Valeriu Andriuta、Dana Tapalaga
 物語:アリーナは、かつて孤児院でともに暮らし、世界でただひとり愛し、そして愛されたヴォイチタに会いにドイツからルーマニアに戻る。しかし、ヴォイチタは、神の愛に目覚めて、修道院で暮らしていて、彼女を連れ出そうとするアリーナの誘いを聞こうとしない。
 カンヌ国際映画祭2012 コンペティション部門出品。脚本賞、女優賞受賞。
 第26回ヘルツェグ・ノヴィ映画祭(セルビア) メイン・プログラム出品。グランプリ受賞。
 第6回ヴコヴァル映画祭(クロアチア) コンペティション部門出品。最優秀長編作品賞受賞。
 トロント国際映画祭2012 MASTERS部門出品。
 第28回ハイファ国際映画祭(イスラエル) フィルムメーカーズ・オブ・トゥモロー FEDEORAコンペティション部門出品。グランプリ受賞。
 第53回テッサロニキ国際映画祭(ギリシャ) バルカン・サーベイ部門出品。バルカン・サーベイ部門 観客賞受賞。
 第50回ヒホン国際映画祭(スペイン) オープニング作品。審査員特別賞受賞。
 第27回マル・デル・プラタ国際映画祭(アルゼンチン) インターナショナル・コンペティション部門出品。ゴールデン・アストール(最優秀作品賞)受賞。


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 9本のうち、7本がヨーロッパ映画というのは、ちょっとバランスが悪いですね。

 前回ノミネートまで進んだ国で、今回もショートリストまで進んだのはカナダのみ。カナダは、ノミネートされれば、3年連続で、7回目。受賞すれば9年ぶり2回目。

 チリとルーマニアは、ノミネートされれば初ノミネート。

 アイスランドはノミネートされれば21年ぶり2回目。受賞すれば初めて。

 ノルウェーは、ノミネートされれば11年ぶり5回目。受賞すれば初めて。

 オーストリアは、ノミネートされれば、4年ぶり4回目。受賞すれば5年ぶり2回目。

 スイスは、ノミネートされれば22年ぶり6回目。受賞すれば22年ぶり3回目。

 デンマークは、ノミネート2年ぶり9回目。受賞すれば2年ぶり4回目。

 フランスは、ノミネートされれば、3年ぶり37回目で、最多ノミネート記録更新。受賞すれば、20年ぶり13回目で、イタリアと並んで最多記録タイ。

 ノミネートが期待されていたいくつかの作品―『塀の中のジュリアス・シーザー』、『マリアの選択』、『君がくれた翼』、『ピエタ』、『ヘッドショット』、『光にふれる』、『東ベルリンから来た女』、『ブワカウ』、『奪命金』、“Lore”、“When Day Breaks”、“Caught In The Web(捜索)”、“Csak a szél ”、“Djeca”、“A Perdre La Raison”、そして日本からの出品作『かぞくのくに』―はこの段階で姿を消しました。

 今回は、前回出品を見送った国からのショートリスト入りは1本もありませんでした。

 今回、作品を初めてエントリーしたケニア、二度目のエントリーだったカンボジア、グリーンランド、マレーシア、はショートリスト入りすることができませんでした。

 アゼルバイジャン、アフガニスタン、アルバニア、アルメニア、インドネシア、ウクライナ、エストニア、オーストラリア、韓国、カンボジア、キルギスタン、グリーンランド、クロアチア、ケニア、コロンビア、シンガポール、スロヴァキア、スロヴェニア、セルビア、タイ、チリ、ドミニカ、トルコ、バングラデシュ、フィリピン、ブルガリア、ベネズエラ、ポルトガル、マレーシア、モロッコ、ラトヴィア、リトアニア、ルーマニアの31カ国は、これまで一度もノミネートされたことがありません。
 現時点では、この中から、チリとルーマニアのみ、駒を1つ先に進めることができました。

 上記の作品の中で、ノミネーションまで進んだことのある監督は、ミヒャエル・ハネケのみです。

 ハネケ作品の代表選出は6回目(『セブンス・コンチネント』『ベニース・ビデオ』『ピアニスト』『隠された記憶』『白いリボン』)。ただし、『隠された記憶』は失格になっています。このうち、ノミネーションまで進んだのは、『白いリボン』のみ。『白いリボン』はドイツ代表で、他はオーストリア代表。

 ミヒャエル・ハネケがノミネートされれば、異なる2つの国の代表となった監督として7人目。
 これまで異なる国の代表(&ノミネート)となった監督は、ルイス・ブニュエル(スペインとフランス)、黒澤明(日本とソ連)、エットーレ・スコラ(イタリアとアルジェリア)、チャン・イーモウ(香港と中国)、アニエスカ・ホランド(西ドイツとポーランド)、カルロス・サウラ(スペインとアルゼンチン)。
 そのほか、ヤン・スヴィエラークは、チェコスロヴァキア代表(ノミネート)とチェコ代表(受賞)、カレン・シャフナザーロフは、ソ連代表とロシア代表、ゴラン・パスカリェーヴィチは、ユーゴスラヴィア代表とセルビア モンテネグロ代表とセルビア代表になっています。

 バルタザール・コルマウクルは、4回目のアイスランド代表。ノミネートまで進んだことはありません。

 スイスのウルスラ・メイヤーと、チリのパブロ・ララインは2度目の代表選出で、ノミネートまで進んだことはありません。

 [代表作品の映画祭出品歴]
 ・東京国際映画祭 コンペティション部門 フランス
 ・ベルリン国際映画祭 コンペティション部門:カナダ、スイス、デンマーク
 ・カンヌ国際映画祭 コンペティション部門:オーストリア、ルーマニア
 監督週間:アルゼンチン、チリ

 アカデミー賞のカンヌ嫌いは有名ですが、『愛、アムール』が受賞すれば、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品としては、1989年の『ペレ』以来24年ぶり。

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 現時点で、『愛、アムール』が圧倒的で、よほどの番狂わせがない限り、受賞はほぼ間違いありません。

 米国アカデミー賞で、これまで、同年に、1つの「外国語作品」が作品賞と外国語映画賞の両方にノミネートになったケースは3回あり(『Z』『ライフ・イズ・ビューティフル』『グリーン・デスティニー』)、そのすべてが外国語映画賞を受賞しているというデータがあって、今回、『愛、アムール』が作品賞にもノミネートされることが濃厚である、ということから考えても、外国語映画賞は『愛、アムール』で決まりです。

 なので、今回ノミネーションは、『愛、アムール』受賞のための数合わせにしか見えなくなっています。

 だとすれば、初ノミネートとなるチリとルーマニア、連続ノミネートとなるカナダ、『愛、アムール』の次に有力視されている『最強のふたり』あたりがノミネートされれば、ノミネーションとしては一番面白いのではないでしょうか。

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 *当ブログ記事

 ・米国アカデミー賞2013 外国語映画賞 各国代表 リスト その1(アイスランド〜スロヴァキア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201209/article_9.html
 ・米国アカデミー賞2013 外国語映画賞 各国代表 リスト その2(スロヴェニア〜南アフリカ):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201209/article_26.html
 ・米国アカデミー賞2013 外国語映画賞 各国代表リスト! その3(メキシコ〜ロシア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201209/article_38.html
 ・米国アカデミー賞2013 外国語映画賞 完全ガイド:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201210/article_1.html

 ・米国アカデミー賞2013 短編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201210/article_18.html

 ・米国アカデミー賞2013 長編アニメーション賞 エントリー作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201211/article_1.html

 ・米国アカデミー賞2013 短編アニメーション賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201211/article_9.html

 ・米国アカデミー賞2013 視覚効果賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201211/article_28.html

 ・米国アカデミー賞2013 短編映画賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201211/article_29.html

 ・米国アカデミー賞2013 長編ドキュメンタリー賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_9.html

 ・米国アカデミー賞2013 オリジナル作曲賞候補:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_22.html

 ・米国アカデミー賞2013 オリジナル歌曲賞候補:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_23.html

 ・米国アカデミー賞2013 メイキャップ・ヘアスタイリング賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_33.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年12月〜2013年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_50.html

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