海から始まる!?

アクセスカウンタ

zoom RSS インディペンデント・スピリット・アワード2013 ノミネーション発表!

<<   作成日時 : 2012/11/28 08:28   >>

トラックバック 0 / コメント 0

 第28回インディペンデント・スピリット・アワードのノミネーションが発表されました。(11月27日)

 【インディペンデント・スピリット・アワード】

 この賞は、Film IndependentというNPO団体が選出する映画賞で、制作費が2000万ドル以下で、1週間以上商業公開されるか、または、サンダンス映画祭(1月)、ニューヨークND/NF(New Directors/New Films)映画祭(3月)、ロサンゼルス映画祭(6月)、トロント国際映画祭(9月)、テルライド映画祭(9月)、ニューヨーク映画祭(10月)、のいずれかで上映された作品(70分以上の長さがある)を対象としています。つまり、製作費が少なくても、意欲的な映画、志の高い映画を選んで表彰しようという、コンセプトの映画賞です(設立は1984年)。

 この賞は、年々、製作費が高くなることと、そういう映画を持てはやす風潮に異議を唱える目的で設立されたものですが、それは反アカデミー賞という意味合いも持っていて、授賞式は、意図的にアカデミー賞の前日に設定されています。だから、「アカデミー賞の前哨戦の1つ」のように見えても、決して「アカデミー賞の前哨戦の1つ」などではないわけです。

 過去の受賞作を見てみると、『ザ・プレイヤー』『パルプ・フィクション』『ファーゴ』『メメント』『エデンより彼方に』『ロスト・イン・トランスレーション』『サイドウェイ』となかなかの品揃えで、2007年は『リトル・ミス・サンシャイン』、2008年は『JUNO/ジュノ』、2009年は『レスラー』、2010年は『プレシャス』、2011年は『ブラック・スワン』、2012年は『アーティスト』が選ばれています。

 近年のアカデミー賞を見ると、良し悪しは別にして、明らかにインディペンデント・スピリット・アワード(もしくはその精神)の影響を受けているように思われます。

 今年のノミネーションは以下の通りです。

画像

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ◆作品賞
 ・“Beasts of the Southern Wild” 監督:Benh Zeitlin
 ・“Bernie” 監督:リチャード・リンクレイター
 ・“Keep the Lights On” 監督:アイラ・サックス
 ・『ムーンライズ・キングダム』 監督:ウェス・アンダーソン
 ・“Silver Linings Playbook” 監督:デイヴィッド・O・ラッセル

 この段階で、“Compliance”や“The Sessions”は落選しました。

 ◆監督賞
 ・ウェス・アンダーソン 『ムーンライズ・キングダム』
 ・Julia Loktev “TheLongest Planet”
 ・デイヴィッド・O・ラッセル “Silver Linings Playbook”
 ・アイラ・サックス “Keep the Lights On”
 ・Benh Zeitlin  “Beasts of the Southern Wild”

 ◆主演男優賞
 ・ジャック・ブラック “Bernie”
 ・ブラッドリー・クーパー “The Silver Linings Playbook”
 ・ジョン・ホークス “The Sessions”(監督:ベン・リューイン)
 ・トゥーレ・リントハート(Thure Lindhardt) “Keep the Lights On”
 ・マシュー・マコノヒー “Killer Joe”(監督:ウィリアム・フリードキン)
 ・ウェンデル・ピアース “Four”(監督:Joshua Sanchez)

 なぜかここだけノミネート数が6になっています。

 ◆主演女優賞
 ・リンダ・カーデリーニ(Linda Cardellini) “Return”(監督:Liza Johnson)
 ・Emayatzy Corinealdi “Middle of Nowhere”(監督:Ava DuVernay)
 ・ジェニファー・ローレンス “The Silver Linings Playbook”
 ・Quvenzhane Wallis “Beasts of the Southern Wild”
 ・メアリー・エリザベス・ウィンステッド “Smashed”(監督:James Ponsoldt)

 ◆助演男優賞
 ・マシュー・マコノヒー “Magic Mike”(監督:スティーヴン・ソダーバーグ)
 ・デイヴィッド・オイェロウォ(David Oyelowo) “Middle of Nowhere”
 ・マイケル・ペーニャ(Michael Péna) “End of Watch”(監督:デイヴィッド・エアー)
 ・サム・ロックウェル “Seven Psychopaths”(監督:マーティン・マクドナー)
 ・ブルース・ウィリス 『ムーンライズ・キングダム』

 ウィリアム・H・メイシー(“The Sessions”)、ロバート・デニーロ(“The Silver Linings Playbook”)は落選。

 ◆助演女優賞
 ・ローズマリー・デウィット “Your Sister’s Sister”(監督:Lynn Shelton)
 ・アン・ダウド(Ann Dowd) “Compliance”(監督:Craig Zobel)
 ・ヘレン・ハント “The Sessions”
 ・ブリット・マーリング “Sound of My Voice”(監督:Zal Batmanglij)
 ・ロレイン・トゥーサント(Lorraine Toussaint) “Middle of Nowhere”

 ◆脚本賞
 ・ウェス・アンダーソン、ロマン・コッポラ 『ムーンライズ・キングダム』
 ・Zoe Kazan 『ルビー・スパークス』“Ruby Sparks”(監督:ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファリス)
 ・マーティン・マクドナー “Seven Psychopaths”
 ・デイヴィッド・O・ラッセル “Silver Linings Playbook”
 ・アイラ・サックス “Keep the Lights On”

 “Beasts of the Southern Wild”は落選。

 ◆撮影賞
 ・Yoni Brook “Valley of Saints”(監督:Musa Syeed)
 ・ロル・クローリーロ(Lol Crawley) “Here”(監督:Braden King)
 ・Ben Richardson “Beasts of the Southern Wild”
 ・Roman Vasyanov “End of Watch”
 ・ロバート・D・イェーマン 『ムーンライズ・キングダム』

 “The Sessions”も“The Silver Linings Playbook”もノミネートされず。

 ◆第1回作品賞
 ・“Fill the Void”(イスラエル) 監督:Rama Burshtein
 ・“Gimme the Loot” 監督:Adam Leon
 ・“Safety Not Guaranteed” 監督:Colin Trevorrow
 ・“Sound of My Voice” 監督:Zal Batmanglij
 ・“The Perks of Being a Wallflower” 監督:スティーヴン・チョボスキー(Stephen Chbosky)

 “Francine”、“Now, Forager”、『ヒア・アンド・ゼア』、“Beasts of the Southern Wild”などがノミネートされず。“Beasts of the Southern Wild”は作品賞にノミネートされているので、こちらにはノミネートされないのかもしれません。

 ◆第1回脚本賞
 ・Rama Burshtein “Fill the Void”
 ・Derek Connolly “Safety Not Guaranteed”
 ・Christopher Ford “Robot & Frank”(監督:Jake Schreier)
 ・Rashida Jones 、Will McCormack “Celeste and Jesse Forever”(監督:Lee Toland Krieger)
 ・Jonathan Lisecki “Gayby”(監督:Jonathan Lisecki)

 ここでも“Beasts of the Southern Wild”はノミネートされず。

 ◆ジョン・カサヴェテス賞
 50万ドル以下の低予算映画を選考対象とする。
 ・“Breakfast with Curtis” 監督:Laura Colella
 ・“Middle of Nowhere” 監督:Ava DuVernay
 ・“Mosquita y Mari” 監督:Aurora Guerrero
 ・“Starlet” 監督:Sean Baker
 ・“The Color Wheel” 監督:Alex Ross Perry

 ◆ロバート・アルトマン賞/アンサンブル賞
 ◎“Starlet” 監督:Sean Baker

 ◆ドキュメンタリー賞
 ・“How to Survive a Plague” 監督:David France
 ・“Marina Abramović: The Artist is Present” 監督:Matthew Akers
 ・“The Central Park Five” 監督:Ken Burns、Sarah Burns、David McMahon
 ・“The Invisible War” 監督:カービー・ディック(Kirby Dick)
 ・“The Waiting Room” 監督:Peter Nicks

 “Detropia”や“Room 237”は落選。
 ゴッサム・アワードでは、“How to Survive a Plague”が受賞。

 ◆外国映画賞
 ・『愛、アムール』(オーストリア・仏・独) 監督:ミヒャエル・ハネケ
 ・『昔々、アナトリアで』“Once Upon A Time in Anatolia”(トルコ) 監督:ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
 ・“Rust And Bone”(仏・ベルギー) 監督:ジャック・オディアール
 ・『シスター』“Sister”(仏・スイス) 監督:ウルスラ・メイヤー
 ・“War Witch”(カナダ) 監督:Kim Nguyen

 『最強のふたり』(仏)、“Beyond the Hills”(ルーマニア)、『NO』(チリ)などが落選。

 ◆「今後の劇場公開を期待したい」映画賞(Someone To Watch Award)
 まだ大きな映画賞などを受賞したりしていない優れたフィクション作品の作り手に贈られる。
 ・“Pincus” 監督:David Fenster
 ・“Gimme the Loot” 監督:Adam Leon
 ・『エレクトリック・チルドレン』“Electrick Children” 監督:レベッカ・トーマス(Rebecca Thomas)

 ◆事実は小説より奇なり(Truer Than Fiction Award)
 まだ大きな映画賞などを受賞したりしていない優れたドキュメンタリー作品の作り手に贈られる。
 ・“Leviathan” 監督:Lucien Castaing-Taylor、Véréna Paravel
 ・“The Waiting Room” 監督:Peter Nicks
 ・“Only the Young” 監督:Jason Tippet、Elizabeth Mims

 ◆ピアジェ・プロデューサー賞(Piaget Producers Award)
 ・“Nobody Walks”(監督:Ry Russo-Young) プロデューサー:Alicia Van Couvering
 ・“Prince Avalanche”(監督:David Gordon Green) プロデューサー:Derrick Tseng
 ・“Stones in the Sun”(監督:Patricia Benoit) プロデューサー:Mynette Louie

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 主な作品のノミネート状況は以下の通りです。

 ・『ムーンライズ・キングダム』(5):作品・監督・助演男優・脚本・撮影
 ・“Beasts of the Southern Wild”(4):作品・監督・主演女優・撮影
 ・“Keep the Lights On”(4):作品・監督・主演男優・脚本
 ・“Silver Linings Playbook”(4):作品・監督・主演女優・脚本
 ・“Middle of Nowhere”(4):主演女優・助演男優・助演女優・カサヴェテス
 ・“Bernie”(2):作品・主演男優
 ・“The Sessions”(2):主演男優・助演女優
 ・“End of Watch”(2):助演男優・撮影
 ・“Seven Psychopaths”(2):助演男優・脚本
 ・“Sound of My Voice”(2):助演女優・第1回
 ・“Fill the Void”(2):第1回・第1回脚本
 ・“Gimme the Loot”(2):第1回・Someone
 ・“Safety Not Guaranteed”(2):第1回・第1回脚本
 ・“Starlet”(2):カサヴェテス・アルトマン

 ゴッサム・アワードを制した『ムーンライズ・キングダム』が5部門で最多ノミネートとなり、それに“Beasts of the Southern Wild”、“Keep the Lights On”、“Silver Linings Playbook”、“Middle of Nowhere”が4部門で続いています。

 全米映画賞レースの下馬評的には、“Silver Linings Playbook”がずば抜けて、“Beasts of the Southern Wild”が追う形になるかと思われましたが、今のところは『ムーンライズ・キングダム』がわずかにリードした形になっています。

 本年度の全米映画賞レースは、上位をメジャー作品が占めているので(『アルゴ』『リンカーン』『レ・ミゼラブル』『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』『フライト』『ダークナイト・ライジング』)、それらが抜けたインディペンデント・スピリット・アワードは、多少物足りない気もしますが、これはこれで悪くありません。

 ノミネート数は多くはありませんが、1年間映画祭をチェックしてきて、ちょっと面白そうと思った“Four”、“End of Watch”、“Seven Psychopaths”、“Your Sister’s Sister”、“Compliance”、“Sound of My Voice”、“Valley of Saints”、“The Perks of Being a Wallflower”、“Robot & Frank”、“Leviathan”などが入っているのがいいですね。
 “Compliance”は、もうちょっとノミネート数を稼ぐのかと思いましたが。

 『ザ・マスター』は、インディペンデントに入るのかどうか、ちょっと判断がつきませんでしたが、同じTWCの“Silver Linings Playbook”がノミネートされて、『ザ・マスター』はノミネートされないというのが、よくわかりません。きっとどこかに規定が書かれてあるんだろうとは思いますが。
 “Magic Mike”は配給がワーナーだけれど、製作は違うのでOKということなのでしょうか。

 映画賞レース的な注目株は、2部門でノミネートされているマシュー・マコノヒーでしょうか。これまで演技面での評価はほとんどないはずで、人気賞であるMTVムービーアワードやピープルズ・チョイス・アワード以外は、ほとんど映画賞らしい映画賞は受賞していませんが、このところ15年ぶりくらいの第2の波が来ているというか(エージャントのおかげ?)、注目作に多数出演しています。上記の作品でも、ノミネートされている“Killer Joe”や“Magic Mike”のほかに、“Bernie”にも出演しています。そのほか、ジェフ・ニコルズの新作やリー・ダニエルズの新作、ジャン=マルク・ヴァレ、マーティン・スコセッシ、サイモン・ウエストと話題作が目白押しです。
 トラブルメーカーという噂もあり、かつてはペネロペ・クルスとつきあっていたという話もあって、浮き沈みも激しい彼ですが、ひょっとすると何年か前のサンドラ・ブロックのように、突如として演技派として評価されることになるのかもしれません。
 決して本命ではありませんが、本年度の映画賞レースを面白くしてくれる人の1人ということになるかもしれませんね。

 そのほか、賞レースがどうなるのかよくわからなかったドキュメンタリー部門と外国(語)映画賞部門も、これで主要作品が見えてきたような気がします。

 インディペンデント・スピリット・アワードは、アカデミー賞を占うものではありませんが、今回、最終的に、アカデミー賞と同じ結果になるのは、主演女優賞と外国語映画賞くらいでしょうか。

 受賞結果発表は、アカデミー賞の前日の2月23日です。

 なお、多くの作品は、当ブログのどこかで紹介しているはずなので、気になる作品があったら、ブログ内検索窓を使って、検索してみてください。

 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 *当ブログ記事

 ・インディペンデント・スピリット・アワード2009 ノミネーション発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200812/article_8.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2009 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200902/article_30.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2010 ノミネーション発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_3.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2010 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201003/article_12.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2011 ノミネーション発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_1.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2011 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201102/article_50.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2012 ノミネーション発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201111/article_28.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2012 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201202/article_43.html

 ・ゴッサム・アワード 2012 発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201211/article_25.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年6月〜2013年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_9.html

 追記:
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2013 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201302/article_41.html

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
インディペンデント・スピリット・アワード2013 ノミネーション発表! 海から始まる!?/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる