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zoom RSS カンヌ国際映画祭2012 審査員&受賞者 会見!

<<   作成日時 : 2012/05/29 01:13   >>

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 カンヌ国際映画祭2012の公式サイトに、審査員と受賞者の記者会見の模様がアップされたので、以下にその試訳を書き出しておきたいと思います。

 公式サイトの記事も日本語で読めるようになっていますが、公式サイトの日本語訳は、明らかな誤訳がちらほらあるほか、機械翻訳っぽさもぬぐえきれないので、それらを参照しつつも、新たに訳しなおしてあります。

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 【審査員の記者会見】

 閉会式に続いて行われた記者会見で、審査員たちが記者たちからの質問に答え、今年の受賞結果について語った。

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 はじめに、審査員長のナンニ・モレッティは、受賞者決定にあたり、審査員どうしで極めて親密にやりとりを重ね、8回もミーティングをし、作品についてたくさん議論したこと、そして、満場一致で賞が決定した作品はなかったことを明らかにした。ラウル・ペック は、それにもかかわらず、「それぞれが他の審査員の視点を考慮にいれ」、「どこかで一致するポイントを見出すことができた」と語った。そして、「私たちは全員、自分たちの選択に満足している」と。

 モレッティは、審査員それぞれに対して、「ユアン・マクレガーの誠実さ、ヒアム・アッバスの情熱、ジャン=ポール・ゴルチエの、理想的な観客たらしめているユーモア、ダイアン・クルーガーの確固たる信念、エマニュエル・ドゥヴォスの優しさ、ラウル・ルイスの資質と教養、アンドレア・アーノルドの溢れんばかりのエネルギー、そして、アレクサンダー・ペインの映画史における知識」と一言ずつコメントし、彼らへの感謝の意を表した。

 モレッティは、また、個人的な見解として、「今年のコンペティションでは、映画監督たちは、物語のキャラクターよりも、自分たちのスタイルに強いこだわりを持っていると思った」と語った。

 受賞者たちの中で、“Holy Motors”ではなく、“Post Tenebras Lux”を監督賞に選んだことについて質問され、モレッティは、“Post Tenebras Lux”と“Holy Motors”と“Paradies: Love”の3作品については特に意見が分かれたことを明かした。「私たちは、満場一致で決めることが正しいとは思わなかった。長い時間をかけて議論し、結果的に最初の作品が選ばれ、他のふたつは選ばれなかったというわけだ。」 アンドレア・アーノルドは、“Post Tenebras Lux”を強く推した審査員のひとりで、「“Post Tenebras Lux”は、勇気があり、優しさがある、愛すべき作品で、人生とそのはかなさに向き合っている」と語った。また、ラウル・ペックは補足して、「この映画は、感情的にも、知性でも、私に大きな感動を与えてくれた。これほどまでに強く、自由で、誠意に満ちた表現は見たことがなかった。この作品は、今日的な問題、つまり夫婦でいることや愛、子供たち、コミュニケーションの欠落、さらには階級闘争を、信じられないくらい詩的なやり方で、私たちに示してくれた」と語った。

 マッツ・ミケルセンの男優賞授与に対して、ユアン・マクレガーは、その「巧みな演技」について言及し、一方、モレッティは、「演出とともに、彼の演技が、作品全体に緊張感をもたらした」と話した。また、これに関連して、「複数の審査員が“Amour”のキャストに男優賞や女優賞を与えたいと主張したが、カンヌ映画祭の規定では、パルムドール、監督賞、グランプリのいずれかを与えた作品には、男優賞や女優賞は与えられないことになっているので、その願いはかなえられなかった」と付け加えている。

 最後に、ひとりのジャーナリストが、コンペティションに出品されていた7つ(?)のアメリカ映画作品がどれも賞を獲得しなかったことに関して、これはアメリカ映画の現状を反映しているのかと尋ねた。これに対し、アレクサンダー・ペインは、「これは映画祭だ。特定の国を表彰するものではなく、セレクトされた作品の中からチョイスを行なうだけだ。ここでなされた結果からアメリカ映画の現状を一般化したりするのは正しくないだろう」と答えた。

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 【受賞者の記者会見】

 クロージングセレモニーでの授賞式を終え、受賞者たちが記者会見に臨んだ。会見の模様の一部をここに紹介する。

 ミヒャエル・ハネケ監督:“Amour”でパルムドールを受賞
 「この作品のストーリーは、私と妻が互いに交わした約束がベースになっています。その約束とはこの映画のような状況に陥っても決して離れないこと。こうしたことはいつ何時起こるかわからないし、広く広まりつつある問題です。私は自分の家族でこの問題に直面し、それがこの映画を作るきっかけになりました。」

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 マッテオ・ガローネ監督:“Reality”でグランプリを受賞
 「書かれてあったことはあまり読んでいません。美しい作品がたくさんあることを知っていたので、私が受賞して驚いています。コンペティション部門は手ごわかった。でも、グランプリを受賞したことでより多くの観客にこの作品を知ってもらえると思うととても幸せです。」

 ケン・ローチ監督:“The Angel's Share”で審査員賞を受賞
 「この映画の登場人物のような人物と一緒に過ごしたら、彼らはとても楽観主義なので、幸せになれるだろうなと考えました。物事を正直に語ろうとするなら、コメディーの形式が最適なのです。」

 クリスティアン・ムンジウ監督:“Beyond the Hills”で脚本賞を受賞
 「この賞を受賞してとても幸せで、ちょっぴり驚いています。なぜなら、この作品はコンペティション部門の中でもっとも長い作品でしたから。私は、何度も台詞を変え、その度に女優たちに大いに助けられました。私はなんとか一貫性を保とうと必死でした。」

 カルロス・レイガダス監督:“Post Tenebras Lux”で監督賞を受賞
 「私の作品は、創作し、分かち合い、世界中で友愛を見つけたいという願いからから生まれています。自分の映画を多くの人が気に入らなかったとしたら君は悲しくないのかいと聞かれたこともあります。多くの映画監督にとって、人を喜ばせることがゴールです。ですが、私のゴールは違います。私が目指しているのは、完全に自由に自分を表現し、誰かに何かを授けることなのです。」

 マッツ・ミケルセン:“The Hunt”で男優賞を受賞
 「今回の受賞は、私にとってもこの作品にとっても重要な瞬間となりました。凡庸な作品からはよい俳優は生まれません。カンヌ滞在中、他の作品を観る機会に恵まれませんでしたが、たくさんの仕事をしました。今度はぜひ審査員に混ぜてほしいですね。そうすれば、たくさんの映画を見に来ることができますから。」

 Cosmina StratanとCristina Flutur:“Beyond the Hills”で女優賞を受賞
 「映画の中とはリズムが違います。撮影から2ヶ月経って、私たちは、今ここにいてこの賞を受賞しました。信じられません。」

 Benh Zeitlin監督:“”Beasts Of the Southern Wild“でカメラドールを受賞
 「今回参加したほぼすべてのスタッフにとって、これは初めての映画でした。私たちはそれまでに小さなプロジェクトや短編でたくさん仕事をしてきました。こ私たちは、この作品を仲間とともにファミリーのようにして作りたいと思いました。映画を撮影している時、このような成功の瞬間がやってくるとは思いも寄りませんでした。」

 L. Rezan Yesbilas:“Silent”で短編部門パルムドールを受賞
 「授賞式の前になっても、自分がここにいることが信じられませんでした。トルコがパルムドールを受賞するのはこれが2度目です。」

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 *当ブログ記事

 ・カンヌ国際映画祭2012 コンペティション部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201205/article_13.html

 ・カンヌ国際映画祭2012 アウト・オブ・コンペティション部門、特別招待作品、ミッドナイト・スクリーニング部門、ある視点部門 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201205/article_19.html

 ・カンヌ国際映画祭2012 カンヌ・クラシック部門、監督週間、批評家週間、他 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201205/article_20.html

 ・カンヌ国際映画祭2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201205/article_23.html

 ・カンヌ国際映画祭2012 コンペティション部門 星取表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201205/article_15.html

 ・カンヌ国際映画祭2012 パルムドール予想オッズ [開幕時]:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201205/article_14.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年1月〜6月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_1.html

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