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zoom RSS ロッテルダム国際映画祭2012 受賞結果!

<<   作成日時 : 2012/02/08 18:43   >>

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 第41回ロッテルダム国際映画祭(1月25日-2月5日)の各賞が発表されました。(2月3日)

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 ◆タイガーアワード

 ◎“Klip (Clip)”(2012/セルビア) 監督:Maja Milos
 物語:ヤスナは、10代半ばの美しい少女。セルビアの田舎町で、気のない母と死の床にある父との生活に幻滅を味わっている。セックスやドラッグなどに耽ってみるが、やがて痛々しい現実と向き合わなければならなくなる。
 監督のMaja Milosは、1983年ベオグラード生まれ。ベオグラード芸術大学で監督学を学び、2006年にはベルリン国際映画祭のベルリナーレ・タレント・キャンパスに参加した。その後、パリのドキュメンタリー映画学校で学ぶ。本作が初監督長編。

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 ◎“Jidan he shitou (鶏蛋和石頭/Egg and Stone)”(2012/中) 監督:ホアン・ジー(黄驥/Huang Ji)
 物語:ホンギは、14歳で、2年前に、都会に働きに行く両親に捨てられるような形で、叔父夫婦の農場に預けられた。彼女は、ここで働かされるのが、嫌で嫌で仕方なかった。そうして7年が過ぎ、彼女は、忙しくて電話もくれない、実母と連絡を取ろうとする。
 監督のHuang Jiは1984年湖南省生まれ。北京電影学院で脚本を学ぶ。好きな監督はクシシュトフ・キェシロフスキと河瀬直美。最初の短編“The Warmth of Orange Peel”はベルリン国際映画祭2009で上映された。本作が初監督長編。
 タイトルは、「卵はどんなに頑張っても石には勝てない」という中国のことわざに由来?

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 製作・撮影・編集は、『再生の朝に-ある裁判官の選択-』でも撮影を手がけた大塚竜治で、監督とは実生活のパートナー。

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 ◎“De Jueves a Domingo”(2012/チリ・オランダ) 監督:Dominga Sotomayor Castillo
 物語:チリ人家族を主人公とするロード・ムービー。一家は、休日旅行をするために車に乗っている。家族は崩壊の危機にあるが、誰もそのことは口にしない。子供たちはビーチに行きたいと考え、父親は家族から離れてアパートで暮らすことを考えている。母親はもう既に存在しない場所にいまだに固執している。みんな、これが最後の家族旅行になるだろうということは薄々気がついている。
 ほとんどのシーンは車の中で撮影されている。
 監督のDominga Sotomayor Castilloは、1985年チリ生まれ。いくつかの短編を発表し、本作で長編監督デビュー。2010年にはカンヌ国際映画祭のシネフォンダシオン部門に“Thursday Till Sunday”のプロジェクトをエントリーし、助成を得ている(2012年完成予定)。第2監督長編“Late to Die Young”は、エルサレム・インターナショナル・フィルム・ラボとバインガー・フィルムラボのプロジェクトにより製作中。
 撮影監督は、フアン・パブロ・レベージャ& パブロ・ストール監督の『ウィスキー』(2004)、ルクレシア・マルテル監督の『頭のない女』(2008)、ナタリア・スミルノフ監督の『幸せパズル』(2010)を手がけるバルバラ・アレバレス。

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 ◆The KNF Award (オランダ映画批評家賞)
 ◎“Klip (Clip)”(2012/セルビア) 監督:Maja Milos

 ◆国際批評家連盟賞
 ・“Neighbouring Sounds(O som ao redor)”(2012/ブラジル) 監督:Kleber Mendonça Filho
 物語:レシフェは、中流階級の人々が暮らす地域で、彼らにセキュリティー・ガードの話が持ち込まれる。それ以前は、そういうことは全く気にかけていなかったのに、急にセキュリティーの必要性を感じ始め、社会に対する不安を募らせる。一方、2人の子を持つ母親は、夜中に吠える番犬のために、安眠を妨げられるようになってしまう。
 監督のKleber Mendonça Filhoは、1968年ブラジルのレシフェ生まれの映画ジャーナリストで、多作の短編作家。本作が初監督長編。

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 [その他のコンペティション作品]

 ・“Z daleka widok jest piekny (It Looks Pretty From a Distance)”(2011/ポーランド・米) 監督:Anka Sasnal、Wilhelm Sasnal
 ・“L”(2012/ギリシャ) 監督:Babis Makridis
 ・“Black's Game”(2012/アイスランド) 監督:Óskar Thor Axelsson
 ・“Living”(2012/ロシア) 監督:Vasily Sigarev
 ・“Babamin Sesi (Voice of My Father)”(2011/トルコ・独) 監督:Orhan Eskiköy、Zeynel Dogan
 ・“In April the Following Year, There Was a Fire”(2012/タイ) 監督:Wichanon Somumjarn
 ・“Gui lái dí rén (Return to Burma)”(2011/台湾・ミャンマー) 監督:Midi Z
 ・“Lo-maen-seu Jo (Romance Joe)”(2011/韓) 監督:Lee Kwang-Kuk
 ・“Mul-go-gi (A Fish)”(2011/韓) 監督:Park Hong-Min
 ・『東京プレイボーイクラブ』“Tôkyô Pureibôi Kurabu (Tokyo Playboy Club)”(2011/日) 監督:奥田庸介
 ・“Sudoeste (Southwest)”(2011/ブラジル) 監督:Eduardo Nunes

 [アウト・オブ・コンペティション部門]

 オープニング作品
 ・“38 Témoins (38 Witnesses)”(仏) 監督:リュカ・ベルヴォー

 クロージング作品
 ・『ハンター』(オーストラリア) 監督:ダニエル・ネットハイム

 【その他の賞】

 ◆NETPAC賞
 ◎“Sentimental Animal(感情動物)”(2011/中) 監督:ウー・チュエン(武權/Wu Quan)
 物語:ウー・イェは、かつては尊敬を集めた優秀な兵士で、今は家長として、養魚場を営んでいる。しかし、ある英雄的な行動の後、身障者となり、話すこともできなくなり、何をするにも介護が必要な身となった。彼は、明らかに最期の時を迎えつつあり、最後の難しい仕事をやり終えなければならない。
 監督のウー・チュエンは、1961年生まれ。マルチメディア・アーティストで、インディペンデント映画作家であり、即興音楽も手がける。1986年北京中央美術学院卒業。

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 ◆タイガーアワード 短編部門 ※1月30日発表
 ◎『Generator』“Generator”(日) 監督:牧野貴
 ◎“Big in Vietnam”(仏) 監督:Mati Diop
 ◎“Springtime”(オランダ) 監督:Jeroen Eisinga

 ◆短編部門 スペシャル・メンション
 ◎“I’m Lisa”(マレーシア) 監督:Charlotte Lim Lay Kuen

 ◆ヨーロッパ映画賞短編賞 ロッテルダム代表作品
 ◎“Im Freien”(オーストリア) 監督:Albert Sackl

 ◆MovieSquad Award
 ◎“Weekend”(2011/英) 監督:Andrew Haigh

 ◆The ARTE France Cinéma Award
 ◎“Duncharon”(ギリシャ) 監督:Athina Rachel Tsangari

 ◆The Eurimages Co-Production Development Award
 ◎“Humidity”(セルビア) 監督:Nikola Ljuca

 ◆The Eurimages Co-Production Development Award スペシャル・メンション
 ◎“The Lunchbox”(インド・米) 監督:Ritesh Batra

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 ベルリン国際映画祭のコンペティション部門が、ヨーロッパ、特に西ヨーロッパを中心としたラインナップだったのに対し、ロッテルダム国際映画祭は、(順番が逆ですが)ベルリン国際映画祭がピックアップしなかった国や地域の監督作品ばかりをエントリーさせています。

 ベルリン国際映画祭が、ある程度以上のキャリアと実力を兼ね備えた監督の作品のコンペティションであるのに対して、ロッテルダム国際映画祭のコンペティションは、ほとんどまだ国際的には知られていない新しい才能を発見・紹介することを目的としているので、自ずと対象作品は違ってきますが、新しい才能を輩出しようとしている国・地域とベルリン国際映画祭コンペティション部門の製作国が全く重ならないというのは、とても象徴的な事柄であるように思います。

 受賞作品に関しては、1本くらいは日本でも紹介され、コンペティション部門そのその他の作品からも1〜2本くらいは紹介されるのが、通例なので、今年の受賞作もたぶんそういうことになるのではないでしょうか。(一番可能性が高いのは中国映画でしょうか。)

 ロッテルダムの受賞作品で日本で劇場公開されたのは、ホン・サンスの『豚が井戸に落ちた日』、ロウ・イエの『ふたりの人魚』、リー・カンションの『迷子』、ヤン・イクチュンの『息もできない』くらいで、決して多くはありませんが、いずれも映画作家として高く評価され、着実にキャリアを築いている(あるいは築きつつある)ので、今年の受賞作もこのクラスの作品であれば、映画祭どまりではなく、劇場公開されるかもしれません。

 なお、作品紹介に関しては、今回は、受賞作のみにとどめましたが、紹介するに値する作品であれば、今後、何度もいろんな映画祭や映画賞に名前が挙がってくるはずなので、他の作品に関しては、そうした機会に譲りたいと思います。

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 *当ブログ記事
 ・第38回ロッテルダム国際映画祭 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200902/article_1.html
 ・第39回ロッテルダム国際映画祭 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_38.html
 ・第39回ロッテルダム国際映画祭 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201002/article_12.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年1月〜6月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_1.html

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