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zoom RSS 第5回ラックス賞 ノミネーション!

<<   作成日時 : 2011/11/08 01:55   >>

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 【ラックス賞】

 ラックス賞というのは、欧州議会(European Parliament)によって贈られる映画賞で、ヨーロッパの現状(拡大と交流)を示すような題材の映画を通して公衆に議論を呼び起こすことと、EU加盟国での映画の普及とを目的として、2007年からスタートしたものです。

 内容から言うと、ローカルで、ドメスティックな内容のものではなく、いろんな出自(出身国や民族)のバックグラウンドを持つ登場人物が出てくる現代劇で、しかもそのことが物語の根幹に関わってくるような作品、あるいは、物語が複数のヨーロッパ諸国にまたがっていて、物語の展開に従って、それぞれの国の実情(現状)が映画の中に映し出されていくような作品、を対象とした映画賞だということになります。

 イメージとしては、ヨーロッパ映画賞や難民映画祭が重なってきますが、汎ヨーロッパ的な作品ということで、より対象作品が限定されることになります。

 投票資格があるのは、欧州議会の議員約800名のみで、議員には、ノミネート発表後、作品の無料の上映会が行なわれることになっています。

 ノミネート作品は3本という規定になっていて、前年の5月1日から当年の6月1日までに劇場公開された作品の中から、欧州議会の文化教育委員会のメンバーがセレクションを行ない、3本に絞り込むというシステムが取られています。

 過去のノミネート&受賞作品は以下の通りです。

 ◆2007年
 ◎『そして、私たちは愛に帰る』(独・トルコ) 監督:ファティ・アキン
 ・『4ヶ月、3週と2日』(ルーマニア) 監督:クリスティアン・ムンジウ
 ・『夜顔』(西・仏) 監督:マノエル・デ・オリヴェイラ

 ◆2008年
 ・『デルタ』(ハンガリー・独) 監督:コーネル・ムンドルッツォ
 ◎『ロルナの祈り』(ベルギー・仏・伊) 監督:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
 ・“Občan Havel”(チェコ) 監督:Miroslav Janek、Pavel Koutecký

 ◆2009年
 ・『ソフィアの夜明け』(映画祭上映題:『イースタン・プレイ』)(ブルガリア) 監督:カメン・カレフ
 ・“Sturm”(独・デンマーク・オランダ) 監督:ハンス=クリスチャン・シュミット
 ◎『君を想って海をゆく』(仏) 監督:フィリップ・リオレ

 ◆2010年
 ・“Plato's Academy(Akadimia Platonos)”(ギリシャ・独) 監督:Filippos Tsitos
 ◎“When We Leave (Die Fremde)”(独) 監督:Feo Aladag
 ・“Illégal”(仏・ベルギー・ルクセンブルク) 監督:Olivier Masset-Depasse

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 第5回ラックス賞のノミネーションは以下の通りです。(7月26日にベネチア国際映画祭ベネチア・デイズ・セクションにて発表)

 ・“Attenberg”(ギリシャ) 監督:Athina Rachel Tsangari
 出演:Ariane Labed、Vangelis Mourikis、Evangelia Randou、Yorgos Lanthimos
 物語:23歳のマリーナは、死にかけの建築家の父親と海沿いの工場町に住んでいる。彼女は、唯一の友だちであるベラのほかにはほとんどつきあうこともなく、ベラが教えてくれる性教育の知識とデイヴィッド・アッテンボローの動物ドキュメンタリーを頼りに人間観察を行なっている。そんな彼女の前に見知らぬ男性が現れ、彼とテーブルサッカーをすることになる。彼女の人間観察は続く……。
 ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門出品。
 第1回グッチ賞ノミネート(Athina Rachel Tsangari)。

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 ・“Les neiges du Kilimanjaro (The Snows Of Kilimanjaro)”(仏) 監督:ロベール・ゲディギャン
 出演:アリアンヌ・アスカリッド(Ariane Ascaride)、ジャン=ピエール・ダルッサン、Gérard Meylan、グレゴワール・ルブランス=ランゲ(Grégoire Leprince-Ringuet)、マリリン・カント(Maryline Canto)、アナイ・ドムスチエ(Anaïs Demoustier)、Adrien Jolivet
 物語:ミシェルは、たとえ失職しても、マリクレールと一緒にいれば幸せだった。ふたりは結婚して30年にもなる仲むつまじい夫婦で、子供や孫たちに囲まれ、友人にも恵まれている。ふたりで行なっている労組活動や政治活動は彼らの誇りであり、人生のビジョンも、彼らの意識と同じように澄み切っていた。そんな彼らの家を、ふたりの武装した覆面男が襲う。強盗はミシェルたちを殴打し、結婚指輪をはずさせ、クレジットカードを盗んで逃走した。彼らは、この出来事に大きなショックを受けるが、襲撃犯が、ミシェルと同じ時期に解雇された元同僚の青年クリストフだったことを知って、さらなるショックを受ける。2人は、やがて、クリストフが、弟たちを養い、教育や健康面にも気を配るやさしい心の持ち主であることを知る。
 『マルセイユの恋』『幼なじみ』のロベール・ゲディギャン監督最新作。
 カンヌ国際映画祭2011ある視点部門出品作品。

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 ・『プレイ』“Play”(スウェーデン・仏・デンマーク) 監督:リューベン・オストルンド
 出演:アナス・アブディラーマン(Anas Abdirahman)、セバスチャン・ブリケット(Sebastian Blyckert)、ヤニク・ディアキィテー(Yannick Diakité)、セバスチャン・ヘグマル(Sebastian Hegmar)、アブディアジズ・ハイロウ(Abdiaziz Hilowle)、ナナ・マヌ(Nana Manu)、ヨーン・オーティス(John Ortiz)、ケヴィン・ヴァズ(Kevin Vaz)
 物語:5人組の黒人の少年グループが、ショッピング・モールで今日の獲物を探している。彼らは、裕福そうな白人少年に「携帯電話を見せてくれ」と声をかけ、相手が見せると「これは弟がなくした携帯だ。このキズが証拠だ。これをどこでみつけた? 弟に確認させるからついて来い」と言いがかりをつける。狙われた少年たちは、そんなはずはないと思いながらも、抵抗できず、彼らの言いなりになってついて行くことになる。一方、列車の中に持ち主のわからない揺りかごが見つかり、乗務員が右往左往させられる。
 本作は、2006年から2008年にかけてスウェーデンのヨーテボリで実際に起こった約40件の少年犯罪に基づいている。少年たちは、12歳から14歳まででグループを構成していて、他の少年たちから盗みを働いていた。その手口は、「リトル・ブラザー・ナンバー」とか「ブラザー・トリック」と呼ばれるもので、暴力的ではなく、もっと手の込んだもので、役割分担がなされた、ギャング顔負けのものであったという。
 監督のリューベン・オストルンドは、長編“Involuntary (De Ofrivilliga)”が米国アカデミー賞2010 スウェーデン代表作品に選ばれ、短編“Händelse Vid Bank”がベルリン国際映画祭2010 短編部門金熊賞を受賞している。
 カンヌ国際映画祭2011監督週間出品。The Séance "Coup de coeur" prize受賞。
 東京国際映画祭2011 コンペティション部門出品。監督賞受賞。

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 投票期間は10月11日〜11月10日。授賞式は、11月16日です(@ストラスブール)。

 ちなみに、その他の候補作品は、以下のような作品でした。(7月3日にカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭にて発表)

 ・『ニーチェの馬』“A Torinói ló (The Turin Horse)”(ハンガリー・仏・スイス・独) 監督:タル・ベーラ
 ・『エッセンシャル・キリング』“Essential Killing”(ポーランド・ノルウェー・アイルランド・ハンガリー) 監督:イエジー・スコリモフスキ
 ・“Habemus Papam”(伊・仏) 監督:ナンニ・モレッティ
 ・“Le Havre”(フィンランド・仏・独) 監督:アキ・カウリスマキ
 ・“Mistérios de Lisboa (The Mysteries of Lisbon)”(ポルトガル) 監督:ラウル・ルイス
 ・“Morgen”(仏・ルーマニア・ハンガリー) 監督:Marian Crisan
 ・『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』“Pina”(独) 監督:ヴィム・ヴェンダース

 ヨーロッパ映画賞のノミネート作品とラックス賞のノミネート作品をチェックすれば、過去1年間のめぼしいヨーロッパ映画は大体押さえることができそうです。

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 *当ブログ記事
 ・第4回ラックス賞:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201007/article_27.html
 ・第3回ラックス賞:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_43.html

 ・映画祭&映画賞カレンダー 2011年6月〜2012年2月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201106/article_3.html

 追記:
 2011年度のラックス賞は、“Les neiges du Kilimanjaro (The Snows Of Kilimanjaro)”に決まりました。

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