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zoom RSS 早くも2012年米国アカデミー賞を予想してみました!

<<   作成日時 : 2011/03/10 02:48   >>

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 米国アカデミー賞の発表からまだ10日しか経っていませんが、もう既に次のアカデミー賞の賞レースが始まっていて、いくつかの映画サイトでは予想が発表されています。

 当ブログでは、1年前にも同様の記事(http://umikarahajimaru.at.webry.info/201003/article_25.html)を書いていますが、3月時点での予想は、当らずといえども遠からずというか、映画賞レースが本格化するまでに9ヶ月、ノミネーション発表までに10ヶ月もあるというのにも拘らず、けっこう当っていてびっくりしてしまいます。

 まあ、これはこの予想の確度が高いというよりは、「アカデミー賞は一度ノミネートされると次からもノミネートされやすくなる」というのがわかっているのと、アカデミー賞常連組を集めた作品を、各映画会社が企画し、ノミネートされるようにちょうどいいタイミングで全米公開するように持っていくというのが、パターン化していて、「アカデミー賞クラスの作品」があらかじめわかっているから、ということだったりもします。

 完成して、お披露目されてみれば、そんなレベルの作品ではなかったということもないではありませんが、インディーズ作品からダークホースが出てくることはあっても、基本的には、2011年度の映画賞レースのコンテンダーは、以下の作品群の中から出るのはほぼ間違いありません。

 下記の予想は、indieWIREの予想をベースに、そのほかの予想をミックスして書き出してあります。

 全米配給が決まっていない作品、公開日が未定の作品もありますが、概ね、全米公開の早い順に並べてあります。

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 【2011年度全米映画賞レース 主要作品】

 ・“The Tree of Life”(米)
 監督:テレンス・マリック
 出演:ブラット・ピット、ショーン・ペン、ジェシカ・チャスティン、フィオナ・ショウ、ジェシカ・チャスティン
 物語:1950年代を舞台にした3人の兄弟とその家族の物語。
 撮影:エマニュエル・ルベツキ
 美術:ジャック・フィスク
 衣裳:ジャクリーン・ウェスト
 音楽:アレクサンドル・デプラ
 アカデミー賞での実績は、『天国の日々』で撮影賞受賞、衣裳賞・録音賞・作曲賞ノミネート、『シン・レッド・ライン』での作品賞・監督賞・脚色賞・編集賞・録音賞・作曲賞ノミネート、『ニュー・ワールド』で撮影賞ノミネート。
 フランス公開は2011年5月18日、アメリカ公開は5月27日。アメリカでの配給はフォックス・サーチライト・ピクチャーズ。
 日本では、ウォルト・ディズニー配給で、8月公開予定。

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 ・“Beginners”(米)
 監督:マイク・ミルズ
 出演:ユアン・マクレガー、クリストファー・プラマー、メラニー・ロランゴラン・ヴィシュニック
 物語:父親(クリストファー・プラマー)は、息子(ユアン・マクレガー)に、自分が末期ガンであり、しかもゲイであることを告白する。
 トロント国際映画祭2010 GALA PRESENTATIONS部門出品。
 全米公開は、2011年6月3日。イギリス配給はパラマウント、全米配給はフォーカス・フィーチャーズ。

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 ・“The Help”(米)
 監督:テイト・テイラー
 出演:エマ・ストーン、ブライス・ダラス・ハワード、Ahna O'Reilly、アリソン・ジャネイ、マイク・ヴォーゲル、シシー・スペイセク、ヴィオラ・デイヴィス、ジェシカ・チャスティン
 物語:舞台は60年代初期のミシシッピ州ジャクソン。物語は3人の視点で語られる。1人は、中年のアフロ・アメリカンのメイド、アイビリーンで、彼女の人生は白人の子どもたちを育てることに捧げられ、つい最近、唯一の自分の息子を失ったばかり。2人目は、同じく、アフロ・アメリカンのメイド、ミニーで、彼女は、お金に困っているのにも拘らず、白人の雇い主とケンカして、職を失うということを繰り返している。3人目は、若い白人女性ユージェニアで、彼女は、大学卒業後、故郷に帰ってきて、子供時代に謎の失踪を遂げたメイドを探そうとする。人種の壁もあって交わることのなかった3つの人生は、やがて1つに絡まりあっていく……。
 Kathryn Stockettの同名小説の映画化。
 全米公開は、8月12日予定。製作はドリームワークス、1492 Picturesほか、全米配給は、ウォルト・ディズニー。

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 ・“A Dangerous Method”(仏・アイルランド・英・独・カナダ)
 監督:デイヴィッド・クローネンバーグ
 脚本:クリストファー・ハンプトン
 出演:ヴィゴ・モーテンセン、キーラ・ナイトレイ、マイケル・ファスベンダー、ヴァンサン・カッセル、サラ・ゴードン
 フロイトとユングの関係を描いた作品で、ヴィゴ・モーテンセンがフロイトを、マイケル・ファスベンダーがユングを、ヒロインのサビーナをキーラ・ナイトレイが演じる。
 クリストファー・ハンプトンの戯曲“The Talking Cure”の映画化。
 物語:ユングは、ヒステリー症の患者、若いロシア人女性サビーナに、フロイトのお話療法を試す。それは成果を上げていくが、それと同時に彼は患者であるはずのサビーナに恋してしまう。一方、ユングの実験結果を聞いたフロイトは、彼を自分の後継者に指定するが、ユングが自分の独自の手法を付け加えたことを知り、その後、袂を分かってしまう。
 撮影:ピーター・サシツキー
 衣裳:デニース・クローネンバーグ
 音楽:ハワード・ショア
 製作:ジェレミー・トーマス
 お披露目はカンヌでしょうか。カンヌのコンペティション部門に選出されれば、6年ぶり、4作目です(これまでの受賞結果は『クラッシュ』の審査員特別賞どまりです)。
 クローネンバーグ作品は、これまでキャストがアカデミー賞にノミネートされたことはあっても、作品賞や監督賞にノミネートされたことはないので、今回、この作品でどこまで行けるかが注目されます。実在の人物を描いた作品は、アカデミー賞が好むところですが、題材的に作品賞や監督賞はどうなのかなという気はしないでもありません。やはり今回もキャスト関係のノミネーションにとどまるでしょうか。
 これまでの受賞&ノミネート記録は、『ザ・フライ』でのメイキャップ賞受賞、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』の助演男優賞&脚色賞ノミネート、『イースタン・プロミス』の主演男優賞ノミネート。
 イギリスでの配給はライオンズゲート、フランスの配給はMars、その他のヨーロッパは主にユニバーサルが配給するようです。全米はまだ配給会社が決まっていません。
 公開時期未定。

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 ・“The Descendants”(米)
 監督:アレクサンダー・ペイン
 出演:ジョージ・クルーニー、ジュディー・グリア、マシュー・リラード、ボー・ブリッジス、シャイリーン・ウッドレー、ロバート・フォースター
 物語:大地主が、妻の船事故の後、2人の娘との関係を再構築しようとする。
 Kaui Hart Hemmingsの同名の小説の映画化。
 アカデミー賞での実績は、『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!』で脚色賞ノミネート、『アバウト・シュミット』で主演男優賞&助演女優賞ノミネート、『サイドウェイ』で脚色賞受賞、作品賞・監督賞・助演男優賞・助演女優賞ノミネート。
 全米配給はフォックス・サーチライト・ピクチャーズ。日本での配給はたぶん20世紀フォックス映画。
 公開時期未定。

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 ・“We Need To Talk About Kevin”(英)
 監督:リン・ラムジー
 出演:ティルダ・スウィントン、ジョン・C・ライリー、エズラ・ミラー、シオバン・ファロン
 物語:高校で生徒や教師を殺害したケヴィンのことを、母エヴァが、疎遠になった夫への手紙に綴るというスタイルで語る。
 Lionel Shriverの同名小説の映画化。
 撮影:シーマス・マクガーヴィー
 音楽:ジョニー・グリーンウッド
 リン・ラムジーの、9年ぶり、3本目の長編監督作品(その間に『ラブリーボーン』の脚本を降ろされたりもしたようです。)。
 題材的には、東京国際映画祭2010でも上映された『ビューティフル・ボーイ』に似た作品ということになるでしょうか。
 イギリス公開は、2011年9月2日予定。
 製作はBBC Films他、イギリス配給はArtificial Eye。全米配給は未定。

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 ・“Moneyball”(米)
 監督:ベネット・ミラー
 脚本:アーロン・ソーキン、スティーヴン・ザイリアン
 出演:ブラット・ピット、ジョナ・ヒル、ロビン・ライト、クリス・プラット、フィリップ・シーモア・ホフマン
 オークランド・アスレチックスのゼネラル・マネージャー、ビリー・ビーンについてのノンフィクション『マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男』(マイケル・ルイス著)を元に、彼の球団経営をドラマ化した作品。ビリー・ビーン役はブラット・ピット。
 撮影:ウォーリー・フィスター
 製作:スコット・ルーディン、マイケル・デ・ルカ、レイチェル・ホロヴィッツ
 全米公開は2011年9月23日予定。全米配給はコロンビア・ピクチャーズ。
 日本では、ソニー・ピクチャーズ配給で、10月公開予定。

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 ・“The Ides of March”(米)
 監督:ジョージ・クルーニー
 脚本:グラント・ヘスロフ、ジョージ・クルーニー
 出演:ライアン・ゴズリング、ジョージ・クルーニー、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド、ポール・ジアマッティ、フィリップ・シーモア・ホフマン、マックス・ミンゲラ、ジェフリー・ライト
 物語:若き大統領候補のスポークスマンを務める青年が、キャンペーン期間中に、ベテラン関係者に翻弄され、いいように利用される。
 ボー・ウィリモン(Beau Willimon)の戯曲“Farragut North”の映画化。
 監督作品では、『グッドナイト&グッドラック』でアカデミー賞監督賞にノミネート。
 今回、監督作品と出演作品でダブル・ノミネートを受けるとすれば、『グッドナイト&グッドラック』でアカデミー賞監督賞にノミネートされ、『シリアナ』で助演男優賞を受賞した2006年以来6年ぶりとなります。
 グラント・ヘスロフの長編作品での脚本執筆は、『グッドナイト&グッドラック』以来。
 全米公開は2011年10月14日。配給はソニー・ピクチャーズ。

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 ・“Contagion”(米)
 監督:スティーヴン・ソダーバーグ
 脚本:スコット・Z・バーンズ
 出演:マット・デイモン、グウィネス・パルトロウ、マリオン・コティヤール、ケイト・ウィンスレット、ジョン・ホークス、ジュード・ロー、ローレンス・フィッシュバーン
 物語:恐ろしい伝染病の脅威と、それに立ち向かいアウトブレイクを防ごうとする医師と疾病予防センターの活躍を描く。
 製作:スティーヴン・ソダーバーグ、マイケル・シャインバーグ、グレゴリー・ジェイコブズ、ステイシー・シェール
 スティーヴン・ソダーバーグ個人のアカデミー賞での実績は、『セックスと嘘とビデオテープ』の脚本賞ノミネート、『エリン・ブロコビッチ』の監督賞ノミネート、『トラフィック』での監督賞受賞です。この10年間はアカデミー賞に全くからんでいません。
 そのほかの部門では、『アウト・オブ・サイト』で脚色賞・編集賞ノミネート、『エリン・ブロコビッチ』で主演女優賞受賞、作品賞・助演男優賞・脚本賞ノミネート、『トラフィック』で助演男優賞・脚色賞・編集賞受賞、作品賞ノミネート、『さらば、ベルリン』で作曲賞ノミネート。
 全米公開は2011年10月21日予定。配給はワーナー・ブラザース映画。

 ・“Hugo Cabret”(米)
 監督:マーティン・スコセッシ
 出演:エイサ・バターフィールド、クロエ・モレッツ、ジュード・ロー、エミリー・モーティマー、ベン・キングスレー、クリストファー・リー、マイケル・ピット、サッシャ・バロン・コーエン、レイチェル・グリフィス、マイケル・スタールバーグ
 物語:「舞台は1930年代のパリ。主人公はパリ駅の時計台に隠れ住む12歳の孤児ユゴー。彼は、父が遺したからくり人形に隠された秘密を探っていくうちに、不思議な少女イザベルに出会う。からくり人形には二人の運命をも変えていく秘密が隠されていたのだ。......からくり人形のぜんまいが動き始めるとき、眠っていた物語が動き出す! 」
 撮影:ロバート・リチャードソン
 編集:テルマ・スクーンメイカー
 美術:ダンテ・フェレッティ
 音楽:ハワード・ショア
 製作:マーティン・スコセッシ、グレアム・キング、ティム・ヘディントン、ジョニー・デップ
 ブライアン・ゼルズニックの『ユゴーの不思議な発明』(アスペクト)の映画化。
 2011年11月23日全米公開予定。配給はパラマウント。
 日本ではソニー・ピクチャーズ配給で、2011年12月公開予定。

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 ・“War Horse”(英・米)
 監督:スティーヴン・スピルバーグ
 出演:トビー・ケベル、エミリー・ワトソン、ベネディクト・カンバーバッチ、デイヴィッド・シューリス、エディー・マーサン、ディヴィッド・クロス、ピーター・ミュラン、ニエス・アレストリュプ
 物語:アルバートと馬のジョーイは大の親友だった。しかし、第一次世界大戦で、ジャーイが戦場に送られることになって、2人の仲は引き裂かれてしまう。アルバートは、軍隊に入隊するには若すぎたので、ジョーイを助けるために独りフランスに向かう。
 マイケル・モーパーグの同名小説の映画化。
 撮影:ヤヌス・カミンスキー
 美術:リック・カーター
 音楽:ジョン・ウィリアムス
 製作:スティーヴン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディー、フランク・マーシャル、レヴェル・ゲスト
 内容的には、『太陽の帝国』と『プライベート・ライアン』を足して2で割ったような感じの作品になるでしょうか。
 スピルバーグ本人がアカデミー賞に大きくからむとすれば、それは『ミュンヘン』以来6年ぶりのことになります。監督賞を受賞すれば、『プライベート・ライアン』以来13年ぶり3回目のことになりますが、果たして……。
 全米公開は12月28日。配給はウォルト・ディズニー。日本公開は2002年春休みくらいでしょうか。

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 ・“Extremely Loud and Incredibly Close”(米)
 監督:スティーヴン・ダルドリー
 脚本:エリック・ロス
 出演:トーマス・ホーン、トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、ジョン・グッドマン、マックス・フォン・シドー、ジェームズ・ガンドルフィニ、ジェフリー・ライト、ヴィオラ・デイヴィス
 物語:発明家で、宝石デザイナーで、天体物理学者で、タンバリン奏者で、平和主義者である9歳の少年が、同時多発テロで死んだ父の残した謎めいた手がかりを頼りにニューヨークを探索する。
 撮影:クリス・メンゲス
 衣裳:アン・ロス
 製作:スコット・ルーディン、セリア・D・コスタス
 Jonathan Safran Foerの同名小説の映画化。
 アカデミー賞での実績は、『リトル・ダンサー』で監督賞・脚本賞・助演女優賞ノミネート、『めぐりあう時間たち』で主演女優賞受賞、作品賞・監督賞・助演男優賞・助演女優賞・脚色賞・編集賞・衣裳賞・作曲賞ノミネート。『愛を読むひと』で主演女優賞受賞、作品賞・監督賞・脚色賞・撮影賞ノミネート。
 公開時期未定。
 全米配給はパラマウント=ワーナー。

 ・“Young Adult”(米)
 監督:ジェイソン・ライトマン
 出演:シャーリーズ・セロン、パトリック・ウィルソン、エリザベス・リーサー
 脚本:ディアブロ・コーディー
 物語:離婚した女性作家が、ミッドウェストを離れて、故郷に戻り、今は結婚して、家族もある昔なじみとよりを戻そうとする。
 撮影:エリック・スティールバーグ
 製作:ジェイソン・ライトマン、シャーリーズ・セロン、ディアブロ・コーディー、他
 『JUNO/ジュノ』の監督と脚本家が再びタッグを組んだ作品。
 アカデミー賞での実績は、『JUNO/ジュノ』で脚本賞受賞、作品賞・監督賞・主演女優賞ノミネート、『マイレージ、マイライフ』で作品賞・監督賞・主演男優賞・助演女優賞×2・脚色賞ノミネート。
 全米配給もワールド・セールスもパラマウント。公開時期は未定。

 ・“The Iron Lady”(英)
 監督:フィリダ・ロイド
 脚本:マイケル・ハースト、アビ・モーガン
 出演:メリル・ストリープ、ジム・ブロードベント、アンソニー・ヘッド、リチャード・E・グラント、ロジャー・アレム
 物語:マーガレット・サッチャーの半生を描く。
 撮影:エリオット・デイヴィス
 衣裳:コンソラータ・ボイル
 メリル・ストリープが、『マンマ・ミーア!』のフィルダ・ロイドと再びタッグを組んだ作品。制作には、『エリザベス』とか『クイーン』とか『THE TUDOR』等のスタッフで万全の態勢で臨む。
 製作はフィルム・カウンシル、フィルム4、パテ、全米配給は20世紀フォックス映画。公開時期は未定。

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 ・“Take Shelter”(米)
 監督:Jeff Nichols
 出演:ケイティ・ミクソン、マイケル・シャノン、ジェシカ・チャスティン
 全米配給はソニー・ピクチャーズ・クラシックス。公開時期未定。

 ・“My Week With Marilyn”(英)
 監督:Simon Curtis
 出演:ミシェル・ウィリアムズ、エマ・ワトソン、デレク・ジャコビ、ケネス・ブラナー、ジュリア・オーモンド、ジュディー・デンチ、ドミニク・クーパー、エディー・レッドマイン、ダグレイ・スコット
 物語:ローレンス・オリヴィエのスタッフだったコリン・クラークが、『王子と踊子』撮影時の、オリヴィエとマリリン・モンローのことを語る。
 ローレンス・オリヴィエ役はケネス・ブラナー、モンロー役はミシェル・ウィリアムズ、アーサー・ミラー役はダグレイ・スコット。
 製作は、フィルム・カウンシル、BBC Films、ワインスタイン・カンパニー他。ワールド・セールスはワインスタイン・カンパニー。公開時期は未定。

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 ・“Albert Nobbs”(英・アイルランド)
 監督:ロドリゴ・ガルシア
 脚本:グレン・クローズ、ジョン・バンヴィル
 出演:グレン・クローズ、ミア・ワシコウスカ、アーロン・ジョンソン、ジョナサン・リース・マイヤーズ、ブレンダン・グリーソン
 物語:男性社会だった19世紀末のアイルランドを生き抜いていくために、男性に扮して、Albert Nobbsとして執事を務めた女性の生き方を描く。
 撮影:マイケル・マクドノー
 音楽:ブライアン・バーン
 アイルランド人小説家Geroge Mooreの短編小説の映画化。
 アカデミー賞の常連だったグレン・クローズも、気づけば、TV作品か、映画に出ても小さな役ばかりという状態で、アカデミー賞とも『危険な関係』(1988)以来20年以上も遠ざかっていて、今回、満を持して、製作から脚本・主演まで務めて、映画界復活に挑む意欲作。
 ロドリゴ・ガルシアは、わりといいところまで行きながら、これまで、アカデミー賞には全くからんでいません。
 全米配給は未定。

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 ・“Take This Waltz”(カナダ)
 監督・脚本・製作:サラ・ポーリー
 出演:ミシェル・ウィリアムズ、セス・ローガン、サラ・シルバーマン
 2つの異なるタイプの愛の間で揺れる女性の物語。
 公開未定。

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 ・“J. Edgar”(米)
 監督:クリント・イーストウッド
 脚本:ジャスティン・ランス・ブラック
 出演:レオナルド・ディカプリオ、アーミー・ハマー、ナオミ・ワッツ、ジョシュ・ルーカス、ジュディー・デンチ、エド・ウェストウィック、ダーモット・マルロニー
 私生活では、ホモセクシャルで服装倒錯者だったという噂もあるFBI長官のJ・エドガー・フーバーのスキャンダラスな人生を描く。
 撮影:トム・スターン
 美術:ジェームズ・J・ムラカミ
 衣裳:デボラ・ホッパー
 製作:クリント・イーストウッド、ブライアン・グレイザー、ロン・ハワード、ロバート・ローレンツ
 公開時期未定。全米配給はワーナー・ブラザース映画。
 日本配給もワーナー・ブラザース映画。2011年冬公開予定?

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 【サンダンス枠】

 ドラマ部門では、サンダンス映画祭出品作・受賞作から約3作品がノミネートされるのが通例になっています。2010年度でいえばUS部門から『ウィンターズ・ボーン』と『キッズ・オールライト』と『ブルーバレンタイン』の3作品と、ワールド部門から“Animal Kingdom”でした。さて、2011年度は―

 ・“Like Crazy” 監督:Drake Doremus
 出演:アントン・イェルチン、フェリシティ・ジョーンズ、ジェニファー・ローレンス、Charlie Bewley、アレックス・キングストン
 物語:若いアメリカ人青年とイギリス人の娘が大学で出会って恋に落ちる。しかし、やがて彼女の方が国に帰らなければならなくなり、彼らの愛が試されることになる。果たして、彼らは遠距離恋愛に耐えられるのだろうか。
 US部門 審査員グランプリ受賞作品。
 パラマウント配給で全米公開決定。公開時期未定。

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 ・“Another Happy Day” 監督:Sam Levinson
 出演:デミ・ムーア、ケイト・ボスワース、ジェフリー・デマン、エレン・バーキン、エレン・バースティン、トーマス・ヘイデン・チャーチ
 物語:向こう見ずな兄弟が、すっかりテンパってしまった母親によってカオスと化した家族の結婚式に巻き込まれていく。
 US部門 編集賞受賞。
 全米公開未定。

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 ・“Pariah” 監督:Dee Rees
 出演:Adepero Oduye、Pernell Walker、キム・ウェイアンズ(Kim Wayans)、チャールズ・パーネル(Charles Parnell)、アーシャ・デイヴィス(Aasha Davis)
 物語:親友を失うか、家族を破壊するかの選択を迫られた時、ブロンクスのティーンテージャーは、内面の葛藤をごまかして、悲嘆に耐え、ヤケになって、性的な表現を求めるという方向に向かう。
 US部門 撮影賞受賞。
 フォーカス・フィーチャーズ配給にて全米公開決定。公開時期未定。

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 ・“Circumstance”(米・イラン) 監督:Maryam Keshavarz
 出演:Nikohl Boosheri、Sarah Kazemy、Reza Sixo Safai、Soheil Parsa、Nasrin Pakkho
 物語:裕福なイラン人家族がいて、ティーンエージャー娘の性の目覚めとその兄の危険な妄想を懸命になって押さえ込もうとする。
 US部門 観客賞受賞。
 Participant Media=Roadside Attractions配給にて全米公開決定。公開時期未定。

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 ・“Tyrannosaur”(英) 監督:Paddy Considine
 出演:ピーター・ミュラン、エディー・マーサン、オリヴィア・コールマン
 物語:ジョゼフには、怒りや暴力で自分を痛めつけるという性癖があった。そんな彼は、クリスチャンのチャリティー・ショップで働いている女性ハンナの中に救いを見出す。しかし、そんな彼女にも恐るべき秘密があった……。
 ワールド部門 監督賞受賞。
 Strand Releasing配給にて全米公開決定。公開時期未定。

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 【ドキュメンタリー部門】

 ドキュメンタリー部門ノミネーションの約半数は、サンダンス映画祭出品作・受賞作から出ることが通例になっているので、ここでも2011年サンダンス映画祭出品作から作品をピックアップしてあります。

 ・“How to Die in Oregon” 監督:Peter D. Richardson
 1994年にアメリカで初めて成立したオレゴン州の尊厳死法に関するドキュメンタリー。
 審査員グランプリ受賞。
 公開未定。

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 ・“If a Tree Falls: A Story of the Earth Liberation Front” 監督:Marshall Curry
 地球解放戦線(ELF:The Earth Liberation Front)は、ラディカルな環境団体で、FBIもアメリカで最悪のテロ組織であるとして恐れている。ELFのメンバーのダニエル・マッゴーワン(Daniel McGowan)は、オレゴンの材木工場を放火し、200万ドルにもおよぶ損害を出してことで、罪に問われ、刑務所に入れられている。しかし、本当に悪いのは誰なのだろうか?
 編集賞受賞。
 公開未定。

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 ・“Buck” 監督:Cindy Meehl
 “非暴力”の持つ力についての物語。ベテラン調教師のバック・ブレナマン(Buck Brannaman)は、体罰によらず、敬意でもって、馬を手なずけて、人間の相棒へと仕上げていく。
 観客賞受賞。
 Sundance Selects配給にて全米公開決定。

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 【アニメーション部門】

 見どころは、なんといっても、『カーズ』以来5年ぶりの監督作品を手がけるジョン・ラセターが初めての長編アニメーション賞を受賞できるかどうかです。

 ・『カンフー・パンダ2』 監督:Jennifer Yuh
 全米公開は2011年5月26日。

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 ・『カーズ2』 監督:ジョン・ラセター、Brad Lewis
 全米公開は2011年6月24日。

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 ・“Puss in Boots” 監督:クリス・ミラー
 全米公開は2011年11月4日。

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 ディズニーの長編アニメーションは『くまのプーさん』しかなく、『くまのプーさん』をどういじってみても、これで長編アニメーション賞を狙うのはちょっと難しそうです。

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 【部門ごとの予想】

 ◆作品賞
 ・“A Dangerous Method”
 ・“The Descendants”
 ・“Extremely Loud and Incredibly Close”
 ・“Hugo Cabret”
 ・“The Ides of March”
 ・“J. Edgar”
 ・“The Tree of Life”
 ・“War Horse”
 ・“We Need To Talk About Kevin”
 ・“Young Adult”

 ◆監督賞
 ・ジョージ・クルーニー “The Ides of March”
 ・デイヴィッド・クローネンバーグ “A Dangerous Method”
 ・スティーヴン・ダルドリー “Extremely Loud and Incredibly Close”
 ・テレンス・マリック “The Tree of Life”
 ・スティーヴン・スピルバーグ “War Horse”

 ◆主演男優賞
 ・レオナルド・ディカプリオ “J. Edgar”
 ・マイケル・ファスベンダー “A Dangerous Method”
 ・ライアン・ゴズリング “The Ides of March”
 ・トム・ハンクス “Extremely Loud and Incredibly Close”
 ・ブラット・ピット “The Tree of Life”または“Moneyball”

 ◆主演女優賞
 ・グレン・クローズ “Albert Nobbs”
 ・メリル・ストリープ “The Iron Lady”
 ・ティルダ・スウィントン “We Need To Talk About Kevin”
 ・シャーリーズ・セロン “Young Adult”
 ・ミシェル・ウィリアムズ “My Week With Marilyn”または“Take This Waltz”

 ◆助演男優賞
 ・ジム・ブロードベント “The Iron Lady”
 ・フィリップ・シーモア・ホフマン “The Ides of March”または“Moneyball”
 ・ヴィゴ・モーテンセン “A Dangerous Method”
 ・クリストファー・プラマー “Beginners”
 ・ジョン・C・ライリー “We Need To Talk About Kevin”

 ◆助演女優賞
 ・ジェシカ・チャスティン “The Tree of Life”または“The Help”または“Take Shelter”
 ・ヴィオラ・デイヴィス “The Help”または“Extremely Loud and Incredibly Close”
 ・ジュディー・デンチ “My Week With Marilyn”
 ・キーラ・ナイトレイ “A Dangerous Method”
 ・ナオミ・ワッツ “J. Edgar”

 ◆オリジナル脚本賞
 ・“Contagion”
 ・“J. Edgar”
 ・“Take This Waltz”
 ・“The Tree of Life”
 ・“Young Adult”

 ◆脚色賞
 ・“A Dangerous Method”
 ・“Extremely Loud and Incredibly Close”
 ・“The Ides of March”
 ・“War Horse”
 ・“We Need To Talk About Kevin”

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 2011年度の特徴は、実話ベースの作品が多いこと(2010年度はあまり多くなかった)と、アメリカの女優が賞狙いの作品を撮りにみんなイギリスに行っていることです。

 特に、女優陣の必死さは、こうした作品の概要からだけでも伝わってきて、恐ろしいほどです。メリル・ストリープは今回外してもまだ余裕でしょうが、グレン・クローズあたりは、結果的に、誰にも見向きもされなかったら(全く評価されない作品になってしまったら)、相当にショックでしょうね。

 *参考サイト
 ・indieWire:http://www.indiewire.com/article/for_your_consideration_early_2012_oscar_predictions/
 ・ONLY GOOD MOVIES:http://www.onlygoodmovies.com/good/movies/2012/oscar/

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