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zoom RSS 2010年度フランス映画の32本! リュミエール賞2011 ノミネーション発表!

<<   作成日時 : 2010/12/23 18:41   >>

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 外国人記者によるフランス映画の映画賞(フランス版ゴールデン・グローブ賞のようなもの)、第16回リュミエール賞のノミネーションが発表になりました。(12月21日)

 ◆作品賞
 ・“Carlos” 監督:オリヴィエ・アサイヤス
 ・『神々と男たち』 監督:グザヴィエ・ボーヴォワ
 ・“Gainsbourg (Vie héroïque)”(Je T’Aime, Moi Non Plus) 監督:ジョアン・スファール(Joann Sfar)
 ・『ゴースト・ライター』 監督:ロマン・ポランスキー
 ・『イリュージョニスト』 監督:シルヴァン・ショメ

 ◆監督賞
 ・マチュー・アマルリック “Tournée (On Tour)”
 ・オリヴィエ・アサイヤス “Carlos”
 ・グザヴィエ・ボーヴォワ 『神々と男たち』
 ・ロマン・ポランスキー 『ゴースト・ライター』
 ・ジョアン・スファール(Joann Sfar) “Gainsbourg (Vie héroïque)”(Je T’Aime, Moi Non Plus)

 ◆脚本賞
 ・ジュリー・ベルトゥチェリ(Julie Bertuccelli) “L'Arbre(The Tree)”(監督:ジュリー・ベルトゥチェリ)
 ・オリヴィエ・ローレル(Olivier Lorelle)、ラシッド・ブシャール “Hors-la-loi(Outside the Law)”(監督:ラシッド・ブシャール)
 ・ロバート・ハリス、ロマン・ポランスキー 『ゴースト・ライター』
 ・Michel Leclerc、Baya Kasmi “Le nom des gens (The Names of Love)”(監督:Michel Leclerc)
 ・Géraldine Nakache、Hervé Mimran “Tout ce qui brille(All That Glitters)”(監督:Géraldine Nakache、Hervé Mimran)

 ◆男優賞
 ・ロマン・デュリス “L'arnacoeur(Heartbreaker)”(監督:Pascal Chaumeil)、“L'homme qui voulait vivre sa vie(The Big Picture)”(監督:Eric Lartigau)
 ・エリック・エルモスニーノ(Eric Elmosnino)  “Gainsbourg (Vie héroïque)”(Je T’Aime, Moi Non Plus)
 ・マイケル・ロンズデール 『神々と男たち』
 ・エドガー・ラミレス “Carlos”
 ・ランベール・ウィルソン 『神々と男たち』、“La princesse de Montpensier(The Princess of Montpensier)”(監督:ベルトラン・タヴェルニエ)

 ◆女優賞
 ・ジュリエット・ビノシュ 『トスカーナの贋作』(監督:アッバス・キアロスタミ)
 ・イザベル・カレ “Les Emotifs Anonymes”(監督:Jean-Pierre Améris)
 ・カトリーヌ・ドヌーヴ 『しあわせの雨傘』(監督:フランソワ・オゾン)
 ・リュディヴィーヌ・サニエ “Pieds nus sur les limaces(Lily Sometimes)”(監督:ファビアンヌ・ベルトー)
 ・クリスティン・スコット・トーマス 『サラの鍵』“Elle s'appelait Sarah(Her Name Was Sarah)”(監督:ジル・パケ=プレネール)

 ◆新人男優賞(Best Male Newcomer)
 ・Emile Berling “Le bruit des glaçons(The Clink of Ice)”(監督:ベルトラン・ブリエ)
 ・Nahuel Perez Biscayart “Au fond des bois(Deep In the Woods)”(監督:ブノワ・ジャコー)
 ・Antonin Chalon “No et moi (No and Me)”(監督:Zabou Breitman)
 ・Jules Pelissier “Simon Werner a disparu... (Lights Out)”(監督:Fabrice Gobert)
 ・Aymen Saïdi “Dernier etage gauche, gauche(Top Floor, Left Wing)”(監督:Angelo Cianci)

 ◆新人女優賞(Best Female Newcomer)
 ・Lolita Chammah “Copacabana”(監督:Marc Fitoussi)
 ・リンダ・ドゥデヴァ(Linda Doudaeva) 『ハンズ・アップ!』“Les mains en l'air (Hands Up)”(監督:ロマン・グーピル)
 ・Marie Féret “Nannerl, la soeur de Mozart(Nannerl, Mozart’s Sister)”(監督:ルネ・フェレ)
 ・Nina Rodriguez “No et moi (No and Me)”
 ・Yahima Torres “Vénus noire(Black Venus)”(監督:アブデラティフ・ケシシュ)

 ◆フランス語外国映画賞(Best French-Language Film)
 ・“Amer”(ベルギー・仏) 監督:Hélène Cattet、Bruno Forzani
 ・“Les amours imaginaries(Heartbeats)”(カナダ) 監督:Xavier Dolan
 ・“Un homme qui crie (A Screaming Man)”(仏・ベルギー・チャド) 監督:マハマッド・サレー・ハルーン
 ・“Illegal”(ベルギー・ルクセンブルグ・仏) 監督:Olivier Masset-Depasse
 ・“Orly”(独・仏)  監督:Angela Schanelec

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 ノミネーションは、こんなにいろんな作品に票がバラけるかというくらいバラけて、ルイ・デリュック賞ともまた違った装いになりました。

 最多ノミネーションは、『神々と男たち』で、作品賞・監督賞・男優賞・男優賞で4つ、あとは、“Carlos”と『ゴースト・ライター』と“Gainsbourg (Vie héroïque)”が3つずつです。

 ・『神々と男たち』(4):作品・監督・男優・男優
 ・“Carlos”(3):作品・監督・男優
 ・“Gainsbourg (Vie héroïque)”(3):作品・監督・男優
 ・『ゴースト・ライター』(3):作品・監督・脚本

 注目は、やはりこれらの4作品で、ヨーロッパ映画賞を制して、ヨーロッパでの人気の高さを示した『ゴースト・ライター』がここでも勝利するのか、TVシリーズ版がアメリカでも高い評価を受けている“Carlos”が投票者たる外国人記者の支持を得て勝利するのか、それとも、映画作家の作品としては異例とも言えるほどフランスで記録的なヒットとなった『神々と男たち』がここでも他の作品を圧するのか、あるいは、ダークホース的に“Gainsbourg (Vie héroïque)”が賞をさらっていくのか……。

 ちなみに、昨年は、作品賞が『君を想って海をゆく』で、『アンプロフェット』が監督賞と男優賞を受賞し、一昨年は『パリ20区、僕たちのクラス』が作品賞で、『がんばればいいこともある』が監督賞、『ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男』が男優賞、『セラフィーヌの庭』が女優賞を獲得しています。

 リュミエール賞というのはフランスに住む外国人記者の選ぶ賞なので、シネフィルが選ぶような小難しい作家主義的な作品よりはどちらかと言えばわかりやすい作品を選ぶ傾向にあると言っていいようです。

 本数が多すぎて、ちょっと煩雑になりますが、当ブログ記事から、ノミネート作品に関する紹介記事を文末にピックアップしておきたいと思います(ただし、文字数の上限まで)。

 第16回リュミエール賞の結果発表は、2011年1月14日です。

 *当ブログ記事
 ・第15回リュミエール賞 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_33.html
 ・第15回リュミエール賞 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_28.html
 ・第14回リュミエール賞 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200812/article_33.html
 ・第14回リュミエール賞 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_25.html

 ・ルイ・デリュック賞2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201011/article_31.html
 ・ルイ・デリュック賞2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_36.html

 ・映画祭&映画賞カレンダー 2010年12月〜2011年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_48.html

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 ・“Carlos” 監督:オリヴィエ・アサイヤス
 出演:Édgar Ramírez、Alexander Beyer、Anna Thalbach、Julia Hummer、Farid Elouardi、Alexander Scheer、Susanne Wuest、Katharina Schuttler、Udo Samel、Nora Von Waldstätten
 物語:ベネズエラ出身で、1975年のOPEC総会襲撃などを行なった国際的なテロリスト、イリッチ・ラミレス・サンチェス(1949〜 )(コードネームが「カルロス」で、ヨーロッパ公安当局からは「ジャッカル」と呼ばれる)が1994年に逮捕されるまでを描く。
 この作品は、元々は、テレビ向けに製作された作品で、ミニシリーズとしての上映時間は全330分、カンヌ向けの再編集版の上映時間は140分。
 カンヌ国際映画祭2010 特別上映作品。
 サンパウロ国際映画祭2010 批評家賞オナラブル・メンション受賞。
 TVシリーズ版は『コードネーム:カルロス 戦慄のテロリスト』という邦題でWOWOWで放映。

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 ・『神々と男たち』 監督:グザヴィエ・ボーヴォワ
 出演:ランベール・ウィルソン、マイケル・ロンズデール、オリヴィエ・ラブルダン
 物語:1996年3月、アルジェリアのチベリーヌにあるフランスのトラピスト会士の修道僧7人がイスラム武装集団(GIA)に誘拐され、殺害された事件を映画化したもの。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。グランプリ&エキュメニカル審査員賞受賞。
 米国アカデミー賞2011外国語映画賞フランス代表。
 ヨーロッパ映画賞2010 作品賞&撮影賞ノミネート。
 2011年3月、シネスイッチ銀座ほかにて公開。


 ・“Gainsbourg (Vie héroïque)”(Je T’Aime, Moi Non Plus) 監督:ジョアン・スファール(Joann Sfar)
 本作は、人気コミック作家ジョアン・スファールの監督デビュー作で、ロシア系ユダヤ人の一家に生まれ、ナチ占領下のフランスで少年時代を過ごし、やがて名声を得ていくセルジュ・ゲンズブールの半生を描く。セルジュ役はエリック・エルモスニーノ、ブリジット・バルドー役はレティシア・カスタ、ジェーン・バーキン役はルーシー・ゴードン。
 イスタンブール国際映画祭2010 インターナショナル・コンペティション出品作品。
 トライベッカ映画祭2010 男優賞受賞(Eric Elmosnino)。

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 ・『ゴースト・ライター』(仏・独・英) 監督:ロマン・ポランスキー
 出演:ユアン・マクレガー、キム・キャトラル、オリヴィア・ウィリアムズ、ピアース・ブロスナン
 物語:ゴーストライターとして成功している男性が、前英国首相の回想録を書く仕事の依頼を受ける。エージェントはこれがライターとしていいチャンスになるだろうと言うが、前にこの仕事を引き受けたライターは謎の死を遂げているのだった……。
 ベルリン国際映画祭2010 コンペティション部門出品。銀熊賞(監督賞)受賞。
 イタリア・ゴールデングローブ賞2010 最優秀ヨーロッパ映画賞受賞。
 国際批評家連盟賞2010 グランプリ受賞。
 ヨーロッパ映画賞2010 作品賞・監督賞・脚本賞・男優賞・美術賞・作曲賞受賞。

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 ・『イリュージョニスト』(仏・伊) 監督:シルヴァン・ショメ
 物語:時代の流れで、ミュージシャンなどが人気者になっていくのに対して、奇術師はどんどん落ち目になっていく。食うにも事欠く状況になって、彼は、怪しげな契約を結び、カフェやバーやガーデン・パーティーなどで奇術をすることになる。その中の1つ、スコットランドの孤島での催しは、孤島に電気が通じたお祝いとして催されたものだったが、彼が披露した奇術を見て、無垢な女の子アリスは彼を本物の魔法使いだと信じ込んでしまう。アリスは、彼についてまわるようになり、彼はアリスの夢を壊さないように、魔法使いであるかのように振る舞い続けるのだった……。
 ジャック・タチが残した脚本を『ベルヴィル・ランデブー』のシルヴァン・ショメが映画化。
 ベルリン国際映画祭2010 ベルリナーレ・スペシャル部門出品。
 アヌシー国際アニメーションフェスティバル2010 プレミア部門出品。
 トロント国際映画祭映画祭2010 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 ヨーロッパ映画賞2010 長編アニメーション賞受賞。
 2011年春、TOHOシネマズ六本木ヒルズほかにて公開。

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 ・“Tournée (On Tour)” 監督:マチュー・アマルリック
 出演:マチュー・アマルリック、ジュリー・フェリアー、アン・ブノワ、ダミアン・オドゥール
 物語:ショーのプロデューサーをしていた男がアメリカにわたり、たくさんの女の子を連れてフランスに戻ってくる。彼は、各地でバーレスク・スタイルのショーを行ない、パリでフィナーレを迎えさせる。
 マチュー・アマルリックの第4長編。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。監督賞&国際批評家連盟賞受賞.。
 2011年、劇場公開予定。

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 ・“L'Arbre(The Tree)”(仏・オーストラリア) 監督:ジュリー・ベルトゥチェリ
 出演:シャルロット・ゲンズブール、Marton Csokas、Aden Young、Penne Hackforth-Jones
 物語:ドーンとピーターは、家族で、オーストラリアの郊外で暮らしている。しかし、夫のピーターが、自動車で木にぶつかって、心臓発作で死んでしまい、妻ドーンは、4人の子供たちを女手ひとつで育てなければならなくなる。一家が住む家のすぐそばには、1本の木があり、家を見守るように立っているその木を、子供たちはパパの魂が宿っているというように思うようになる……。
 ジュディ・パスコーの小説『パパの木』の映画化。
 オーストラリア映画協会賞2010 作品賞・監督賞・脚色賞受賞。

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 ・“Hors-la-loi(Outside the Law)”(仏・アルジェリア・ベルギー) 監督:ラシッド・ブシャール
 出演:Jamel Debbouze、ロシュディー・ゼム、Sami Bouajila、Samir Guesmi
 物語:第二次世界大戦後、アルジェリア独立をめぐって、フランス国内でもデモが起こるようになる……。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。
 米国アカデミー賞2010外国語映画賞 アルジェリア代表。

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 ・“Le nom des gens (The Names of Love)” 監督:Michel Leclerc
 出演:ジャック・ガンブラン、サラ・フォレスティエ
 物語:バーイア・ブンマムードは、「汝の敵を愛せよ」という古い格言に従って、次から次に男たちと寝ていた。ということは、かなりの多くの男性と寝ているということだったが、それは保守的であることこそ彼女が最も嫌うことだったからだ。ところが、アーサー・マルタンという男性と出会って、これまでの彼女の信念が揺らいでしまう。彼女は、そんなありきたりの名前(フランスでは1万人以上の同姓同名がいる)の男は、ややファシスト気味のところがある男に違いないと思っていたが、彼から、必ずしも名は体を表わすとはいえないこともあるのだ、ということを思い知らされるのだった。
 カンヌ国際映画祭2010 批評家週間出品。

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 ・“Tout ce qui brille(All That Glitters)” 監督:Géraldine Nakache、Hervé Mimran

 ・“L'arnacoeur(Heartbreaker)”(仏・モナコ) 監督:Pascal Chaumeil
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2010 アウト・オブ・コンペティション部門出品。

 ・“L'homme qui voulait vivre sa vie(The Big Picture)” 監督:Eric Lartigau
 出演:ロマン・デュリス、カトリーヌ・ドヌーヴ、ブランカ・カティク、Marina Foïs、ニエル・アレストラップ
 物語:パウルは、パリで一番の法律事務所のパートナーであり、高給を取り、大きな家に住み、グラマーな妻がいて、2人の息子はGAPのカタログから抜け出てきたような美少年に育っていた。まさに成功を絵に描いたような生活のはずだったが、妻が自分を裏切って、カメラマンと浮気をしていることを知る。男を殺してしまった時、彼は、完璧な人生が失われてしまったことを悟るが、この男の身元を抹消し、アドリア海に捨ててしまえば、また新たに人生をやり直すことができるのではないかと考える……。
 トロント国際映画祭2010 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。

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 ・“La princesse de Montpensier(The Princess of Montpensier)” 監督:ベルトラン・タヴェルニエ
 出演:メラニー・ティリー、ギャスパー・ウリエル、ランベール・ウィルソン、フロランス・トマサン
 物語:幼い頃からギーズ公を愛していながら、モンパンシェ公爵に嫁がなければならなかった主人公の悲恋を描く。
 『クレーヴの奥方』で知られるラファイエット夫人の短編小説「モンパンシェ公爵夫人」の映画化。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。

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 ・『トスカーナの贋作』(仏・伊・イラン) 監督:アッバス・キアロスタミ
 出演:ジュリエット・ビノシュ、ウィリアム・シメル
 物語:「イタリア、南トスカーナ地方の小さな村。講演を終えたばかりのイギリスの作家がギャラリーを経営しているフランス人女性に出会う。芸術におけるオリジナルと贋作の問題について議論を戦わせた二人は、カフェの女主人が二人を夫婦だと勘違いしたのをきっかけに、あたかも長年連れ添った夫婦であるかのように、美しい秋のトスカーナを車でめぐる。彼らがゲームのように楽しんできた関係は、時間を経るにしたがって次第に変化していき、彼らの心のなかにさざ波が広がっていった…。」
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。女優賞(ジュリエット・ビノシュ)受賞。
 バリャドリッド国際映画祭2010 長編コンペティション部門出品。グランプリ(Golden Spike)受賞。

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 ・“Les Emotifs Anonymes” 監督:Jean-Pierre Améris

 ・『しあわせの雨傘』 監督:フランソワ・オゾン
 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラール・ドパルデュー、ファブリス・ルキーニ、ジェレミー・レニエ、カリン・ヴィアール
 物語:1977年のプロヴァンス。スザンヌは、傘工場の社長ロベールと結婚して、何不自由ない生活を手に入れたつもりだったが、やがて夫が粗暴な人間だということがわかる。従業員には横暴だし、妻のことは戦利品としか思っておらず、当たり前のように愛人を作る。ところが、怒った従業員にストライキを起こされて、工場を閉め出され、さらに病の追い討ちに遭って、倒れてしまう。そんな夫に代わって、スザンヌが従業員の交渉に当たり、ストライキを終わらせて、引き続き、会社の運営に当たるが、彼女には、人心の掌握術や会社の運営能力があることがわかる。事態がようやく落ち着いた頃、病気から回復したロベールが戻ってきて、社長の座を奪還しようとする……。
 ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門出品。
 2011年1月8日より、TOHOシネマズシャンテほかにて公開。

 ・“Pieds nus sur les limaces(Lily Sometimes)” 監督:ファビアンヌ・ベルトー
 出演:ダイアン・クルーガー、リュディヴィーヌ・サニエ、Denis Menochet、Jean-Pierre Martins
 物語:クララは、将来を嘱望される弁護士と結婚して、幸せな結婚生活を送っていた。しかし、母が死んで、妹リリーの面倒を見なければならなくなる。リリーは、傷つきやすい性格で、誰かが見守ってやらねばならず、彼女のためにクララの生活は大いに負担を強いられることになる。
 監督ファビアンヌ・ベルトー自身の小説の映画化。
 ファビアンヌ・ベルトーは、短編『ファミリー・クリスマス』“Noel en Famille”(2000)がショートショート・フィルム・フェスティバル&アジア2008で上映されているほか、フランス映画祭2006で初長編『フランキー』“Frankie”が上映されています。
 カンヌ国際映画祭2010 監督週間出品。アート・シネマ賞(Art Cinema Award)受賞。


 ・『サラの鍵』“Elle s'appelait Sarah(Her Name Was Sarah)” 監督:ジル・パケ=プレネール
 出演:クリスティン・スコット・トーマス、Mélusine Mayance、ニエル・アレストラップ、フレデリック・ピエロ、ミシェル・デュショソワ、アイダン・クイン
 物語:主人公は、フランスに住むアメリカ人女性ジャーナリストで、結婚とお腹の中の子供のことで悩んでいる。彼女は、ヴィシー政権下のユダヤ人一斉検挙(Vel’d’Hiv Roundup)について調べていて、恐るべき秘密を発見する。
 Tatiana de Rosnayの同名のベストセラー小説の映画化。
 トロント国際映画祭2010 GALA PRESENTATIONS部門出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2010 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
 東京国際映画祭2010 観客賞&監督賞受賞。

 ・“Le bruit des glaçons(The Clink of Ice)” 監督:ベルトラン・ブリエ
 出演:ジャン・デュジャルダン、アルベール・デュポンテル、アンヌ・アルヴァロ、ミリアム・ボイヤー
 物語:病気と死に関するブラック・コメディー。アル中の作家の前に、彼自身のガン化身が登場する。
 ベネチア国際映画祭2010 ベネチア・デイズ部門出品。European Cinema Award受賞。


 ・“Au fond des bois(Deep In the Woods)”(仏・独) 監督:ブノワ・ジャコー
 物語:1865年。若い無宿者がある村を訪れ、医者の家に泊めてもらい、食事を得る。医者の娘ジョゼフィーヌは、何かに突き動かされるように家を飛び出して、青年の後を追う。やがてある真実が明らかになる。
 ロカルノ国際映画祭2010 ピアッツァ・グランデ部門出品。
 トロント国際映画祭2010 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。

 ・“No et moi (No and Me)” 監督:Zabou Breitman

 ・“Simon Werner a disparu... (Lights Out)” 監督:Fabrice Gobert
 出演:Ana Girardot、Jules Pelissier、Esteban Carvajal Alegria
 物語:1992年3月。パリで酒を飲んでいたはずのティーンエージャーのシモンは、行方不明になり、その後、森の茂みの中に埋められているのが発見される。
 カンヌ国際映画祭2010 ある視点部門出品。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2010 ニュー・ヴィジョンズ部門出品。最優秀作品賞受賞。

 ・“Dernier etage gauche, gauche(Top Floor, Left Wing)” 監督:Angelo Cianci
 パリ映画祭2010 Les Avant-Première部門出品。

 ・“Copacabana”(仏・ベルギー) 監督:Marc Fitoussi
 出演:イザベル・ユペール、Lolita Chammah、Aure Atika、ノエミ・ルヴォフスキー
 物語:バブーは、何事にもこだわらない性格で、結婚相手や仕事、自分の果たすべき義務などについてさほど大切なこととは考えてはいなかった。しかし、そんな自分のことを、娘が結婚式に招待するのも恥ずかしいと考えていることを知って、変わろうと決心する。ベルギーのオフシーズンのフラットを時間貸しする仕事を始め、さらに、モデルの仕事まで引き受けてしまう。こうして彼女は成功をつかんでいくが、誇らしい花嫁の母になるためにはまだ欠けているものがあった……。
 監督のMarc Fitoussiは、日本ではシネフィル・イマジカで短編『キャスティング』“Illustre Inconnue”が紹介されています。
 Lolita Chammahは、イザベル・ユペールの娘で、日本で紹介されている出演作はたぶんヴェルナー・シュレーターの『マリーナ』(この作品でも母娘共演)くらいですが、女優としてもう10年以上のキャリアがあり、この監督の前作にも出演しています。
 カンヌ国際映画祭2010 批評家週間出品。

 ・『ハンズ・アップ!』“Les mains en l'air (Hands Up)” 監督:ロマン・グーピル
 東京国際映画祭2010 ワールド・シネマ部門出品。

 ・“Nannerl, la soeur de Mozart(Nannerl, Mozart’s Sister)” 監督:ルネ・フェレ
 出演:Marie Féret、デルフィーヌ・シェイヨー(Delphine Chuillot)、マルク・バルベ、ダヴィド・モロー、クロヴィス・フワン(Clovis Fouin)、Lisa Féret、Adèle Leprêtre、Valentine Duval
 物語:モーツァルトには、ナンネルルという姉がいて、3才から父に音楽を習っていた彼女も神童と思われ、弟と一緒に、ヨーロッパ中の宮廷に演奏旅行にまわった。ベルサイユを訪れた際、彼女は、ルイ15世の王子から作曲を勧められるが、当時のヨーロッパでは、女性には作曲は認められず、彼女は、それ以降もずっと弟の伴奏に徹しなければならないのだった……。
 監督のルネ・フェレは、『夕映えの道』『哀しみのアレクシーナ』が日本でも紹介されていて、主演のMarie Féretと助演のLisa Féretは自身の娘だそうです。
 モントリオール世界映画祭2010 ワールド・コンペティション部門出品。

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 ・“Vénus noire(Black Venus)” 監督:アブデラティフ・ケシシュ
 出演:Yahima Torres、オリヴィエ・グルメ、アンドレ・ジェイコブス
 物語:サールタイ・バートマン(1789-1815)の半生を描く。サールタイ・バートマンは、南アフリカのコイコイ人で、身体的特徴から、イギリス本国に連れられて、見世物にされた。彼女はホッテントット・ヴィーナスと呼ばれて、人気を博し、ヨーロッパ各地を巡回したが、いつしか自由になる日を夢見ていた……。(死後、フランスの博物館に脳と性器が展示されていたが、ネルソン・マンデラ大統領時代に返還が要求され、2002年に返還され、埋葬された。)
 ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門出品。

 ・“Amer”(ベルギー・仏) 監督:Hélène Cattet、Bruno Forzani
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2009 ニュー・ヴィジョン部門最優秀ディスカバリー賞受賞。
 トランシルヴァニア国際映画祭2010 Shadows部門出品。
 プチョン国際ファンタスティック映画祭2010 ワールド・ファンタスティック・シネマ部門出品。

 ・“Les amours imaginaries(Heartbeats)”(カナダ) 監督:Xavier Dolan
 出演:Xavier Dolan、Niels Schneider、Monia Chokri
 物語:友人どうしのフランシス(Xavier Dolan)とマリーは、ともに同じ相手ニコラスを好きになる。この瞬間から、この3人には奇妙な三角関係が生まれ、互いが互いを疑い、牽制し合う関係になる。
 カンヌ国際映画祭2010 ある視点部門出品。
 トロント国際映画祭2010 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。

 ・“Un homme qui crie (A Screaming Man)”(仏・ベルギー・チャド) 監督:マハマッド・サレー・ハルーン
 出演:Youssouf Djaoro、Diouc Koma、Emile Abossolo M'Bo
 物語:現代のチャド。アダムは、60代の元水泳選手で、今は、高級ホテルのプールで指導をしている。そのホテルが中国人に買収されたのを機に、仕事を息子アブドゥルに譲ることになる。一方、国は内戦と反政府武装派のせいで不安定な状態が続き、政府は国民にお金か兵力としての人材を差し出すよう要求していた。彼も、政府に貢献するよう求められたが、彼にお金はなく、一人息子がいるだけだった……。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。審査員賞受賞。
 シカゴ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。男優賞&脚本賞受賞。

 ・“Illegal”(ベルギー・ルクセンブルグ・仏) 監督:Olivier Masset-Depasse
 出演:Anne Coesens、Alexandre Golntcharov
 物語:タニア(39歳)は、息子のイワンとともに、ベルギーに住んでいる。彼らはロシア系移民だが、身分証明書を持っていない不法滞在者で、滞在8年目にして、ついに移民警察に見つかってしまう。イワンは逃げおおせたものの、タニアはつかまって拘置所に入れられる。彼女は、拘置所が地獄のような場所だと知って、さらなるショックを受けるのだった……。
 監督のOlivier Masset-Depasseは、短編“Chambre froide”(2000)が高く評価され、トロント、ドレスデン、ナミュール、メルボルン、ヴァレンシアなどの映画祭で賞を受賞しています。
 カンヌ国際映画祭2010 監督週間出品。Prix SACD/SACD Prize(Société des auteurs et compositeurs dramatiques:最優秀長編フランス語映画賞)受賞。
 米国アカデミー賞2011外国語映画賞 ベルギー代表。
 エルサレム映画祭2010 スピリット・オブ・フリーダム賞受賞。

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 ・“Orly”(独・仏)  監督:Angela Schanelec
 ベルリン国際映画祭2010 フォーラム部門出品。

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 追記:
 *リュミエール賞2011 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_32.html

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