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zoom RSS 英国ドキュメンタリー2010 ナンバーワン作品はこれだ! グリアソン・アワード2010

<<   作成日時 : 2010/11/18 23:35   >>

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 英国グリアソン・アワード(The Grierson Award)が発表になりました(11月2日)。

 グリアソン・アワードと言っても日本ではほとんど知られていないと思いますが、スコットランド出身のドキュメンタリーのパイオニア、ジョン・グリアソン(1898-1972)の偉業を継承する目的で設立されたグリアソン・トラストが、1972年から始めたドキュメンタリーの祭典で、もう既に40年近い歴史があります。

 今年は、8月3日にフル・ショート・リスト、9月17日にノミネーションが発表され、約3ヶ月かけて審査された結果が以下の受賞作品になります。

 ノミネーション対象作品は、2009年5月1日から2010年4月30日までにイギリス内で最低1度は上映または放映されたということが条件で、イギリスで製作された作品のみならず全世界で製作された作品が対象になります。(必然的にイギリス作品が多くなり、テレビで発表された作品が多くなりますが。)

 部門は9つもありますが、いくつかの作品は複数の部門にエントリーされています。

 イギリス中心なので、今年話題になったすべてのドキュメンタリーが網羅されているわけではありませんが、2009年から2010年にかけて製作された英国関係のドキュメンタリーに関しては、目ぼしい作品はほぼエントリーされているようです。

 過去の受賞作で日本でも劇場公開されたものには、『Joy Division』(Best Cinema Documentary 2008)、『ダーウィンの悪夢』(Best Cinema Documentary 2006)、『マイ・アーキテクト』(Best Cinema Documentary 2005)、『ビルマVJ』(UKフィルム・カウンシル最優秀ドキュメンタリー映画部門2009)などがあります。

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 ◆コンテンポラリー部門(Shell International Best Documentary on a Contemporary Issue)
 ◎『遥かなる火星への旅』“Moving to Mars”(英) 監督:マット・ホワイトクロス
  監督:マット・ホワイトクロス
 ビルマ国境近くのタイ難民キャンプで20年近く暮らしていた2組のビルマ人家族が、イギリスのシェフィールドに新しい家を用意されて、旅をする。イギリスでの暮らしは、これまで彼らの知っていたものとはまるで違っていた。
 『グアンタナモ、僕達が見た真実』などで知られるマット・ホワイトクロスが、彼らの移送と、イギリスでの生活を、1年にわたって、追ったドキュメンタリー。時に笑いを誘う彼らの悪戦苦闘を通して、現在のビルマが置かれている政治状況をあぶり出す。
 アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭2009出品。
 第5回UNHCR難民映画祭にて上映。

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 ・“Murder on the Lake”(英) 監督:Henry Singer
 ・“Welcome to Lagos - Episode 3”(英) 監督:Gavin Searle、Frankie Fathers
 ・“Wounded”(英) 監督:Sara Hardy

 ◆アート・ドキュメンタリー部門(Best Documentary on the Arts)
 ◎“Arena: T.S. Eliot”(英) 監督:Adam Low
 T・S・エリオットの作品と人生に焦点を当てたドキュメンタリー。未亡人であるヴァレリー・エリオット個人蔵であった、これまで未公開のプライベートなスクラップブックやアルバムなどの内容も紹介されている。
 サリバドール・ダリ、ダーク・ボガード、フランシス・ベーコン、リチャード・アッテンボローなど、8回にわたる“Arena”シリーズの1本。
 監督のAdam Lowは、“Kurosawa”(2001)という黒澤明に関するドキュメンタリー作品も発表しています。

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 ・“Imagine... David Hockney: A Bigger Picture”(英) 監督:Bruno Wollheim
 ・“Mendelssohn, the Nazis and Me”(英) 監督:Sheila Hayman
 ・“Only When I Dance”(英) 監督:Beadie Finzi

 ◆ヒストリカル・ドキュメンタリー部門(History Today Best Historical Documentary)
 ◎“Requiem for Detroit”(英) 監督:ジュリアン・テンプル
 ジュリアン・テンプル監督によるデトロイトに関するドキュメンタリー。
 デトロイトは、全米第4の都市で、自動車産業とともの発展し、ハイウェイやショッピングセンター、郊外住宅ができていって、アメリカン・ドリームの象徴のように見なされた。しかし、いまや自動車産業は衰退し、オフィスや工場跡地は、草が生え放題になっていて、街にも犯罪や放火が多発している。希望がないわけではない。ストリートからはアートが誕生し、農業も復活しつつある。これは工業都市の未来の姿なのだろうか。
 ケルン映画賞2010 LOOK部門選出。

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 ・“Deadliest Crash”(英) 監督:Richard Heap、John Mathews
 ・“Great Offices of State: The Dark Department (The Home Office)”(英) 監督:James Giles
 ・“Soundtrack for a Revolution”(米・仏・英) 監督:Bill Guttentag、Dan Sturman

 ◆サイエンス・ドキュメンタリー部門(Best Science Documentary)
 ◎“Race and Intelligence: Science’s Last Taboo” 監督:David Hickman
 Rageh Omaarは、人種によって知性の良し悪しがあるという考え方の学者と、そうではないと考える学者に会いに行く。そして、IQと人種にまつわる神話をぶち壊し、社会にとって重要だと彼が考える教訓を提示する。

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 ・“The Price of Life”(英) 監督:Adam Wishart
 ・“Storyville: The Trials of J Robert Oppenheimer”(英) 監督:David Grubin
 ・“Wonders of the Solar System: Empire of the Sun”(英) 監督:Gideon Bradshaw

 ◆エンタテインメント部門(Most Entertaining Documentary)
 ◎“Exit Through the Gift Shop”(米・英) 監督:Banksy
 イギリスのグラフィティ・アーティストBanksyが、自分のことを撮影しているフランス人店主がいるのを見て、それなら自分で自分を撮ってしまおうということで自ら手がけた“グラフィティ・アーティストBanksy”に関するドキュメンタリー作品。
 ベルリン国際映画祭2010 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2010 Pearls部門出品。
 ブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワード2010 ドキュメンタリー賞ノミネート。

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 ・“American: The Bill Hicks Story”(英) 監督:Paul Thomas、Matt Harlock
 ・“The Choir: The Unsung Town”(英) 監督:Dollan Cannell、Harry Beney
 ・“Kim Jong-Il’s Comedy Club”(英) 監督:Mads Brugger

 ◆ドラマ・ドキュメンタリー部門(Best Drama Documentary)
 ◎“Endgame”(英) 監督:ピート・トラヴィス(Peter Travis)
 1985年の南アフリカで起き、アパルトヘイトの廃止にも寄与したある真実の物語をドラマ化した作品。
 出演:ウィリアム・ハート、キウェテル・イジョフォー、ジョニー・リー・ミラー

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 ・“Five Daughters”(英) 監督:Philippa Lowthorpe
 ・“Micro Men”(英) 監督:Saul Metzstein
 ・“Mo”(英) 監督:Philip Martin

 ◆ドキュメンタリー・シリーズ部門(Envy Best Documentary Series)
 ◎“The Force”(英) 監督:Patrick Forbes
 ハンプシャー警察(Hampshire Constabulary)の協力により、これまで明らかにされることのなかった警察の一面が示される。現場の警察官は、移民社会へと変貌しつつある現代イギリスで起こる複雑な事情のからんだ殺人事件を調査し、ベテランの警察官は、アルコールのせいでうやむやにされてしまうレイプ事件を減らし、麻薬ともからむ放火事件を調査する。

 ・“The Family”(英) 監督:David Clews
 ・“Ross Kemp: Middle East”(英) 監督:Olly Lambert
 ・“Welcome to Lagos”(英) 監督:Gavin Searle、Will Anderson

 ◆劇場公開作品部門(Best Cinema Documentary)
 ◎“Mugabe and the White African”(英) 監督:Lucy Bailey、Andrew Thompson
 ジンバブエのロバート・ムガベ大統領は国土再編計画の名の下に、白人農場の強制収用を行なう。マイク・キャンベルもその計画の犠牲者となった1人で、強制収用の結果、農場で働いていた500人の黒人労働者とその家族が路頭に迷いそうになる。
 シルバードックス・ドキュメンタリー映画祭2009 ワールド部門作品賞受賞。
 IDAアワード2009長編ドキュメンタリー賞&ABCニュース・ビデオ・アワードノミネート。
 米国アカデミー賞2010 長編ドキュメンタリー賞 セミファイナリスト・エントリー。
 ブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワード2009 ドキュメンタリー賞受賞。
 BAFTA2010 最優秀イギリス映画デビュー賞(Outstanding Debut By A British Writer, Director Or Producer)ノミネート。

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 ・“The End of the Line”(英) 監督:Rupert Murray
 ・“Enemies of the People”(英・カンボジア) 監督:
 ・“Exit Through the Gift Shop”(米・英) 監督:Banksy

 ◆新人賞(The Jonathan Gili Award for the Best Newcomer)
 ◎“Sons of Cuba”(英・キューバ) 監督:Andrew Lang
 ハバナ・ボクシング・アカデミーは、キューバから世界に向けてボクサーを育てていこうという目的で作られた学校で、子供たちは9歳で入学し、泊り込みでトレーニングを積む。ボクシングは子供たちが貧困から抜け出す手段であり、また、キューバ革命のパワーを世界に見せつける機会でもある。監督のAndrew Langは、若きボクサーを3人選び、8ヶ月にわたって彼らを追跡していく。
 ローマ国際映画祭2009 ドキュメンタリー賞/マルクス・アウレリウス銀賞
 ハバナ映画祭2009 ドキュメンタリー部門 サンゴ賞/ラテンアメリカ・中南米・北米以外の監督による最優秀作品
 ブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワード2009 ドキュメンタリー賞ノミネート。

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 ・“Letters to Angola”(英) 監督:Lauren Muchan、Joe Sharp
 ・“A Miracle in West Brom”(英) 監督:Billy Dosanjh
 ・“Storyville: The Baby and the Buddha”(英) 監督:Nati Baratz

 ◆グリアソン・トラスト賞(Trustees' Award)
 ◎Penny Woolcock
 Penny Woolcockは、テレビのドキュメンタリー番組や映画などを手かける監督で、テレビ作品“Tina Goes Shopping”では、BAFTA テレビ部門イノベーション賞にノミネートされ、続編の“Tina Takes a Break”では、ブロードキャスト賞単発ドラマ部門を受賞している。そのほか、独創的で、恐れを知らぬかのように、作品作りに挑んでいて、数々の賞にノミネートされ、受賞を重ねている。

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 *当ブログ記事
 ・グリアソン・アワード2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_13.html
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2010年5月〜2011年2月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201005/article_23.html

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