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zoom RSS 恐るべきラインナップ! 日本映画新作上映@ジャパン・ソサエティー(NY)

<<   作成日時 : 2010/06/19 07:35   >>

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 前の記事で、ニューヨークのジャパン・ソサエティーのFestival of Contemporary Japanese Cinema(Japan Cuts)のことに触れたので、今年の上映作品のラインナップを書き出しておきたいと思います。

 ジャパン・ソサイエティーというのは、日本文化の紹介を通じて日米文化の交流を図ろうというアメリカの民間の非営利団体で、日本映画を専門に見せる北米唯一の機関であり、また、美術展や講演会、舞台芸術など、日本文化を紹介するさまざまなイベントを行なっています。

 日本の新作映画の特集は、必ずしも毎年行なわれているわけではありませんが、恒例の人気企画ではあるようです。

 Japan Cuts / Festival of Contemporary Japanese Cinema @ジャパン・ソサエティー(NY):2010年7月1日〜16日

画像

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 ・『おとうと』“About Her Brother(Ototo)” [北米プレミア]
 監督:山田洋二

 ・『誘拐ラプソディー』“Accidental Kidnapper (Yukai Rhapsody)” [ニューヨーク・プレミア]
 監督:榊英雄

 ・“Alien vs. Ninja” [ワールド・プレミア]
 監督:千葉誠治

 ・『ウルトラミラクルラブストーリー』“Bare Essence of Life:Ultra Miracle Love Story (Urutora mirakuru rabu sutori)” [ニューヨーク・プレミア]
 監督:横浜聡子

 ・『蘇りの血』“Blood of Rebirth (Yomigaeri no chi)” [ニューヨーク・プレミア]
 監督:豊田利晃

 ・『ボーイズ・オン・ザ・ラン』“Boys on the Run (Boizu on za ran)” [北米プレミア]
 監督:三浦大輔

 ・『告白』“Confessions (Kokuhaku)” [USプレミア]
 監督:中島哲也

 ・『世界の中心で、愛をさけぶ』“Crying Out Love, in the Center of the World (Sekai no chushin de, ai o sakebu)” [ニューヨーク・プレミア]
 監督:行定勲

 ・『ディア・ドクター』“Dear Doctor” [ニューヨーク・プレミア]
 監督:西川美和

 ・『月とチェリー』“Electric Button (Moon & Cherry/ Tsuki to Cherry)” [USプレミア]
 監督:タナダユキ

 ・『アヒルと鴨のコインロッカー』“The Foreign Duck, the Native Duck and God in a Coin Locker (Ahiru to kamo no koinrokka)” [北米プレミア]
 監督:中村義洋

 ・『ゴールデンスランバー』“Golden Slumber ()” [ニューヨーク・プレミア]
 監督:中村義洋

 ・『空中庭園』“Hanging Garden (Kuchu teien)”
 監督:豊田利晃

 ・『いばらの王』“King of Thorn (Ibara no O)” [北米プレミア]
 監督:片山一良

 ・『嫌われ松子の一生』“Memories of Matsuko (Kiraware Matsuko no issho)”
 監督:中島哲也

 ・『戦闘少女 血の鉄仮面伝説』“Mutant Girls Squad (Sento shojo: Chi no tekkamen densetsu)” [インターナショナル・プレミア]
 監督:井口昇、西村喜廣、坂口拓

 ・『悪夢探偵2』“Nightmare Detective 2 (Akumu Tantei 2)” [USプレミア]
 監督:塚本晋也

 ・『色即ぜねれいしょん』“Oh, My Buddha! (Shikisoku zenereishon)” [ニューヨーク・プレミア]
 監督:田口トモロヲ

 ・『百万円と苦虫女』“One Million Yen Girl (Hyakuman-en to nigamushi onna)” [USプレミア]
 監督:タナダユキ

 ・『パレード』“Parade” [ニューヨーク・プレミア]
 監督:行定勲

 ・『川の底からこんにちは』“Sawako Decides (Kawa no soko kara konnichi wa)” [北米プレミア]
 監督:石井裕也

 ・『スイートリトルライズ』“Sweet Little Lies” [USプレミア]
 監督:矢崎仁司

 ・『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』“Villon's Wife (Viyon no tsuma)” [ニューヨーク・プレミア]
 監督:根岸吉太郎

 ・『ゼロの焦点』“Zero Focus (Zero no shoten)” [USプレミア]
 監督:犬童一心

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 恐るべきラインナップです。

 日本映画をマメに観ている日本人でもこれら全部を観ているという人はなかなかいないのではないでしょうか。たまたま会ったニューヨーカーが、ここでの上映でこれらの映画を観ていて、「その映画知ってますよ」なんて話し始めたらびっくりしますよね。

 基本的にはインディーズ中心ですが、このラインナップを見ると、パリ映画祭の日本映画特集に欠けていたものがわかるような気がしますね(はっきり言ってしまえば、「映画の華」「華のある映画」ということですが)。

 ラインナップのポイントは、この上映会を主催しているジャパン・ソサエティーが非営利団体であり、これらの映画の上映会のために、多額の費用は使えないということで、それは、つまり、上映会のために英語字幕つきのフィルムが既に存在しているか、この上映会のために誰かが英語字幕つきのフィルムを用意してくれるか、でないと、いくら面白い企画を考えて、日本の権利元が上映の許可を出しても、上映は成立しないということです。

 だから、これらの作品は、“Alien vs. Ninja”のような台詞が英語の作品を除けば、海外での映画祭のためか、海外でのセールスのために、英語字幕つきフィルムが既に作られていた、ということになります。

 タイトルのあとに、示してある「××プレミア」という表記が、実はとても大きな意味を持っているということになりますが、「ニューヨーク・プレミア」であれば、ニューヨーク以外のアメリカ国内のどこかで、その作品が上映されたということであり、「USプレミア」であれば、アメリカ国内以外の北米(たいがいはカナダ)で上映されたことがあるということであり、「北米プレミア」であれば、北米以外のどこかで英語字幕版が上映されたことがあるということになります(『おとうと』は、「北米プレミア」ですが、この映画は、ベルリン国際映画祭2010のために英語字幕入りのフィルムが用意され、それが世界中をまわっているんじゃないかと想像されます)。

 今回のラインナップでは、『空中庭園』と『嫌われ松子の一生』の2作品が既にニューヨークで上映されたことがあるらしいことがわかりますが、これは各監督の新作が上映されるのに合わせて、関連上映としてラインナップに組み込まれたのだと考えられます。

 『戦闘少女 血の鉄仮面伝説』は、インターナショナル・プレミアですが、これは、日本以外では初上映となるという意味で、海外セールス用に英語字幕入りのフィルムが用意されたんじゃないかと考えられます(『戦闘少女 血の鉄仮面伝説』が、この上映会のために英語字幕入りのフィルムを用意したのかどうかはわかりませんが、こうした上映会がきっかけとなって海外セールスが決まることもあるようです)。

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 ジャパン・ソサエティーは、こうした新作上映会のほか、いろんな切り口で日本映画の特集上映を行なっています。それには、英語字幕のついているフィルムが用意されていることという非常に厳しい制約がありますが、それでも、「えっ、そんな作品がニューヨークで上映されてるの?」という、日本の映画ファンをうならせるような恐るべきラインナップになっていることがほとんどです。(特集の切り口も、日本では行われない(発想もされない)ようななかなか斬新なものになっています。)

 ジャパン・ソサエティーでは、特集に合わせて、映画監督を招待して、話をしてもらうということ(講演会/ティーチ・イン)も頻繁に行なっているので、ここに招かれたという日本の映画監督も多く、日本の映画関係者にはわりとよく知られているようです。

 ジャパン・ソサエティーに関しては、ここで17年にわたって映画部門を担当された平野共余子の著書『マンハッタンのKUROSAWA 英語の字幕版はありますか?』に詳しく書かれています。

 この本には、教えられること、驚かされることも多くて(「あ〜、私もこんな仕事がしたかった!」と思ったり)、ブログにも記事を書こうと思っていたのですが、書きかけて、そのままになってしまっています。
 あれからもう何年も経ってしますが、機会があれば、またチャレンジしてみたいと思っています。(単なる映画本の紹介記事ではなく、当ブログなりのアプローチで紹介する、ということですが)

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マンハッタンのKUROSAWA―英語の字幕版はありますか?
清流出版
平野 共余子

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