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zoom RSS ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞 2010 結果発表!

<<   作成日時 : 2010/05/09 00:01   >>

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 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2010の受賞結果が発表になりました。(5月7日)

 ◆作品賞(Miglior Film)
 ・『バーリア』"Baarìa" 監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
 ・"Mine Vaganti/Loose Canntons" 監督:フェルザン・オズペテク
 ・"La Prima Cosa Bella" 監督:パオロ・ヴィルツィ
 ◎『やがて来たる者』"L'uomo Che Verra'" 監督:ジョルジョ・ディリッティ(Giorgio Diritti)
 ・『勝利を』"Vincere" 監督:マルコ・ベロッキオ

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 ◆監督賞(Migliore Regista)
 ◎マルコ・ベロッキオ 『勝利を』"Vincere"
 ・ジョルジョ・ディリッティ 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ・フェルザン・オズペテク "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ・ジュゼッペ・トルナトーレ 『バーリア』"Baarìa"
 ・パオロ・ヴィルツィ "La Prima Cosa Bella"

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 ◆主演男優賞(Migliore Attore Protagonista)
 ・アントニオ・アルバネーゼ 『ハートの問題』"Questione Di Cuore"
 ・リベロ・デ・リエンツォ(Libero De Rienzo) "Fortapàsc"(監督:マルコ・リージ)
 ◎ヴァレリオ・マスタンドレア "La Prima Cosa Bella"
 ・キム・ロッシ・スチュアート 『ハートの問題』"Questione Di Cuore"
 ・フィリッポ・ティーミ 『勝利を』"Vincere"

 ヴァレリオ・マスタンドレアは、2年連続主演男優賞ノミネート。

 ◆主演女優賞(Migliore Attrice Protagonista)
 ・マルゲリータ・ブイ 『まっさらな光のもとで』"Lo Spazio Bianco" (監督:フランチェスカ・コメンチーニ)
 ・ジョヴァンナ・メッツォジョルノ 『勝利を』"Vincere"
 ◎ミカエラ・ラマゾッティ(Micaela Ramazzotti) "La Prima Cosa Bella"
 ・ステファニア・サンドレッリ "La Prima Cosa Bella"
 ・Greta Zuccheri Montanari 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"

 ミカエラ・ラマゾッティは、昨年は『見わたすかぎり人生』で助演女優賞にノミネート。

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 ◆助演男優賞(Migliore Attore Non Protagonista)
 ・キャスト全員 『バーリア』"Baarìa"
 ・ピエル・フランチェスコ・ファヴィーノ(Pier Francesco Favino) "Baciami Ancora/Kiss Me Again"(監督:ガブリエレ・ムッチーノ)
 ・マルコ・ジャリーニ(Marco Giallini) "Io, Loro e Lara"(監督:カルロ・ヴェルドーネ(Carlo Verdone))
 ◎エンニオ・ファンタスキーニ(Ennio Fantastichini) "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ・Marco Messeri "La Prima Cosa Bella"

 ◆助演女優賞(Migliore Attrice Non Protagonista)
 ・Anita Kravos 『頭を上げて』"Alza La Testa"(監督:アレッサンドロ・アンジェリーニ)
 ◎イラリア・オッキーニ(Ilaria Occhini) "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ・Claudia Pandolfi "La Prima Cosa Bella"
 ・エレナ・ソフィア・リッチ(Elena Sofia Ricci) "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ・アルバ・ロルヴァケル 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"

 イラリア・オッキーニは、昨年は主演女優賞にノミネート。

 ◆脚本賞(Migliore Sceneggiatura)
 ・ジェームズ・キャリントン(Jim Carrington)、アンドレア・プルガトーリ(Andrea Purgatori)、マルコ・リージ、Maurizio Cerino "Fortapàsc"
 ・Ivan Cotroneo、フェルザン・オズペテク "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ◎フランチェスコ・ブルーニ(Francesco Bruni)、Francesco Piccolo、パオロ・ヴィルツィ "La Prima Cosa Bella"
 ・ジョルジョ・ディリッティ、Giovanni Galavotti、Tania Pedroni 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ・マルコ・ベロッキオ、ダニエラ・チェゼッリ(Daniela Ceselli) 『勝利を』"Vincere"

 フランチェスコ・ブルーニは、昨年の『見わたすかぎり人生』に続き、2年連続ノミネート。

 ◆撮影賞(Migliore Direttore Della Fotografia)
 ・Maurizio Calvesi "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ・Roberto Cimatti 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ◎Daniele Ciprì 『勝利を』"Vincere"
 ・Enrico Lucidi 『バーリア』"Baarìa"
 ・ニコラ・ベコリーニ(Nicola Pecorini) "La Prima Cosa Bella"

 Daniele Ciprìは、『勝利を』で、ナストロ・ダルジェント賞2009撮影賞、イタリア・ゴールデン・グローブ賞2009撮影賞、シカゴ国際映画祭2009撮影賞受賞。

 ◆編集賞(Migliore Montatore)
 ・マッシモ・クアリア(Massimo Quaglia) 『バーリア』"Baarìa"
 ・パトリッツォ・マローネ(Patrizio Marone) "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ・Simone Manetti "La Prima Cosa Bella"
 ・ジョルジョ・ディリッティ、Paolo Marzoni 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ◎フランチェスカ・カルヴェッリ(Francesca Calvelli) 『勝利を』"Vincere"

 フランチェスカ・カルヴェッリは、『蝶の夢』『ノー・マンズ・ランド』『夜よ、こんにちは』『美しき運命の傷痕』などを手がける編集者。

 ◆美術賞(Migliore Scenografo)
 ・ジャン・カルロ・バーシリ(Gian Carlo Basili) 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ・アンドレア・クリザンティ(Andrea Crisanti) "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ◎マルコ・デンティッチ(Marco Dentici) 『勝利を』"Vincere"
 ・マウリツィオ・サバティーニ(Maurizio Sabatini) 『バーリア』"Baarìa"
 ・Tonino Zera "La Prima Cosa Bella"

 マルコ・デンティッチは、『勝利を』でナストロ・ダルジェント賞2009美術賞受賞。

 ◆衣裳賞(Migliore Costumista)
 ◎セルジョ・バッロ(Sergio Ballo) 『勝利を』"Vincere"
 ・Luigi Bonanno 『バーリア』"Baarìa"
 ・Alessandro Lai "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ・リア・モランディーニ(Lia Francesca Morandini) 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ・ガブリエラ・ペスクッチ(Gabriella Pescucci) "La Prima Cosa Bella"

 セルジョ・バッロは、『夜よ、こんにちは』などを手がける衣裳デザイナー。

 ◆メイキャップ賞(Migliore Truccatore)
 ・ジーノ・ザンブリオーリ(Gino Zamprioli) 『バーリア』"Baarìa"
 ・Luigi Rocchetti、Erzsebet Forgacs "Mi Ricordo Anna Frank"(監督:Alberto Negrin)
 ・Paola Gattabrusi "La Prima Cosa Cosa Bella"
 ・Amel Ben Soltane 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ◎フランチェスコ・コッリドーニ(Franco Corridoni) 『勝利を』"Vincere"

 フランチェスコ・コッリドーニは、『法王の銀行家 ロベルト・カルヴィ暗殺事件』などを手がけるメイキャップ・アーティスト。

 ◆ヘア・スタイリスト賞(Migliore Acconciatore)
 ・Giusi Bovino 『バーリア』"Baarìa"
 ・アルド・シグレッティ(Aldo Signoretti)、Susana Sanchez Nunez "Io, Don Giovanni"
 ・Massimo Gattabrusi "La Prima Cosa Bella"
 ・Daniela Tartari 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ◎Alberta Giuliani 『勝利を』"Vincere"

 ◆視覚効果賞(Migliori Effetti Speciali Visivi)
 ・Mario Zanot 『バーリア』"Baarìa"
 ・EDI – Effetti Digitali Italiani "La Prima Cosa Bella"
 ・Limina 『やがて来たる者』" L'uomo Che Verrà"
 ・Ermanno Di Nicola "L'uomo Fiammifero"(監督:Chiarini Marco)
 ◎Paola Trisoglio & Stefano Marinoni Per Visualogie 『勝利を』"Vincere"

 ◆録音賞(Migliore Fonico Di Presa Diretta)
 ・Faouzi Thabet 『バーリア』"Baarìa
 ・ブルーノ・プッパロ(Bruno Pupparo) "Genitori e Figli: Agitare Bene Prima Dell'uso"(監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ(Giovanni Veronesi))
 ・Mario Iaquone "La Prima Cosa Bella"
 ◎Carlo Missidenti 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ・ガエターノ・カリート(Gaetano Carito) 『勝利を』"Vincere"

 ◆作曲賞(Migliore Musicista)
 ◎エンニオ・モリコーネ 『バーリア』"Baarìa"
 ・パスクァーレ・カタラーノ(Pasquale Catalano) "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ・Carlo Virzì "La Prima Cosa Bella"
 ・Marco Biscarini、Daniele Furlati 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ・Carlo Crivelli 『勝利を』"Vincere"

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 ◆オリジナル歌曲賞(Migliore Canzone Originale)
 ◎"Baciami Ancora":‘Baciami Ancora’ 作曲:Jovanotti、Saturnino Celani、Riccardo Onori 作詞・演奏:Jovanotti
 ・"Cado Dalle Nubi"(監督:Gennaro Nunziante):‘Angela’ 作曲・作詞・演奏:Luca Medici In Arte Checco Zalone
 ・"Mine Vaganti/Loose Canntons":‘Sogno’ 作曲:Marco Giacomelli、Fabio Petrillo 演奏:Ilaria Cortese、Nicoletta Strambelli In Arte Patty Pravo
 ・"La Prima Cosa Bella":‘21st Century Boy’ 作曲・演奏:Valerio Casini 作詞:Bad Love Experience
 ・『それもこれもユダのせい』"Tutta Colpa Di Giuda"(監督:ダヴィデ・ファラーリオ) :‘Canzone In Prigione’ 作曲・作詞:Marlene Kuntz 演奏:Cristiano Godano、Gian Luca Bergia、Riccardo Tesio

 "Baciami Ancora(Kiss Me Again)"は、ハリウッドで『幸せのちから』を監督したガブリエレ・ムッチーノの最新作。

 ◆プロダクション賞(Migliore Produttore)
 ・Medusa Film 『バーリア』"Baarìa"
 ・Bibi FILM TV (アンジェロ・バルバガッロ(Angelo Barbagallo))、RAI Cinema、Minerva Pictures Group (ジャンルカ・カルティ(Gianluca Curti)) "Fortapàsc"
 ・ドメニーコ・プロカッチ(Domenico Procacci) "Mine Vaganti/Loose Canntons"
 ◎Aranciafilm (Simone Bachini、ジョルジョ・ディリッティ), RAI Cinema 『やがて来たる者』"L'uomo Che Verrà"
 ・Mario Gianani Per Offside 『勝利を』"Vincere"

 ◆新人監督賞(Migliore Regista Esordiente)
 ・ジュゼッペ・カポトンディ 『重なり合う時』"La Doppia Ora"
 ・Marco Chiarini "L'uomo Fiammifero"
 ◎ヴァレリオ・ミエーリ(Valerio Mieli) 『テン・ウィンターズ』"Dieci Inverni"
 ・スザンナ・ニッキャレッリ(Susanna Nicchiarelli) 『コズモナウタ−宇宙飛行士』"Cosmonauta"
 ・Claudio Noce "Good Morning Aman"

 ◆ドキュメンタリー賞(Miglior Documentario Di Lungometraggio)
 ◎"La Bocca Del Lupo" 監督:Pietro Marcello
 ・"Hollywood Sul Tevere" 監督:Marco Spagnoli
 ・"L'isola Dei Sordobimbi" 監督:Stefano Cattini
 ・"The One Man Beatles – Cercando Emitt Rhodes" 監督:Cosimo Messeri
 ・"Valentina Postika In Attesa Di Partire" 監督:Caterina Carone

 ◆短編映画賞(Miglior Cortometraggio)
 ・"L'altra Meta' " 監督:Pippo Mezzapesa
 ・"Buonanotte" 監督:Riccardo Banfi
 ・"Nuvole, Mani " 監督:Simone Massi
 ◎"Passing Time " 監督:Laura Bispuri
 ・"Uerra" 監督:Paolo Sassanelli

 ◆EU映画賞( Miglior Film Dell'unione Europea)
 ◎『オーケストラ!』 監督:ラデュ・ミヘイレアニュ
 ・『白いリボン』 監督:ミヒャエル・ハネケ
 ・『アンプロフェット』 監督:ジャック・オーディアール
 ・『Soul Kitchen』 監督:ファティ・アキン
 ・『ウエルカム』 監督:フィリップ・リオレ

 ◆外国映画賞(Miglior Film Straniero)
 ・"A Serious Man" 監督:ジョエル&イーサン・コーエン
 ・『アバター』 監督:ジェームズ・キャメロン
 ◎『イングロリアス・バスターズ』 監督:クエンティン・タランティーノ
 ・『インビクタス/負けざる者たち』 監督:クリント・イーストウッド
 ・『マイレージ、マイライフ』 監督:ジェイソン・ライトマン

 ◆ヤング・ダヴィッド賞(David Giovani) 6000人以上の学生が審査員として投票して決める賞
 ◎『バーリア』"Baarìa" 監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
 ・"Baciami Ancora(Kiss Me Again)" 監督:ガブリエレ・ムッチーノ
 ・"Genitori e Figli: Agitare Bene Prima Dell'uso" 監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ(Giovanni Veronesi)
 ・"Io, Loro e Lara" 監督:Carlo Verdone
 ・『やがて来たる者』"L'uomo Che Verra'" 監督:ジョルジョ・ディリッティ

 ◆生涯貢献賞(The David Career Awards)
 ◎トニーノ・グエッラ

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 ◎リナ・ウェルトミュラー

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 ◎バッド・スペンサー(Bud Spencer)
 バッド・スペンサーは、60年以上のキャリアを誇る男優。

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 ◎テレンス・ヒル(Terence Hill)
 テレンス・ヒルも、60年以上のキャリアを誇る男優。バッド・スペンサーとの共演も多い。

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 主なノミネート&受賞状況は以下の通りです。

 ・"La Prima Cosa Bella"(3/18):作品・監督・主演男優・主演女優・主演女優・助演男優・助演女優・脚本・撮影・編集・美術・衣裳・メイク・ヘア・視覚効果・録音・作曲・歌曲
 ・『やがて来たる者』(3/16):作品・監督・主演女優・助演女優・脚本・撮影・編集・美術・衣裳・メイク・ヘア・視覚効果・録音・作曲・プロダクション・ヤング
 ・『勝利を』(8/15):作品・監督・主演男優・主演女優・脚本・撮影・編集・美術・衣裳・メイク・ヘア・視覚効果・録音・作曲・プロダクション
 ・『バーリア』(2/14):作品・監督・助演男優・撮影・編集・美術・衣裳・メイク・ヘア・視覚効果・録音・作曲・プロダクション・ヤング
 ・"Mine Vaganti/Loose Canntons"(2/13):作品・監督・助演男優・助演女優・助演女優・脚本・撮影・編集・美術・衣裳・作曲・歌曲・プロダクション
 ・"Fortapàsc"(0/3):主演男優・脚本・プロダクション
 ・"Baciami Ancora"(1/3):助演男優・歌曲・ヤング
 ・"Io, Loro e Lara"(0/2):助演男優・ヤング
 ・『ハートの問題』(0/2):主演男優・主演男優
 ・"L'uomo Fiammifero"(0/2):視覚効果・新人監督
 ・『まっさらな光のもとで』(0/1):主演女優
 ・『頭を上げて』(0/1):助演女優
 ・"Mi Ricordo Anna Frank"(0/1):メイク
 ・"Genitori e Figli: Agitare Bene Prima Dell'uso"(0/1):録音
 ・"Cado Dalle Nubi"(0/1):歌曲
 『それもこれもユダのせい』(0/1):歌曲

 ノミネートが集中した5作品のうち、最多受賞になったのは、予想通り、『勝利を』で、監督賞・撮影賞・編集賞を含む8部門で受賞を果たしました。

 作品賞を受賞したのは、ノミネーション数では第2位だった『やがて来たる者』で、この作品は、受賞数としてはわずか3部門受賞にとどまりはしたものの、プロダクション賞も受賞して、一個の作品として高い評価を獲得しました。

 キャスト関係の4賞は、"La Prima Cosa Bella"と"Mine Vaganti/Loose Canntons"が分け合う形になり、『勝利を』で主演女優賞の本命と見られていたジョヴァンナ・メッツォジョルノは受賞を逃しました。

 新人監督賞は、東京国際映画祭2010のコンペ部門に出品されていた『テン・ウィンターズ』のヴァレリオ・ミエーリ監督が受賞しました。

 今年は、主演男優賞のヴァレリオ・マスタンドレア、主演女優賞のミカエラ・ラマゾッティ、助演女優賞のイラリア・オッキーニ、脚本賞のフランチェスコ・ブルーニら、昨年もノミネートされていながら、受賞できなかった4人が雪辱を果たす結果になりました。

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 今回のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞のポイントは、やはり、『勝利を』でしょうか。

 日本でもイタリア映画祭で上映されて、絶賛の声ばかり聞かれるんですが、私個人は、俳優の熱演は光っていたとは思うものの、映画としてはさほど面白いものではありませんでしたね。

 ・冒頭で、1914年と1907年を行ったり来たりする意図がよくわからないし、この7年間の持つ意味もよくわからない。

 ・時々挿入される、ニューズリール風の映像(表現主義的とされる)が騒々しいし、主人公たちの暮らしている世界と、空気感にギャップが感じられる。

 ・ニューズリールの中の本物のムッソリーニと、ムッソリーニ役の俳優はまるで似ておらず、それは意図的にやっているとしか思えないのだけれど、観ていてストレスになる。

 ・この映画をどういう映画としてとらえればいいのか(映画としての落としどころが)判断がつかず、観ていて落ち着かない気分にさせられる。
 時代や運命に翻弄される女性の悲劇的側面や歴史の残酷さを描きたかったのか、それとも、社会的に抹殺されそうになりながらも自分を貫き通した女性の不屈の生き方のことを描きたかったのか? あるいは、歴史の闇の中に葬り去られた真実の物語を発掘したというスタンスなのか? あるいは、社会が規定する「正常」という概念と、そういう枠組みにとらわれずに生きようとして衝突する「ベロッキオ的登場人物」の物語ということになるのか?(だから、後半にムッソリーニが登場しなくなってもかまわないのか?) はたまた、現在のイタリアの隠喩なのか?

 ・物語は、主人公が狂人扱いされるとそれ以上の展開はなく、後半はずっとそれで貫き通されてしまう。社会的に抹殺されることになる主人公と、社会的に上り詰めていくムッソリーニとを対比的に描くというやり方もあったのではないか。(ニューズリールを使ってそれをやっていたということになるのかもしれないけれど)

 ・主人公の主張が本当なのかどうなのか、曖昧にぼかすやり方もあったと思うが、そういうやり方は取られていない。

 ・女たらしとして有名なムッソリーニに、若い頃に結婚した女がいて、その女に産ませた子までいたということがそんなに衝撃的なのか?

 ・『夜よ、こんにちは』には感じられた緊張感がまるで感じられない。

 ・そもそも「勝利を」というのは誰が誰に発している言葉なのか?

 ・現在のイタリア人にとって、ムッソリーニがどういう受け止められ方をしているのかがよくわからない。愛憎半ばする存在? アンチ・ヒーロー?

 昨年のカンヌでは、『勝利を』は、オフィシャルの賞はもちろん、数多く存在する外部の賞にも全く引っかからず、完全な無冠に終わり、今回のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞でも、監督賞は獲っても、作品賞や脚本賞は獲れない、というのには、こんなところに原因があるのではないでしょうか。

 個人的にも、『バーリア』や『やがて来たる者』、そして『夜よ、こんにちは』の方が素直に心揺さぶられたし、だから、日本でも劇場公開が決まったんじゃないかと思いますね。

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 *当ブログ記事
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201004/article_8.html
 ・ナストロ・ダルジェント賞2009:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200906/article_29.html
 ・イタリア・ゴールデン・グローブ賞2009:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200907/article_8.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2009:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_2.html
 ・映画祭&映画賞スケジュール表 2009年12月〜2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_32.html

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