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zoom RSS カンヌ国際映画祭2010 批評家週間ラインナップ!

<<   作成日時 : 2010/04/21 05:53   >>

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 カンヌ国際映画祭2010の批評家週間のラインナップが発表されました。

 批評家週間は、監督第1作か第2作を上映するプログラムで、映画祭本体による公式プログラムではなく、並行して開催される、外郭団体によるプログラムです。

 他の部門と比べると、あまり派手な作品はありませんが、昨年は、マル・デル・プラタ国際映画祭2009 男優賞、ヒホン国際映画祭2009 美術監督賞などを受賞したウルグアイ映画“Bad Day to Go Fishing(Mal día para pescar)”、東京国際映画祭でも上映されたイラク映画『風のささやき』、2008年サンダンス・NHK国際映像作家賞を受賞したチリ映画“Huacho”などが上映されています。

 過去の批評家週間の出身者としては、クリス・マルケル、ドゥニ・アルカン、ベルナルド・ベルトルッチ、ジャン・ユスターシュ、フィリップ・ガレル、バルベ・シュローデル、ケン・ローチ、レオス・カラックス、アモス・ギタイ、ウォン・カーウァイ、アルノー・デプレシャン、ギレルモ・デル・トロ、ジャック・オーディアール、ケヴィン・スミス、フランソワ・オゾン、ギャスパー・ノエらがいます。

 【長編コンペティション部門】

 ・“Armadillo”(デンマーク) 監督:Janus Metz [ワールド・プレミア]
 物語:ダニエルとマッツは、アフガニスタンのアルマジロ駐屯地にいる。ここは、最前線ヘルマンドに兵士を送り込むための基地で、彼らはタリバンと戦い、アフガニスタンを助けるためにここにいるが、彼らとアフガニスタン住民とのギャップは広がるばかりで、彼らはパラノイアに陥っていく。

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 ・“Bedevilled”(韓) 監督:Jang Cheol Soa [ワールド・プレミア]
 物語:ヘウォンは、30代の独身女性で、銀行に勤めていた。しかし、殺人未遂事件を目撃してしまったことから、精神のバランスを失い、休暇を取ることになる。彼女は、その休暇を使って、以前、祖父母に会うために出かけたMoodoという孤島に向かう。以前、彼女は、そこで、ボクナムという女の子と友だちになっていたが、今ではすっかり様子が変わり、彼女は、ボクナムが全島民をかしずかせているのを目の当たりにする。島内には、ボクナム以外に若い女性がいなくなり、ボクナムは島で女王のように君臨していたのだった……。

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 ・“Belle épine”(仏) 監督:Rebecca Zlotowski [ワールド・プレミア]
 物語:プルーデンスは、17歳で、数日前に母親を亡くしたばかり。途方に暮れていた彼女は、高校中退のマリリンから、ルンギスにある違法のサーキットを教えてもらう。そこでは、命知らずの男たちが激しいバイク・レースを繰り広げていて、彼女は、悲しみを忘れ、すっかり彼らに魅了されてしまう。

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 ・“Bi, dung so ! (Bi, Don’t Be Afraid)”(ベトナム・仏・独) 監督:Phan Dang Di [ワールド・プレミア]
 物語:ビーは、6歳の少年で、ハノイに両親と叔母と一家の料理人とともに暮らしていた。彼には、祖父がいたが、重い病気にかかり、一緒にくらすことになる。その頃から、父は家を省みなくなり、酒を飲んでは、女マッサージ師の家に出入りするようになり、母はそれを知りつつ、見て見ぬフリをしていた。一方、叔母は、バスの中で、16歳の少年と出会い、彼のことが好きになってしまう。

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 ・“The Myth of the American Sleepover”(米) 監督:David Robert Mitchell [インターナショナル・プレミア]
 物語:マイル・ロードと近隣住宅と廃工場と湖、そんな殺風景なメトロ・デトロイトの町。マギーとロブとクラウディアとスコットという思春期の4人が主人公で、彼らの、ファースト・キスを争ったり、パーティーをしたりという、夏の日が描かれる。バカ騒ぎに興じつつも、彼らは、これがすぐに過去のことになってしまうのをどこかで予感している。

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 ・“Sandcastle”(シンガポール) 監督:ブー・ジュンフェン(Boo Junfeng) [ワールド・プレミア]
 物語:シャン・エンは18歳の青年。彼は、今は亡き父が、シンガポールの形成期に学生たちのリーダーだったということを知る。家族は、過去のことには全く触れようとしないが、彼は、時の流れの中で見失われてしまった真実を知りたいと考えるようになる。

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 ・“Sound of Noise”(スウェーデン・仏) 監督:Ola Simonsson、Johannes Stjärne Nilsson [ワールド・プレミア]
 物語:アマデウス・ワーネブリングは、音楽一家の生まれだが、彼自身は、音楽が大嫌いで、音楽とは無縁の刑事という仕事に就いていた。ところが、あるグループが、街全体を楽器に見立てた“音楽テロ”を行なうことがわかり、否応なく、彼も音楽の世界に深入りすることになる。

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 【短編コンペティション部門】

 ・“A distração de Ivan”(ブラジル) 監督:Cavi Borges、Gustavo Melo
 ・“Berik”(デンマーク) Daniel Joseph Borgman
 ・“The Boy Who Wanted to Be a Lion”(英) 監督:Alois Di Leo
 ・“Deeper Than Yesterday”(オーストラリア) 監督:Ariel Kleiman
 ・“Love Patate”(仏) 監督:Gilles Cuvelier
 ・“Native Son”(英) 監督:Scott Graham
 ・“Vasco”(仏) 監督:Sébastien Laudenbach

 【オープニング・ナイト】

 ・“Le Nom des gens (The Name of Loves)”(仏) 監督:Michel Leclerc [ワールド・プレミア]
 出演:ジャック・ガンブラン、サラ・フォレスティエ
 物語:バーイア・ブンマムードは、「汝の敵を愛せよ」という古い格言に従って、次から次に男たちと寝ていた。ということは、かなりの多くの男性と寝ているということだったが、それは保守的であることこそ彼女が最も嫌うことだったからだ。ところが、アーサー・マルタンという男性と出会って、これまでの彼女の信念が揺らいでしまう。彼女は、そんなありきたりの名前(フランスでは1万人以上の同姓同名がいる)の男は、ややファシスト気味のところがある男に違いないと思っていたが、彼から、必ずしも名は体を表わすとはいえないこともあるのだ、ということを思い知らされるのだった。
 ※監督は、『慎み深い革命家、アラン・レネの方法論』や『シュヴァンクマイエルのキメラ的世界』の監督と同じ名前ですが、別人のようです。

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 ・“Copacabana”(仏・ベルギー) 監督:Marc Fitoussi [ワールド・プレミア]
 出演:イザベル・ユペール、Lolita Chammah、Aure Atika、ノエミ・ルヴォフスキー
 物語:バブーは、何事にもこだわらない性格で、結婚相手や仕事、自分の果たすべき義務などについてさほど大切なこととは考えてはいなかった。しかし、そんな自分のことを、娘が結婚式に招待するのも恥ずかしいと考えていることを知って、変わろうと決心する。ベルギーのオフシーズンのフラットを時間貸しする仕事を始め、さらに、モデルの仕事まで引き受けてしまう。こうして彼女は成功をつかんでいくが、誇らしい花嫁の母になるためにはまだ欠けているものがあった……。
 監督のMarc Fitoussiは、日本ではシネフィル・イマジカで短編『キャスティング』“Illustre Inconnue”が紹介されています。
 Lolita Chammahは、イザベル・ユペールの娘で、日本で紹介されている出演作はたぶんヴェルナー・シュレーターの『マリーナ』(この作品でも母娘共演)くらいですが、女優としてもう10年以上のキャリアがあり、この監督の前作にも出演しています。

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 ・“Rubber”(仏) 監督:Quentin Dupieux [ワールド・プレミア]
 物語:若く美しい女性がテレパシーでタイヤを移動させるという実験を始める。

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 【クロージング・ナイト】

 ・“L’Amour-propre”(仏) 監督:Nicolas Silhol [ワールド・プレミア]
 物語:ダニエル・シュワルツは、コメディアンで、フランス国内を巡業してまわり、成功をつかむ。しかし、彼は孤独で疲れ果てていて、この孤独を分かち合える女性を求めていた。

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 ・“Cynthia todavía tienes las llaves (Cynthia Still Got the Keys)”(アルゼンチン) 監督:Gonzalo Tobal [ワールド・プレミア]
 物語:シンシアは、ある計画を実行するために、別れたボーイフレンドの部屋に向かう。

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 ・“Fracture”(仏) 監督:Nicolas Sarkissian [ワールド・プレミア]
 物語:ポールには、素晴らしい仕事があり、献身的な妻とかわいい娘がいて、素敵な家も手に入れていた。夏の、日曜日の昼下がり、彼は、プールでリラックスし、テレビでテニスの中継を観るという、絵に描いたような幸福な風景の中で、なぜか息苦しさを覚え始めていた……。

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 いずれも、低予算のインディペンデント系の作品で、ささやかな日常生活を描いたものが大半ですが、アフガンの兵士を主人公にした作品あり、家族史の1ページを切り取ったような作品あり、青春映画あり、刑事ドラマあり、コメディアンのバックステージもの(?)ありで、内容的にはけっこうバラエティーに富んでいます。

 日本で多少とも知られているのは、ブー・ジュンフェンくらいで、とりあえず何らかの形で紹介される可能性が一番高そうなのはと言うと、やっぱりブー・ジンフェン作品ということになりますが、新しい才能をいち早く見抜くことで知られるイザベル・ユペールが選んだMarc Fitoussiも気になりますし、『東京島』に似た設定(ということはアナタハン事件と似た設定)の韓国映画“Bedevilled”も気になります。

 “Bedevilled”は、上ではおとなし目の画像を入れておきましたが、公式サイトにはもうちょっと刺激の強い画像もアップされています。実際に観てみないとわかりませんが、観るに耐えないB級・C級の作品である可能性がある一方で、シッチェスやプチョンで上映されて、人気を得ていく可能性もありそうです。

 全体的には、人生の転機を描いた作品が多いようです。

 入賞しそうな作品を1本だけ選ぶとするなら、感動的な家族ドラマらしい、“Bi, dung so ! (Bi, Don’t Be Afraid)”、でしょうか。

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 *当ブログ記事
 ・カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門 詳細:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201004/article_15.html
 ・カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門以外のラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201004/article_16.html
 ・カンヌ国際映画祭2010 監督週間 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201004/article_22.html
 ・カンヌ国際映画祭2010 追加上映作品ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201004/article_25.html
 ・映画祭&映画賞スケジュール表 2009年12月〜2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_32.html

 追記:
 ・カンヌ国際映画祭2010 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201005/article_20.html

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