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第17回チェコ・ライオン(チェコ・アカデミー賞)が発表になりました。(3月6日) ◆作品賞(Nejlepší film) ・“3 sezóny v pekle /3 Seasons in Hell” ・“Kawasakiho růže / Kawasaki Rose” ◎“Protektor / Protector” “Protektor / Protector”は、米国アカデミー賞2010 外国語映画賞チェコ代表作品。 ◆監督賞(Nejlepší režie) ・“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” Tomáš Mašín ・“Kawasakiho růže / Kawasaki Rose” ヤン・フジェベイク ◎“Protektor / Protector” Marek Najbrt ◆主演男優賞(Hlavní mužský herecký výkon) ◎“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” クリシュトフ・ハーデック(Kryštof Hádek) ・“Kawasakiho růže / Kawasaki Rose” マルチン・フバ(Martin Huba) ・“Protektor / Protector” Marek Daniel クリシュトフ・ハーデックは、『ダーク・ブルー』などで知られる男優。本年度シューティング・スター賞受賞。 マルチン・フバは、『英国王 給仕人に乾杯!』(給仕長役)、『ルナシー』、『この素晴らしき世界』などで知られる男優。今回、ダブル・ノミネートされながら、どちらも受賞ならず。 ◆主演女優賞(Hlavní ženský herecký výkon) ・“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” カロリーナ・グルシュカ(Karolina Gruszka) ・“Kawasakiho růže / Kawasaki Rose” Lenka Vlasáková ◎“Protektor / Protector” Jana Plodková カロリーナ・グルシュカは、『インランド・エンパイア』のロスト・ガールの1人。 ◆助演男優賞(Vedlejší mužský herecký výkon) ・“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” マルチン・フバ ◎“Kawasakiho růže / Kawasaki Rose” ラディスラフ・フディク(Ladislav Chudík) ・“Kawasakiho růže / Kawasaki Rose” アントニン・クラトフヴィル(Antonín Kratochvíl) アントニン・クラトフヴィルは、国際的に知られているカメラマンで、受賞歴も多く、本作ではスチール・カメラマンを務めているほか、出演もしている。 ラディスラフ・フディクは、日本では『暁の全滅作戦』(1959)が紹介されています。 ◆助演女優賞(Vedlejší ženský herecký výkon) ◎“Kawasakiho růže / Kawasaki Rose” Daniela Kolářová ・“Protektor / Protector” Klára Melíšková ・“Zemský ráj to na pohled”(監督:Irena Pavlásková) Tereza Voříšková ◆脚本賞(Nejlepší scénář) ・“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” Tomáš Mašín ・“Kawasakiho růže / Kawasaki Rose” Petr Jarchovský ◎“Protektor / Protector” Robert Geisler、ベンヤミン・トゥチェック(Benjamin Tuček)、Marek Najbrt Petr Jarchovskýは、昨年のチェコ・ラインにおいて、同作で未映画化作品脚本賞を受賞し、それが映画化に結びついたことになります。 ベンヤミン・トゥチェックは、初監督作品『ガーリー』“Girlie”(2002)がSKIP CITY Dシネマ国際映画祭2004で上映されています。 ◆撮影賞(Nejlepší kamera) ◎“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” Carl Oskarsson ・“Normal”(監督:Julius Sevcík) Antonio Riestra ・“Protektor / Protector” Miloslav Holman ◆編集賞(Nejlepší střih) ・“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” Petr Turyna ・“Kawasakiho růže / Kawasaki Rose” Vladimír Barák ◎“Protektor / Protector” Pavel Hrdlička Vladimír Barákは、昨年の『カラマーゾフ兄弟』に続いて、2年連続ノミネートです。 ◆芸術貢献賞(Nejlepší výtvarný počin) ・“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” Martin Kurel(美術) ◎『屋根裏のポムネンカ』“Na půdě aneb Kdo má dneska narozeniny? ”(監督:イジー・バルタ) イジー・バルタ(美術) ・“Protektor / Protector” オドレイ・ネクヴァシール(Ondřej Nekvasil)(建築) オドレイ・ネクヴァシールは、『アンネ・フランク』(2001)、『幻影師アイゼンハイム』(2006)などの美術を手がけています。 ◆音響賞(Nejlepší zvuk) ◎“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” Pavel Rejholec、Jakub Čech ・“Normal” Pavel Rejholec、Marek Hart ・“Protektor / Protector” Marek Hart、Tomáš Zůbek Pavel Rejholec、Jakub Čechは、昨年は“Tobruk”で受賞しているので、2年連続受賞。 Pavel Rejholec とMarek Hartは、ダブル・ノミネート。 ◆音楽賞(Nejlepší hudba) ・“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” フィリップ・イェリネク(Filip Jelínek) ・“Normal” Jan P. Muchow ◎“Protektor / Protector” Midi Lidi ◆ドキュメンタリー賞(Nejlepší document) ・“Občan Havel přikuluje” 監督:Jan Novák、Adam Novák ・“Vítejte v KLDR! ” 監督:Linda Jablonská ◎“Zapomenuté transporty do Polska” 監督:Lukáš Přibyl ◆生涯貢献賞(Dlouholetý umělecký přínos českému filmu) ◎ヤナ・ブレイホヴァ(Jana Brejchová) ヤナ・ブレイホヴァは、『ほら男爵の冒険』(1961/カレル・ゼマン監督作品)や『放蕩息子の帰郷』(1966)など、約60年にわたって活躍する大女優。 ◆ボックス・オフィス賞(Divácky nejúspěšnější český film) ◎“Líbáš jako Bůh / You Kiss Like a God”(監督:Marie Polednáková) ◆オーディオ・ビジュアル賞(Cena ČFTA za audiovizuální počin roku) ◎Jan Špáta監督作品の修復に対して(Restaurované filmy Jana Špáty) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 主な作品のノミネート&受賞状況は以下の通りです。 ・“Protektor / Protector”(6/11):作品・監督・主演男優・主演女優・助演女優・脚本・撮影・編集・美術・音響・音楽 ・“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell”(3/11):作品・監督・主演男優・主演女優・助演男優・脚本・撮影・編集・美術・音響・音楽 ・“Kawasakiho růže”(2/9):作品・監督・主演男優・主演女優・助演男優・助演男優・助演女優・脚本・編集 ・“Normal”(0/3):撮影・音響・音楽 ・『屋根裏のポムネンカ』(1/1):美術 ・“Zemský ráj to na pohled”(0/1):助演女優 作品賞・監督賞・脚本賞・編集賞・主演男優賞・主演女優賞までが同一作品3作品がノミネートされるという驚くべきノミネーションになっていました。 他にそれほど観るべき作品がなかったということなのか、それとも劇場公開された作品自体が少なかったのか、わかりませんが、これら3作品が2009年のチェコ映画を代表する3本だということは確かなようです。 受賞結果もこれら3本で分け合う形になりましたが、その中でも“Protektor / Protector”が過半数の部門を制して、最多受賞になりました。 内容としては、1920年代末から、1940年代、1970年代と、それぞれ、時代に翻弄された人々をモチーフとする作品であるようです。 上位4作品だったら、どれも、なんらかの形で日本に紹介されてよさそうですが、どれか1本なら、相対的に評価の高い“Protektor / Protector”か、多少は日本に知られた俳優の出ている“3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell”か、ユニークなタイトルのついたヤン・フジェベイク作品か、ちょっと迷うところです。監督の知名度から言って、ヤン・フジェベイク作品が紹介しやすいといえば紹介しやすそうですが……。 劇場公開が難しいなら、EUフィルムデーズか、大阪ヨーロッパ映画祭に期待、でしょうか。 ・“Protektor / Protector” (チェコ・独) 監督:Marek Najbrt 出演:Marek Daniel、Jana Plodková、Klára Melíšková 物語:エミールは、ラジオ局のジャーナリストで、妻のハナは、映画女優。しかし、チェコスロヴァキアがナチの支配下に置かれてからは、ユダヤ人であるハナの女優生命は絶たれてしまう。エミールは自分の特権を使って妻を守ろうとするが、ハナは逃げ隠れすることを拒む。ユダヤ人の虐殺が始まり、夫婦の関係はいよいよ危機に瀕していく。 ・ “3 sezóny v pekle / 3 Seasons in Hell” (チェコ・独・スロヴァキア) 監督:Tomáš Mašín 出演:クリシュトフ・ハーデック、カロリーナ・グルシュカ、マルチン・フバ チェコの哲学者で詩人のエゴン・ボンディ(Egon Bondy(1930-2007))の日記が原作。 物語:1947年のプラハ。19歳で家を飛び出したイヴァン・ヘインツは、バイ・セクシャルなヤナと出会い、自由で退廃的な生活を謳歌する。当局は、彼らにも絶対服従を要求してくるが、彼らは、当局を軽んじるような行動ばかり起こす。パリへの脱出を計画していたが、パリへ向かう道は封鎖されてしまう。しかし、彼らには、まだ別のプランがあった……。 ・ “Kawasakiho růže / Kawasaki's Rose” (チェコ) 監督:ヤン・フジェベイク 出演:Daniela Kolářová、マルチン・フバ(Martin Huba)、Lenka Vlasákova、Milan Mikulčík 物語:パヴェル・ヨセックは、医者として、そして過去に反体制活動家として活動していたことでみんなから尊敬されていた。彼を対象にしたドキュメンタリー映画まで作られることになるが、それにスタッフとして関わった義理の息子ルデックは、パヴェルの過去に暗い影があるのを発見する。彼は、70年代に情報屋をしていて、友人ボレックを売って、スウェーデンに追いやってしまっていたのだ。しかも、その当時、ボレックが付き合っていたのが、現在のパヴェルの妻であり、彼の娘であり、ルデックの妻でもあるルーシーは、本当はボレックの娘であるということも判明する……。 タイトルの「川崎ローズ」とは、川崎博士の考案したバラの折り紙のことのようです。「バラに似て美しいが、本物のバラではない」という意味が込められているのでしょうか。 ベルリン国際映画祭2010 パノラマ部門出品。 ・ “Normal” (チェコ・マケドニア) 監督:Julius Sevcik 物語:1929年。ピーター・キュルテンが、女・子供を含む大勢の人を殺傷して、逮捕される。弁護士のヴェーナーは、彼の弁護を引き受け、彼が正気を失っていたという線で弁護を進めようとする。しかし、彼がピーターを深く知るにつれ、彼の心はバランスを失い始め、ついに彼自身が殺人を犯してしまう。社会全体がファシズムに飲み込まれようといつつある中で、ピーター・キュルテンは、時代の寵児のようにみなされていく……。 上海国際映画祭2009 コンペティション部門出品。監督賞受賞。 *この記事がなかなか興味深かった!と思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↑ ↑ ↑ ↑ 応援してね! *当ブログ記事 ・第16回チェコ・ライオン 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200903/article_10.html ・2009年度映画賞レース スケジュール表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_32.html ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月〜2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html |
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