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zoom RSS フィンランド・アカデミー賞 (Jussi Awards)2010 ノミネーション発表!

<<   作成日時 : 2010/01/20 00:25   >>

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 フィンランド・アカデミー賞 (Jussi Awards/Jussi ehdokkaat) 2010のノミネーションが発表になりました。(1月14日)

 フィンランド映画といえば、アキとミカのカウリスマキ兄弟の作品以外、日本にはほとんど入ってきていない状態で、カウリスマキ兄弟が日本に紹介され始めた時、フィンランド映画はほとんどカウリスマキ兄弟が取り仕切っているというような紹介のされ方をしていたと思うのですが、このフィンランド・アカデミー賞と呼ばれるJussi Awardsは、1944年スタートという65年以上もの歴史を持つ映画賞で、こういう息の長い映画賞が存在していること自体、フィンランドには、(カウリスマキ兄弟だけではない)確固とした映画産業が根づいている、という証拠なのだろうと思います。(調べてみると、IMDbにもちゃんと1944年からの受賞データが記載されています)

 というわけで、ほとんど知らない名前ばかりにはなってしまいますが、Jussi Awards2010ノミネーション・リストを以下に書き出してみることにします。

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 ◆作品賞(PARAS ELOKUVA)
 ・“The Interrogation /Kuulustelu” 監督:Jörn Donner
 ・“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille” 監督:Klaus Härö
 ・“Under the North Star /Täällä Pohjantähden alla” 監督:Timo Koivusalo

 “Letters to Father Jaakob(Letter to Father Jacob)/Postia pappi Jaakobille”は、マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭2009 グランプリ、カイロ国際映画祭 グランプリ(Golden Pyramid)&脚本賞受賞。米国アカデミー賞2010外国語映画賞フィンランド代表。

 ◆監督賞(OHJAUS)
 ・“Forbidden Fruit /Kielletty hedelmä” 監督:Dome Karukoski
 ・“The Visitor /Muukalainen”(フィンランド・エストニア・独・英) 監督:Jukka-Pekka Valkeapää
 ・“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille” 監督:Klaus Härö

 “The Visitor /Muukalainen”は、ベネチア国際映画祭2008 ベネチア・デイズ出品作品。

 ◆主演男優賞(MIESPÄÄOSA)
 ・“The House of Branching Love/Haarautuvan rakkauden talo”(監督:ミカ・カウリスマキ) Hannu-Pekka Björkman
 ・“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille” Heikki Nousiainen
 ・“Twisted Roots /Väärät juuret”(監督:Saara Saarela) ペルッティ・スヴェホルム(Pertti Sveholm)

 “The House of Branching Love/Haarautuvan rakkauden talo”は、トロント国際映画祭2009 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門で上映。
 Heikki Nousiainenは、主演と助演でダブル・ノミネート。
 ペルッテイ・ホルムは、『過去のない男』で主人公を尋問する刑事を演じた俳優。(http://www.kanshin.jp/akibako/index.php3?mode=keyword&id=205424) 
 Hannu-Pekka Björkmanとペルッテイ・ホルムは、今回のノミネート作品では、ともに“The Interrogation /Kuulustelu”にも出演している。

 ◆主演女優賞(NAISPÄÄOSA)
 ・“The House of Branching Love/Haarautuvan rakkauden talo” Elina Knihtilä
 ・“The Interrogation /Kuulustelu” ミンナ・ハーパキュラ(Minna Haapkylä)
 ・“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille” Kaarina Hazard

 ミンナ・ハーパキュラは、フィンランド映画『FCヴィーナス』(Vのみ)、フランス映画『蛇男』に出演している女優。

 ◆助演男優賞(MIESSIVUOSA)
 ・“Hellsinki /Rööperi”(監督:Aleksi Mäkelä) ペーテル・フランツェーン(Peter Franzén)
 ・“Under the North Star /Täällä Pohjantähden alla” Heikki Nousiainen
 ・“Under the North Star /Täällä Pohjantähden alla” Esko Roine

 ペーテル・フランツェーンは、フランスのテレビドラマ『新・メグレ警視/フィンランドの犯罪』(1996)、エストニア=フィンランド映画『バルト大攻防戦』(2002/Vのみ)、スウェーデン映画『J★A★C★K』(2003/Vのみ)、スウェーデン映画『デイ・オブ・ザ・デシジョン』(2003/Vのみ)、アメリカ映画『ザ・クリーナー 消された殺人』(2007)などに出演している俳優。
 Heikki Nousiainenは、主演と助演でダブル・ノミネート。

 ◆助演女優賞(NAISSIVUOSA)
 ・“Forbidden Fruit /Kielletty hedelmä” Amanda Pilke
 ・“Ground Under Water /Maata meren alla”(監督:Lenka Hellstedt) Marja Packalén
 ・“Under the North Star /Täällä Pohjantähden alla” Miia Selin

 Marja Packalénは、『真夜中の虹』『マッチ工場の少女』『街のあかり』などに出演している女優。

 ◆脚本賞(KÄSIKIRJOITUS)
 ・“The Interrogation /Kuulustelu” Olli Soinio
 ・“Last Cowboy Standing/Skavabölen pojat”(フィンランド・独) (監督:Zaida Bergroth) Antti Raivio、Jan Forsström、Zaida Bergroth
 ・“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille” Klaus Härö、Jaana Makkonen

 Olli Soinioは、フィンランド映画『若き兵士たち/栄光なき戦場』(1985)では編集を担当している。
 “Last Cowboy Standing/Skavabölen pojat”は、釜山国際映画祭2009 Flash Forward賞受賞。

 ◆撮影賞(KUVAUS)
 ・“The Interrogation /Kuulustelu” ピルヨ・ホンカサロ(Pirjo Honkasalo)
 ・“The Visitor /Muukalainen”(フィンランド・エストニア・独・英) Tuomo Hutri
 ・“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille” Tuomo Hutri

 ピルヨ・ホンカサロは、監督作品『白夜の時を越えて』(1998)が日本でも紹介されている。
 Tuomo Hutriは、ダブル・ノミネート。

 ◆編集賞(LEIKKAUS)
 ・“The House of Branching Love/Haarautuvan rakkauden talo” Jukka Nykänen
 ・“The Visitor /Muukalainen”(フィンランド・エストニア・独・英) メルヴィ・ユンッコネン(Mervi Junkkonen)
 ・“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille” Samu Heikkilä

 Jukka Nykänenは、エストニア=フィンランド映画『バルト大攻防戦』(2002/Vのみ)、フィンランド映画『ペリカンマン』(2004/Vのみ)などの編集を手がけている。
 メルヴィ・ユンッコネンは、監督作品『静かな空間』(2005)が山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映されている。
 Samu Heikkiläは、フィンランド映画『愛ではないすべて 貞節は欲望の怠慢。』(2000/Vのみ)でも編集を手がけている。

 ◆美術賞(LAVASTUS)
 ・“The Interrogation /Kuulustelu” Pentti Valkeasuo
 ・“The Visitor /Muukalainen”(フィンランド・エストニア・独・英) Kaisa Mäkinen
 ・“Hellsinki /Rööperi” Pirjo Rossi

 ◆衣裳デザイン賞(PUKUSUUNNITTELU)
 ・“The Interrogation /Kuulustelu” Auli Turtiainen
 ・“Hellsinki /Rööperi” ティナ・カウカネン(Tiina Kaukanen)
 ・“Under the North Star /Täällä Pohjantähden alla” Leila Jäntti

 Auli Turtiainenは、『白夜の時を越えて』(1998)でも衣裳デザインを手がけている。
 ティナ・カウカネンは、『ヘイフラワーとキルトシュー』(2002)でも衣裳デザインを手がけている。

 ◆音響賞(ÄÄNISUUNNITTELU)
 ・“The Visitor /Muukalainen”(フィンランド・エストニア・独・英) Micke Nyström
 ・“Last Cowboy Standing/Skavabölen pojat”(フィンランド・独) Janne Laine
 ・“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille” Kirka Sainio

 ◆音楽賞(MUSIIKKI)
 ・“Within Limits /Liikkumavara”(監督:Annika Grof) ヴィリー・リーパ(Ville Riippa)
 ・“The Visitor /Muukalainen”(フィンランド・エストニア・独・英) Helena Tulve
 ・“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille” Dani Strömbäck

 ヴィリー・リーパが音楽を手がけた作品にはフィンランド=アイスランド映画『Dark Floors ダーク・フロアーズ』(2008/Vのみ)がある。

 ◆ドキュメンタリー賞(DOKUMENTTIELOKUVA)
 ・“The Living Room of the Nation /Kansakunnan olohuone” 監督:Jukka Kärkkäinen
 ・“Within Limits /Liikkumavara” 監督:Annika Grof
 ・“The Magnetic Man /Magneettimies” 監督:Arto Halonen

 Arto Halonenは、“Shadow of the Holy Book(Pyhãn Kirjan Varjo)”(2008)がヨーロッパ映画賞2008 ドキュメンタリー賞にノミネートされている。

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 オリジナルのリストは、Jussi ehdokkaatの公式HPで、このHPは英語への切り替え表示機能はついていなくて、フィンランド語オンリーだったのですが、調べてみると、日本に紹介されているフィンランド映画がぞろぞろとつながってきて、まあまあ「読めるリスト」にすることができたのではないかと思います。
 これも、たぶん、フィンランド映画界がそんなには大きくはなく、全員が知り合いというような関係にあるからだと思います。

 主な作品のノミネート状況は以下の通りです。

 ・“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille”(9):作品・監督・主演男優・主演女優・脚本・撮影・編集・音響・音楽
 ・“The Interrogation /Kuulustelu”(6):作品・主演女優・脚本・撮影・美術・衣裳
 ・“The Visitor /Muukalainen”(6):監督・撮影・編集・美術・音響・音楽
 ・“Under the North Star /Täällä Pohjantähden alla”(5):作品・助演男優・助演男優・助演女優・衣裳
 ・“The House of Branching Love/Haarautuvan rakkauden talo”(3):主演男優・主演女優・編集
 ・“Hellsinki /Rööperi”(3):助演男優・美術・衣裳

 米国アカデミー賞2010外国語映画賞フィンランド代表にもなっている“Letters to Father Jaakob/Postia pappi Jaakobille”が、最多ノミネートで、作品賞・監督賞・脚本賞、そして俳優の賞とスタッフの賞まで押さえるという、バランスのいいノミネートのされ方をしています。
 日本に紹介される可能性で言えば、これか、ミカ・カウリスマキ作品のどちらかくらい、という感じでしょうか。

 ・“Letters to Father Jaakob(Letter to Father Jacob)/Postia pappi Jaakobille”
 監督:Klaus Härö
 出演:Hannu-Pekka Björkman、Kaarina Hazard
 物語:ライラは、終身刑を宣告されていたが、恩赦を受けて、釈放される。そして、独り暮らしの牧師のところで職を得、そこに引っ越してくることになる。彼女は、自分のことにもほとんど気にかけない性格だったので、目の見えない牧師ヤコブの面倒を見ることになかなかなじめないのだった……。
 マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭2009 グランプリ、カイロ国際映画祭 グランプリ(Golden Pyramid)&脚本賞受賞。
 米国アカデミー賞2010外国語映画賞フィンランド代表。

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 ・“The Interrogation /Kuulustelu”
 監督:Jörn Donner
 出演:ミンナ・ハーパキュラ(Minna Haapkylä)、ペルッティ・スヴェホルム(Pertti Sveholm)、Hannu-Pekka Björkman
 物語:1942年、Kerttu Nuortevaは、ヘルシンキで保安警察に逮捕され、尋問を受ける。
 ソ連からフィンランドに送られた実在の女スパイKerttu Nuorteva(1912年アメリカ生まれで、1963年にカザフスタンで没)の物語。

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 ・“The Visitor /Muukalainen”
 監督:Jukka-Pekka
 出演:Pavel Liska、Vitali Bobrov、Jorma Tommila
 物語:少年が、母親と2人でフィンランドの田舎の農場に住んでいる。荒っぽい性格の父は刑務所に入れられていて、少年の友達は厩にいる一頭の馬だけであった。そんな単調な生活は、父からのメモを持った男によって、乱され、母子は、いやいやながらも彼を受け入れざるを得なくなる。

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 ・“Under the North Star /Täällä Pohjantähden alla”
 監督:Timo Koivusalo
 出演:Ilkka Koivula、Vera Kiiskinen、Risto Tuorila
 物語:アクセリは、教会の小作人の息子だったが、つつましく小作人を継ぐという彼の願いは、保守派の上流階級によって、あっさり閉ざされてしまう。しかし、彼は、全く選択の余地がなかった親の世代とは違って、自由が得られたことを喜び、自分の土地を手に入れることを夢を見始める。彼は、地元の労働組合に入るが、そこは至って穏健な考えの持ち主の集まりで、彼には物足らなかった。彼は、日々の糧は、平和な暮らしからではなく、戦って勝ち取るのだという赤衛軍の考えに共感するのだった。

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 ・“The House of Branching Love/Haarautuvan rakkauden talo”
 監督:ミカ・カウリスマキ
 出演:Elina Knihtilä、Hannu-Pekka Björkman、カティ・オウティネン、カリ・ヴァーナネン
 物語:ファミリー・セラピストのJuhariとビジネス・トレーナーのTaulaは、離婚に同意して、穏やかに離婚しようとする。しかし、そうした2人の意思にもかかわらず、離婚は泥沼化し、互いの愛憎がむき出しになってしまう。
 Patri Karraの小説の映画化。
 トロント国際映画祭2009 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門で上映。

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 ・“Hellsinki /Rööperi”
 監督:Aleksi Mäkelä
 出演:Samuli Edelmann、ペーテル・フランツェーン、Pihla Viitala
 物語:主人公はジプシーのチンピラたち。彼らの考えは、犯罪によって貧乏から抜け出して尊敬される市民になることか、つかまって刑務所に入れられること、あるいは、若いまま死ぬことであった。そんな彼らを、地元の警官コイステネンが目をつけ始めていた……。
 インタビューに基づく小説“Rööperi – The years of crime 1955 – 2005”の映画化。

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 受賞結果の発表は1月31日です。

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 *当ブログ記事
 ・2009年度映画賞レース スケジュール表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_32.html
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月〜2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html

 追記:
 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201002/article_5.html

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