海から始まる!?

アクセスカウンタ

zoom RSS 『歩いても 歩いても』もノミネート! スウェーデン・アカデミー賞2010!

<<   作成日時 : 2010/01/10 23:36   >>

トラックバック 1 / コメント 0

 スウェーデン・アカデミー賞(Guldbagge Awards(ゴールデン・ビートル賞)/Sweden's national film awards)のノミネーションが発表になりました。(1月8日)

 日本にいてもほとんど感じませんが、2009年のスウェーデン映画は豊作だったようで、2009年は56の作品(長編、短編、ドキュメンタリーを含む)が全世界で145の映画賞を受賞し、62であった2008年を大きく上まった、と伝えられています。

 「145の映画賞」というのは、ちょっと多すぎるので、ひょっとすると「受賞」ではなくて、単に「国際映画祭に出品した映画」の数のことなのかもしれませんが、それでも、それは海外の国際映画祭に出品された新作日本映画の数に比べても圧倒的です。
 その片鱗は、昨年の最後に当ブログで記事にした「国際映画祭の収穫! 2009年秋〜冬」(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_45.html)でも若干見て取ることができます。

 そんなスウェーデン映画界の2009年の総決算である映画賞がスウェーデン・アカデミー賞(Guldbagge Awards(ゴールデン・ビートル賞)/Sweden's national film awards)ということになります。

画像

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ◆作品賞
 ・“I taket lyser stjärnorna/Glowing Stars” 監督:Lisa Siwe
 ・『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』“Män som hatar kvinnor/ The Girl with the Dragon Tattoo” 監督:ニールス・アルデン・オプレヴ
 ・“Prinsessa/Starring Maja” 監督:Teresa Fabik

 “I taket lyser stjärnorna/Glowing Stars”は、ベルリン国際映画祭2009ジェネレーション部門出品作品。

 ◆監督賞
 ・Fredrik Edfeldt “Flickan / The Girl”
 ・Teresa Fabik “Prinsessa / Starring Maja”
 ・Lisa Siwe “I taket lyser stjärnorna / Glowing Stars”

 “Flickan / The Girl”は、ベルリン国際映画祭2009ジェネレーション部門出品作品。レイキャビク国際映画祭2009 国際批評家連盟賞受賞。

 ◆主演男優賞
 ・Claes Ljungmark “Det enda rationella / A Rational Solutio”
 ・Olle Sarri “Apan / The Ape”
 ・Björn Starrin “Bröllopsfotografen / The Wedding Photographer”

 “Det enda rationella / A Rational Solutio”は、フランドル国際映画祭2009 Georges Delerue Prize 音楽賞受賞、リューベック・ノルディック・フィルム・デイズ2009 NDR Promotion Prize受賞。
 “Apan / The Ape”は、トロント国際映画祭2009でワールド・プレミア。

 ◆主演女優賞
 ・Malin Crépin “I skuggan av värmen / In Your Veins”
 ・スティーナ・エクブラ(Stina Ekblad) “Det enda rationella / A Rational Solution”
 ・ノオミ・ラパス(Noomi Rapace) 『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』“Män som hatar kvinnor / The Girl with the Dragon Tattoo”

 “I skuggan av värmen / In Your Veins”は、モントリオール世界映画祭2009出品作品。
 スティーナ・エクブラは、『ゴシップ』(2000)出演者の1人。

 ◆助演男優賞
 ・Kjell Bergqvist “Bröllopsfotografen / The Wedding Photographer”
 ・Joel Kinnaman “Johan Falk - Gruppen för särskilda insatser”
 ・スヴェン=バーティル・トーブ(Sven-Bertil Taube) 『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』“Män som hatar kvinnor / The Girl with the Dragon Tattoo”

 ◆助演女優賞
 ・アニカ・ハリン(Annika Hallin) “I taket lyser stjärnorna / Glowing Stars”
 ・Anki Lidén “I taket lyser stjärnorna / Glowing Stars”
 ・Tova Magnusson “Flickan / The Girl”

 アニカ・ハリンは、『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』にも出演しています。

 ◆脚本賞
 ・“Flickan / The Girl” Karin Arrhenius
 ・“Prinsessa / Starring Maja” Teresa Fabik
 ・“Bröllopsfotografen / The Wedding Photographer” Ulf Malmros

 ◆撮影賞
 ・“Flickan / The Girl” Hoyte van Hoytema
 ・『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』“Män som hatar kvinnor / The Girl with the Dragon Tattoo” エリック・クレス(Eric Kress)
 ・“Flickan som lekte med elden / The Girl Who Played with Fire” ペーテル・モクロシンスキー(Peter Mokrosinski)

 ペーテル・モクロシンスキーは、『友達』(1988)やTVM『刑事マルティン・ベック/バルコニーの男』(1993)を手がけている撮影監督。

 ◆短編映画賞
 ・“A Good Friend of Mr. World” 監督:Axel Petersén
 ・“Drömmar från skogen / Dreams from the Woods” 監督:Johannes Nyholm
 ・“Skrapsår / Scratches” 監督:Gabriela Pichler

 ◆ドキュメンタリー賞
 ・“Drottningen och jag / The Queen and I” 監督:Nahid Persson Sarvestani
 ・“Ebbe - The Movie” 監督:Jane Magnusson、Karin af Klintberg
 ・“Videocracy” 監督:Erik Gandini

 “Drottningen och jag / The Queen and I”は、サンダンス映画祭2009コンペ部門出品作品。
 “Videocracy”は、ベネチア国際映画祭2009 批評家週間、トロント国際映画祭2009 出品作品。

 ◆外国語映画賞
 ・“Das weiße Band / The White Ribbon”(オーストリア・独・仏・伊) 監督:ミヒャエル・ハネケ
 ・『歩いても 歩いても』“Aruitemo aruitemo / Still Walking”(日) 監督:是枝裕和
 ・『戦場でワルツを』“Vals Im Bashir / Waltz with Bashir”(イスラエル・仏・独・米) 監督:アリ・フォルマン

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 主な作品のノミネート状況は、以下の通りです。

 ・“I taket lyser stjärnorna/Glowing Stars”(4):作品・監督・助演女優・助演女優
 ・『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(4):作品・主演女優・助演男優・撮影
 ・“Flickan / The Girl”(4):監督・助演女優・脚本・撮影
 ・“Prinsessa/Starring Maja”(3):作品・監督・脚本
 ・“Bröllopsfotografen / The Wedding Photographer”(3):主演男優・助演男優・脚本

 そんなに部門数も多くなく、各部門のノミネーション枠は3つずつなので、最多ノミネート作品といっても4ノミネートのなり、4ノミネート作品が3つと3ノミネート作品が2つで、上位を争うことになりました。

 最多ノミネートというと、普通は、作品賞、監督賞、脚本賞、それに主演賞のどちらかがノミネートされている作品があるものですが、そのすべてを押さえている作品はありませんでした。

 話題の『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』は、作品賞と主演女優賞と助演男優賞と撮影賞にはノミネートされても、監督賞と脚本賞にはノミネートされていないというのが、案外、この作品の核心を突いているかもしれません。

 『歩いても 歩いても』は、これまでいくつもの国際映画祭のコンペ部門に出品されて、いい評判も受けてきましたが、いいところまで行っても、そこから上はなかなか突破できずにいたので(といっても、マル・デル・プラタ国際映画祭2008で作品賞を受賞しています)、スウェーデン国内で2009年に公開されたすべての外国映画の中でベスト3に選ばれたということは、画期的なことではないでしょうか。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 主なノミネート作品について、以下に手短に紹介しておきます。

 ・“I taket lyser stjärnorna/Glowing Stars”
 監督:Lisa Siwe
 出演:Josefine Mattsson、Mika Berndtsdotter Ahlen、アニカ・ハリン
 物語:ジェナは14歳で、いろいろの悩みを抱えていた。どうしていつまで経っても自分の胸は小さいままなのか、どうして自分には人気がないのか、大好きなサッケに振り向いてもらうにはどうすればいいのか……。
 そんなことに頭を悩ましていたジェナに新たな衝撃が襲う。それは、シングルマザーとしてジェナを育ててきた母が癌にかかり、買い物中に倒れて、その結果、母子でおばあちゃんの家に引っ越さなければなったのだった……。
 原作は、ヨハンナ・ティーデル(Johanna Thydell)の同名小説で、ヨハンナ・ティーデルは23歳でこの小説でデビューし、2003年にアウグスト文学賞青少年部門賞を受賞。『天井に星の輝く』という邦題で白水社から邦訳が出ています。

画像

 ・“Prinsessa/Starring Maja”
 監督:Teresa Fabik
 出演:Zandra Andersson、Moa Silén、Anastasios Soulis
 物語:マヤは、小さな町に住む女子高校生で、長い髪と青い目を持ち、女優になることが夢だった。女優になって、たくさんの人に見られたい、世間の注目を浴びたい、それが彼女の夢であった。しかし、彼女の夢をはばんでいるものがあった。それは、彼女がどう見ても太っていることだった……。

画像

 ・“Flickan / The Girl”
 監督:Fredrik Edfeldt
 出演:Blanca Engström、Shanti Roney、アニカ・ハリン
 物語:両親がアフリカの開発プロジェクトのために家を空けることになり、10歳の娘はおばに預けられることになる。しかし、当のおばは恋人と船旅に出て行ってしまっていて、10歳の少女はひと夏を自分独りで過ごさなければならなくなる……。

画像

 ・“Bröllopsfotografen / The Wedding Photographer”
 監督:Ulf Malmros
 出演:Björn Starrin、Kjell Bergqvist、Tuva Novotny、Johannes Brost
 物語:ロビンは、田舎の工場をクビになり、なんとか写真で食べていけないかと考える。たまたま老優の依頼で、ストックホルムで開かれる結婚式の写真を撮ることになるが、そこで花嫁の妹に恋してしまったことから、無理に上流階級の人々に合わせようとしてしなくてもいい苦労をすることになる……。

画像

 ・“Drottningen och jag /The Queen and I”
 監督:Nahid Persson Sarvestani
 本作の監督はイランからスウェーデンへの亡命者で、1979年のイラン革命に関わってもいる。彼女は、シャーの未亡人とも関わりがあり、イランに対して複雑な思いを抱えている。

画像

 ・“Ebbe - The Movie”
 監督:Jane Magnusson、Karin af Klintberg
 スウェーデンのジャーナリストで、出版人で、政界ともつながりがあり、スウェーデン人として初めてHIVポジティヴであることを公表したエベ・カールソン(Ebbe Carlsson)についてのドキュメンタリー。

画像

 ・“Videocracy”
 監督:Erik Gandini
 イタリアのメディア王で、首相も務めるシルヴィオ・ベルルスコーニが、彼のリアリティTV番組に、たくさんの水着の女の子を出したりして利益を上げ、いかに国民をだましているかを明らかにする。

画像

 主要ノミネート作品の4作品(『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』、“I taket lyser stjärnorna/Glowing Stars”、“Flickan / The Girl”、“Flickan som lekte med elden / The Girl Who Played with Fire”)に出演しているアニカ・ハリンが要注目です。『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』での出演シーンは多くはないようですが、いまのスウェーデン映画界で最も売れっ子の女優さんということなのでしょう。

画像

 スウェーデン・アカデミー賞(Guldbagge Awards(ゴールデン・ビートル賞)/Sweden's national film awards)の受賞結果は、1月25日発表です。

 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 *当ブログ記事
 ・2009年度映画賞レース スケジュール表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_32.html
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月〜2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html
 ・2009年度映画賞の結果をまとめてみました! アメリカ編 前半戦:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_43.html

 追記:
 スウェーデン・アカデミー賞(Guldbagge Awards/ゴールデン・ビートル賞)2010 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_41.html

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
記事のタイトルを入力してください(必須)
原題:Flickan International English title:The Girl 監督:Fredrik Edfeldt 上映時間:95 分 製作国:スウェーデン 日本劇場未公開 ...続きを見る
NORTHERN IMAGES -北欧&...
2010/10/16 13:12

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
『歩いても 歩いても』もノミネート! スウェーデン・アカデミー賞2010! 海から始まる!?/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる