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zoom RSS 英国グリアソン・アワード2009 発表!

<<   作成日時 : 2009/11/09 07:17   >>

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 英国グリアソン・アワード(The Grierson Award)が発表になりました(11月3日)。

 グリアソン・アワードと言っても日本ではほとんど知られていないと思いますが、スコットランド出身のドキュメンタリーのパイオニア、ジョン・グリアソン(1898-1972)の偉業を継承する目的で設立されたグリアソン・トラストが、1972年から始めたドキュメンタリーの祭典で、もう既に40年近い歴史があります。

 8月4日にフル・ショート・リスト、9月30日にノミネーションが発表され、約3ヶ月かけて審査された結果が以下の受賞作品になります。

 ノミネーション対象作品は、2008年5月1日から2009年4月30日までにイギリス内で最低1度は上映または放映されたということが条件で、イギリスで製作された作品のみならず全世界で製作された作品が対象になります。(必然的にイギリス作品が多くなり、テレビで発表された作品が多くなりますが。)

 部門は9つもありますが、いくつかの作品は複数の部門にエントリーされています。

 過去の受賞作で日本でも劇場公開されたものには、『Joy Division』(Best Cinema Documentary 2008)、『ダーウィンの悪夢』(Best Cinema Documentary 2006)、『マイ・アーキテクト』(Best Cinema Documentary 2005)などがあります。

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 ◆コンテンポラリー部門(Best documentary on a contemporary issue)

 ◎“Afghan Star”(アフガン・スター)[Roast Beef Productions] 監督:Havana Marking
 30年間にわたる戦争とタリバンの支配の後で「ポップ・アイドル」がアフガンのテレビに登場する。百万人がオーディション番組に夢中になり、自分のお気に入りのシンガーに投票する。カメラは、4人のオーディション参加者を追う。
 サンダンス映画祭2009出品作品。監督賞&観客賞受賞。

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 ・“Chosen”(選択)[True Vision Productions] 監督:Brian Woods

 ・“Class of '62:From 16 to 60”(62年クラス:16人から60人へ)[Factotum Films Ltd] 監督:Marilyn Gaunt

 ・“The Fallen”(戦死者)[Minnow Films] 監督:Morgan Matthews

 ・“The Hospital”(病院)[North One Television] 監督:Jessica Versluys

 ・“Michael Portillo:Death of a Schoolfriend”(マイケル・ポーティロ:学友の死)[Liberty Bell Productions] 監督:Judith Dawson

 ・“Mum and Me”(ママと私)[Wellpark Productions] 監督:Sue Bourne, Holly Bourne Starecka

 ・“Rough Aunties”(手荒なおばさんたち)[Rise Films] 監督:キム・ロンジノット

 ・“Would You Save a Stranger”(よそ者を守れますか)[Century Films] 監督:Ashley Gething

 ◆アート・ドキュメンタリー部門(Best arts documentary)

 ・“Arena:Paul Scofield”(アリーナ:ポール・スコフィールド)[BBC] 監督:David Thompson

 ・“Caravaggio's The Taking of Christ”(カラヴァッジオの「キリストの捕縛」)[Fulmar Television & Film Ltd] 監督:Ian Michael Jones

 ・“Gonzo:The Life and Work of Dr Hunter S Thompson”(ゴンゾ:ハンター・S・トンプソンの人生と仕事) 監督:アレックス・ギブニー(Alex Gibney)

 ・“Heavy Load”(パンク・バンド Heavy Load)[Met Film Ltd] 監督:Jerry Rothwell

 ・“Imagine … Werner Herzog:Beyond Reason”(イマジン…ヴェルナー・ヘルツォーク:もう理由など関係なしに)[Iambic Media] 監督:Steve Cole

 ◎“The Mona Lisa Curse”(モナリザの呪い)[Oxford Film and Television] 監督:Mandy Chang
 美術評論家ロバート・ヒューズをナビゲーターとして美術品の「値段」について考える。主に俎上に上げられるのは、ヒューズが、芸術品としての価値を疑問視しているダミアン・ハースト作品。

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 ・“The Sculpture Diaries”(彫刻日記)[ZCZ Films] 監督:Waldemar Januszczak

 ・“The Victorians:Home Sweet Home”(ヴィクトリア朝時代:我が家にまさる所なし)[BBC] 監督:Kate Misrahi

 ◆ヒストリカル・ドキュメンタリー部門(History Today best historical documentary)

 ・“Airborne:The RAF at 90”(浮遊:ロイヤル・エア・フォースの90年)[Prospect Cymru Wales Ltd.] 監督:Kevin Sim

 ・“Armistice”(休戦)[Barnes Hassid Productions] 監督:Russell Barnes

 ・“Henry VIII:Mind of a Tyrant:Prince”(ヘンリー8世:暴君の心:王子)[Red House DOX Ltd] 監督:David Sington

 ・“Iran and the West - The Man Who Changed the World”(イランと西側:世界を変えた男)[Brook Lapping Productions] 監督:Norma Percy

 ・“The Lost World of Communism:A Socialist Paradise”(失われた共産主義世界:社会主義者の楽園)[BBC Current Affairs] 監督:Peter Molloy

 ・“Mud Sweat and Tractors:The Story of Agriculture - 'Milk'”(泥の汗とトラクター:農業物語-‘牛乳’)[Available Light Productions] 監督:David Parker

 ・“Passage”(ジョン・フランクリンの北西航路)[PTV Productions/John Walker Productions in co-production with National Film Board of Canada] 監督:John Walker

 ◎“Thriller in Manila”(スリラー・イン・マニラ)[Darlow Smithson] 監督:John Dower
 1975年のモハメド・アリとジョー・フレーザーの対戦を通して、1970年代のアメリカの人種政策における欺瞞を抉り出す。
 サンダンス映画祭2009出品作品。

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 ◆サイエンス・ドキュメンタリー部門(Best science documentary)

 ・“Blast!”(ブラスト!)[Paul Devlin Productions] 監督:Paul Devlin

 ・“Catastrophe - Planet of Fire”(カタストロフィー-炎の惑星)[Pioneer Productions] 監督:Paul Nelson

 ◎“Charles Darwin and the Tree of Life”(チャールズ・ダーウィンと生命の木)[BBC Natural History Unit/Open University] 監督:Sacha Mirzoeff
 デイヴィッド・アッテンボローをプレゼンターとして語られるチャールゾ・ダーウィンと進化論。ダーウィンの生家やケンブリッジ大学、自然史博物館など、ダーウィンゆかりの地を訪ねながら、アッテンボローのドキュメンタリー作品のフッテージも織り込みつつ解説する。

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 ・“Cuckoo”(カッコー)[Mike Birkhead Associates] 監督:Mike Birkhead

 ・“Earth:The Climate Wars - The Battle Begins”(地球:気候戦争-戦いは始まった)[BBC Science/BBC Worldwide] 監督:Jonathan Renouf

 ・“The Genius of Charles Darwin”(チャールズ・ダーウィンという天才)[Wall to Wall/National Geographic] 監督:Russell BarnesIWC Media The Neanderthal Code Judith Bunting

 ・“What Darwin Didn't Know”(ダーウィンが知らなかったこと)[BBC/Science Channel] 監督:Tim Lambert

 ◆エンタテインメント部門(Most entertaining documentary)

 ・“Clough”(うわーっ) 監督:John McKenna, James Williams, Gabriel Clarke

 ・“Cutting Edge:The Artful Codgers”(カッティング・エッジ)[Blast Films] 監督:Nick Hornby

 ・“Joanna Lumley in the Land of the Northern Lights”(オーロラの地のジョアンナ・ラムリー)[Takeaway Media] 監督:Archie Baron

 ・“The Lion Cub From Harrods”(ハロッズで買った子ライオン)[Blink Films] 監督:Jackie Osei-Tutu

 ・“Religulous”(Bill Maher(ビル・マー)の世界)[Thousand Words] 監督:Larry Charles

 ・“Tony Benn's Defining Moments”(下院議員トニー・ベンの決断の瞬間)[Available Light Productions] 監督:David Parker

 ・“A Very British Storm Junkie”(あまりにも英国的な嵐マニア:アリソン&スチュアート・ロビンソン)[North One Productions] 監督:Nick Holt, Olly Lambert, Pete Woods

 ◎“The Yes Men:Fix the World”(イエスマングループ:世界を変えろ)[Renegade Pictures (UK) Ltd/Arte/Article Z/C4 Britdoc Foundation] 監督:Andy Bichibaum, Mike Bonnano
 パーソンズ大学助教授のアンディー・ビシュルバウムが、仲間のマイク・ボナノとともに、イエスマングループを結成し、詐欺すれすれ(というかほとんど詐欺同然)で、有名な企業や団体の代表になりすまして行動し、大企業の偽善や悪行を暴くという内容の作品。たとえば、ダウ・ケミカルが買収したインドのユニオン・カーバイド工場が1984年に起こした、ガス漏れ事件(25000人死亡)の処理に対して、ダウ・ケミカルのスポークスマンになりすまし、BBC WORLDに出演して、全面的に企業責任を認め、補償を行なうと(勝手に)発表する(2004年)、など。

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 ◆ドラマ・ドキュメンタリー部門(Best drama documentary)

 ・“The Age of Stupid”(愚か者の時代)[One Off Productions Ltd] 監督:Franny Armstrong

 ・“The Antiques Rogue Show”(Shaun Greenhalghの贋作オークション)[Dragonfly Film and Television Productions Ltd] 監督:Norman Hull

 ・“The Diary of Anne Frank”(アンネ・フランクの日記)[Darlow Smithson Productions] 監督:Jon Jones

 ◎“House of Saddam”(サダムの家)[BBC Productions/HBO] 監督:Alex Holmes, Jim O'Hanlon
 サダム・フセインの家族や彼に最も近いアドバイザーたちの仕事を再現したドキュ・ドラマ。

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 ・“Margaret Thatcher:The Long Walk to Finchley”(マーガレット・サッチャー:フィンチリーへの長い道のり)[Great Meadow Productions] 監督Niall MacCormick

 ・“Queen Victoria's Men”(ヴィクトリア女王の男たち)[Blakeway Productions] 監督:Denys Blakeway

 ・“The Shooting of Thomas Hurndall”(Thomas Hurndall射殺事件)[Talkback Thames] 監督:Rowan Joffe

 ・“Stockwell”(ストックウェル)[ITV Studios] 監督:Jonathan Rudd

 ・“The Unsinkable Titanic”(不沈タイタニック)[Pioneer Productions/Handel Productions in association with Discovery Channel Canada/National Geographic Channel] 監督:Patrick Reams

 ◆ドキュメンタリー・シリーズ部門(Envy best documentary series)

 ・“Amazon with Bruce Parry”(ブルース・パリーとアマゾン)[Indus Films/Endeavour Productions] 監督:Matt Brandon, Rob Sullivan, Steve Robinson, James Smith

 ・“Banged Up”(疲れ切って)[Shine North] 監督:Annaliese Edwards, Jamie Matson, Matt Ramsden, Rick Murray

 ・“The Family”(家族)[Dragonfly Productions] 監督:Jonathan Smith

 ・“The Genius of Charles Darwin”(チャールズ・ダーウィンという天才)[IWC Media] 監督:Russell Barnes

 ◎“Iran and the West”(イランと西側)[Brook Lapping Productions] Dai Richards
 アメリカとイランの30年におよぶ関係を描いたドキュメンタリー・シリーズ“Iran and the West”の1編。

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 ・“Jamie's Ministry of Food”(ジェイミーの食品部) 監督:Fresh One Productions

 ・“Jews”(ユダヤ人)[BBC Television] 監督:Vanessa Engle

 ・“SuperDoctors”(スーパードクター)[Dangerous Films] 監督:Tricia Lawton, Diana Hill


 ◆UKフィルム・カウンシル最優秀ドキュメンタリー映画部門(UK Film Council best cinema documentary)

 ・“The Age of Stupid”(愚か者の時代)[One Off Productions Ltd] 監督:Franny Armstrong

 ◎『ビルマVJ』“Burma VJ”[Magic Hour Films] 監督:アンダース・オステルガルド
 2007年のミャンマーでの反政府デモの様子を、自らの危険を顧みずに撮影し、配信したビデオ・ジャーナリストたちの、その映像を1本のドキュメンタリー作品として構成/再構成したもの。
 サンダンス映画祭2009出品作品。編集賞受賞。
 第4回UNHCR難民映画祭-東京上映作品。

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 ・『マン・オン・ワイヤー』“Man on Wire”[Wall To Wall in association with Red Box] 監督:ジェームズ・マーシュ

 ・“Of Time and the City”(タイム・アンド・ザ・シティ)[Hurricane Films] 監督:テレンス・デイヴィス

 ・“Rough Aunties”(手荒なおばさんたち)[Rise Films] 監督:キム・ロンジノット

 ・“Shooting Robert King”(formerly Blood Trail) (ロバート・キング射殺)[Blood Trail Film Ltd] 監督:Richard Parry

 ・“Sleep furiously”(失われゆく小規模農家)[Van Film Ltd/Bard Entertainments Ltd] 監督:Gideon Koppel

 ・“Sounds Like Teen Spirit”(ティーン・スピリットのサウンド〜ユーロヴィジョン・ソング・フェスティバルより)[Number 9 Films] 監督:Jamie J Johnson

 ・“Thriller in Manila”(スリラー・イン・マニラ)[Darlow Smithson Productions] 監督:John Dower


 ◆新人賞(Best newcomer)
 ・“A1:The Road Musical”(A1:ロード・ミュージカル)[Endemol/Cheetah] 監督:Benjamin Till

 ・“Dominick Dunne:After the Party”(ドミニク・ダン:パーティーの後で)[Road Trip Films Pty] 監督:Kirsty de Garis, Timothy Jolley

 ・“Emma and Ben”(エマとベン)[National Film and Television School] 監督:Vanessa Stockley

 ・“The Last American Freak Show”(ラスト・アメリカン・フリーク・ショー)[Freak Show Productions] 監督:Richard Butchins

 ・“Lifeproof:Carmel”(生きている証:20歳のカーメル)[Lambent Productions Ltd] 監督:Simon Alveranga

 ・“The Seven Ages of Love”(愛の第7期) 監督:Zara HayesKeo Films

 ◎“Storyville:I'm Not Dead Yet”(Storyville:私はまだ死んでいない)[Passion Pictures Ltd] 監督:Elizabeth Stopford
 『リア王』のような、あるイギリス人一家の相続をめぐる物語。

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 ・“Waiting for Women”(女たちを待ちながら)[National Film and Television School] 監督:Estephan Wagner

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 原題だけ、ズラズラ並べても、無味乾燥なので、( )内に邦訳を書き出しましたが、そこからもう一歩突っ込んで、内容紹介に近くなっているものもあります。

 “Gonzo:The Life and Work of Dr Hunter S Thompson”(ゴンゾ:ハンター・S・トンプソンの人生と仕事)は、日本での劇場公開が予定されていたはずですが、その後、どうなってしまったのか、音沙汰を聞きません。

 面白そうなのは、やはり“The Yes Men:Fix the World”でしょうか。『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』や『ジャッカス・ザ・ムービー』に似た匂いがプンプンしますが。

 作品としては、ダーウィンを扱った作品が多いようです。いま、ダーウィンがブームなのでしょうか。劇映画『クリエイション ダーウィンの幻想』(監督:ジョン・アミエル)は、キリスト教団体の抗議にでも遭ったのか、アメリカ国内での劇場公開は中止だそうですが。

 あとは、“Afghan Star”、“Imagine … Werner Herzog:Beyond Reason”、“A Very British Storm Junkie”、“Of Time and the City”なんかも観てみたいですね。

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 *当ブログ記事
 ・サンダンス映画祭2009 コンペティション部門 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200812/article_9.html
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月〜2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html

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