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zoom RSS コンペティション部門詳細! 第62回カンヌ国際映画祭!

<<   作成日時 : 2009/04/25 12:40   >>

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 第62回カンヌ国際映画祭コンペティション部門全20作品について調べてみました。

 ◆コンペティション部門

 ・ギャスパー・ノエ " Soudain le vide (Enter the Void)”(仏)
 出演:ナサニエル・ブラウン、パ・ドゥ・ラ・ユエルタ、エミリー・アリー・リンド、丹野雅、フィリップ・ナオン
 物語:両親の死後、何としてでも(たとえ自分の死が近いとしても)妹を守ろうとする青年の物語。東京とカナダで撮影された。物語は、臨死体験にインスパイアされたものだとか。
 言語は英語と日本語。
 3大映画祭との関わり:すべてカンヌ。1991年『カルネ』でSACD Award、1998年『カノン』でメルセデス・ベンツ賞、コンペは2002年に『アレックス』で初参加。

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 ・アラン・レネ "Les Herbes folles” (仏・伊)
 出演:アンドレ・デュソリエ、サビーヌ・アゼマ、エマニュエル・ドゥヴォス、マチュー・アマルリック、アンヌ・コンシニ
 物語:マルグリットは、店の出口でカバンを引ったくられるとは思ってもみなかった。ましてや、泥棒が駐車場で中身を投げてくるとは予想だにしなかった……。
 クリスチャン・ガイイ(Christian Gailly)が1996年に発表した“L’incident”の映画化。
 3大映画祭との関わり:アラン・レネの3大映画祭との関わりは――
 1959年『ヒロシマモナムール』カンヌ
 1961年『去年マリエンバートで』ベネチア〜金獅子賞
 1963年『ミュリエル』ベネチア
 1974年『薔薇のスタビスキー』カンヌ
 1980年『アメリカの伯父さん』カンヌ〜審査員賞&国際批評家連盟賞
 1989年『お家に帰りたい』ベネチア〜Pasinetti Award
 1994年『スモーキング/ノー・スモーキング』ベルリン〜銀熊賞
 1995年 ベネチア〜映画生誕100年を祝して生涯金獅子賞
 1997年『恋するシャンソン』ベルリン〜生涯貢献賞として銀熊賞
 2006年“Coeurs”『六つの心』ベネチア〜銀獅子賞(監督賞)

 ・グザヴィエ・ジャノリ "À l'origine (In the Beginning)” (仏)
 出演:ジェラール・ドパルデュー、フランソワ・クリュゼ、エマニュエル・ドゥヴォス、ステファニー・ソコリンスキー
 物語:高速道路の建設現場で詐欺を働いてまわっている男の物語、のようです。
 3大映画祭との関わり:1998年に“L'Interview”で短編部門のカンヌ国際映画祭パルムドール受賞。2006年にカンヌ国際映画祭コンペティション部門に“Quand j'étais chanteur”を出品。
 グザヴィエ・ジャノリは、フランス映画祭で『加速する肉体』が上映され、『情痴 アヴァンチュール』が劇場公開されています。

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 ・ジャック・オーディアール " Un prophète (A Prophet)”(仏)
 出演:ニエル・アレストラップ、Alaa Oumouzoune、アデル・ベンチェリフ、Tahar Rahim
 物語:アラブ系の青年がフランスの刑務所に入れられ、そこでマフィアの大物にのし上がっていく。
 3大映画祭との関わり:1996年に“Un héros très discret”『つつましき詐欺師』でカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞。2005年に『真夜中のピアニスト』をベルリン国際映画祭コンペ部門に出品。

 ・アンドレア・アーノルド "Fish Tank” (英・オランダ)
 出演:マイケル・ファスベンダー、ハリー・トレッダウェイ、Jason Maza、カーストン・ウェアリング
 物語:母親が家にボーイフレンドを連れ帰ったことによって、15歳のミアの世界は大きく変わってしまう。タイトルの"Fish Tank”とは水槽のことで、それ以前のミアの世界を象徴しているようです。
 3大映画祭との関わり:2006年に初長編“Red Road”がカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、審査員賞受賞。
 アンドレア・アーノルドは、これまでTVを中心に活躍してきた女優で、2005年に“Wasp”で米国アカデミー賞短編部門作品賞受賞。

 ・ケン・ローチ "Looking for Eric”(英・仏・ベルギー・伊)
 出演:Steve Evets、エリック・カントナ、ステファニー・ビショップ、ジェラルド・カーンズ
 物語:エリックは、熱狂的なサッカー・ファンの郵便配達。彼は、人生の危機に直面していて、エリック・カントナから人生の指針を得ようとする(というコメディー)。
 ケン・ローチには珍しいコメディーですが、脚本はずっとケン・ローチと組んでいるポール・ラヴァティ。『明日へのチケット』のようなちょっと肩の力を抜いたテイストの作品なのか、あるいは、人生の悲哀を感じさせるようなほろ苦いコメディーなのか。ちなみに、ケン・ローチ自身も熱狂的なサッカー・ファンだそうです。
 3大映画祭との関わり:ケン・ローチは、カンヌ国際映画祭のコンペ部門に過去に8回選出されて『麦の穂をゆらす風』でパルムドール受賞、ベルリン国際映画祭のコンペ部門には2回選出され(『レディバード・レディバード』『やさしくキスをして』)ともにエキュメニカル審査員賞受賞)、ベネチア国際映画祭には1996年『カルラの歌』でThe President of the Italian Senate's Gold Medal、2001年『ナビゲーター ある鉄道員の物語』でChildren and Cinema Award、2007年『この自由な世界で』でオゼッラ賞(脚本家ポール・ラヴェルティに対して)、SIGNIS(カトリック・メディア協議会) Award スペシャル・メンション、EIUC Human Rights Film Award スペシャル・メンション、EIUC Human Rights Film Award ex-aequo受賞。1994年には生涯金獅子賞を受賞しています。

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 ・ペドロ・アルモドバル "Los abrazos rotos(Broken Embraces)” (西)
 出演:ペネロペ・クルス、ルイス・オマール、ブランカ・ボルティージョ、ホセ・ルイス・ゴメス
 物語:主人公がある恐ろしい出来事に遭遇する暗いドラマで、スリラーであり、ラブ・ストーリーでもある、とアルモドバル自身が語っているようです。
 3大映画祭との関わり:
 1987年 『欲望の法則』ベルリン(非コンペ)〜テディ・ベア賞
 1988年 『神経衰弱ぎりぎりの女たち』ベネチア〜金のオゼッラ賞(脚本賞)
 1990年 『アタメ』ベルリン
 1999年 『アール・アバウト・マイ・マザー』カンヌ〜監督賞&エキュメニカル審査員賞
 2006年 『ボルベール[帰郷]』カンヌ〜脚本賞&女優賞受賞

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 ・イザベル・コイシェ "Map of the Sounds of Tokyo”(西)
 出演:菊地凛子、セルジ・ロペス、田中泯、押尾学、中原丈雄、榊英雄
 物語:魚河岸で働く男が殺し屋という裏の顔を持っていたというスリラー。
 以前の情報では渡辺謙も出演すると聞いたように思いますが、降板したようです。
 3大映画祭との関わり:2003年『死ぬまでにしたい10のこと』をベルリンに出品し、Prize of the Guild of German Art House Cinemas受賞。2005年にベネチア(非コンペ)で『あなたなら言える秘密のこと』でLina Mangiacapre Award受賞。2008年には『エレジー』をベルリンに出品。

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 ・マルコ・ベロッキオ "Vincere”(伊・仏)
 出演:ジョヴァンナ・メッツォジョルノ、Filippo Timi、Corrado Invernizzi
 物語:ムッソリーニの秘密の愛人Ida Dalserと、その息子アルビノの物語。
 3大映画祭との関わり:
 1967年 “La Cina è vicina” ベネチア〜審査員特別賞&国際批評家連盟賞
 1969年 “Amore e rabbia” ベルリン
 1975年 “Matti da slegare” ベルリン〜国際批評家連盟賞&OCIC Award
 1979年 “La macchina cinema” ベルリン(フォーラム部門)〜国際批評家連盟賞
 1980年 “Salto nel vuoto” カンヌ
 1984年 “Enrico IV” カンヌ
 1991年 “La condanna” ベルリン〜銀熊賞(審査員特別賞)
 1997年 “Il principe di Homburg” カンヌ
 1999年 “La balia” カンヌ
 2002年 “L'ora di religione (Il sorriso di mia madre)” カンヌ〜エキュメニカル審査員賞スペシャル・メンション
 2003年 『夜よ、こんにちは』 ベネチア〜金のオゼッラ賞(脚本賞)&Little Golden Lion&'CinemAvvenire' Award
 2006年 ベネチア〜ピエトロ・ビアンキ賞
 日本では『肉体の悪魔』『サバス』『蝶の夢』などが紹介されていますが、コンペ出品作品はほとんどが公開/上映されていません。

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 ・ラース・フォン・トリアー "Antichrist”(デンマーク・スウェーデン・仏・伊)
 出演:ウィレム・デフォー、シャルロット・ゲンズブール
 物語:危機にある夫婦が、森の中の小屋「エデン」で暮らし、心の傷を癒し、2人でやり直そうとするが、事態はむしろ悪い方向に向かう。
 言語は英語。
 3大映画祭との関わり:出品しているのはすべてカンヌで、1984年『エレメント・オブ・クライム』でテクニカル・グランプリ、1991年『ヨーロッパ』で審査員賞とテクニカル・グランプリ、1996年『奇跡の海』でグランプリ、1998年『イディオッツ』出品、2000年『ダンサー・イン・ザ・ダーク』でパルムドール、2003年『ドッグヴィル』出品、2005年に『マンダレイ』出品。

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 ・ミヒャエル・ハネケ " Das weiße Band (The White Ribbon)”(独・オーストリア・仏)
 出演:Marisa Growaldt、Janina Fautz、Michael Kranz、ウルリヒ・トゥクール
 物語:1913年の北ドイツの学校で、奇妙な出来事が起き、学校全体に暗い影を落としていく……。
 3大映画祭との関わり:すべてカンヌのコンペ
 1997年 『ファニー・ゲーム』
 2000年 『コード アンノウン』〜エキュメニカル審査員賞
 2001年 『ピアニスト』〜グランプリ
 2005年 『隠された記憶』〜監督賞&エキュメニカル審査員賞&国際批評家連盟賞

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 ・エリア・スレイマン "The Time That Remains”(イスラエル・仏・ベルギー・伊)
 出演:アリ・スリマン、サーレフ・バクリ、エリア・スレイマン、メナシュ・ノイ
 物語:1948年のイスラエル建国から現在まで…。
 3大映画祭との関わり:1996年 ベネチア国際映画祭に“Chronicle of a Disappearance”を出品して(非コンペ)。ルイジ・ディ・ラウエンティス賞受賞、2002年“Yadon ilaheyya”をカンヌのコンペに出品して、審査員賞&国際批評家連盟賞受賞。
 日本では『D.I.』と『それぞれのシネマ』が紹介されています。

 ・ブリランテ・メンドーサ "Kinatay”(フィリピン)
 出演:詳細不詳
 物語:詳細不詳
 3大映画祭との関わり:2008年のベルリン国際映画祭(非コンペ)で“Tirador”でカリガリ賞受賞。3大映画祭でコンペ部門選出は昨年のカンヌ“Serbis”に続いて2度目。2年連続エントリーはブリランテ・メンドーサのみ。

 ・ツァイ・ミン・リャン "Visages (Face/臉)”(仏・台湾・オランダ・ベルギー)
 出演:リー・カンション、マチュー・アマルリック、ジャンヌ・モロー、ファニー・アルダン、ジャン=ピエール・レオ、ナタリー・バイ
 物語:映画監督であるシャオカンは、サロメを映画化するために、ルーブル美術館にやってきていた……。
 ルーブル美術館の出資を受けて製作した作品。
 3大映画祭との関わり:
 1994年 『愛情萬歳』ベネチア〜金獅子賞&国際批評家連盟賞
 1997年 『河』ベルリン〜銀熊賞(審査員特別賞)
 1998年 『HOLE』カンヌ〜審査員賞
 2001年 『ふたつの時、ふたりの時間』カンヌ
 2003年 『楽日』ベネチア〜国際批評家連盟賞
 2005年 『西瓜』ベルリン〜国際批評家連盟賞&アルフレッド・バウアー賞&銀熊賞(芸術貢献賞)
 2006年 『黒い眼のオペラ』ベネチア〜Cinemavvenire Awards("The Circle is not round. Cinema for peace and diversity" Award)

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 ・ジョニー・トー "Vengeance(復仇)” (香港・仏・米)
 出演:ジョニー・アリディー、サイモン・ヤム、シルヴィー・テステュー、アンソニー・ウォン
 物語:引退し、今は料理人をしている元殺し屋が、娘を殺されて、復讐に立ち上がる。
 3大映画祭との関わり:2005年のカンヌのコンペに『エレクション』を出品、2006年のベネチアに『エグザイル/絆』を出品。

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 ・ロウ・イエ "Spring Fever(春風沉醉的晚上)” (中・仏)
 出演:譚卓、陳思成(チェン・スーチェン)
 物語:3人の若者の三角関係を描く。
 3大映画祭との関わり:カンヌ国際映画祭コンペ部門出品は、『パープル・バタフライ』『天安門、恋人たち』に続き3度目。

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 ・パク・チャヌク 『コウモリ』"Thirst”(韓・米)
 出演:エリック・エブアニー、ソン・ガンホ、シン・ハギュン、オ・ダルス、キム・オクビン、メルセデス・カブロル
 物語:手術の失敗で吸血鬼になってしまった男の物語。
 『山月記』の吸血鬼版のような作品?
 3大映画祭との関わり:2000年『JSA』をベルリンに出品。2003年『オールド・ボーイ』でカンヌ国際映画祭グランプリ。2005年『親切なクムジャさん』でベネチア国際映画祭Little Golden Lion &'CinemAvvenire' Award 受賞。2006年『サイボーグでも大丈夫』でベルリン国際映画祭アルフレッド・バウアー賞受賞。

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 ・ジェーン・カンピオン "Bright Star” (オーストラリア・英・仏)
 出演:ベン・ウィショー、アビー・コーニッシュ、ポール・シュナイダー、ケリー・フォックス
 物語:詩人ジョン・キーツの愛と死をめぐる3年間の物語。ジョン・キーツは、1818年にスコットランドを旅して、ファニー・ブーロンと出会い、恋に落ち、翌年、婚約する。キーツは、母も弟も結核で失っていたが、自身もまた病で倒れ、ファニーとの結婚をあきらめて、1921年にこの世を去る。
 3大映画祭との関わり:カンヌ国際映画祭に1986年『ピール』で短編部門パルムドール受賞、1989年『スウィーティ』を出品、1993年『ピアノ・レッスン』でパルムドール受賞。ベネチア国際映画祭には、1990年『エンジェル・アット・マイ・テーブル』で審査員特別賞とOCIC AwardとElvira Notari Prize受賞、1999年『ホーリー・スモーク』でElvira Notari Prize受賞。
 伝記ものとパルムドールの相性は悪く、実在の有名人の人生を描いた作品がパルムドールを受賞したということはほぼないと言っていいのですが(事実に基づく作品や実在のモデルがいる作品はありましたが)、今回はどうなるでしょうか。

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 ・クエンティン・タランティーノ "Inglourious Basterds”(米)
 出演:ブラッド・ピット、ダイアン・クルーガー、ダニエル・ブリュール、イーライ・ロス、サム・レヴィン、B・J・ノヴァック、ティル・シュヴァイガー、マイク・マイヤーズ、サミュエル・L・ジャクソン、ジュリー・ドレイファス、マイケル・ファスベンダー、マギー・チャン
 物語:ナチス・ドイツ占領下のフランスには、アメリカ系ユダヤ人の兵隊組織「バスターズ」があって、ナチを残虐に殺害して、第三帝国を恐怖に陥れていた。「バスターズ」は、フランス系ユダヤ人の10代の女の子と知り合うが、彼女が切り盛りしていた映画館は次のターゲットに決まっていた……。
 3大映画祭との関わり:1994年に『パルプ・フィクション』をカンヌのコンペ部門に出品(パルムドール受賞)、2007年に『デス・プルーフ』をカンヌに出品、1998年にベルリンのコンペ部門に『ジャッキー・ブラウン』を出品。

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 ・アン・リー "Taking Woodstock”(米)
 出演:リーヴ・シュレイバー、エミール・ハーシュ、ジェフリー・ディーン・モーガン、ポール・ダノ、イメルダ・スタウントン
 物語:両親の経営するモーテルで働いていた青年が、世紀のイベントとなる1969年のウッドストックのコンサートを企画する……。
 Elliot Tiberの同名の作品が原作。
 3大映画祭との関わり:アン・リーは、ベルリン国際映画祭では、1993年『ウェディング・バンケット』で金熊賞、1996年『いつか晴れた日に』でも金熊賞受賞。カンヌ国際映画祭では、1997年『アイス・ストーム』出品。ベネチア国際映画祭では、2005年『ブロ−クバック・マウンテン』で金獅子賞受賞。2007年『ラスト、コーション』で金獅子賞、オゼッラ賞(撮影監督ロドリゴ・プリエトに対して)受賞。

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 例年だと、3大映画祭のコンペティション初参加という監督が半数近くいて、初長編がカンヌに選出されてしまったという監督もいたりするのですが、今回のカンヌは、これがカンヌ初体験となる監督がイザベル・コイシェただ1人しかいません。無名の監督に脚光を浴びせる傾向が強い昨今の3大映画祭ではこれは非常に珍しいことです!

 コンペティション部門参加監督のカンヌでの過去の実績は―
 ・パルムドール受賞経験者〜ケン・ローチ、ラース・フォン・トリアー、ジェーン・カンピオン、クエンティン・タランティーノ
 ・グランプリ受賞経験者〜アラン・レネ、ラース・フォン・トリアー、ミヒャエル・ハネケ、パク・チャヌク
 ・審査員賞受賞経験者〜アラン・レネ、アンドレア・アーノルド、ケン・ローチ、マルコ・ベロッキオ、ラース・フォン・トリアー、エリア・スレイマン、ツァイ・ミン・リャン
 ・国際批評家連盟賞受賞経験者〜アラン・レネ、ケン・ローチ、ミヒャエル・ハネケ、エリア・スレイマン
 ・監督賞受賞経験者〜ペドロ・アルモドバル、ミヒャエル・ハネケ
 ・脚本賞受賞経験者〜ジャック・オーディアール、ペドロ・アルモドバル
 さらに―
 ・ベルリン国際映画祭金熊賞受賞経験者〜アン・リー
 ・ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞経験者〜アラン・レネ、ツァイ・ミン・リャン
 ・ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞経験者〜アラン・レネ、ツァイ・ミン・リャン、アン・リー、
 ・ベネチア国際映画祭銀獅子賞受賞経験者〜アラン・レネ
 ・ベネチア国際映画祭生涯金獅子賞受賞者〜アラン・レネ、ケン・ローチ

 そうそうたる顔ぶれというしかありません。

 ここでのポイントとしては、アン・リーがこれまで賞とは縁のなかったカンヌで受賞して、3大映画祭制覇なるかという点が挙げられます。

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 日本作品は1つもありませんが、日本をロケ地とし、日本人を起用している作品が2つあります(ギャスパー・ノエ作品、イザベル・コイシェ作品)。

 この2作品のほか、異文化交流を扱っている作品が、ツァイ・ミン・リャン、ジョニー・トー、パク・チャヌク、クエンティン・タランティーノなど多数あります。昨今のカンヌはテーマが見えにくくなってきていますが、こうした作品が増えてきていることは明らかで、今後もっともっと増えてくるだろうと思われます。

 マイケル・ファスベンダーの出演作が2作品(アンドレア・アーノルド、クエンティン・タランティーノ)、エマニュエル・ドゥヴォスの出演作が2作品(アラン・レネ、グザヴィエ・ジャノリ)、マチュー・アマルリックの出演作が2作品(アラン・レネ、ツェイ・ミン・リャン)、出演者には挙げていませんが、Olly Alexanderの出演作が2作品(ギャスパー・ノエ、ジェーン・カンピオン)あります。

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 【各賞の予想】

 ・今回は、過酷な現実(戦争とか貧困とか)を描いた作品とか、現代社会を鋭くえぐった作品とかは見当たらないようです。

 ・ジャンル映画(特にスリラー)がけっこうありますが、ジャンル映画はかなりユニークで突出した作品でもない限り(『パルプ・フィクション』とか)、パルムドール受賞は難しいように思われます。せいぜいで監督賞かグランプリどまりでしょうか。

 ・ラース・フォン・トリアーとジェーン・カンピオンは、観客の共感を呼ぶような作品を作れなくなってかなり経つので、今回も難しいような気がします。ただし、ジェーン・カンピオン作品は、今回の20作品の中では最もラブ・ストーリーらしいラブ・ストーリーでもあり、久々に期待しちゃってもいいでしょうか。

 ・けっこう殺伐とした作品ばかりの中で、ケン・ローチ作品はホッとさせてくれるところがあります。

 以上を踏まえて―
 パルムドール:"Looking for Eric”、“Bright Star”
 グランプリ:"Looking for Eric”、" Das weiße Band (The White Ribbon)”
 監督賞:ケン・ローチ、ミヒャエル・ハネケ、ジョニー・トー、パク・チャヌク、アン・リー
 脚本賞:"Looking for Eric”、" Das weiße Band (The White Ribbon)”、『コウモリ』"Thirst”
 男優賞:Steve Evets、ソン・ガンホ、ベン・ウィショー、ジョニー・アリディー
 女優賞:ペネロペ・クルス、サビーヌ・アゼマ(実を言うと、今回は、女優賞を出すような「女優をクローズ・アップしている作品」が見当たらないようです)

 な〜んて書きながら、個人的に観たい作品を3本だけ選べと言われたら、タランティーノ、ローチ、カンピオンとなるのですが……。

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 *当ブログ記事
 ・第62回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門以外のラインナップ!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200904/article_14.html
 ・第62回カンヌ国際映画祭 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_12.html

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