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help リーダーに追加 RSS 『地球が静止する日』も『レッドクリフ』も! yU+co.の仕事

<<   作成日時 : 2008/12/24 12:59   >>

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 『レッドクリフ PARTT』を観て、「あれっ、珍しいな」と思ったのは、冒頭に中国映画らしからぬタイトル・シークエンスが使われていたことで(日本版にはさらにその前に三国時代についての解説がついていました)、オープニング・タイトルのバックに、古びた剣が光を発しながら、元の美しさを取り戻していく姿がモーション・グラフィックスで映し出されていました。

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 これがyU+co.の仕事であったことはエンドロールを見てわかったのですが、それを見て「なるほどね」と思うと同時に、yU+co.はアジア映画でも仕事をしたりするんだということに新鮮な驚きもありました。ま、『レッドクリフ』がそれだけインターナショナルな大作だったというだけのことなのかもしれませんが。

 yU+co.というのは、こうしたタイトル・シークエンスやタイトル・デザインを手がけるハリウッドのプロダクションで、当ブログでも『アイ・アム・サム』『イン・ハー・シューズ』『SAYURI』にからめて、触れたことがあるんですが、映画の「つかみ」であるオープニングで、たくさんの印象的な仕事をしています(下記リスト参照)。

 で、今度『地球が静止する日』を観たら、これまたyU+co.がクレジットされていて、yU+co.の売れっ子ぶりを伺わせてくれました(『地球が静止する日』ではタイトル・シークエンスはなかったので、yU+co.はタイトル・デザインを手がけたということなのでしょう)。

 というわけで、今回は、yU+co.とその創立者のガーソン・ユーについて調べてみました。

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 yU+co.は、1998年にハリウッドに設立されたモーション・グラフィックス専門のプロダクションで、映画関係(タイトル・デザイン、タイトル・シークエンスのモーション・グラフィックス、視覚効果など)、放送関係(番組タイトル、プロモーション・ビデオ、ショー・パッケージ、モンタージュなど)、CM、CGなど、幅広い仕事を手がけています。

 創立者のガーソン・ユー(Garson Yu)は、香港出身で、アメリカでヴィジュアル・アーツを学び、10年のキャリアを積んだ後、独立してyU+co.を起こしていて、2008年に創立10周年を迎えています。生年は公表していないようですが、経歴からすると、現在40代初めくらいでしょうか。

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 ◆ガーソン・ユー(Garson Yu)プロフィール
 香港出身
 1985年にノーマン・アイヴス奨学金(Norman Ives Scholarship)を得て、エール美術学校(Yale School of Art)に進む。タイポグラフィーが好きだったという。

 1987年の卒業制作では、アレクシ・ブロドヴィッチ賞(Alexei Brodovitch Prize)を受賞。

 フリーランスのデザイナーとしてニューヨークのR/Greenberg Associatesでキャリアをスタート。ここで実践しつつ、モーション・グラフィックスについて学ぶ。
 同時にヴィジュアル・スクールで教壇にも立つ。

 国際エイズ・デザイン・コンペティションで入賞し、エイズに関する30秒の公共広告に参加する。

 1992年には、ミュリエル・クーパーとともに、MIT メディア・ラボでIBM’の‘Future Interface Demo’のデザインを手がける。

 1993年に、ロサンゼルスに移り、PGA/LA(のちのImaginary Forces)に加わる。
 ここでタイトル・デザインの先輩カイル・クーパー(『セブン』などのタイトル・シークエンスで知られるこの分野の第一人者)と出会う。ここでの経験が、タイトル・デザイナーとしての独立につながる。

 1998年に独立し、yU+co.設立。(yU+co.のyUはもちろんガーソン・ユーのユー)
 最初のオフィスを構えたのはHollywood Center Studiosで、ここにはリドリー・スコットのプロダクションがあり、yU+co.として、のちにリドリー・スコット(&トニー・スコット)作品のタイトルを手がけることになる。

 エグゼクティブ・プロデューサーとしてキャロル・ウォン(Carrol Wang)が加わって、CM部ができ、CNNの仕事をするなどして会社として大きく飛躍する。

 2003年には、バンクーバーから兄弟であるローランド・ユーを呼び寄せ、視覚効果の仕事を拡張。『ワイルド・レンジ 最後の銃撃』や『デイ・アフター・トゥモロー』を手がける。

 2005年に、北京オリンピックに向けて、香港と中国に、yU+co.(hk)とyU+co.(lab)を設立し、ローランド・ユーが現地の責任者として赴任する。現在では25人もの社員を擁する会社に成長(http://www.linkedin.com/companies/yu%2Bco)。

 デザイン関係の受賞歴多数。タイトル・デザインで4度エミー賞にノミネートされている(そのうちの2つは『デスパレートな妻たち』と『アグリー・ベティ』)。

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 アメリカのカーネギー・メロン大学(Carnegie Mellon University)、ドイツのケルン国際映画学校(Cologne International Film School)、中国の中央美術学院(Central Academy of Fine Arts School of Design)で、タイトル・デザインに関する講義を行なったりもしている。

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 yU+co.の仕事については、個々の作品を見てもらうのが、手っ取り早いのですが(下記リストのうち1つか2つくらいは家にDVDがあったりしないでしょうか)、ネット上でもいくつか見ることができます。

 ちなみに、ガーソン・ユー自身は、タイトル・シークエンスについて、「複雑なストーリーを象徴的に取り出すか、凝縮、もしくは単純化して、観客を映画に入りやすくするものであって、映画についての自分の考えを示したりするものではなく、映画会社やフィルムメーカーが打ち出したいと思っているテーマや問題に対して最良のものを示すことだ」と答えています。

 ◇『キャットウーマン』(2004)
  

 *キャットウーマンに関する秘められた歴史のようなもの(ストーリーのバックグラウンドとなるような?)がイメージされています。

 ◇『300』(2006)
 

 *古代の、血なまぐさい戦いについての物語であることが示されています。これを見て、これから始まる物語に胸躍らせる人もいるのでしょうが、引いてしまう人もいるのではないでしょうか。

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 ◇『ビー・ムービー』(2007)
 *ハチの小さな冒険の物語であることが示されています。

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 ◇『魔法にかけられて』(2007)
 *「かえるの王子様」「シンデレラ」「人魚姫」「白雪姫」など、おとぎ話の世界に誘うようなオープニングになっています。

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 【フィルモグラフィー】

 ◆タイトル・シークエンス/タイトル・デザイン制作作品
 ・1998年 『エネミー・オブ・アメリカ』
 ・1999年 『私が美しくなった100の秘密』
 ・1999年 『トーマス・クラウン・アフェアー』
 ・1999年 『ロズウェル』[TV]
 ・2000年 『薔薇の眠り』
 ・2000年 『電話で抱きしめて』
 ・2000年 『M:i-2』
 ・2000年 『ロスト・ソウルズ』
 ・2000年 『ハート・オブ・ウーマン』
 ・2001年 "Anatomy of a Scene: The Aniversary Party"[TV]
 ・2001年 『アクシデンタル・スパイ』
 ・2001年 『ジュエルに気をつけろ!』
 ・2001年 『マギー・Q マンハッタン・ミッドナイト』
 ・2001年 『アメリカン・スウィートハート』
 ・2001年 『アザーズ』
 ・2001年 『ドメスティック・フィアー』
 ・2001年 『スパイ・ゲーム』
 ・2001年 『マリー・アントワネットの首飾り』
 ・2001年 『アイ・アム・サム』
 ・2002年 『クローン』
 ・2002年 『プロフェシー』
 ・2002年 『運命の女』
 ・2002年 『サラマンダー』
 ・2002年 『ドラムライン』
 ・2003年 『リクルート』
 ・2003年 『シャンハイ・ナイト』
 ・2003年 『ミニミニ大作戦』
 ・2003年 『ハルク』
 ・2003年 『リーブ・オブ・リジェンド/時空を超えた戦い』
 ・2003年 『マッチスティック・メン』
 ・2003年 “And Starring Pancho Villa as Himself”[TV]
 ・2003年 『ジャスティス 闇の迷宮』
 ・2003年 『ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン』
 ・2003年 『ニューオリンズ・トライアル』
 ・2003年 『ピーター・パン』
 ・2003年 『恋愛適齢期』
 ・2003年 『ペイチェック 消された記憶』
 ・2004年 『アイアン・エンジェルズ〜自由への闘い』[TV]
 ・2004年 『テイキング・ライブス』
 ・2004年 『ニューヨーク・ミニット』
 ・2004年 『リディック』
 ・2004年 『ターミナル』
 ・2004年 『ホワイト・ライズ』
 ・2004年 『キャットウーマン』
 ・2004年 『サスペクト・ゼロ』
 ・2004年 『Mr.3000』
 ・2004年 『ラスト・ショット』
 ・2004年 『ホワイト・プリンセス』
 ・2005年 『コーチ・カーター』
 ・2005年 『ハッピー・エンディング』
 ・2005年 『インタープリター』
 ・2005年 『ハービー/機械じかけのキューピッド』
 ・2005年 『ステルス』
 ・2005年 『親切なクムジャさん』
 ・2005年 『ブロークバック・マウンテン』
 ・2005年 『イン・ハー・シューズ』
 ・2005年 『ザ・フォッグ』
 ・2005年 『SAYURI』
 ・2005年 『イーオン・フラッグス』
 ・2005年 『バミューダ・トライアングル』[TV]
 ・2005〜6年 “Sleeper Cell”[TV]
 ・2006年 『不都合な真実』
 ・2006年 “Ask the Dust”
 ・2006年 『シャギー・ドッグ』
 ・2006年 『アメリカン・ピーチパイ』
 ・2006年 『ワイルド・スピード×3 TOKYO DRIFT』
 ・2006年 『Gガール 破壊的な彼女』
 ・2006年 『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』
 ・2006年 『ステップ・アップ』
 ・2006年 『プロヴァンスの贈りもの』
 ・2006年 『守護神』
 ・2006年 『マリア』
 ・2006年 『ホリデイ』
 ・2006年 『300』
 ・2007年 『恋とスフレと娘とわたし』
 ・2007年 『マッド・ファット・ワイフ』
 ・2007年 “I Think I Love My Wife”
 ・2007年 『デッド・サイレンス』
 ・2007年 “Fracture”
 ・2007年 『NEXT −ネクスト−』
 ・2007年 “Angels in the Dust”
 ・2007年 “Flash Point”
 ・2007年 『ブラッド・ブラザーズ−天堂口−』
 ・2007年 『ラスト、コーション』
 ・2007年 『ゲーム・プラン』
 ・2007年 『TATARI タタリ/呪いの館』
 ・2007年 『奇跡のシンフォニー』
 ・2007年 “Why Did I Get Married?”
 ・2007年 “Bernard and Doris”
 ・2007年 『アメリカン・ギャングスター』
 ・2007年 『魔法にかけられて』
 ・2007年 “Dan in Real Life”
 ・2007年 『ビー・ムービー』
 ・2008年 “Solstice”[V]
 ・2008年 『幸せになるための27のドレス』
 ・2008年 『ブラックサイト』
 ・2008年 “John Adams”[TV]
 ・2008年 “Meet the Browns”
 ・2008年 『レッドクリフ PARTT』
 ・2008年 “Miracle at St. Anna”
 ・2008年 “W.”
 ・2008年 『地球が静止する日』
 ・2009年 “Spring Breakdown”

 ※上記の作品では、タイトル・シークエンスのモーション・グラフィックスを手がけているものと、本編の導入部にインサートされるタイトルのデザインを手がけているものとがあります。
 yU+co.がクレジットされている映画に、ガーソン・ユー自身もタイトル・デザイナーとしてクレジットされていることがあります。

 ◆特殊効果
 ・2001年 『スパイ・ゲーム』
 ・2001年 『クローン』
 ・2002年 『プロフェシー』
 ・2003年 『ハルク』
 ・2003年 『ワイルド・レンジ 最後の銃撃』
 ・2003年 “Hope & Faith”[TV]
 ・2003年 『最‘狂’絶叫計画』
 ・2003年 『ペイチェック 消された記憶』
 ・2004年 『ヴァン・ヘルシング』
 ・2004年 『デイ・アフター・トゥモロー』
 ・2004年 『ホワイト・プリンセス』
 ・2004年 “The Five People You Meet in Heaven”[TV]
 ・2005年 『ナイト・ストーカー』[TV]
 ・2005年 "Blind Justice"[TV]
 ・2005年 『INTO THE WEST イントゥ・ザ・ウエスト』[TV]
 ・2005年 “Over There”[TV]
 ・2005年 “Sueño”
 ・2005年 『イーオン・フラックス』
 ・2006年 『26世紀青年』
 ・2006年 『マリア』

 ※長編映画の特殊効果は、ほとんどの場合一社のみで手がけるということはなく、上記の作品でもyU+co.以外の複数のプロダクションが特殊効果に携わっています。

 ◆yU+co.以前にガーソン・ユーが手がけたタイトル・デザイン
 ・1992年 『ポリス・ストーリー3』
 ・1993年 “Combination Platter”
 ・1994年 “Nunzio's Second Cousin”
 ・1996年 『ツイスター』
 ・1996年 『イレイザー』
 ・1996年 『ザ・ファン』
 ・1997年 『G.I.ジェーン』

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 *参考サイト
 *公式サイト:http://www.yuco.com/
 Work、Job、Clients、News、Awardなどのコンテンツあり。
 ・ガーソン・ユーに関するWikipedia(英語):http://en.wikipedia.org/wiki/Garson_Yu
 ・ガーソン・ユー インタビュー(英語):http://motionographer.com/features/interview-garson-yu-of-yuco/
 ・bodw08:http://www.bodw.com/2008/eng/speaker_detail.php?person=Garson_Yu
 ・ART OF THE TITLE(タイトル・シークエンスをまとめて紹介しているサイト):http://www.artofthetitle.com/

 *当ブログ記事
 ・『アイ・アム・サム』:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200510/article_1.html
 ・『イン・ハー・シューズ』:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200512/article_4.html

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