海から始まる!?

アクセスカウンタ

zoom RSS 詳細! カンヌ国際映画祭2008 コンペティション部門ラインナップ!

<<   作成日時 : 2008/05/12 07:14   >>

トラックバック 0 / コメント 4

 今年も5月14日〜25日までカンヌ国際映画祭が開催されます。
 公式サイトで情報が開示されるまで待っていたので、当ブログでの記事が遅くなってしまいましたが、以下が今年のコンペティション部門のラインナップになります。

 ◆ラインナップ
 アルノー・デプレシャン “Un Conte de Noel(A Christmas Tale)”(仏)
 フィリップ・ガレル “La Frontiere De l'Aube (The Frontier of Dawn)”(仏・伊)
 ローラン・カンテ “Entre Les Murs(The Class)”(仏)
 ジャン・ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ “Le Silence De LornaThe Silence of Lorna”(ベルギー・仏・伊)
 パオロ・ソレンティーノ “Il Divo”(伊)
 マッテオ・ガッローネ “Gomorra(Gomorrah)”(伊)
 ヴィム・ヴェンダース “The Palermo Shooting”(独)
 コーネル・ムンドルッツォ “Delta”(ハンガリー)
 クリント・イーストウッド “Changeling”(米)
 スティーヴン・ソダーバーグ “Che”(米)
 チャーリー・カウフマン “Synecdoche, New York”(米)
 ジェームズ・グレイ “Two Lovers”(米)
 アトム・エゴヤン “Adoration”(カナダ・エジプト)
 フェルナンド・メイレレス 『ブラインドネス』(ブラジル・カナダ・日)
 ウォルター・サレス、ダニエラ・トマス “Linha de Passe (Line of Passage)”(ブラジル)
 Pablo Trapero “Leonera”(アルゼンチン・韓国・ブラジル)
 ルクレシア・マルテル “La Mujer Sin Cabeza (The Headless Woman)”(アルゼンチン・西・仏)
 ヌリ・ビルゲ・ジェイラン “Uc Maymun(Three Monkeys)”(トルコ)
 アリ・フォルマン “Waltz With Bashir”(イスラエル・仏・独)
 ジャ・ジャンクー “24 City(二十四城記)”(中国)
 エリック・クー “My Magic”(シンガポール)
 ブリランテ・メンドーサ “Serbis”(フィリピン・仏)

 ◆各作品について
 ・アルノー・デプレシャン “Un Conte de Noel(A Christmas Tale)”(仏)
 出演:マチュー・アマルリック、ローラン・カペルト、アンヌ・コンシニ、カトリーヌ・ドヌーブ、エマニュエル・ドヴォス、イッポリト・ジラルド、キアラ・マストロヤンニ、メルヴィル・プポー、ジャン=ポール・ルシヨン
 物語:アベルとジュノン(ドヌーブ)には、エリザベスとジョセフという2人の子供がいた。ジョセフは脊髄移植が必要とされるような重い病気にかかった。家族の3人とも移植に不適合だったため、両親はもう1人子供を作るが、次男アンリもまた不適合で、結局ジョセフは死んでしまう。数年後、エリザベス(コンシニ)が一家を牛耳るようになっていて、アンリ(アマルリック)は酒と女に溺れるような日々を送っていた。そんな弟に愛想が尽きたエリザベスは家から彼を追い出すことに決める。
 三大映画祭との関わり:カンヌ国際映画祭コンペ部門に1992年『魂を救え!』、1996年『そして僕は恋をする』、2000年『エスター・カーン』出品。ベネチア国際映画祭コンペ部門に2004年『キングス&クイーン』を出品、2007年“L'Aimée”でDoc/It Award受賞(非コンペ)。


 ・フィリップ・ガレル “La Frontiere De l'Aube (The Frontier of Dawn)”(仏・伊)
 出演:ローラ・スメット、ルイ・ガレル、Clémentine Poidatz
 物語:キャロルは映画スターだったが、夫はハリウッドでの仕事に忙しく、いつも放って置かれた。そんな彼女のところにカメラマン、フランソワが訪ねてきて、2人は恋に落ちる。
 三大映画祭との関わり:ベネチア国際映画祭コンペ部門で、1991年『ギターはもう聞こえない』で銀獅子賞受賞、1999年『夜風の匂い』出品、2001年『白と黒の恋人たち』で国際批評家連盟賞受賞、2005年『恋人たちの失われた革命』で銀獅子賞(監督賞)受賞。カンヌ国際映画祭では、1983年に『自由、夜』でPerspectives du Cinéma Award受賞(非コンペ)。
 脚本(の1人)は、『ギターはもう聞こえない』『愛の誕生』『夜風の匂い』『白と黒の恋人たち』などでガレルと組むマルク・ショロデンコ。


 ・ローラン・カンテ Laurent Cantet “Entre Les Murs(The Class)”(仏)
 ローラン・カンテは、日本では劇場公開作はないが、シネフィルイマジカで『ヒューマンリソース』“RESSOURCES HUMAINES”(1999)、『タイム・アウト』“L'EMPLOI DU TEMPS”(2001)が放映されている。
 出演:François BEGAUDEAU
 物語:フランソワは高校教師。奇抜な授業で生徒を驚かせていたが、ある時、倫理的な問題に直面する。
 三大映画祭との関わり:2001年の“L'Emploi du temps”がベネチア国際映画祭でドンキホーテ賞受賞、2005年の“Vers le sud”は同映画祭のコンペ部門に出品されて、'CinemAvvenire' Award 受賞。


 ・ジャン・ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ “Le Silence De Lorna(The Silence of Lorna)”(ベルギー・仏・伊)
 出演:Arta Dobroshi、オリヴィエ・グルメ、モーガン・マリンヌ、ジェレミー・レニエ、ファブリツィオ・ロンギオーネ
 物語:ローナはベルギーに住むアルバニア人女性で、ベルギーでバーを開きたいと考えていた。彼女に力を貸してくれたのはマフィアのファビオで、彼はクラウディーとの偽の結婚をお膳立てして、まず彼女にベルギーの国籍を取得させた。次に、ファビオはロシア人マフィアと再婚させようとするが、それにはクラウディーを殺すことも計画に含まれていた……。
 三大映画祭との関わり:カンヌ国際映画祭コンペ部門で、『ロゼッタ』(1999)でパルムドール・エキュメニカル審査員賞スペシャル・メンション受賞、『息子のまなざし』(2002)でエキュメニカル審査員賞スペシャル・メンション受賞、『ある子供』(2005)でパルムドール受賞。


 ・パオロ・ソレンティーノ Paolo Sorrentino “Il Divo”(伊)
 出演:アンナ・ボナイウート、フラヴィオ・ブッチ、Carlo BUCCIROSSO
 物語:イタリアで3度首相を務めた政治家ジュリオ・アンドレオッティ(コーザ・ノストラと密接な関係を持ち、映画『ゴッドファーザー PART3』のドン・ルケージのモデルになった)についての映画。
 三大映画祭との関わり:カンヌ国際映画祭のコンペ部門に、『愛の果てへの旅』(2004)、『家族の友人』(2006)を出品。


 ・マッテオ・ガッローネ Matteo Garrone “Gomorra(Gomorrah)”(伊)
 マッテオ・ガローネはイタリア映画祭2003で『剥製師』が上映されている。
 出演:Salvatore Cantalupo、Gianfelice Imparato、Maria NAZIONALE、Toni SERVILLO
 物語:イタリアのマフィア企業カモッラについて書かれたロベルト・サヴィアーノ著『死都ゴモラ』の映画化。原作はベストセラーになり、原作者はマフィアを恐れて隠れなければならなくなったとか。
 三大映画祭との関わり:1998年に“Osipiti”がベネチア国際映画祭(非コンペ)でFEDIC Award - Special Mention受賞、2004年に“Primo Amore”がベルリン国際映画祭のコンペ部門に出品され、銀熊賞(音楽)を受賞。


 ・ヴィム・ヴェンダース “The Palermo Shooting”(独)
 出演:インガ・ブッシュ、Campino、デニス・ホッパー、ジョヴァンナ・メッツォジョルノ、ルー・リード
 物語:フィンは世界的に知られたカメラマンで、一日中携帯電話が鳴り止まないほど忙しい日々を送っていた。しかし、ある時、あまりの忙しさからすべてを投げ出してしまう。デュッセルドルフからパレルモへ。その地で、彼は、彼に恨みを持つ人物に狙われたりするが、愛も手に入れるのだった。
 三大映画祭との関わり:ベルリン国際映画祭では、2000年に『ミリオンダラー・ホテル』で銀熊賞受賞。ベネチア国際映画祭では、1982年に『ことの次第』を出品、1995年に『愛のめぐりあい』(非コンペ)で国際批評家連盟賞受賞、2004年に『ランド・オブ・プレンティ』でユネスコ賞受賞。カンヌ国際映画祭では、1976年に『さすらい』で国際批評家連盟賞受賞、1977年に『アメリカの友人』、1982年に『ハメット』を出品、1984年の『パリ、テキサス』ではパルムドール・エキュメニカル審査員賞・国際批評家連盟賞受賞、1987年の『ベルリン・天使の詩』では最優秀監督賞受賞、1993年の『時の翼に乗って/ファラウェイ・ソー・クロース!』では審査員グランプリ受賞、1997年には『エンド・オブ・バイオレンス』、2005年には『アメリカ、家族のいる風景』を出品。


 ・コーネル・ムンドルッツォ Kornel Mundruczo “Delta”(ハンガリー)
 コーネル・ムンドルッツォは、『カンヌSHORT5』で短編「Janne da Arc on the Night Bus」が紹介されている。クリスティアン・ムンジウも参加した国際的なオムニバス映画“Lost and Found”(2005)に参加している。本作が初長編。
 出演:Sándor GÁSPÁR、Félix LAJKÓ、Lili MONORI、Orsi TÓTH
 物語:青年が「デルタ地帯」に戻ってくる。彼は幼少時にそこから出ていっていて、自分に妹がいることも知らなかった。彼は妹とともに浜辺に家を建て、村人を招くが、彼らは2人の関係を訝るのだった。
 三大映画祭との関わり:今回が初めて。


 ・クリント・イーストウッド “Changeling”(米)
 出演:アンジェリーナ・ジョリー、ジェイソン・バトラー・ハーナー、ジェフリー・ドノヴァン、コルム・フィオーレ、マイケル・ケリー、ジョン・マルコヴィッチ、エイミー・ライアン
 物語:1928年のロサンゼルズ。クリスティンの息子ウォルターが失踪する。警察が捜査するが、ウォルターは見つからない。数ヵ月後、ウォルターが戻ってくるが、クリスティンは彼が別人であることに気がついていた。
 三大映画祭との関わり:カンヌ国際映画祭のコンペには、『ペイル・ライダー』(1985)、『バード』(1988)、『ホワイト・ハンター ブラック・ハート』(1990)、『ミスティック・リバー』(2003)を出品。『ミスティック・リバー』でGolden Coachを受賞。ベネチア国際映画祭では、2000年に生涯金獅子賞を受賞、2002年に『ブラッド・ワーク』(非コンペ)でFuture Film Festival Digital Awardを受賞。
 脚本は、「新トワイライト・ゾーン」などを手掛けるJ・マイケル・ストラジンスキー。イーストウッドは、この作品で、ずっと製作・配給で手を組んできたワーナー・ブラザースと離れている。


 ・スティーヴン・ソダーバーグ “Che”(米)
 出演:Kahlil Mendez、ベニチオ・デル・トロ、フランカ・ポテンテ、カタリナ・サンディノ・モレノ、デミアン・ビチル
 チェ・ゲバラの半生を描く2部作で、第1部が“Argentine”、第2部が“Guerilla”。ゲバラ役がベニチオ・デル・トロ、カストロ役がデミアン・ビチル。
 物語 “Argentine”: 1956年、仲間とともにキューバに上陸したゲバラは、カストロらと手を組んでフルヘンシオ・バティスタ独裁政権を倒し(キューバ革命)、医者から革命の指導者へと変わる。
 “Guerilla”:1964年、大陸革命をめざすゲバラは、ボリビアを拠点に選ぶが、苦戦を強いられ、逮捕されて、処刑される。
 三大映画祭との関わり:ベルリン国際映画祭には『トラフィック』(2000)、『ソラリス』(2002)、『さらば、ベルリン』(2006)でコンペ部門出品、カンヌ国際映画祭には、『セックスと嘘とビデオテープ』(1989)でパルムドール・国際批評家連盟賞受賞、コンペ部門は『わが街 セントルイス』(1993)<未>以来の参加。
 脚本が、『ジュラシック・パークV』『エラゴン』のピーター・バックマンというのがちょっと弱い?


 ・チャーリー・カウフマン “Synecdoche, New York”(米)
 出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、クリスティン・キーナー、サマンサ・モートン、トム・ヌーナン、エミリー・ワトソン、ミシェル・ウィリアムズ
 物語:ケイデン(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、ニューヨークの舞台監督。しかし、このところすべてが思うようにいかない。妻(クリスティン・キーナー)は娘を連れてベルリンに行ってしまうし、新しい女の子との関係もうまくいかない。体調も悪くなってしまう。そこで、心機一転、劇場を倉庫に移し、実物大のニューヨークを再現するという舞台を立ち上げることにする。
 三大映画祭との関わり:監督作品は今回が初めてだが、脚本を手掛けた『マルコヴィッチの穴』(1999)がベネチア国際映画祭(パラレル部門)で国際批評家連盟賞・Future Film Festival Digital Award - Special Mention受賞、『アダプテーション』(2002)がベルリン国際映画祭で銀熊賞受賞。
 アスミック・エース配給で2009年日本公開予定。

画像

 ・ジェームズ・グレイ “Two Lovers”(米)
 出演:ホアキン・フェニックス、グウィネス・パルトロウ、イザベラ・ロッセリーニ、ヴァネッサ・ショウ
 物語:独身のレオナルドは、両親の家に戻って、2人の女性と出会う。1人は、両親が嫁にしたいと思うような友人の娘で、もう1人は、美しいがすぐにカッとなる隣人だった。
 三大映画祭との関わり:1994年にベネチア国際映画祭で『リトル・オデッサ』が銀獅子賞受賞、2000年にカンヌ国際映画祭コンペ部門に『裏切り者』を出品、同じく2007年にも“We Own the Night”を出品。


 ・アトム・エゴヤン “Adoration”(カナダ・エジプト)
 出演:デヴォン・ボスティック、スコット・スピードマン、レイチェル・ブランチャード、ケネス・ウェルシュ
 物語:10代の青年サイモンは自分の日常をネットに綴っていた。その内容は世界中から反響を呼ぶが、書かれた当人たちは当惑や怒りを感じていた……。
 三大映画祭との関わり:『ファミリー・ビューイング』(1987)で1988年のベルリン国際映画祭Forum of New Cinema部門に参加し、Interfilm Award - Honorable Mention受賞。カンヌ国際映画祭は、今回が5回目のコンペ部門出品で、『エキゾチカ』(1994)で国際批評家連盟賞受賞、『スウィート・ヒアアフター』(1997)で国際批評家連盟賞・審査員特別賞・エキュメニカル審査員賞受賞、他の出品作に『フェリシアの旅』(1999)と『秘密のかけら』(2005)。


 ・フェルナンド・メイレレス 『ブラインドネス』(ブラジル・カナダ・日)
 出演:ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、ガエル・ガルシア・ベルナル、アリス・ブラガ、ダニー・グローバー、伊勢谷友介、木村佳乃、サンドラ・オー
 物語:疫病によって失明する者が続出し、当局は感染者を隔離することに決める。疫病の流行で、略奪や犯罪が横行し、街は荒れる。感染を免れた医者の妻は、隔離された夫を救うために感染したと偽って、自ら施設に入って行く……。
 三大映画祭との関わり:ベルリン国際映画祭には“Palace U”(2000)でパノラマ部門出品Panorama Award of the New York Film Academy受賞。『ナイロビの蜂』(2005)でベネチア国際映画祭のコンペ部門に出品。カンヌは今回が初めて。
 日本ではギャガ配給で劇場公開、アスミック・エースでビデオ・リリースが決定している。


 ・ウォルター・サレス、ダニエラ・トマス “Linha de Passe (Line of Passage)”(ブラジル)
 出演:João Baldasserini、Sandra Corveloni、Kaique De Jesus Santos、Vinícius De Oliveira
 物語:貧しい生活から抜け出て、自分の夢をかなえようとする4兄弟の物語。
 三大映画祭との関わり:ウォルター・サレスは1998年にベルリン国際映画祭で金熊賞・エキュメニカル審査員賞受賞、2001年にベネチア国際映画祭で『ビハンド・ザ・サン』で小金獅子賞(若手審査員賞)受賞、2004年にカンヌ国際映画祭で『モーターサイクル・ダイアリーズ』でエキュメニカル審査員賞・François Chalais Award受賞。
 ウォルター・サレスとダニエラ・トマスは、『パリ、ジュテーム』でもコンビを組んでいる(「16区から遠く離れて」。カタリナ・サンディノ・モレノが出演しているパート)。


 ・Pablo Trapero “Leonera”(アルゼンチン・韓国・ブラジル)
 出演:マルティナ・ガスマン、エリ・メディロス、ロドリゴ・サントロ
 物語:ジュリアがアパートに行くとそこは血まみれで、愛するラミロとナフエルが倒れていた。事件の真相は曖昧なままで、ジュリアと、生き残ったラミロは刑務所に送られることになる。妊娠していたジュリアは刑務所で出産し、子供を育てることになる。
 三大映画祭との関わり:1999年のベネチア国際映画祭(非コンペ)で“Mundo grúa”が'Cult Network Italia' PrizeとAnicaflash Prizeを受賞している。

画像

 ・ルクレシア・マルテルLucrecia Martel “La Mujer Sin Cabeza (The Headless Woman)”(アルゼンチン・西・仏)
 ルクレシア・マルテルはサンダンス・NHK国際映像作家賞1999で『沼地という名の町』が受賞している。
 出演:Guillermo Arengo、Cesar Bordon、Claudia Cantero
 物語:中年女性がハイウェイをドライブしていて、何かを轢いてしまう。その時、彼女はぼーっとしていてそのまま走り去る。しかし、後になって気になった彼女は、夫とともに事故現場に戻るが、犬の死体があっただけで、人を轢いたわけではないとわかり、ほっと胸をなでおろす。ところが、しばらくすると彼女の元に恐ろしいニュースが届く。
 三大映画祭との関わり:2001年のベルリン国際映画祭コンペ部門に“C La iénaga”を出品し、アルフレッド・バウアー賞を受賞、2004年のカンヌ国際映画祭コンペ部門に“La Niña santa”を出品。


 ・ヌリ・ビルゲ・ジェイラン “Uc Maymun(Three Monkeys)”(トルコ)
 出演:Hatice Aslan、Yavuz BINGÖL、Ercan Kesal、Ahmet Rifat Sungar
 物語:小さな嘘をごまかそうとして、どんどん嘘が重ねられていき、大きな騒動が引き起こされてしまう。
 三大映画祭との関わり:1995年に短編“Koza”がカンヌ国際映画祭の短編部門のコンペに出品される。1998年“Kasaba”がベルリン国際映画祭(非コンペ)でカリガリ賞受賞。2000年『五月の雲』がベルリン国際映画祭コンペ部門に出品。2003年“Uzak”がカンヌ国際映画祭コンペ部門でグランプリ受賞、2006年『うつろいの季節』がカンヌ国際映画祭コンペ部門で国際批評家連盟賞受賞。


 ・アリ・フォルマン Ari Folman “Waltz With Bashir”(イスラエル・仏・独)
 アリ・フォルマンは日本では『セイント・クララ』が劇場公開されている。
 出演:(アニメーション)
 物語:ある夜、バーで飲んでいると友人が毎晩26匹の犬に追われる夢を見て悩まされていると話す。それは、80年代初頭のレバノン戦争の後遺症なんじゃないかという者がいて、アリはそんな昔のことをいまだにひきずるものだろうかと考える。そこで、アリは世界中に散らばる友人・知人に、あの時代のことについて聞いてまわることにする。
 三大映画祭との関わり:三大映画祭参加は初めて。


 ・ジャ・ジャンクー “24 City(二十四城記)”(中国)
 出演:ジョアン・チェン、リュイ・リーピン、チャオ・タオ
 物語:四川省・成都。国有工場「420」が閉鎖されて、そこにゴージャスなマンション「二十四城」が建設されることになる。そのことで変化を余儀なくされる3世代、8人の人間模様。
 三大映画祭との関わり:1998年 『一瞬の夢』(1997)〜ベルリン ネットパック賞、ウルフガッグ・シュタウデ賞受賞
 2000年 『プラットホーム』(2000)〜ベネチア NETPAC賞受賞
 2002年 『青い稲妻』(2002)〜カンヌ
 2004年 『世界』(2004)〜ベネチア
 2006年 『長江哀歌』(2006)〜ベネチア 金獅子賞受賞
 デビュー作『一瞬の夢』以外の長編は、すべて三大映画祭のコンペ部門に出品されている。
 音楽は、『フラワーズ・オブ・シャンハイ』『プラットホーム』『ミレニアム・マンボ』を手がける半野喜弘。

画像

 ・エリック・クー “My Magic”(シンガポール)
 出演:フランシス・ボスコ、Jathisweran、Grace Kalaiselvi
 物語:バーテンダーのフランシスは、妻に去られて傷心し、酒に溺れるようになる。しかし、10歳の息子のために心機一転、以前に生業としていたマジックで再起を賭ける。
 三大映画祭との関わり:今回が初めて。シンガポール映画がカンヌ国際映画祭のコンペ部門に選出されるのも今回が初めて。


 ・ブリランテ・メンドーサ Brillante Mendoza “Serbis”(フィリピン・仏)
 出演:Dan Alvaro、Mercedes Cabral、Julio Diaz、Jaclyn Jose
 物語:ピネーダ一家は家族で映画館を営んでいた。家族はそれぞれ問題を抱えていたが、女家長のナナイは、長年重婚罪の裁判に関わっていて、それがようやく結審しようとしていた。
 三大映画祭との関わり:2008年のベルリン国際映画祭(非コンペ)で“Tirador”でカリガリ賞受賞。3大映画祭でコンペ部門選出は初。フィリピン映画がカンヌ国際映画祭のコンペ部門に選出されるのは1984年のリノ・ブロッカ監督の“Bayan Ko”以来24年ぶり。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ◆今年の傾向
 ・例年だと、西ヨーロッパが7(うちフランスが3〜4)、東ヨ−ロッパ・ロシアが2、北米が5、中南米が2、中近東が1〜2、東アジアが3というのが大まかな割振りですが、今年は、西ヨーロッパが7(うちフランスが3)、東ヨーロッパが1、北米が5、南米が4、中近東が2、東アジアが3という配分になりました。
 南米からの出品が4作品もあったほか、昨年はゼロだったイタリアから2作品されたのに対して、昨年2作品ずつ出品があった韓国とロシアはゼロ、そのほか、イギリス、スペイン、北欧、台湾、香港、日本もゼロという結果になりました。オセアニアとアフリカからはここ何年も選出作品がありません。
 フィリピンからの選出は24年ぶりで、シンガポールからは初選出となりました。

 ・カンヌ国際映画祭コンペティション部門参加経験者は―
 パルムドール受賞経験者が3組(ダルデンヌ兄弟が2回、ヴェンダースとソダーバーグが1回ずつ)
 コンペティション経験者が12組(うち、今回8回目となるのがヴェンダース、5回目がイーストウッドとエゴヤン、4回目がデプレシャンとダルデンヌ兄弟、3回目がソレンティーノとソダーバーグとグレイとジェイラン、2回目となるのがサレスとマルテルとジャ・ジャンクー)で、残り10組がカンヌ国際映画祭コンペティション部門初体験になります。
 カンヌ国際映画祭コンペティション部門初体験の10組のうち、3大映画祭のコンペ初体験がこのカンヌだというのが6人いて(うちコーネル・ムンドルッツォは初長編)、そのうちチャーリー・カウフマンのみ初監督作品でのコンペティション参加となりました。

 ・昨年に続いて、今年もアニメーションが1作品あります。

 ・今回の出品監督はかつて以下の映画祭のコンペティションで競っています。
 2001年のベルリン〜ルクレシア・マルテル(アルフレッド・バウアー賞)、スティーヴン・ソダーバーグ
 2001年のベネチア〜フィリップ・ガレル(国際批評家連盟賞)、ウォルター・サレス(小金獅子賞)
 2003年のカンヌ〜クリント・イーストウッド、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
 2004年のカンヌ〜パオロ・ソレンティーノ、ウォルター・サレス(エキュメニカル審査員賞)、ルクレシア・マルテル
 2004年のベネチア〜アルノー・デプレシャン、ヴィム・ヴェンダース(ユネスコ賞)、ジャ・ジャンクー
 2005年のカンヌ〜ヴィム・ヴェンダース、アトム・エゴヤン
 2005年のベネチア〜フィリップ・ガレル(銀熊賞)、ローラン・カンテ('CinemAvvenire' Award)、フェルナンド・メイレレス
 2006年のカンヌ〜パオロ・ソレンティーノ、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン(国際批評家連盟賞)

 ・内容面では、大きなドラマを扱った作品はソダーバーグの“Che”以外になく、全体的に小粒な印象で、犯罪や家族をモチーフとしている作品が多く見受けられます。

 ・現時点で日本公開が決まっているのは、チャーリー・カウフマンの“Synecdoche, New York”とフェルナンド・メイレレスの『ブラインドネス』だけですが、ずっとビターズ・エンドが紹介し続けている監督が3人もいて(フィリップ・ガレル、ダルデンヌ兄弟、ジャ・ジャンクー)、これらはたぶんビターズ・エンド配給で日本公開されると思われます。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ◆各賞の予想
 予想に欠かせないのは審査員の顔ぶれですが、今年の審査員は以下の通りです。
 ショーン・ペン(審査委員長)、ジャンヌ・バリバール、Rachid Bouchareb、セルジョ・カステリット、アルフォンソ・キュアロン、アレクサンドラ・マリア・ラーラ、ナタリー・ポートマン、マルジャン・サトラピ、アピチャッポン・ウィーラセタクン
 監督と俳優のみで、プロデューサーや映画評論家等が一切入っていません。ということは、実作者や出演者の感覚で、優れていると判断された作品に賞が与えられるということでしょう。

 審査員の年齢は比較的若く、これがベテラン監督の作品を評価する時に若干の影響があるかもしれません(例えば、ショーン・ペンは作品本位でイーストウッド作品をきちんと評価できるのかどうか)。

 審査員の顔ぶれからすると、小品でも胸を揺さぶるような、ドラマ性の強い作品に票が集まると予想され、逆に、ジャンル映画や観念性の強い作品は敬遠されるような気がします。
 具体的には、ショーン・ペンが、自分の監督作品より優れてリアルだと感じ、「これはオレには撮れないな」と思うような作品で、イーストウッドであれば『ミリオンダラー・ベイビー』、ソダーバーグであれば『トラフィック』のような作品(があれば賞を与えようか)ということになるでしょうか。
 こういう基準であれば、昨年のカンヌがこの顔ぶれでも受賞結果はそう変わらなかったかもしれません。

 以上の観点で今年の各賞を予想してみると――
 パルムドール:審査員の好みからすると、本命は、どうしてもダルデンヌ兄弟かジャ・ジャンクーになってしまうのですが、これではあまりにも順当すぎるので、私の本命は、ウォルター・サレス+ダニエル・トマスの“Linha de Passe”としたいと思います。

 グランプリ:パルムドールから漏れたダルデンヌ兄弟かジャ・ジャンクーの作品、もしくはソダーバーグの“Che”。

 主演男優賞:本命は、ベニチオ・デル・トロ(“Che”)。ただし、デル・トロはこの映画の主役ではないという可能性もあります。対抗はCampino(“The Palermo Shooting”)とフランシス・ボスコ(“My Magic”)。

 主演女優賞:アンジェリーナ・ジョリー(“Changeling”)、ジュリアン・ムーア(『ブラインドネス』)、マルティナ・ガスマン(“Leonera”)、ジョアン・チェン(“24City”)。

 監督賞:マッテオ・ガローネ、スティーヴン・ソダーバーグ、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン。

 脚本賞:ピーター・バックマン(“Che”)、ダニエラ・トマス他(“Linha de Passe”)。

 技術賞(撮影):ピーター・アンドリュース(“Che”)、ワン・ユー(“24City”)。

 以上、私が予想した7部門のうち、例年であれば3つくらいは当たるはずなのですが、さて、今年はどうでしょうか。

 *この記事がなかなかよかったと思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
 ↓ ↓ ↓ ↓
 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
わわ!もうカンヌの季節だったんですね〜!
ぜんぜん忘れてました!しまった今年も行きそびれました(笑)
相変わらずすごいですね!情報量、、、、☆

時間のある時にじっくり読ませて頂きますー^^
今年はトロント映画祭行けなさそうなので残念ですぅ。。。。
mig
URL
2008/05/13 00:36
migさま
ラインナップを見ると、もう来年のアカデミー賞を射程圏内に入れてる作品ばかりなので、そういう驚きもありますね。この中からいくつかアカデミー賞が出ますよ、きっと!
umikarahajimaru
2008/05/13 07:49
こんばんわ!
すっかりご返事が遅くなってしまいスミマセン!
ほんとうに素晴らしいブログですね。
こちらのブログを読めばもうカンヌに行く必要なしです(笑)
イタリア映画祭はパスポートが減ったよりも、入場料が高いことにかなり疑問が。。。
普通のロードショーの前売りが1300円で買える今、当日券を1700円にするのはちょっと値上げしすぎではないかと首をかしげました。映画祭は通常の上映より安く見られるものでしょう。一度上がるともう下がらないから、人気が出てきたのにちょっと便乗してるかな、という不満はありますね。でもいい機会だから少しずつ距離を置こうかとも・・・と、ここであつく語ってしまっても意味がないのでスミマセン。
さて、カンヌのイタリア映画は私が見たいと思うものが多くですごく期待大ですね!
たしかにコワそうですが、今年の東京国際でまた観れるといいのですけど。
マヤ
2008/05/23 19:44
マヤさま
コメントありがとうございました。
観客や映画ファンのことを考えていない映画祭が多くて、イタリア映画祭もそうなってしまったのかと私もちょっと失望しちゃったんですね。まあ、他にも改善の余地は多々ありますが。それぞれの作品には罪はないわけで……。
3大映画祭で上映されたイタリア映画は、だいたい日本でも上映されるので、今回カンヌで上映された作品もたぶん日本で上映されるはずで、ちょっと楽しみですね。
umikarahajimaru
2008/05/25 08:00

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
詳細! カンヌ国際映画祭2008 コンペティション部門ラインナップ! 海から始まる!?/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる