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第75回米国アカデミー賞短編アニメーション部門にもノミネートされたドイツ製アニメーション。日本から山村浩二監督の『頭山』も同賞にノミネートされた年で、受賞作品はソニー・ピクチャーズの『チャブチャブズ』でした。 【物語】 太古から全くの景色が変わっていないと思われる丘陵地帯にいる2つ“岩”(というかケルン)のヒューとキュー。体にまとわりつく苔に対して、「菌類は嫌いだ。氷河時代が終わったと思ったら戻ってきやがって!」とぼやく。 そこに人類が現れて少しずつ風景が変わり始める。荷車を通すために“道”を作っているのだと知って、なるほどねえと思ったりもするが、悠久の時間的観念しかない岩にとっては些細なことに過ぎない。 が、たちまち道路が舗装され、車が激しく行き交うようになり、すぐ近くに超高層ビルが立ち並ぶようになる。 その光景に唖然とする岩たち。しかし、そのビル群も一瞬のうちに消え去り、元の丘陵地帯が戻ってくる。 「お前のお腹がコケだらけだぞ!」。また岩どうしでの他愛無いからかい合いが始まる。 人間によって、長い年月、全く変わることのなかった風景が激変して、自然が失われてしまう……。そういう嘆きが込められた映画なのかと思ったら、あっさり元と変わらぬ姿に戻ってしまうというブラック・ユーモアあふれる作品なのでした。 この作品は、ドイツ・アニメですが、この辺の作り手の感覚はもう全世界共通で、台詞こそドイツ語ですが、作ったのが日本人のクリエーターとかアメリカ人のCG作家とか言われてもわかりませんよね、きっと。 ◆作品データ 2001年/独/8分30秒 ドイツ語台詞あり/英語字幕あり 人形アニメ+3-Dアニメ 作品のHP(http://www.dasrad.com/main.html)。 この作品は、東京国際アニメ・フェア2003の「海外アニメーション劇場」というプログラムでも上映されています(http://www.taf.metro.tokyo.jp/TAF2004/2003/j/event/oversea.html)。 『アート&アニメーション』(エスクァイア日本版2003年臨時増刊)にはこの作品に関する紹介記事があります。 UPLINKから発売されているDVD本『プチシアター vol.1』に収録されているので、本作は比較的容易に観ることもできます(http://www.uplink.co.jp/webshop/log/000962.php)。 アニメーション作家・山村浩二さんのブログ「知られざるアニメーション」での関連記事はこちら(http://yamamuraanimation.blog13.fc2.com/blog-entry-156.html)。 この作品が日本ではじめて上映されたのは、2005年11月に開催された、第12回大阪ヨーロッパ映画祭の中の関連プログラム「ドイツ・アニメーションフィルム展」(http://www.oeff.jp/common/documents/Press_Release_OEFF_2005.pdf)です。 11月5日〜28日まで、梅田スカイビル 展望フロアでドイツ・アニメ15作品を2プログラムに分けて上映しています。 それに先立って、10月6日〜25日までは京都精華大学ギャラリーで、「ドイツのアニメーション・フィルム展」と題して、これらの作品に使われた原画やパペット、装置などの展示も行われたようです(http://www.kyoto-seika.ac.jp/fleur/2005/germany/index.html)。 全く同じプログラムが、「ドイツのアニメーション・フィルム展」と題して、2005年12月9日〜18日に、東京・世田谷文化生活情報センター 生活工房でも上映されていました(http://www.setagaya-ac.or.jp/ldc/2005/germany.html)。 さらに、その後、2006年1月にシネマ・アンジェリカで<ドイツ・アニメーションシネマ>と題した特集上映の中でも上映されています。 *2002年 アヌシー国際アニメーションフェスティバル 学生作品賞受賞 ◆監督について クリス・シュテナー、ハイディ・ヴィットリンガー、アルヴィット・ウイベル クリス・シュテナーは1971年生まれ。1991年〜94年にアイルランドでフリーの作家として活躍した後、1994年〜98年は、マインツのJohannes Gutenberg Universitätでアートを学びながら、プログラマー、グラフィック・アーティストとしても活躍。1998年〜2003年はLudwigsburgのFilmakademie Baden-Württembergのアニメーション学部でアートを学ぶ。1999年に“Mann in Mond”という作品を発表しています。 ハイディ・ヴィットリンガーは1978年生まれ。グラフィックやカトゥーン・スタジオで経験を積んだ後、1998年〜2003年にはLudwigsburgのFilmakademie Baden-Württembergのアニメーション学部でアートを学ぶ。 製作当初は、アルヴィット・ウイベルも加えた3人によるプロジェクトだったのですが、作品の完成を見ずにウイベルは他界しています。 *当ブログ関連記事 ・アカデミー賞短編アニメーション賞 リスト! ・アヌシー国際アニメーションフェスティバル グランプリ リスト! ・けっこう見ごたえあり! ドイツ・アニメーションフィルム *この作品を他の誰かにも教えてあげたいと思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓ ↓
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