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zoom RSS 国内版ミステリの映画化、もしくは『容疑者Xの献身』の空想のキャスティング

<<   作成日時 : 2006/01/29 10:00   >>

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画像 「このミステリがすごい! 2006年版」の国内編第1位の東野圭吾『容疑者Xの献身』(文藝春秋)が直木賞を獲りましたね。
 これ、映画にするなら、キャストはどうなるだろう?と考えたんですが、それについて書いてみる前に、これまでの「このミス」ベストテン・ランク・イン作品の映像化状況について調べたので、まずその結果を書き出してみます。といっても、テレビ・ドラマはあまり把握していないので、けっこう取りこぼしがあるかもしれませんが。

 1988年
 ・9位 逢坂剛『さまよえる脳髄』
 →1993年 監督=萩庭貞明 出演=神田正輝、高島礼子

 1989年
 ・4位 佐々木譲『エトロフ発緊急電』
 →1992年 「エトロフ遥かなり」(NHK BS)演出=岡崎栄 出演=沢口靖子、永澤俊矢

 1991年版(この年から年度表記の仕方が該当年から翌年表記に変わった)
 ・大沢在昌『新宿鮫』
 →1993年 『眠らない街・新宿鮫』 監督=滝田洋二郎 出演=真田広之、田中美奈子

 1992年版
 ・2位 『毒猿 新宿鮫U』
 →1997年 「新宿鮫 毒猿」(NHK BS2) 演出=石橋冠 出演=舘ひろし、永澤敏矢

 1993年版
 なし

 1994年版
 ・1位 高村薫『マークスの山』
 →1995年 監督=崔洋一 出演=中井貴一、萩原聖人

 1995年版
 ・7位 京極夏彦『姑獲鳥の夏』
 →2005年 監督=実相寺昭雄 出演=堤真一、阿部寛

 1996年版
 ・新保裕一『ホワイトアウト』
 →2000年 監督=若松節朗 出演=織田裕二、松嶋奈々子
 ・8位 梅原克文『ソリトンの悪魔』
 →1997年 オリジナル・ビデオ(アニメーション) 監督=竹内啓雄
 ・10位 瀬名秀明『パラサイト・イヴ』
 →1997年 監督=落合正幸 出演=三上寛、葉月里緒奈
 ・10位 大沢在昌『天使の牙』
 →2003年 『天使の牙 B.T.A.』 監督=西村了 出演=大沢たかお、佐田真由美

 1997年版
 ・1位 馳星周『不夜城』
 →1998年 監督=李志毅 出演=金城武、山本未来
 ・5位 白川道『海は涸いていた』
 →1998年 『絆―きずな―』 監督=根岸吉太郎 出演=役所広司、渡辺謙

 1998年版
 ・1位 桐野夏生『OUT』
 →2002年 監督=平山秀幸 出演=原田美枝子、倍賞美津子
 ・2位 貴志佑介『黒い家』
 →1999年 監督=森田芳光 出演=内野聖陽、大竹しのぶ
 ・7位 京極夏彦『嗤う伊右衛門』
 →2004年 監督=蜷川幸雄 出演=唐沢寿明、小雪
 ・10位 大沢在昌『氷舞 新宿鮫Y』
 →2002年『新宿鮫 氷舞」(NHK BS2) 演出=石橋冠、河村毅 出演=舘ひろし、島谷ひとみ

 1999年版
 ・1位 高村薫『レディ・ジョーカー』
 →2004年 監督=平山秀幸 出演=渡哲也、徳重聡
 ・3位 宮部みゆき『理由』
 →2004年 監督=大林宣彦 出演=勝野洋、山田辰夫
 ・9位 東野圭吾『秘密』
 →1999年 監督=滝田洋二郎 出演=広末涼子、小林薫

 2000年版
 ・1位 天童荒太『永遠の仔』
 →2000年(日本テレビ) 監督=舟橋康夫、花堂純次 出演=中谷美紀、渡部篤郎
 ・2位 東野圭吾『百夜行』
 →2006年(TBS) 演出=平川雄一郎、那須田淳 出演=山田孝之、綾瀬はるか
 ・3位 福井晴敏『亡国のイージス』
 →2005年 監督=阪本順治 出演=真田広之、中井貴一
 ・4位 高見広春『バトル・ロワイヤル』
 →2000年 監督=深作欣二 出演=藤原竜也、前田亜季
 ・5位 桐野夏生『柔らかな頬』
 →2000年(BS‐i) 監督=長崎俊一 出演=天海佑希、三浦友和
 ・7位 奥田英朗『最悪』
 →2001年(BS‐i) 監督=大森一樹 出演=沢田研二、西田尚美
 ・9位 殊能将之『ハサミ男』
 →2005年 監督=池田敏春 出演=豊川悦二、麻生久美子

 2001年版
 なし

 2002年版
 ・1位 宮部みゆき『模倣犯』
 →2002年 監督=森田芳光 出演=中居正広、藤井隆
 ・8位 高野和明『13階段』
 →2003年 監督=長澤雅彦 出演=反町隆史、山崎努

 2003年版
 ・1位 横山秀夫『半落ち』
 →2004年 監督=佐々部清 出演=寺尾聰、柴田恭平

 2004年版
 ・2位 福井晴敏『終戦のローレライ』
 →2005年 『ローレライ』 監督=樋口真嗣 出演=役所広司、妻夫木聡
 ・6位 伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』
 →2006年予定 監督=前田哲 出演=大沢たかお、佐藤浩市

 2005年版
 なし

 2006年版
 なし

 以上からわかることは――
 ・1996年あたりから『このミス』にランク・インするような作品に急速に注目が集まっている。
 ・映像化には1年以内〜5年くらいかかる。
 ・映像化される作品は、『このミス』にランク・インするかどうかはともかく、発売直後から話題になってヒットした作品が多い。そうした作品は映画化も早い(例えば、『パラサイト・イヴ』『不夜城』『黒い家』『バトル・ロワイヤル』等)。
 ・にも拘らず、1位になった作品が映画化される可能性は高い。
 ・映像化される作品は、警察もの、犯罪小説、などドラマ性が強いものが多く、本格や新本格などパズル性が強い作品は圧倒的に不利。そうしたジャンルの作家の作品は、どんなに人気作家であっても映像化には恵まれない(例えば、島田荘司とか)。
・ドラマ性が強くても、長大だったり、ストーリーが複雑に入り組んだものは敬遠される傾向が強い。内容から言って、そうした作品には“お茶の間向き”でないものも多く、だからよりいっそう映画化が望まれるのですが。
 ・日本には、スティーヴン・キングやジョン・グリシャムやマイクル・クライトンのように、争って映画化されるような現役ミステリ作家は、ほぼいない(西村京太郎や内田康夫の作品は、テレビ・ドラマ化されることは多くても映画化されることは稀。一時期の赤川次郎はそれに近かったけれど、今は……)。
 ・こうした作品を任される監督(演出家)には、けっこう偏りが見られる。テレビ畑の監督も多い。

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 さて、『容疑者Xの献身』の主要キャストは、以下の通り。
 石神哲哉:高校の数学教師。柔道部の顧問。天才の誉れ高く、大学で研究を続けようとしたが、学内の権力闘争に疲れて、大学を去る。昔の渾名はダルマ。
 湯川学:物理学の助教授。石神の大学時代の友人。
 花岡靖子:バツイチで子持ち。元クラブのホステスだが、今は、その雇われママが始めた弁当屋で働いている。元亭主にしつこくつきまとわれている。アパートの部屋が石神の隣。
 花岡美里:靖子の娘。中学生。バドミントン部。
 富樫慎二:靖子の元夫。元は羽振りのいい車のセールスマンだったが、ギャンブルで身を持ち崩している。
 草薙:刑事。湯川の知人。
 工藤邦明:靖子のホステス時代の客。印刷会社を経営している。靖子のプライベートな相談に乗ったこともあり、靖子自身も、好意を寄せている。妻と死別したばかり。
 岸谷:草薙の同僚。
 小夜子:靖子が働いていたクラブの雇われママで、現在働いている弁当屋の女将。
 米沢:小夜子の夫。

 石神、湯川、草薙が同年齢で、30代後半から40代半ば。富樫、工藤は同年代かそれよりやや若いくらい。
 靖子も30代半ばから40代初めくらい。

 ……で、30代半ばから50代くらいで、主役もしくは準主役を演じられる日本の男優を50人くらい書き出してみたんですが、途中から、そういうことではないな、と考えを改めました。キャスティング会議じゃないんだし……。

 知性の感じられる“ダルマ”と言って思い浮かぶのは、……西田敏行さんしかいなんですねえ〜。年齢的設定を度外視してですが。西田さんを石神役にすると、相応しい湯川役がこれまた見つからない。渡哲也さんあたりだと、作品自体が重く感じられてしまうので、NGですね〜(しかも、物理学者っていうキャラじゃないし)。
 とりあえず監督だけ先に考えると、この手のジャンルであることと西田さんと一緒に仕事をした実績から考えて佐々部清さん(『陽はまた昇る』)、もしくは、ラブ・シーンのない恋愛映画を撮れる監督として山田洋次さん(『たそがれ清兵衛』)あたりでどうでしょうか?

 ルックスを無視していいなら、『SAYURI』の日本人コンビ(もしくは『絆―きずな―』のコンビ)でもいいですね。石神役に役所広司さん、湯川役に渡辺謙さん。ヒット狙いのキャスティングと思われて仕方ありませんが、案外これ以上の配役はないかも。
 監督は、原作のあるこのジャンルの作品を手堅く撮れる監督であれば誰でもいいですね。根岸吉太郎さん、森田芳光さん、大林宣彦さん、長崎俊一さん、平山秀幸さん……。

 靖子役は、『博士の愛した数式』で意外とお母さん役がはまっていた深津絵里さん、みたいな新鮮な配役が欲しいところなんですが、順当なところでは、原田美枝子さん、黒木瞳さん、大竹しのぶさん、あたりでしょうか。美里役は、(このくらいの年齢だとアイドル系は多いのですが、ちゃんとした演技ができる女優となるとなかなかいなくて)石原さとみさん、星井七瀬さん、大後寿々花さん……かな?

 まあ、空想のキャスティングは、これ以上ないっていう本物のキャスティングを示されない限り終わらないわけですが……。早くどこかで映画化(映像化)を決定してくれないかな。ちなみに、『博士の愛した数式』を読んだ後で、私が博士役にイメージしたのは、おひょいさんこと、藤村俊二さんでした。

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 <AISBN:4163238603>容疑者Xの献身</AISBN>
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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは♪
すごく力の入った記事ですね!!
お疲れ様でした〜♪
「容疑者〜」のキャスティングですが、役所・渡辺コンビだったらとっても豪華ですね〜。
靖子は田中美佐子さんなんてどうでしょう?
小雪だったら若すぎるし・・・。
こうやってキャスティングを考えている段階が一番楽しいですよね。
私も空想キャスティング大好きです!
ミチ
URL
2006/01/29 13:39

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